90 / 157
東の大陸蹂躙
魔王討伐の軌跡 リバースワールド
——なんとかならないのか!?
——……現状ではどうにもできません。
——絶対時間の範囲外からの攻撃ならどうだ?
——一手目で間合いを詰められ、二手目で範囲内に追い込まれてしまいます。
——なら隠れながらなら……
——見つからなければ可能ですが……こちらの攻撃が通る可能性は低いです。
——じゃあ、召喚獣に時を操るやつはいないのか?
——おりません。
——じゃあ、魔王を巻き戻せばいいんじゃないか?
——24時間しか巻き戻りませんので、有効とは思えません。
——ならこっそり重ねがけしていけば、いつかは消滅しないか?
——……可能性はありますが……うまくいくとは思えません。
——なら試しに……
——お待ちください。実行するにしても、絶対時間の範囲外からにしてください。その都度魔王の絶対時間が発動する可能性がありますので、今は危険過ぎます。隠れながら実行し続けなけれな意味がありません。しかし、それでも難しいでしょう。全てを見通す者スキルで場所を特定されてしまえば終わりです。
——クソ! それじゃあ、神域が対抗できるってことだけど、具体的にはどういうことだ?
——魔王の空間の覇者スキルをほぼ弱体化できます。動けないといことはないでしょう。
——動けない?
——はい。空間の覇者スキルとは、範囲内の空間を自由に操る能力となります。対峙した者の動きを操作したり、空間内の次元を操作できます。
——……そんなに凄いスキルだったのかよ。
——……はい。
——じゃあ……勝てない……けど、攻撃さえしなければ負けることもないってことか。
——そうなります。
——……結局この世界に来てもなにもできずに死を待つだけの存在になったっていうことか。
——いえ、今は勝利するための材料がありませんが、カケル様以外にも勇者はたくさん存在します。貴重なスキルを持っている者と手を組めば可能性はあります。
——俺一人じゃ無理ってことか。
——はい。ですが、サブとして巻き戻しスキルは非常に有効です。
これだけ有効そうなスキルをたくさんつけたというのに……選択ミスだったのだろうか?
——なあ、なにを選択すれば魔王に勝てたのかな?
——カケル様の選択肢の中で言えば、絶対時間と空間の覇者を持ち、レベルを999にすればほぼ負けなかったでしょう。また、順時空魔法を使い続ければ勝ちは確定的でした。
——なるほどね。あの三択で唯一の外れを引いたわけだ。これが一番強いと思ったんだけどなぁ。
——おっしゃるとおり、逆時空魔法は最強と言えるでしょう。しかし、それも場合によります。
逆時空魔法は最強といえる……しかし、今の状況ではなにもできない。なら……もっと前に戻って……魔王と会う前……いや……あれ? ……待てよ……なら……
——……今、凄いことを思いついてしまったんだけど……俺を……ってか勇者召喚すら巻き戻せばいいんじゃないかな?
——ステータス振り分けをやり直すと言いたいのでしょうか?
——そう……できるかな?
——可能です。
——そうか……最悪うまく行かなければ18回引き直して逆時空魔法を引いてもう一度巻き戻せばいい。うまくいく可能はどの程度ある?
——18回の内に逆時空魔法を引ける確率は9割以上あります。さらに言えば、欲しいスキルを思い描きながら選択項目を押せばより確率は上がります。
——そうか……じゃあやるか……ってかやるしかないって感じだな。
——私をまた……選んでいただけますか?
——え? あっ……ああ。必ず選ぶぜ!
