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北の大陸蹂躙
神殺しの系譜 処刑……そして、魔王と勇者
——そうか。
——どうしたのー? たかだか千年くらい閉じ込められたくらいで……あのイケイケなサタン様も丸くなっちゃったかな?
——そうだね。君は変わらないらしい。
——ははっ! 当たり前じゃん! 人間を使って楽しく過ごしていますよーこっちは。ただ……今は大ピンチだけどねぇ。
——あまり調子に乗っていると、存在を消されちゃうよ?
——あはは! なにそれ? サタン様と同じように幽閉でもされちゃうのかなぁ?
——いや。そのままの意味だ。お前は生まれなかったことになる。
——おいおい……冗談きついぜ! そんな大昔まで時を遡れる奴なんていないだろ? まさか、この魔王とか抜かしている僕ちゃんがそうなのかなぁ? まじウケるわ!
——……まあ、好きにするといいよ。
——……試してみますか?
僕は二人の会話に割って入った。このまま調子のいい会話を聞き続けるのも飽きてきたからね。
——あれあれ? 二人して試そうっての? 未だに天界の者が死んだなんて聞いたことないのに……ぷぷぷ……じゃ、気の弱いサタン様に代わって、そんなことできないって証明してあげるよ! はいはい魔王ちゃん。チャチャっとやっちゃって! もしかしてもう試した後かな? あははははは。
バーディはとても上機嫌に僕を罵り、楽しそうに煽っていた。
こんなにも心の痛まないモルモットがいたことに僕は感謝しかない。
——……リバース。
大きな口を開けて笑っていたバーディが急に大人しくなる。
——ん? ……あれ? ここどこ?
残念なことに、僕のリバースをもってしても、バーディは消失しなかった。
——サタン様、一千万年前くらいじゃダメですかね?
——一千万年? 全然足りないぞ。そいつが生まれたのは60億年ほど前だったと思うよ。
——なるほど……じゃあ百億年ほど戻しますか……リバース!
と、その魔法を最後に、キョロキョロと周囲を確認していたバーディは忽然と姿を消した。
サーチをしてみても、この世界にも、天界にも存在は確認できなかった。
——いやー、できるとは思っていましたが……やっぱり実際にできると証明されるのは嬉しいですね。
——ふっ……クックック……僕がその力を手に入れるはずだったのにな。
——いやはや……申し訳ありません。僕が飽きたらお譲りいたしますよ。
——ん? ああ……なるほど……それはいいかもしれないね。
——なにがですか?
——ん? いや、飽きたら譲ってくれるなら、君がいる間は大人しくしようかなってね。
——本当ですか? じゃあ、サタン様の封印解きますよ。
——は? これは天界の理で成されているんだ。君には解けないよ。
——あー、それなんですけど……多分解けます。おそらく、天罰とか、天界って、理は違うけど、魔力を使っているんだと思うんです。
——魔力?
——はい。わかりやすく言えば、魔力を操作する言語が違うって感じですかね。
——言語? 君はさっきからなにを言っているんだい?
——そうですね。僕の元いた世界で例えれば、C言語を手書きのメモを使って読み込ませているのがこの世界の者たちで、オブジェクト指向の高級な言語を統合開発環境を使って構築しているのが神さまって感じですかね。
——元は一緒だと言いたいんだな?
——はい。これに関しては、僕が魔の理と同じ者になったからこそ理解できただけなんですけどね。
——なら、君はどうなんだ?
——僕ですか? 僕は……01の羅列をいじることができるって感じですかね。命令を伝える一つ一つのパーツ……それこそ、CPUのトランジスタを直接操作できる……って感じですね。
——なるほどね。そんな感覚を味わったことがないから実感できないけど……なにが起きるのか……わからないけど操作できる……と言ったところかな。
——そうですね。手足のように、特に計算する必要はなく操作できます。
——チート魔王め。
——それもこれも、サタン様が試行錯誤を繰り返したおかげですよ。
——僕のおかげ? 僕はこんなことになるとは思っていなかったけどね。
——でも……いつかはこんなことが起きるだろうって感じていたんですよね?
