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北の大陸蹂躙
アリフォールの伝説 魔王の沙汰
けれども若き王はまた笑う。
国民を不安にさせまいと。
しかし、多くの国民が出した答えは、王を救うことだった。
そこでようやく若き王は理解した。
自分が間違っていたことを。
本当に国民を助けるには、王を見捨てさせなければならなかったのだ。
自分だってそうだ。
大切な人を守るために命を投げ出している。
それは、国民も例外じゃない。
この結果は、こんなにも国民から愛されてしまった自分の落ち度だった。
もし、自分が国民の立場だったら、王を守りたいと思うだろう。
そんな簡単なことなのに、自己犠牲がもたらす環境変化を失念いていた。
ただ……今は、悔しさを感じているわけではなかった。
こんなにも国民から受け入れられていたことに喜びを感じてしまっている。
だけど、きっと殺されてしまうだろう。
先ほどから魔王の機嫌が悪くなっているのを感じる。
自分は失敗した。
最後の最後に、結局国民を救えなかった。
しかし、もともと魔王頼みの運否天賦。
状況を見守る以外ない。
こんなことを思うのは不謹慎かもしれないが、自分のために魔王の手によって殺されていく国民が愛おしかった。
魔王は強く、誰にも止められない。
楽しそうに国民を惨殺している。
もともと針に糸を通すような賭けだ。
失敗したところで誰のせいでもない。
むしろ、死ぬ理由があるだけでも幸せと言える。
ただ……そんな絶望的な光景の中で違和感を感じていた。
魔王は死を懇願した者以外を手にかけることはしなかったのだ。
死にたい奴はいないか? なんて声までかけて。
まるで……人間を試すかのように。
殺し方を選ぶように。
魔王について集めた情報を鑑みれば、やはり、悪魔のような存在というわけではないらしい。
最後に生き残った国民だけでも見逃してもらえるよう、精一杯魔王に縋ることにしよう。
これが、自分ができる精一杯。
最後の最後まで、正しい道を歩んでいたい。
お姉ちゃんがしてくれたように、死ぬ間際まで、国民のために笑って死のう。
そうして、若き王は最後まで笑みを浮かべ、人間としての幕を閉じることとなる。
しかし、この伝説には、まだ続きがある。
首を切り落とされ、命を絶ったはずの王が次に見た光景は、信じがたいものだった。
断頭台にくくりつけられてはいない。
首はしっかりと体に付いている。
いったいなにが起きたのか?
おぼろげな意識はだんだんと明確となり、目の前で笑っている魔王に気づいた。
「とんだ茶番だったな」
王に向かって魔王が話しかけた。
「あの……魔王様。これはいったい……私は死んだはずでは?」
「クックック……忘れたのか? 僕はおまえに言われて国民を救うと約束したじゃないか。だから、その約束を守ったまで。嘘つきは嫌いなんだ」
「あ……え? そんな……でも、どうやって?」
「勇者召喚という言葉を聞いたことはないか?」
「あります」
「いろいろ端折ったが、おまえたちに施したのはそれだ。一度殺して、種族を変えさせてもらった。今のおまえの種族はエルフだ」
「エルフ……」
「ああ、それが一番身体的変化が少ないからな」
「そう……ですか」
あまりのことに、状況が飲み込めなかった。
ひとしきり考えにふけっていると、魔王は手を広げて広場の死体を宙に浮かせた。
よく見ると、死体の数が増えていた。
おそらく、集会に集まった全員が殺されたのだろう。
そんなことを思っていると、死体は光に包まれ光子となって天へと昇って行った。
「すごい……」
「ふん……こんなこと造作もない。面倒なことは全能神にすべて押し付けたからな、気を使わなくていいぞ」
「全能神? だれですか?」
