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ことおさめ
しおりを挟むわたくしたちの結婚式は盛大に行われました。
パーリーピーポーの王妃さまは、それはもう大喜びでいらっしゃいましたわ。
マジマンジさまは皇太子ではなくなられたとはいえ、大公の御身の上。王族の結婚式には異例のこととなってしまいますが、それを承知で、わたくしはドロボーニャさまをご招待いたしました。
たあんと美味しいお食事を満喫してお帰りになられましたので、すこしだけ罪滅ぼしになりましたかしら。もちろん、まだまだたりませんけども。それはこれからたっぷりとさせていただきますわ。
ええ、もうまわりからみれば、わたくしとドロボーニャさまは身分を超えた友人でございますわね。
ドロボーニャさまがどうお思いになってらしゃるかは別としても。
わたくし?わたくしは、ドロボーニャさまさえよければ、友人になりたいと思っておりますのよ。
あの方と接していて、わたくし考えを改めることができました。
今も、身分は秩序を保つうえで大切と、心得ております。ですけどそれはそれ、なのですわね。
身分隔てなく接するマジマンジさまのように、ドロボーニャさまのおかげでわたくしもこれからはそうした接し方ができそうな気がいたします。長年の慣れがございますからどうしても初めはぎこちなくなりそうですけど。
あ、そうそう。こたびもお土産をお持ちいただきましてよ。新鮮な採れたて極上フルーツと、各国から特注で取り寄せた王族御用達のスイーツの数々を。
食べていただけるといいのですが。
マジマンジ大公さまとわたくしは、あの自然公園の近くの丘に居を構えることにいたしましたの。
自然公園に行き放題、大声で叫び放題ですわ。
いま、急ぎ建築中でございます。待ちきれませんわ。
ですけどそれまでは大変そうですの。引っ越しで持っていく物が多すぎまして、建築が終わるまでに荷造りが終わるかわかりませんのよ。
はあ。
めんどくさいですわ。
こればかりはなにも前世の侵食とは関係なしに思いますことよ。
ですけど侵食は進んでいるかと聞かれれば、進んでいるとお答えするしかなさそうですわね。
時間の問題でしょう。そのうち人格ごと様変わりしてしまったら、どうなるのでしょうか。
わたくしの言葉遣いもどんどん崩れて、大公妃にまったくふさわしくない台詞をぼそっと言ったりするキャラで最後定着してしまったりしたら。
ええ、それでもきっと、マジマンジさまはお気になさらないことでしょう。
なぜって、あのときのように嫌世的な台詞はわたくしもう吐く理由がないのですから。
どんなにキャラ崩壊してしまったとしても、口にする台詞はもうウザめんどくさでもけったりーでもないということですわ。
幸せすぎてマジマンジー
吐く台詞なんて、きっとこんなですことよ。
完
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
おつきあいいただきありがとうございました!
悪役令嬢主人公の本編はこれで完結となります。
おまけのヒロインサイドストーリ―はもう少しだけ続きそうです?よろしければそちらもおつきあいください!
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