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サタン様からのお願いは代理戦争介入!
南の大陸の大戦 占い師との約束
「え?」
あっさりと、この男はこの国が勝利できないと断言した。
答えが欲しかったわけじゃない。
ただ、不安から発してしまった何気ない会話の一部のはずだった。
しかし、ヘレは必ず当たる占い師の答えをあっさりと知ってしまったのだ。
「この国は滅びます。ラスフェリカに敗れ、あなたはラスフェリカの戦利品として扱われるでしょうね……なにもしなければ」
「あ……」
言葉を失ってしまった。
願ったところで答えが出ているのであれば、もうそれは意義のない行いにしかならない。
なにもしなければ、また、あの忌まわしい日々に逆戻りしてしまう……そんな未来を提示され、不安は確信へと変わり、そして、恐怖へと変化していった。
ヘレが俯き焦燥に駆られていると、横に佇んで聞いていたラミアが荒々しく声を上げる。
「貴様! 不敬であるぞ! そのような物言い、許されることではない! すぐに取り消せ!」
ラミアは憤慨して軽薄な男を責め立てた。
「取り消す? なぜですか?」
当の王族相手に敗北をのたまっておきながら、さも当たり前のように疑問を呈す占い師。
その態度にラミアは益々憤慨した。
「我が国の敗北を占うなど反逆罪に他ならない! 貴様がすぐにでもその言動を取り消さないのであれば、罪を問われることになるぞ!」
ラミアの興奮した発言に、男はまたしても軽口を叩く。
「私の発言を取り消すのは、あなた方の行いでしか叶いません。ただただ私が謝って済むのであればいくらでも謝罪いたしますが、この占いの結果は必然であり、なにもしなければ必ず当たります。
それに、反逆罪というのであれば、必ず当たる占いを軽視し、なにもしない選択を是としたあなたの方がそれに当たるのでは?
それとも……この国の未来をそちらに引き込みたい意図でもおありですか?」
ニタニタとラミアを侮蔑の目で愚弄するように見つめ、ローブの男は軽々とラミアの断罪を罵った。
「ふざけたことを……」
ラミアの憤りは今にも臨界点を超え、兵士を呼びつけて捕縛を命じてしまいそうだった。
その態度を見て、ヘレは慌てて仲介に入る。
いくら理のある話でも、不敬を理由にこの男を罪に問うことはいくらでもできた。
しかし、ヘレは今回ラミアを下がらせ、男の言い分を優先することにした。
「ラミア、あなたがこの国の勝利を願っていることはわかっています。そして、この者もただ占っただけに過ぎません。占い師である以上、占いの結果を曲げることは本分ではないのでしょう。どちらも不敬には当たりません」
ヘレにそう言われてしまえば、次期王妃候補でもある彼女の言葉を優先するしかない。
その言葉を遮ってまで不敬罪を問えば、この男の言い分が正しさを増してしまう。
なぜなら、この男の言うとおり、敗戦を覆す機会を邪魔していると言われかねないからだ。
ヘレがいなければ、このような輩は即刻不敬として連行しているところだが、今回は部が悪かった。
「賢明なご判断、痛み入ります」
男は何食わぬ顔でヘレにそう答えた。
その勝ち誇った態度にラミアの心境はさらに悪化したが、今は大人しく堪えることしかできなかった。
「あの……では、私はどうしたら……」
勝利を収めるため、呪われた人生から解放されるため、ヘレは自分の足でその一歩を踏み出そうとしていた。
男は深々と腰を曲げた体勢から、顔だけを上げて答えた。
「あなたは死なない……この国が勝とうが負けようが。あなただけは……僕が守ります。だから、安心してください」
ニヤリとその顔を崩し、憐れむような笑みでその男は答えた。
……「僕が守ります」とはどういう意味なのか?
本当に、自分だけは守ってくれるのだろうか?
冗談であれば不可思議で、本気であればどうするのか?
その答えの真意を見通すことはできなかった。
「あ……あの……それはどういう……」
「この国も、相手国も、助ける価値のない国だということです。どちらが勝利を収めたところで、あなたのためにした戦争で苦しむのは民なのですから」
占い師に言われてしまったのは、ヘレが一番気にかけていたこと。
今までも、自分がなにもできない理由がそれだった。
自分のせいでなんの罪もない多くの民を苦しめてきた。
なにもできない自分がとても悔しかった。
でも、それでも、パリス王子に優しくされ、その温もりが忘れられずについてきてしまった。
ヘレに逃げ場なんてなく、どう転んだところで幸せな結果には結びつかない。
ヘレは自分の幸せと引き換えに、多くの民を不幸にする道を選んだ……たった一時の幸福を願っただけで、万の民を不幸に陥れたのだ。
「それ……は……」
「では聞きますが、この国が勝ったとして、あなたは耐えられるのでしょうか?
向こうが勝ったとして、あなたは元の生活に耐えられるのでしょうか?