——ああ、なんとなくだけどね……しかし、確信はあった。天界の理以上の魔王が誕生した例は少なくない。そこに、神をも超える何かがあるんじゃないかと考えていたんだ。だから、何度勇者に壊されようとも、僕はめげずに魔王を生み出し続けた。神から差し向けられる勇者に勝てないようでは到底神には勝てるはずもないからね。
——ふふふ……なら、魔王と勇者の戦いは、神様どうしの代理戦争だったと言うことですか。
——そうなるかな。
——おかしいな……とは思っていたんです。神様は人間を導いたと思えば殺したり……それでいて、人間を愛しているかのように振舞っている理由がわからなかった。僕はずっと、神様は人間を見守っていると教わってきたものですから……ですが……今、ようやくわかりました。神託の意味も、人間至上主義も、全ては、サタン様が生み出す魔王を退けるためのもの。人間は、神にとって都合のいい駒だった……ということですね?
——そうなるね。
——僕も、元は愚鈍な人間です。こんな簡単な真理にたどり着くまで、とても都合のいい解釈をしていました。理解できないということは、とても恐ろしい拡大解釈をしてしまう原因なのですね。
——事実は小説よりも奇なり……とはいかなかったかな?
——いえ、とてもスッキリしました。無限に続く、魔王と勇者の物語に終止符を打つことができましたからね!
——やはり、君は変わっているな。
——そうでしょうか? まあいいです。それじゃあ、サタン様……もし、よろしければ、これから一緒に人間を殺しません?
——ふっ……クックック……そうだね。僕と君が仲良く地上へと舞い戻ったら……神はどう思うかな? クックック。いいね、そうしよう。
——ありがとうございます! じゃあ早速……スローブ! ……転移!
僕はサタン様の拘束を解き、みんなが待つ魔王城内へと転移した。
——どうしたのー? たかだか千年くらい閉じ込められたくらいで……あのイケイケなサタン様も丸くなっちゃったかな?
——そうだね。君は変わらないらしい。
——ははっ! 当たり前じゃん! 人間を使って楽しく過ごしていますよーこっちは。ただ……今は大ピンチだけどねぇ。
——あまり調子に乗っていると、存在を消されちゃうよ?
——あはは! なにそれ? サタン様と同じように幽閉でもされちゃうのかなぁ?
——いや。そのままの意味だ。お前は生まれなかったことになる。
——おいおい……冗談きついぜ! そんな大昔まで時を遡れる奴なんていないだろ? まさか、この魔王とか抜かしている僕ちゃんがそうなのかなぁ? まじウケるわ!
——……まあ、好きにするといいよ。
——……試してみますか?
僕は二人の会話に割って入った。このまま調子のいい会話を聞き続けるのも飽きてきたからね。
——あれあれ? 二人して試そうっての? 未だに天界の者が死んだなんて聞いたことないのに……ぷぷぷ……じゃ、気の弱いサタン様に代わって、そんなことできないって証明してあげるよ! はいはい魔王ちゃん。チャチャっとやっちゃって! もしかしてもう試した後かな? あははははは。
バーディはとても上機嫌に僕を罵り、楽しそうに煽っていた。
こんなにも心の痛まないモルモットがいたことに僕は感謝しかない。
——……リバース。
大きな口を開けて笑っていたバーディが急に大人しくなる。
——ん? ……あれ? ここどこ?
残念なことに、僕のリバースをもってしても、バーディは消失しなかった。
——サタン様、一千万年前くらいじゃダメですかね?
——一千万年? 全然足りないぞ。そいつが生まれたのは60億年ほど前だったと思うよ。
——なるほど……じゃあ百億年ほど戻しますか……リバース!
