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サタン様からのお願いは代理戦争介入!
南の大陸の大戦 終結 ドワーフの王国
「よし! これでラスフェリカも終わりだな!」
僕はサクッとラスフェリカに飛び、これまたサクッと圧縮転送によって跡形もなく消し去った。
これにて南の大陸の大戦は終了である。
「ルーシェ様は……本当に魔王だったのですね」
ヘレがしみじみとラスフェリカの跡地を見ながら言った。
「そうだな! 僕は魔王! 人間を殺す存在!」
「なぜ……いえ。なんでもありません」
「なぜこんなことをするのかって?」
「あ……ええ」
「恨んでいるからさ……人間を。僕は前世でクソみたいな悪意をたくさん受け続けてきた。でも、僕は弱かった……とてもね。だから……僕はこうして生まれ変わり、復讐の機会を与えられた……サタン様によってね」
「サタン様とは誰ですか?」
「僕にもわからないけど……神も人間も大っ嫌いなんだ。だから僕はサタン様を信頼している……って言っても一方的なものだし、ヘレにサタン様を敬えなんて言わないよ」
「なんだか……私も会ってみたくなりました!」
ヘレのスイッチがどこにあるのか未だにわからないが、怖いもの知らずなのは確かだろう。
「はは、そうか。ヘレは神の子だから……もしかしたら会えるかもな!」
すると、ヘレは少し複雑な顔をして俯いてしまった。
「あの……でも……サタン様は人間も、神様もお嫌いなんですよね……」
なるほど……ヘレは人間と神のハーフだ。サタン様が好きであるはずがない。しかし……
「大丈夫だ。ヘレはサタン様が助け出すよう僕に指示したからここにいる。そんなヘレを無下にはしないさ!」
「え……そう……だったんですか……。では、サタン様に気にかけてもらえなかったら……」
「今ごろ圧縮されて砂となっていたね!」
ヘレは手を震わせていた。どことなく落ち着きもなくなってしまったみたいだ。
「大丈夫だヘレ。もう仲間だろ?」
「ええ……」
「君がその清い心を維持していればなにも心配はないさ。慎ましく生きればね」
「……はい」
恐怖を知らない者はロクなやつにならない。
それはもう他人の痛みを感じられない悪魔と一緒なのだから。
サタン様のお使いも終わり、僕は南の大陸を浄化し始めていた。
ガーゴイルを放ち、広範囲に毒霧作戦を実行している。
フェリのような結界を張れる人間はいないようで、着々とその人口を減らすことに成功しているみたいだ。
そして、すっかり抜けていたある事実に直面する。
「あ……そういえば君たちは食事とかしなきゃいけないんだったよね」
「そうだよー! もうお腹ペコペコだよ!」
「私もお腹が空きました」
リッカとフェリが空腹を訴えていた。
いやいや……これはまずいことになった。
浄化したはいいが、こんな落とし穴があったとは。
やばいなーと思っていたところで、ガーゴイルから知らせが入る。
なんと、近くにドワーフの王国があるというのだ!
これ幸いと皆を浮かせて飛び出した。
途中で毒霧を撒いていたガーゴイルたちをねぎらい大急ぎで飛んでいく。
とりあえず、日没までには到着したい。
そんなこんなで急いでいると、前方にそれらしい都市があった。
「よーし、今日はあそこで休憩だ!」
「あーやっとご飯が食べられるー」
リッカはもう体に力が入らないといったご様子で、僕はまた一段とスピードを上げ、門兵から見えないとこへと降り立った。
そして、そのまま普通に入ろうとしたのだが、やっぱり門兵に止められてしまった。
「止まるんだな! なにしに来たんだな!」
「だな?」
なんだか変な話し方をするドワーフは、身長が低くがっしりとした体型でよく見る感じのそれだった。
「あの……僕たちお腹が空いていて、宿も探しているんですが……どうにか助けていただけませんかね?」
「なんだ? おめえ達どこから来た?」
「あの……デガンニークで戦争が起こるって噂を聞いたものですから……隣町を抜けてここまで来たのですが……食料も底を尽きまして……」
「そうだったんか。わかった! んじゃ、まずはギルドに顔出せ。そこでいろいろ手続きがあっから、ちーっと我慢すんだど! 場所はすぐそこだ」
どうも愛くるしいドワーフの物言い。この話し方は癖になりそうだ。
そしてデガンニークもそうだったが、ギルドが一般人の管理も兼ねているらしく、ギルド=役所的な感じらしい。
「ありがとうございました!」
そして、僕らは門兵さんに見送られながらギルドへと入っていく。
やっぱりここでもフェリに頼って対応を全部任せてしまった。
ただ、今回は非常にスムーズに終わってしまったので驚いた。
