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初回ログインボーナスを知る男
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黒衣に身を包む賢者風の男。
不健康なまでに肌が白く、余裕がありそうな顔でドラゴンから降りてきた。
男は、俺の前に立ち――静かに笑う。
なんだ、コイツ。
「君が新しい領主様かい」
「そうだ、俺はアビス。お前何者だ」
「僕の名は『アグニ』。君がマッドネスを撃退したって噂を聞いてね。飛んできたのさ」
「なるほど、お前の仕業だったのか」
「さあね。証拠がないからなんとも言えない。それより、今日は交渉しに来たんだ」
「交渉?」
頷くアグニは、更に俺の方へ歩み寄ってくる。だが、ローザが俺を庇うように前に立った。
「それ以上、アビスさんに近づかないでください」
「女、貴様に用はない。とにかく、アビス……お前の力は素晴らしい。その実力は、あのメテオゴーレムダンジョンで示された」
「なぜそれを!」
「分かるさ。僕はあのダンジョンの作成に関わっているからね。だから、情報を盗み見るくらい簡単なのさ」
なにもかも筒抜けで監視されていたわけか。確かに、ダンジョンはダークエルフの技術が齎したものらしいからな。
「悪いが俺の力は、悪事には使わない。使うのは正義だけだ」
「くだらない、なにが正義だ。この世界は永久の“混沌”に満ちているのだよ」
「で、世界征服か。それこそ、くだらない。なぜ争う。なぜ支配する」
アグニは愉快そうに笑う。
「ははっ! アビス、正気か!? 貴様がそこまで凡庸だったとは恐れ入った! だが、それでも許そう。お前は特別だからな」
「なにが言いたい」
睨むと、アグニはローザを指さした。
なにっ、ローザだと!?
「その銀髪の女から与えられたのではないかな。特別な力を」
「し、知るか」
「誤魔化しても無駄だ。僕は見たのだよ。ケイオス帝国の中央噴水広間でありえないほどの“金の魔晶石”を投げ込みガチャをしていた光景をな」
見られていたのか……!
「それがどうした!」
「その力は素晴らしい。どのような能力は大体の見当はついている。初回ログインボーナスを無限に受け続けているのだろう!?」
「「んなっ……」」
俺もローザもビックリした。
このアグニってヤツが見事に推理して当てたからだ。
「驚き――つまり、正解か。なら話は早い。アビス、君の力を使って『インビジブル』と名の付く武具を集めたい。あれは世界最強の武具でね。αテスターでしか入手できないものだったんだ。しかも、不思議なことに聖剣を扱えるという。僕はそのアイテムを使って手始めに世界を支配したいんだ」
そういうことだったのか。
でも、コイツは俺がほとんどの『インビジブル』アイテムを入手していることを知らない。そりゃ、そうだ。透明なのだから。
そして、聖剣。
あれはケイオス帝国のキャメロット城で見せつけてしまった。そうか、あの情報が伝わったか。親父はなぜ敢えて露見させたのだろうか。おかげで、ダークエルフがすっ飛んできたじゃないか。
もしかして、真実を知って貰う為か? それとも、俺ならなんとか出来るという期待か。まあ、どちらにしてもなんとかするけどな。
「断る」
「そうか。ならアビス、貴様のスキルを奪うまでだ。いいか、ダークエルフの秘術には、相手のスキルを奪う力もあるんだよ」
ニヤニヤと笑い、手を向けてくる。
なんだ、なんかヤバそうだぞ。
「アビスさんに手を出さないでください!!」
ついに激怒したローザは、+9SSS級ディバインフィンガーグローブを装備して猛ダッシュ。あのアグニに先制攻撃をした。
俺は、ローザの行動が意外すぎてビックリした。
「脆弱でひ弱な女の分際で、この僕に歯向かう気か!」
手を広げるアグニは、黒い盾を生成してローザの強烈なストレートパンチを耐えた。
ガンッと激しい音が響く。
すげぇ力だ……けど、あのアグニのシールド魔法も相当な防御力だ。物理攻撃の耐久性を持つスキルとはな。
「……ッ! ネファリアスシールド!?」