「人間を作った神だ。自分が蒔いた種なのだから、自分で処理させるのがスジだろう?」
「え? いや、そう……なのですかね……」
「そうだ。最優先で済ませるように言っておいたからすぐに帰って来るはずだ」
楽しそうに笑う魔王はどこまでも理解の範疇を超えた存在だった。
やがて、魔王が言ったとおり広場には小さな光が集まって真っ白に周囲を染めながら眩い輝きを放ちはじめた。
目を開けるのが困難なほどの光に包まれ、しばらく薄目で事の成り行きを見守っていた。
光は緩やかに輝きを落としていき、その光の中に国民の姿が現れ始める。
皆、自分と同じく困惑気味であったが、大切な人を見つけると抱き合って喜びを表現していた。
それは、嘘のような……夢でも見ているかのような現実だった。
魔王は……魔王様は、約束を守り、さらには、国民を救ってくれたのだ。
「魔王様……なぜ……なぜ、私たちを救ってくれたのですか?」
光の渦を見守っていた魔王様が振り向く。
その時、魔王様はとても柔らかな優しい表情をしていた。
「ふふ、茶番だと言っただろう? リッカとフェリには一芝居打ってもらったんだ。全力で人間側につくようにな。そこで下手な下心を出すようなら皆殺しにしたままにするつもりだった。クックック……だがどうだ? おまえたちは自分の命を差し出してまで他者を憂い、他者の幸福を願った。アリフォールか……いい国を作ったな。誇っていいぞ」
自然に、とても無邪気な笑顔で魔王様はそんなことを言ってのけた。
ついさっき殺されたにも関わらず、その言葉に胸が締め付けられる。
目頭が熱くなり、言葉が出ない。
無礼だとはわかっていたが、両目を手で押さえてしまう。
泣き止もうにも、あふれ出てくる感情の渦が止めどなく涙を押し出してくる。
王という立場であったにも関わらず、その場で膝を折って泣き崩れていた。
「はっはっはっは! まだ泣き崩れるには早いぞ! おまえにはもっと大切な者がいるんだろう?」
なんのことかと顔を上げれば、座り込んだ背中があたかい温もりで包み込まれた。
「クロイツ……がんばったね。ずっと見てたよ」
聞き間違えることのない声がした。
「あの時助けに来てくれてありがと。ずいぶん遅くなっちゃったけど、ずっと言いたかったんだ」
その口調は何年も前から聞くことができなかったお姉ちゃんの調子だった。
天使長様に体を預けてから一度も聞くことができなかったお姉ちゃんの声。
体が震えた。
なぜなら、振り向くのが怖いほどに幸せを感じていたから。
もし、振り向いてお姉ちゃんが居なかったら。
もし、この温もりがまやかしだったら。
だから、振り向く前に声をかけた。
「お姉ちゃん……」
「なに?」
一人ぼっちだった自分を、いつも励ましてくれた優しい声だった。
恐る恐る、声のする方に顔を向ける。
そこで待っていたのは、懐かしいあの笑顔だった。
「あ……うぅ……ああぁぁぁあ!!」
その笑顔を見た瞬間、居ても立ってもいられず、お姉ちゃんを抱きしめ、大声をだして泣きわめいてしまった。
「まったく、泣き虫なんだから。ほんとに……よく頑張ったね」
あの時のまま、時が戻ってきたように優しいお姉ちゃんは、変わらない笑顔で自分を迎え入れてくれた。
そして、あの時と同じように、その優しさに甘える自分がいた。
そのまましばらく、数年分の溜め込んだ思いをぶつけるように、お姉ちゃんの胸を借りて泣いていた。
「クックック……あーっはっはっはっは! 弱虫クロイツ、ライラについていた虫は全能神の下へと追い返したから安心していいぞ! それと、リッカもフェリも国権はいらないそうだ。魔王の庇護下として、恥ずかしくない国の運営をお前に命ずる。たまに遊びに来てやるからありがたく思えよ。それと……ライラ、その時はまた、うまい焼き菓子を頼む。じゃあまたな」