「フェリ、なんでこんなに早いんだ!? デガンニークでは延々待たされたって言うのに?」
「ああ、すでに私たちは金等級ですので」
「他の国でも同じ扱いをしてくれるのか?」
「はい。ただ、同じ協会に入っていればですけどね」
フェリはギルドについていろいろ語ってくれたのだが、ロウルギルド協会とセインギルド協会という二台派閥がどうとかで、よくわからないので適当に頷いていたら「聞いてますか?」と、ちょっと冷たい目で怒られた。
それから、ギルドを出てドワーフの街をぶらぶら歩いていると、またしてもリッカが屋台につられて僕の腕を引っ張る。
ドワーフの主食は主にパンのようで、コッペパンみたいな物にいろいろ食材が挟んである食べ物が主流のようだ。
四人ともお腹いっぱいになるまで屋台をはしごして周り、満足! といった具合だ。
「ルーシェ様は食べないのですか?」
ヘレが食事をしない僕を気にかけてくれる。
「ああ、僕は魔そのものみたいなものだから、食事は必要ない」
ヘレは大げさに「なるほど!」と驚いていた。
その仕草は可愛いのだが、その美貌があってこそだろう。ちょっとブリっ子じみていた。
食事も終わり、石畳の街道と石と木でできた不思議な建物を愛でながら宿を探す。
フェリがギルドで仕入れた情報によれば、この辺りが宿屋街だそうだ。
「どこがいいですかね……」
「そうだな……この高そうなところにするか!」
「おー! なんかいっぱい火が焚かれてて綺麗だねー」
リッカが目を輝かせて見上げた宿は、樽をモチーフにした大きな看板が目印のゴローナ亭という名前の宿だ。
内装もなかなかに豪華で、結構な金額を取られた。金はいくらでもあるからどうでもいいけど。
しかし……これでとりあえず一安心だ。
もうほとんどの街や村は毒霧の餌食になっており、四人を飢えさせるところだった。
次の大陸に行ったらそこんところはちゃんと考えて行動しようと思う。
僕はサクッとラスフェリカに飛び、これまたサクッと圧縮転送によって跡形もなく消し去った。
これにて南の大陸の大戦は終了である。
「ルーシェ様は……本当に魔王だったのですね」
ヘレがしみじみとラスフェリカの跡地を見ながら言った。
「そうだな! 僕は魔王! 人間を殺す存在!」
「なぜ……いえ。なんでもありません」
「なぜこんなことをするのかって?」
「あ……ええ」
「恨んでいるからさ……人間を。僕は前世でクソみたいな悪意をたくさん受け続けてきた。でも、僕は弱かった……とてもね。だから……僕はこうして生まれ変わり、復讐の機会を与えられた……サタン様によってね」
「サタン様とは誰ですか?」
「僕にもわからないけど……神も人間も大っ嫌いなんだ。だから僕はサタン様を信頼している……って言っても一方的なものだし、ヘレにサタン様を敬えなんて言わないよ」
「なんだか……私も会ってみたくなりました!」
ヘレのスイッチがどこにあるのか未だにわからないが、怖いもの知らずなのは確かだろう。
「はは、そうか。ヘレは神の子だから……もしかしたら会えるかもな!」
すると、ヘレは少し複雑な顔をして俯いてしまった。
「あの……でも……サタン様は人間も、神様もお嫌いなんですよね……」
なるほど……ヘレは人間と神のハーフだ。サタン様が好きであるはずがない。しかし……
「大丈夫だ。ヘレはサタン様が助け出すよう僕に指示したからここにいる。そんなヘレを無下にはしないさ!」
「え……そう……だったんですか……。では、サタン様に気にかけてもらえなかったら……」
「今ごろ圧縮されて砂となっていたね!」
ヘレは手を震わせていた。どことなく落ち着きもなくなってしまったみたいだ。
「大丈夫だヘレ。もう仲間だろ?」
「ええ……」
「君がその清い心を維持していればなにも心配はないさ。慎ましく生きればね」
「……はい」
恐怖を知らない者はロクなやつにならない。
それはもう他人の痛みを感じられない悪魔と一緒なのだから。
サタン様のお使いも終わり、僕は南の大陸を浄化し始めていた。
ガーゴイルを放ち、広範囲に毒霧作戦を実行している。
フェリのような結界を張れる人間はいないようで、着々とその人口を減らすことに成功しているみたいだ。
そして、すっかり抜けていたある事実に直面する。
「あ……そういえば君たちは食事とかしなきゃいけないんだったよね」
「そうだよー! もうお腹ペコペコだよ!」
「私もお腹が空きました」
リッカとフェリが空腹を訴えていた。
いやいや……これはまずいことになった。
浄化したはいいが、こんな落とし穴があったとは。
やばいなーと思っていたところで、ガーゴイルから知らせが入る。
なんと、近くにドワーフの王国があるというのだ!