「なに……女。なぜ僕のスキルが分かった!」
【ネファリアスシールド】
【Lv.5】
【補助スキル】
ダークエネルギーを使い、シールドを展開する。物理・魔法攻撃から身を守る。
Lv.1:耐久値 100,000
Lv.2:耐久値 200,000
Lv.3:耐久値 300,000
Lv.4:耐久値 400,000
Lv.5:耐久値 500,000
「わたしには『炯眼』という相手を分析するスキルがありますからね」
「くそっ、卑怯だぞ!!」
「世界征服を企んでいる人に言われたくありませんね」
まさにその通りだ。
ということで、俺も前へ出た。
「ローザ、俺も戦うぞ。その男を捕えて何もかもを吐かせてやる」
向かおうとすると、ローザは素早くバックステップしてきて俺の元へ。
「いけません。彼にスキルを奪われてしまいますよ」
「大丈夫だ。奪われる前に倒せばいい」
「そんな単純な」
「シンプルこそ美学だぞ、ローザ」
「もぉー! アビスさんってば強情なんですから~。でもでも、そういうところも素敵っ!」
戦闘中にも関わらず、ローザは抱きついてきた。あまりに可愛かったので、俺は頭を撫でた。
「……な、なにイチャイチャしてんだ!! アビス、僕にそんな光景を見せつけて……くそおお!! 僕がモテないからってええええええ!!」
なぜか発狂するアグニは、黒い物体を飛ばしてきた。魔法か!
俺はブンッと剣を振る。
インビジブルソードの攻撃スキル『コールブランド』を飛ばした。
「おりゃ!」
敵の黒い魔力の塊を呆気なく押し返し、アグニに命中。
「しまったああああ!! 怒りに任せてしまった……感情的になった僕の敗北だぁぁあ……くそぉ、だが覚えていろアビス! これは……これは、はじまりに過ぎないのだ!! うああああああああああああああああああああ!!」
カオスドラゴンにすら無視され、アグニは山の方までぶっ飛んでいった。
「さすがアビスさんです! ぶっ飛ばしちゃいましたけど」
「構わんさ、きっとまた来るだろうし。倒したせいか冒険者ランクがまた上がっちまったよ」
アビス:SS級(88位) → SS級(32位)
どうやら、決闘でもそれなりの相手を倒すと影響があるらしい。
ダークエルフを撃退したところで飯にしよっと。
不健康なまでに肌が白く、余裕がありそうな顔でドラゴンから降りてきた。
男は、俺の前に立ち――静かに笑う。
なんだ、コイツ。
「君が新しい領主様かい」
「そうだ、俺はアビス。お前何者だ」
「僕の名は『アグニ』。君がマッドネスを撃退したって噂を聞いてね。飛んできたのさ」
「なるほど、お前の仕業だったのか」
「さあね。証拠がないからなんとも言えない。それより、今日は交渉しに来たんだ」
「交渉?」
頷くアグニは、更に俺の方へ歩み寄ってくる。だが、ローザが俺を庇うように前に立った。
「それ以上、アビスさんに近づかないでください」
「女、貴様に用はない。とにかく、アビス……お前の力は素晴らしい。その実力は、あのメテオゴーレムダンジョンで示された」
「なぜそれを!」
「分かるさ。僕はあのダンジョンの作成に関わっているからね。だから、情報を盗み見るくらい簡単なのさ」
なにもかも筒抜けで監視されていたわけか。確かに、ダンジョンはダークエルフの技術が齎したものらしいからな。
「悪いが俺の力は、悪事には使わない。使うのは正義だけだ」
「くだらない、なにが正義だ。この世界は永久の“混沌”に満ちているのだよ」
「で、世界征服か。それこそ、くだらない。なぜ争う。なぜ支配する」
アグニは愉快そうに笑う。
「ははっ! アビス、正気か!? 貴様がそこまで凡庸だったとは恐れ入った! だが、それでも許そう。お前は特別だからな」
「なにが言いたい」
睨むと、アグニはローザを指さした。
なにっ、ローザだと!?
「その銀髪の女から与えられたのではないかな。特別な力を」
「し、知るか」
「誤魔化しても無駄だ。僕は見たのだよ。ケイオス帝国の中央噴水広間でありえないほどの“金の魔晶石”を投げ込みガチャをしていた光景をな」
見られていたのか……!