涙を拭って振り向いた時には、魔王様の姿も、二人の妻の姿もそこにはなかった。
見えたのは、弱虫の王を称え新たな国の幕開けに沸く国民の姿だった。
国民を不安にさせまいと。
しかし、多くの国民が出した答えは、王を救うことだった。
そこでようやく若き王は理解した。
自分が間違っていたことを。
本当に国民を助けるには、王を見捨てさせなければならなかったのだ。
自分だってそうだ。
大切な人を守るために命を投げ出している。
それは、国民も例外じゃない。
この結果は、こんなにも国民から愛されてしまった自分の落ち度だった。
もし、自分が国民の立場だったら、王を守りたいと思うだろう。
そんな簡単なことなのに、自己犠牲がもたらす環境変化を失念いていた。
ただ……今は、悔しさを感じているわけではなかった。
こんなにも国民から受け入れられていたことに喜びを感じてしまっている。
だけど、きっと殺されてしまうだろう。
先ほどから魔王の機嫌が悪くなっているのを感じる。
自分は失敗した。
最後の最後に、結局国民を救えなかった。
しかし、もともと魔王頼みの運否天賦。
状況を見守る以外ない。
こんなことを思うのは不謹慎かもしれないが、自分のために魔王の手によって殺されていく国民が愛おしかった。
魔王は強く、誰にも止められない。
楽しそうに国民を惨殺している。
もともと針に糸を通すような賭けだ。
失敗したところで誰のせいでもない。
むしろ、死ぬ理由があるだけでも幸せと言える。
ただ……そんな絶望的な光景の中で違和感を感じていた。
魔王は死を懇願した者以外を手にかけることはしなかったのだ。
死にたい奴はいないか? なんて声までかけて。
まるで……人間を試すかのように。
殺し方を選ぶように。
魔王について集めた情報を鑑みれば、やはり、悪魔のような存在というわけではないらしい。
最後に生き残った国民だけでも見逃してもらえるよう、精一杯魔王に縋ることにしよう。
これが、自分ができる精一杯。
最後の最後まで、正しい道を歩んでいたい。
お姉ちゃんがしてくれたように、死ぬ間際まで、国民のために笑って死のう。
そうして、若き王は最後まで笑みを浮かべ、人間としての幕を閉じることとなる。
しかし、この伝説には、まだ続きがある。
首を切り落とされ、命を絶ったはずの王が次に見た光景は、信じがたいものだった。
断頭台にくくりつけられてはいない。
首はしっかりと体に付いている。
いったいなにが起きたのか?
おぼろげな意識はだんだんと明確となり、目の前で笑っている魔王に気づいた。
「とんだ茶番だったな」
王に向かって魔王が話しかけた。
「あの……魔王様。これはいったい……私は死んだはずでは?」
「クックック……忘れたのか? 僕はおまえに言われて国民を救うと約束したじゃないか。だから、その約束を守ったまで。嘘つきは嫌いなんだ」
「あ……え? そんな……でも、どうやって?」
「勇者召喚という言葉を聞いたことはないか?」
「あります」
「いろいろ端折ったが、おまえたちに施したのはそれだ。一度殺して、種族を変えさせてもらった。今のおまえの種族はエルフだ」
「エルフ……」
「ああ、それが一番身体的変化が少ないからな」
「そう……ですか」
あまりのことに、状況が飲み込めなかった。
ひとしきり考えにふけっていると、魔王は手を広げて広場の死体を宙に浮かせた。
よく見ると、死体の数が増えていた。
おそらく、集会に集まった全員が殺されたのだろう。
そんなことを思っていると、死体は光に包まれ光子となって天へと昇って行った。
「すごい……」
「ふん……こんなこと造作もない。面倒なことは全能神にすべて押し付けたからな、気を使わなくていいぞ」
「全能神? だれですか?」
「人間を作った神だ。自分が蒔いた種なのだから、自分で処理させるのがスジだろう?」
