クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗

文字の大きさ
147 / 288

二丁拳銃の北上さん

しおりを挟む
 あれから数時間が経過して、北上さんたちが帰ってきた。

「ただいまです、啓くん。……おや、なんだか、顔がやつれていますね?」
「……き、気のせいさ」
「とても疲れているようですし、少しは休んでください」
「ありがとう。そうさせてもらうよ」

 ついさっきまで凄いことをしてクタクタだなんて、言えるはずがない。天音と桃枝は風呂に行っちゃったし、俺は休ませて貰うか。

「ご飯が出来たら、また呼びに行きます」
「助かる」

 俺は自室へ戻って体を休めることにした。
 布団に横たわり仮眠をとった。

 一時間後、北上さんが起こしに来てくれた。

「起きて下さい、啓くん」
「……ん、ああ。北上さんか」
「ご飯ができました。食事にしましょう」
「もうそんな時間か」

 鈍った体を解し、一階のリビングへ向かった。その途中で事件は起きた。
 家内に響くけたたましい警報音。
 俺は何事かとビックリした。

「これは敵の侵入を知らせるものです。センサーに掛かったようですね」
「マジか。いつの間にそんな便利なものを設置していたんだよ」
「昨晩のこともありましたからね」

 それで導入したというわけか。
 ていうか、また襲撃かよ。
 もうこれ以上はないと思っていたのにな。

「ホワイトウォーターか?」
「恐らく」
「日本にいるヤツ等は全滅したかと思ったんだが」
「まだいたということでしょう。それとも別の組織か」

 なんにせよ、襲ってくるということだ。また戦闘か……クソ、もう少しゆっくりしたかったが、向こうは待ってくれない。戦わなければ。

 急いで一階へ戻り、天音たちと合流。みんな集まっていた。
 桃枝が俺に気づいて叫ぶ。

「てっちゃん大変だよ! ドローンの映像で確認したけど、また三人来てる。銃を所持しているから敵だね」
「また三人か。昨晩と同じ人数か……なにか関連性がありそうな気がするな」
「どうする? 向こうはトラップを破壊しながらこっちへ向かってきているよ」

 ドローンの映像を見せて貰うと、覆面の男が次々にトラップを破壊していた。……ウソだろ、なんで位置ばバレているんだ?

 というか、この覆面たちはいったいなんだ。

 注視していると、次の主観にはドローンが破壊された。映像が途切れてしまった。


「――なッ」
「あちゃー…撃ち落されちゃった。あのドローン、二十万円もするのにー!」

 どうやら、ドローンは全滅か。
 全て撃墜されたので大損害だ……痛手だな。
 しかも、相手の位置情報を探ることが不可能になった。

「あれは完全にプロのようですね」

 映像を見守っていた北上さんがボソッとつぶやく。その通りだろうな。昨晩のヤツ等と明らかに動きが違い過ぎる。
 これは本物のプロだ。
 ということは……昨晩のヤツ等はいったいなんだったんだ?
 なんであれ対処しないと。

「このままでは危険だ。みんな、武器を持って戦闘態勢を」

 全員頷いた。それぞれの武器を持ち、正面玄関へ向かう。
 玄関前には一応コンクリートのバリケードと数々のトラップが設置されている。それも、かなりの数を。
 周辺よりも過剰にしてあるから、この辺りを破壊するのはかなり難しい。
 けど、そんなのお構いなしに向こうは攻めてくるはず。

 コンクリートの陰に隠れ、俺は周囲を見渡した。北上さんも同様に探る。

「気配を感じます。しかも、敵はうまく分散しているようですね。早くも囲まれているようです」
「よし、ナイトスコープで確認する」

 改めて暗視するが――突然なにか飛来してきた。

「啓くん、RPGです! 危ない!!」
「……え」

 北上さんが俺を庇って地面へ倒れた。

 直後、コンクリートが破壊されるほどの爆発が起きた。


『ドオオオオオオオオオオオオオォォォ……!!』


 な……ヤツ等、ロケットランチャーまで持ち込んでいるのかよ!


「大丈夫ですか、啓くん」
「北上さんのおかげで助かった。命の恩人だよ」
「いえ、無事でなによりです」
「本当にすまん」

 しかし、こんな状況でアレなのだが、押し倒されている状況なんだよな。胸とか当たってるし、これはこれで――いや、非常時だ。忘れろ、俺ッ!

「……どうしたんです? 顔が赤いですよ?」
「そ、そりゃそうだ。こんな密着しているんだから」
「あとでもっと密着しましょう。今は敵を倒せねば」
「ああ、おかげで頑張れそうだ」

 起き上がって別のバリケードへ向かった。
 またRPG-7を撃たれたらヤバいけど、恐らくは大丈夫なはずだ。

 けど、その考えは甘かった。

「啓くん、今度はM203です!」
「げっ、グレネードかよ!」

 M203といえば、M4カービンに装着できるグレネードランチャーだ。つまり、向こうの武器はM4かM16あたりか。

 またもバリケードが破壊され、その寸前で俺たちは回避した。北上さんの判断がなければ、木っ端微塵だったろうな。

「敵はまず、障害物の破壊をしているようです」
「やってくれるな。全て破壊される前に反撃しないと」
「ええ、あたしはこの『コルト・ガバメント』と『S&W M36』を使います」
「ん!? いつの間にそんなハンドガンを!?」

 見覚えのないハンドガンを北上さんは所持していた。まさか、隠し持っていたのか……? てか、その二丁拳銃の組み合わせ、どこかで……。

「これは木下刑事から拝借しました」
「そういうことか。拝借って、それはドロボーでは……」
「大丈夫。きちんと返しますから」

 まあいい、今は非常事態だ。細かいことは後回しだ!
しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

先輩から恋人のふりをして欲しいと頼まれた件 ~明らかにふりではないけど毎日が最高に楽しい~

桜井正宗
青春
“恋人のふり”をして欲しい。 高校二年の愁(しゅう)は、先輩の『柚』からそう頼まれた。 見知らずの後輩である自分になぜと思った。 でも、ふりならいいかと快諾する。 すると、明らかに恋人のような毎日が始まっていった。

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

義妹と旅する車中泊生活

桜井正宗
青春
 義妹の『歩花』(あゆか)は、兄である大学生の『回』(カイ)が大好きで、どこでもついて行く。ある日、回が普通自動車免許を取った。車を買うお金はなかったけれど、カーシェアリングでドライブへ出かけた。帰りに歩花が宝くじを購入。それが高額当選した。そのお金でキャンピングカーを買い、大好きな兄へ送った。  回は、夏休みを利用して可愛いJK義妹と共に全国を巡る旅に出る――。 ※カクヨムでも掲載中です

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

処理中です...