これ幸いと皆を浮かせて飛び出した。
途中で毒霧を撒いていたガーゴイルたちをねぎらい大急ぎで飛んでいく。
とりあえず、日没までには到着したい。
そんなこんなで急いでいると、前方にそれらしい都市があった。
「よーし、今日はあそこで休憩だ!」
「あーやっとご飯が食べられるー」
リッカはもう体に力が入らないといったご様子で、僕はまた一段とスピードを上げ、門兵から見えないとこへと降り立った。
そして、そのまま普通に入ろうとしたのだが、やっぱり門兵に止められてしまった。
「止まるんだな! なにしに来たんだな!」
「だな?」
なんだか変な話し方をするドワーフは、身長が低くがっしりとした体型でよく見る感じのそれだった。
「あの……僕たちお腹が空いていて、宿も探しているんですが……どうにか助けていただけませんかね?」
「なんだ? おめえ達どこから来た?」
「あの……デガンニークで戦争が起こるって噂を聞いたものですから……隣町を抜けてここまで来たのですが……食料も底を尽きまして……」
「そうだったんか。わかった! んじゃ、まずはギルドに顔出せ。そこでいろいろ手続きがあっから、ちーっと我慢すんだど! 場所はすぐそこだ」
どうも愛くるしいドワーフの物言い。この話し方は癖になりそうだ。
そしてデガンニークもそうだったが、ギルドが一般人の管理も兼ねているらしく、ギルド=役所的な感じらしい。
「ありがとうございました!」
そして、僕らは門兵さんに見送られながらギルドへと入っていく。
やっぱりここでもフェリに頼って対応を全部任せてしまった。
ただ、今回は非常にスムーズに終わってしまったので驚いた。
「フェリ、なんでこんなに早いんだ!? デガンニークでは延々待たされたって言うのに?」
「ああ、すでに私たちは金等級ですので」
「他の国でも同じ扱いをしてくれるのか?」
「はい。ただ、同じ協会に入っていればですけどね」
フェリはギルドについていろいろ語ってくれたのだが、ロウルギルド協会とセインギルド協会という二台派閥がどうとかで、よくわからないので適当に頷いていたら「聞いてますか?」と、ちょっと冷たい目で怒られた。
それから、ギルドを出てドワーフの街をぶらぶら歩いていると、またしてもリッカが屋台につられて僕の腕を引っ張る。
ドワーフの主食は主にパンのようで、コッペパンみたいな物にいろいろ食材が挟んである食べ物が主流のようだ。
四人ともお腹いっぱいになるまで屋台をはしごして周り、満足! といった具合だ。
「ルーシェ様は食べないのですか?」
ヘレが食事をしない僕を気にかけてくれる。
「ああ、僕は魔そのものみたいなものだから、食事は必要ない」
ヘレは大げさに「なるほど!」と驚いていた。
その仕草は可愛いのだが、その美貌があってこそだろう。ちょっとブリっ子じみていた。
食事も終わり、石畳の街道と石と木でできた不思議な建物を愛でながら宿を探す。
フェリがギルドで仕入れた情報によれば、この辺りが宿屋街だそうだ。
「どこがいいですかね……」
「そうだな……この高そうなところにするか!」
「おー! なんかいっぱい火が焚かれてて綺麗だねー」
リッカが目を輝かせて見上げた宿は、樽をモチーフにした大きな看板が目印のゴローナ亭という名前の宿だ。
内装もなかなかに豪華で、結構な金額を取られた。金はいくらでもあるからどうでもいいけど。
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