「それがどうした!」
「その力は素晴らしい。どのような能力は大体の見当はついている。初回ログインボーナスを無限に受け続けているのだろう!?」
「「んなっ……」」
俺もローザもビックリした。
このアグニってヤツが見事に推理して当てたからだ。
「驚き――つまり、正解か。なら話は早い。アビス、君の力を使って『インビジブル』と名の付く武具を集めたい。あれは世界最強の武具でね。αテスターでしか入手できないものだったんだ。しかも、不思議なことに聖剣を扱えるという。僕はそのアイテムを使って手始めに世界を支配したいんだ」
そういうことだったのか。
でも、コイツは俺がほとんどの『インビジブル』アイテムを入手していることを知らない。そりゃ、そうだ。透明なのだから。
そして、聖剣。
あれはケイオス帝国のキャメロット城で見せつけてしまった。そうか、あの情報が伝わったか。親父はなぜ敢えて露見させたのだろうか。おかげで、ダークエルフがすっ飛んできたじゃないか。
もしかして、真実を知って貰う為か? それとも、俺ならなんとか出来るという期待か。まあ、どちらにしてもなんとかするけどな。
「断る」
「そうか。ならアビス、貴様のスキルを奪うまでだ。いいか、ダークエルフの秘術には、相手のスキルを奪う力もあるんだよ」
ニヤニヤと笑い、手を向けてくる。
なんだ、なんかヤバそうだぞ。
「アビスさんに手を出さないでください!!」
ついに激怒したローザは、+9SSS級ディバインフィンガーグローブを装備して猛ダッシュ。あのアグニに先制攻撃をした。
俺は、ローザの行動が意外すぎてビックリした。
「脆弱でひ弱な女の分際で、この僕に歯向かう気か!」
手を広げるアグニは、黒い盾を生成してローザの強烈なストレートパンチを耐えた。
ガンッと激しい音が響く。
すげぇ力だ……けど、あのアグニのシールド魔法も相当な防御力だ。物理攻撃の耐久性を持つスキルとはな。
「……ッ! ネファリアスシールド!?」
「なに……女。なぜ僕のスキルが分かった!」
【ネファリアスシールド】
【Lv.5】
【補助スキル】
ダークエネルギーを使い、シールドを展開する。物理・魔法攻撃から身を守る。
Lv.1:耐久値 100,000
Lv.2:耐久値 200,000
Lv.3:耐久値 300,000
Lv.4:耐久値 400,000
Lv.5:耐久値 500,000
「わたしには『炯眼』という相手を分析するスキルがありますからね」
「くそっ、卑怯だぞ!!」
「世界征服を企んでいる人に言われたくありませんね」
まさにその通りだ。
ということで、俺も前へ出た。
「ローザ、俺も戦うぞ。その男を捕えて何もかもを吐かせてやる」
向かおうとすると、ローザは素早くバックステップしてきて俺の元へ。
「いけません。彼にスキルを奪われてしまいますよ」
「大丈夫だ。奪われる前に倒せばいい」
「そんな単純な」
「シンプルこそ美学だぞ、ローザ」
「もぉー! アビスさんってば強情なんですから~。でもでも、そういうところも素敵っ!」
戦闘中にも関わらず、ローザは抱きついてきた。あまりに可愛かったので、俺は頭を撫でた。
「……な、なにイチャイチャしてんだ!! アビス、僕にそんな光景を見せつけて……くそおお!! 僕がモテないからってええええええ!!」
なぜか発狂するアグニは、黒い物体を飛ばしてきた。魔法か!
俺はブンッと剣を振る。
インビジブルソードの攻撃スキル『コールブランド』を飛ばした。
「おりゃ!」
敵の黒い魔力の塊を呆気なく押し返し、アグニに命中。
「しまったああああ!! 怒りに任せてしまった……感情的になった僕の敗北だぁぁあ……くそぉ、だが覚えていろアビス! これは……これは、はじまりに過ぎないのだ!! うああああああああああああああああああああ!!」
カオスドラゴンにすら無視され、アグニは山の方までぶっ飛んでいった。
「さすがアビスさんです! ぶっ飛ばしちゃいましたけど」
「構わんさ、きっとまた来るだろうし。倒したせいか冒険者ランクがまた上がっちまったよ」
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