と、その魔法を最後に、キョロキョロと周囲を確認していたバーディは忽然と姿を消した。
サーチをしてみても、この世界にも、天界にも存在は確認できなかった。
——いやー、できるとは思っていましたが……やっぱり実際にできると証明されるのは嬉しいですね。
——ふっ……クックック……僕がその力を手に入れるはずだったのにな。
——いやはや……申し訳ありません。僕が飽きたらお譲りいたしますよ。
——ん? ああ……なるほど……それはいいかもしれないね。
——なにがですか?
——ん? いや、飽きたら譲ってくれるなら、君がいる間は大人しくしようかなってね。
——本当ですか? じゃあ、サタン様の封印解きますよ。
——は? これは天界の理で成されているんだ。君には解けないよ。
——あー、それなんですけど……多分解けます。おそらく、天罰とか、天界って、理は違うけど、魔力を使っているんだと思うんです。
——魔力?
——はい。わかりやすく言えば、魔力を操作する言語が違うって感じですかね。
——言語? 君はさっきからなにを言っているんだい?
——そうですね。僕の元いた世界で例えれば、C言語を手書きのメモを使って読み込ませているのがこの世界の者たちで、オブジェクト指向の高級な言語を統合開発環境を使って構築しているのが神さまって感じですかね。
——元は一緒だと言いたいんだな?
——はい。これに関しては、僕が魔の理と同じ者になったからこそ理解できただけなんですけどね。
——なら、君はどうなんだ?
——僕ですか? 僕は……01の羅列をいじることができるって感じですかね。命令を伝える一つ一つのパーツ……それこそ、CPUのトランジスタを直接操作できる……って感じですね。
——なるほどね。そんな感覚を味わったことがないから実感できないけど……なにが起きるのか……わからないけど操作できる……と言ったところかな。
——そうですね。手足のように、特に計算する必要はなく操作できます。
——チート魔王め。
——それもこれも、サタン様が試行錯誤を繰り返したおかげですよ。
——僕のおかげ? 僕はこんなことになるとは思っていなかったけどね。
——でも……いつかはこんなことが起きるだろうって感じていたんですよね?
——ああ、なんとなくだけどね……しかし、確信はあった。天界の理以上の魔王が誕生した例は少なくない。そこに、神をも超える何かがあるんじゃないかと考えていたんだ。だから、何度勇者に壊されようとも、僕はめげずに魔王を生み出し続けた。神から差し向けられる勇者に勝てないようでは到底神には勝てるはずもないからね。
——ふふふ……なら、魔王と勇者の戦いは、神様どうしの代理戦争だったと言うことですか。
——そうなるかな。
——おかしいな……とは思っていたんです。神様は人間を導いたと思えば殺したり……それでいて、人間を愛しているかのように振舞っている理由がわからなかった。僕はずっと、神様は人間を見守っていると教わってきたものですから……ですが……今、ようやくわかりました。神託の意味も、人間至上主義も、全ては、サタン様が生み出す魔王を退けるためのもの。人間は、神にとって都合のいい駒だった……ということですね?
——そうなるね。
——僕も、元は愚鈍な人間です。こんな簡単な真理にたどり着くまで、とても都合のいい解釈をしていました。理解できないということは、とても恐ろしい拡大解釈をしてしまう原因なのですね。
——事実は小説よりも奇なり……とはいかなかったかな?
——いえ、とてもスッキリしました。無限に続く、魔王と勇者の物語に終止符を打つことができましたからね!
——やはり、君は変わっているな。
——そうでしょうか? まあいいです。それじゃあ、サタン様……もし、よろしければ、これから一緒に人間を殺しません?
——ふっ……クックック……そうだね。僕と君が仲良く地上へと舞い戻ったら……神はどう思うかな? クックック。いいね、そうしよう。
——ありがとうございます! じゃあ早速……スローブ! ……転移!
僕はサタン様の拘束を解き、みんなが待つ魔王城内へと転移した。
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