「え? いや、そう……なのですかね……」
「そうだ。最優先で済ませるように言っておいたからすぐに帰って来るはずだ」
楽しそうに笑う魔王はどこまでも理解の範疇を超えた存在だった。
やがて、魔王が言ったとおり広場には小さな光が集まって真っ白に周囲を染めながら眩い輝きを放ちはじめた。
目を開けるのが困難なほどの光に包まれ、しばらく薄目で事の成り行きを見守っていた。
光は緩やかに輝きを落としていき、その光の中に国民の姿が現れ始める。
皆、自分と同じく困惑気味であったが、大切な人を見つけると抱き合って喜びを表現していた。
それは、嘘のような……夢でも見ているかのような現実だった。
魔王は……魔王様は、約束を守り、さらには、国民を救ってくれたのだ。
「魔王様……なぜ……なぜ、私たちを救ってくれたのですか?」
光の渦を見守っていた魔王様が振り向く。
その時、魔王様はとても柔らかな優しい表情をしていた。
「ふふ、茶番だと言っただろう? リッカとフェリには一芝居打ってもらったんだ。全力で人間側につくようにな。そこで下手な下心を出すようなら皆殺しにしたままにするつもりだった。クックック……だがどうだ? おまえたちは自分の命を差し出してまで他者を憂い、他者の幸福を願った。アリフォールか……いい国を作ったな。誇っていいぞ」
自然に、とても無邪気な笑顔で魔王様はそんなことを言ってのけた。
ついさっき殺されたにも関わらず、その言葉に胸が締め付けられる。
目頭が熱くなり、言葉が出ない。
無礼だとはわかっていたが、両目を手で押さえてしまう。
泣き止もうにも、あふれ出てくる感情の渦が止めどなく涙を押し出してくる。
王という立場であったにも関わらず、その場で膝を折って泣き崩れていた。
「はっはっはっは! まだ泣き崩れるには早いぞ! おまえにはもっと大切な者がいるんだろう?」
なんのことかと顔を上げれば、座り込んだ背中があたかい温もりで包み込まれた。
「クロイツ……がんばったね。ずっと見てたよ」
聞き間違えることのない声がした。
「あの時助けに来てくれてありがと。ずいぶん遅くなっちゃったけど、ずっと言いたかったんだ」
その口調は何年も前から聞くことができなかったお姉ちゃんの調子だった。
天使長様に体を預けてから一度も聞くことができなかったお姉ちゃんの声。
体が震えた。
なぜなら、振り向くのが怖いほどに幸せを感じていたから。
もし、振り向いてお姉ちゃんが居なかったら。
もし、この温もりがまやかしだったら。
だから、振り向く前に声をかけた。
「お姉ちゃん……」
「なに?」
一人ぼっちだった自分を、いつも励ましてくれた優しい声だった。
恐る恐る、声のする方に顔を向ける。
そこで待っていたのは、懐かしいあの笑顔だった。
「あ……うぅ……ああぁぁぁあ!!」
その笑顔を見た瞬間、居ても立ってもいられず、お姉ちゃんを抱きしめ、大声をだして泣きわめいてしまった。
「まったく、泣き虫なんだから。ほんとに……よく頑張ったね」
あの時のまま、時が戻ってきたように優しいお姉ちゃんは、変わらない笑顔で自分を迎え入れてくれた。
そして、あの時と同じように、その優しさに甘える自分がいた。
そのまましばらく、数年分の溜め込んだ思いをぶつけるように、お姉ちゃんの胸を借りて泣いていた。
「クックック……あーっはっはっはっは! 弱虫クロイツ、ライラについていた虫は全能神の下へと追い返したから安心していいぞ! それと、リッカもフェリも国権はいらないそうだ。魔王の庇護下として、恥ずかしくない国の運営をお前に命ずる。たまに遊びに来てやるからありがたく思えよ。それと……ライラ、その時はまた、うまい焼き菓子を頼む。じゃあまたな」
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