よくお考えになって、身の振り方をお決めになられた方がよいと思いますよ。まぁ、民を駒のようにしか思っていないのであれば別ですが」
「そんなことは思っていません!!」
ずっと悩んできた。
誰よりもずっと、自分のせいで犠牲になる民たちのことを。
駒のようになんて考えるわけがない。
ヘレは思わず語気を強めて否定してしまった。
……そんな気ばかりが先走った叫びに後悔をして男を見れば、とても優しい顔で笑っていた。
「……僕は、そんなあなたを救うために来ました。民を思い、心を痛めてきたあなただからこそ、僕は救いの手を差し伸べたいと思ったのです……絶対に……あなただけは、僕が必ずお守りいたします」
この占い師は、この国が勝つか負けるかなんて、私にとっては意味のないことだと言っているのだろう。
どちらが勝っても、必ず不幸になると。
私のせいで大勢の民が不幸になれば、きっと耐えられないだろうと。
そうかもしれない。戦場で死んだ兵士たちにも家族や、友人がいる。
一人の死すら私は背負うことができないだろう。
まさに、この男が言うように民を駒として見れれば悩むこともないのだろうが……
「でも……どうやって……」
ヘレの問いはとても単純で、当たり前の問い。
この男はどうやって自分を救うというのだろうか?
「まずはこの国と、相手の国の思うようにさせてあげなさい。その結果、あなたは見るのです。自分がなにをしたのかを。そして、優しいあなたを陥れているのは誰なのかを。
全てが滑稽に思えたころ、私があなたを救いに参りましょう。
だから、あなたは待っていればいい。この無益でくだらない戦争の行く末を見て、どれだけ無駄な戦いであるかを感じればいい。
そして、あなたが心を痛めていた民の姿も……この戦いに熱を持って挑む愚かな者共を、ただただ見ていてください。
その目で、ご自分の犯した罪がどういうものなのか……今一度お考え直しください」
淡々と、双方の国を嘲るように紡がれた言葉は、常々自分が思っていたこととよく似ていた。
戦いなど無益であり、誰が強いかなんてどうでもよかった。
そんなくだらないことで命を落として私を奪いに来る男共が信じられなかった。
だからこそ、長いこと男性不信に悩まされ、全ては私のせいだと心を痛めていた。
しかし、なぜパレスは違ったのだろうか?
優しくしてくれたからだろうか?
優しかった男なんて、ほかにも大勢いた……
なぜ彼だけを好きになってしまったのだろうか?
ヘレはその答えを知ることはできない。
なぜなら、すべては神のお導き。
最初から……すべて神が仕組んだ戦争だったのだから……
あっさりと、この男はこの国が勝利できないと断言した。
答えが欲しかったわけじゃない。
ただ、不安から発してしまった何気ない会話の一部のはずだった。
しかし、ヘレは必ず当たる占い師の答えをあっさりと知ってしまったのだ。
「この国は滅びます。ラスフェリカに敗れ、あなたはラスフェリカの戦利品として扱われるでしょうね……なにもしなければ」
「あ……」
言葉を失ってしまった。
願ったところで答えが出ているのであれば、もうそれは意義のない行いにしかならない。
なにもしなければ、また、あの忌まわしい日々に逆戻りしてしまう……そんな未来を提示され、不安は確信へと変わり、そして、恐怖へと変化していった。
ヘレが俯き焦燥に駆られていると、横に佇んで聞いていたラミアが荒々しく声を上げる。
「貴様! 不敬であるぞ! そのような物言い、許されることではない! すぐに取り消せ!」
ラミアは憤慨して軽薄な男を責め立てた。
「取り消す? なぜですか?」
当の王族相手に敗北をのたまっておきながら、さも当たり前のように疑問を呈す占い師。
その態度にラミアは益々憤慨した。
「我が国の敗北を占うなど反逆罪に他ならない! 貴様がすぐにでもその言動を取り消さないのであれば、罪を問われることになるぞ!」
ラミアの興奮した発言に、男はまたしても軽口を叩く。
「私の発言を取り消すのは、あなた方の行いでしか叶いません。ただただ私が謝って済むのであればいくらでも謝罪いたしますが、この占いの結果は必然であり、なにもしなければ必ず当たります。
それに、反逆罪というのであれば、必ず当たる占いを軽視し、なにもしない選択を是としたあなたの方がそれに当たるのでは?