——ありがとうございます。
なぜか大賢者がデレたところで俺の決意は固まった。それより俺が死んでから感覚的には24時間経っていない現状に驚きを隠せないが、そこはここまで迅速に情報を得られた事実をありがたく思うことにする。
そうと決まれば即実行だ。このまま移動してしまえばどんどん状況は悪くなる。
買い出しを口実に城下町まで行き、そこで時間を巻き戻そう。
俺は魔王に跪きながら買い出しの嘆願をすることにした。
「あ……あの。すぐに出るなら買い出しとかしたいのですが……すぐに済ませるので、ちょっと出てもいいですか?」
魔王がこちらに向き直り、いやらしい笑みを浮かべている。
「巻き戻すのか? ……大召喚の末に生み出された勇者よ」
ドキリと心臓が跳ね、全身からネットリとした汗が噴き出す。
全てを見透かされたような物言いに全ての思考が死を悟った。……終わったと。
しかし、その瞬間、そんな思いとは裏腹に体が反射的に動いていた。
神域を展開して後ろに跳ねる。感覚的には扉まで跳ねたはずだった。
しかし、飛べたのは人一人分程度。そして、やけに体が重い。
驚いて魔王を見れば……笑っていた。
「どうした?」
「……」
震えて声が出ない。
呼吸も整えられず、全身に死の恐怖が巡る。
息苦しい……あんなに早く打っていた鼓動も今では弱々しく脈を打っている。
徐々にクラクラと眩暈のような症状が出始め、内臓までもを押さえつけられている感覚に気づいた。
神域がなければなす術もなく死んでいた。
今の今まで、ふざけた魔王だと軽く見ていた。
……その姿を見た人間はいない。
そう教えられた時、もっと警戒するべきだった。国ごと砂に変えるような化け物だと理解していたはずだ……なぜこんなにも浅はかな行動に出てしまったのか? こいつに交渉など不可能だ……もし受け入れられたとしても、野放しにできるはずがない! なにか……なにかないか? この一瞬だけでも切り抜けられる策は!!
——魔王以外の時間を巻き戻しましょう。ここなら勇者召喚の地も範囲内です。戻りたいポイントを思い描き、「魔王以外リバースワールド」と詠唱してください!
大賢者がこの刹那にピンチを乗り切る策を提案してくれた。
——わかった! でも、そんなこと可能なのか?
——私が魔力操作の補助をします。必ず成功させますので安心して世界を遡ってください!
冷静だった大賢者の口調はいつしか荒々しいものとなっていた。
そんな大賢者の思いに答えるべく、俺は魔王のスキルによって押さえつけられた体に抗い、必死に口を動かした。
未だ魔王は俺を見下すように笑っている。
クソ野郎が……おまえは絶対に……俺が倒してやるからな……!
「魔王以外……リバース……ワールド!」
そう唱えると……俺の視界は変遷を始めた。
——……現状ではどうにもできません。
——絶対時間の範囲外からの攻撃ならどうだ?
——一手目で間合いを詰められ、二手目で範囲内に追い込まれてしまいます。
——なら隠れながらなら……
——見つからなければ可能ですが……こちらの攻撃が通る可能性は低いです。
——じゃあ、召喚獣に時を操るやつはいないのか?
——おりません。
——じゃあ、魔王を巻き戻せばいいんじゃないか?
——24時間しか巻き戻りませんので、有効とは思えません。
——ならこっそり重ねがけしていけば、いつかは消滅しないか?
——……可能性はありますが……うまくいくとは思えません。
——なら試しに……
——お待ちください。実行するにしても、絶対時間の範囲外からにしてください。その都度魔王の絶対時間が発動する可能性がありますので、今は危険過ぎます。隠れながら実行し続けなけれな意味がありません。しかし、それでも難しいでしょう。全てを見通す者スキルで場所を特定されてしまえば終わりです。
——クソ! それじゃあ、神域が対抗できるってことだけど、具体的にはどういうことだ?
——魔王の空間の覇者スキルをほぼ弱体化できます。動けないといことはないでしょう。
——動けない?
——はい。空間の覇者スキルとは、範囲内の空間を自由に操る能力となります。対峙した者の動きを操作したり、空間内の次元を操作できます。
——……そんなに凄いスキルだったのかよ。
——……はい。
——じゃあ……勝てない……けど、攻撃さえしなければ負けることもないってことか。
——そうなります。
——……結局この世界に来てもなにもできずに死を待つだけの存在になったっていうことか。
——いえ、今は勝利するための材料がありませんが、カケル様以外にも勇者はたくさん存在します。貴重なスキルを持っている者と手を組めば可能性はあります。
——俺一人じゃ無理ってことか。
——はい。ですが、サブとして巻き戻しスキルは非常に有効です。
これだけ有効そうなスキルをたくさんつけたというのに……選択ミスだったのだろうか?
——なあ、なにを選択すれば魔王に勝てたのかな?