それとも……この国の未来をそちらに引き込みたい意図でもおありですか?」
ニタニタとラミアを侮蔑の目で愚弄するように見つめ、ローブの男は軽々とラミアの断罪を罵った。
「ふざけたことを……」
ラミアの憤りは今にも臨界点を超え、兵士を呼びつけて捕縛を命じてしまいそうだった。
その態度を見て、ヘレは慌てて仲介に入る。
いくら理のある話でも、不敬を理由にこの男を罪に問うことはいくらでもできた。
しかし、ヘレは今回ラミアを下がらせ、男の言い分を優先することにした。
「ラミア、あなたがこの国の勝利を願っていることはわかっています。そして、この者もただ占っただけに過ぎません。占い師である以上、占いの結果を曲げることは本分ではないのでしょう。どちらも不敬には当たりません」
ヘレにそう言われてしまえば、次期王妃候補でもある彼女の言葉を優先するしかない。
その言葉を遮ってまで不敬罪を問えば、この男の言い分が正しさを増してしまう。
なぜなら、この男の言うとおり、敗戦を覆す機会を邪魔していると言われかねないからだ。
ヘレがいなければ、このような輩は即刻不敬として連行しているところだが、今回は部が悪かった。
「賢明なご判断、痛み入ります」
男は何食わぬ顔でヘレにそう答えた。
その勝ち誇った態度にラミアの心境はさらに悪化したが、今は大人しく堪えることしかできなかった。
「あの……では、私はどうしたら……」
勝利を収めるため、呪われた人生から解放されるため、ヘレは自分の足でその一歩を踏み出そうとしていた。
男は深々と腰を曲げた体勢から、顔だけを上げて答えた。
「あなたは死なない……この国が勝とうが負けようが。あなただけは……僕が守ります。だから、安心してください」
ニヤリとその顔を崩し、憐れむような笑みでその男は答えた。
……「僕が守ります」とはどういう意味なのか?
本当に、自分だけは守ってくれるのだろうか?
冗談であれば不可思議で、本気であればどうするのか?
その答えの真意を見通すことはできなかった。
「あ……あの……それはどういう……」
「この国も、相手国も、助ける価値のない国だということです。どちらが勝利を収めたところで、あなたのためにした戦争で苦しむのは民なのですから」
占い師に言われてしまったのは、ヘレが一番気にかけていたこと。
今までも、自分がなにもできない理由がそれだった。
自分のせいでなんの罪もない多くの民を苦しめてきた。
なにもできない自分がとても悔しかった。
でも、それでも、パリス王子に優しくされ、その温もりが忘れられずについてきてしまった。
ヘレに逃げ場なんてなく、どう転んだところで幸せな結果には結びつかない。
ヘレは自分の幸せと引き換えに、多くの民を不幸にする道を選んだ……たった一時の幸福を願っただけで、万の民を不幸に陥れたのだ。
「それ……は……」
「では聞きますが、この国が勝ったとして、あなたは耐えられるのでしょうか?
向こうが勝ったとして、あなたは元の生活に耐えられるのでしょうか?
よくお考えになって、身の振り方をお決めになられた方がよいと思いますよ。まぁ、民を駒のようにしか思っていないのであれば別ですが」
「そんなことは思っていません!!」
ずっと悩んできた。
誰よりもずっと、自分のせいで犠牲になる民たちのことを。
駒のようになんて考えるわけがない。
ヘレは思わず語気を強めて否定してしまった。
……そんな気ばかりが先走った叫びに後悔をして男を見れば、とても優しい顔で笑っていた。
「……僕は、そんなあなたを救うために来ました。民を思い、心を痛めてきたあなただからこそ、僕は救いの手を差し伸べたいと思ったのです……絶対に……あなただけは、僕が必ずお守りいたします」
この占い師は、この国が勝つか負けるかなんて、私にとっては意味のないことだと言っているのだろう。
どちらが勝っても、必ず不幸になると。
私のせいで大勢の民が不幸になれば、きっと耐えられないだろうと。
そうかもしれない。戦場で死んだ兵士たちにも家族や、友人がいる。
一人の死すら私は背負うことができないだろう。
まさに、この男が言うように民を駒として見れれば悩むこともないのだろうが……
「でも……どうやって……」
ヘレの問いはとても単純で、当たり前の問い。
この男はどうやって自分を救うというのだろうか?
「まずはこの国と、相手の国の思うようにさせてあげなさい。その結果、あなたは見るのです。自分がなにをしたのかを。そして、優しいあなたを陥れているのは誰なのかを。
全てが滑稽に思えたころ、私があなたを救いに参りましょう。
だから、あなたは待っていればいい。この無益でくだらない戦争の行く末を見て、どれだけ無駄な戦いであるかを感じればいい。
そして、あなたが心を痛めていた民の姿も……この戦いに熱を持って挑む愚かな者共を、ただただ見ていてください。
その目で、ご自分の犯した罪がどういうものなのか……今一度お考え直しください」
淡々と、双方の国を嘲るように紡がれた言葉は、常々自分が思っていたこととよく似ていた。
戦いなど無益であり、誰が強いかなんてどうでもよかった。
そんなくだらないことで命を落として私を奪いに来る男共が信じられなかった。
だからこそ、長いこと男性不信に悩まされ、全ては私のせいだと心を痛めていた。
しかし、なぜパレスは違ったのだろうか?
優しくしてくれたからだろうか?
優しかった男なんて、ほかにも大勢いた……
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