——カケル様の選択肢の中で言えば、絶対時間と空間の覇者を持ち、レベルを999にすればほぼ負けなかったでしょう。また、順時空魔法を使い続ければ勝ちは確定的でした。
——なるほどね。あの三択で唯一の外れを引いたわけだ。これが一番強いと思ったんだけどなぁ。
——おっしゃるとおり、逆時空魔法は最強と言えるでしょう。しかし、それも場合によります。
逆時空魔法は最強といえる……しかし、今の状況ではなにもできない。なら……もっと前に戻って……魔王と会う前……いや……あれ? ……待てよ……なら……
——……今、凄いことを思いついてしまったんだけど……俺を……ってか勇者召喚すら巻き戻せばいいんじゃないかな?
——ステータス振り分けをやり直すと言いたいのでしょうか?
——そう……できるかな?
——可能です。
——そうか……最悪うまく行かなければ18回引き直して逆時空魔法を引いてもう一度巻き戻せばいい。うまくいく可能はどの程度ある?
——18回の内に逆時空魔法を引ける確率は9割以上あります。さらに言えば、欲しいスキルを思い描きながら選択項目を押せばより確率は上がります。
——そうか……じゃあやるか……ってかやるしかないって感じだな。
——私をまた……選んでいただけますか?
——え? あっ……ああ。必ず選ぶぜ!
——ありがとうございます。
なぜか大賢者がデレたところで俺の決意は固まった。それより俺が死んでから感覚的には24時間経っていない現状に驚きを隠せないが、そこはここまで迅速に情報を得られた事実をありがたく思うことにする。
そうと決まれば即実行だ。このまま移動してしまえばどんどん状況は悪くなる。
買い出しを口実に城下町まで行き、そこで時間を巻き戻そう。
俺は魔王に跪きながら買い出しの嘆願をすることにした。
「あ……あの。すぐに出るなら買い出しとかしたいのですが……すぐに済ませるので、ちょっと出てもいいですか?」
魔王がこちらに向き直り、いやらしい笑みを浮かべている。
「巻き戻すのか? ……大召喚の末に生み出された勇者よ」
ドキリと心臓が跳ね、全身からネットリとした汗が噴き出す。
全てを見透かされたような物言いに全ての思考が死を悟った。……終わったと。
しかし、その瞬間、そんな思いとは裏腹に体が反射的に動いていた。
神域を展開して後ろに跳ねる。感覚的には扉まで跳ねたはずだった。
しかし、飛べたのは人一人分程度。そして、やけに体が重い。
驚いて魔王を見れば……笑っていた。
「どうした?」
「……」
震えて声が出ない。
呼吸も整えられず、全身に死の恐怖が巡る。
息苦しい……あんなに早く打っていた鼓動も今では弱々しく脈を打っている。
徐々にクラクラと眩暈のような症状が出始め、内臓までもを押さえつけられている感覚に気づいた。
神域がなければなす術もなく死んでいた。
今の今まで、ふざけた魔王だと軽く見ていた。
……その姿を見た人間はいない。
そう教えられた時、もっと警戒するべきだった。国ごと砂に変えるような化け物だと理解していたはずだ……なぜこんなにも浅はかな行動に出てしまったのか? こいつに交渉など不可能だ……もし受け入れられたとしても、野放しにできるはずがない! なにか……なにかないか? この一瞬だけでも切り抜けられる策は!!
——魔王以外の時間を巻き戻しましょう。ここなら勇者召喚の地も範囲内です。戻りたいポイントを思い描き、「魔王以外リバースワールド」と詠唱してください!
大賢者がこの刹那にピンチを乗り切る策を提案してくれた。
——わかった! でも、そんなこと可能なのか?
——私が魔力操作の補助をします。必ず成功させますので安心して世界を遡ってください!
冷静だった大賢者の口調はいつしか荒々しいものとなっていた。
そんな大賢者の思いに答えるべく、俺は魔王のスキルによって押さえつけられた体に抗い、必死に口を動かした。
未だ魔王は俺を見下すように笑っている。
クソ野郎が……おまえは絶対に……俺が倒してやるからな……!
「魔王以外……リバース……ワールド!」
そう唱えると……俺の視界は変遷を始めた。
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。