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【138】 月と太陽の融合(ルナ視点)
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二つの槍が上から下から、青い軌道を描き、しつこいほどに追尾してきた。なんて鬱陶しい遠隔攻撃。
わたしは思わず辟易する。
迫りくる『聖槍』と『神槍』の二つを回避しながら、皆の様子を伺う。
「カイト様……マレットをお使いに」
彼は必死に聖剣『マレット』を振るい、トラモントの顔面に打ち付けていた。……凄い。こう言ってはなんだが、非力の彼があれほどの力を持つとは。
その勇敢で勇猛な姿に、わたしは心を打たれた。
……思わず、カッコイイとさえ思った。
「余所見をするな、ルナ・オルビス」
神槍がわたしの頬を掠める。
……危なかった。
あと数センチ寄っていれば、わたしの顔に原形はなかっただろう。確かに、彼女……エキナセアの言う通り余所見をし過ぎた。
今現在、噴水広場から遠ざかり高い建物の上。屋上だった。更にその夜空に羽ばたくエキナセアは、天使と悪魔の翼で優雅に浮遊していた。
月光に照らされる白と黒の羽根。
通常、翼は飛翔するものだ。
けれども、彼女のアレは違う。
エルドラド族。
伝説の古代種族であり、大賢者パラディ・アプレミディによれば絶滅したと聞いた。だが、今目の前にはその系譜が足を組み、緩やかに破顔してわたしを見下していた。
まるで純粋な子供みたいだな――って、わたしは思った。
透徹したパライバトルマリンの瞳がわたしを視る。碧く、海よりも青く。心の奥底まで見透かされるようだった。
「……エキナセア、お前は何者です」
「お前こそ何者だ……ルナ・オルビス」
「わたしは、ただのメイド。それだけです」
「ただのメイド……? 巫山戯るな、皇女。貴様はレッドムーンの……王家の末裔だろう。その昔、エルドラド族はオルビス家に仕えていた――」
それは初めて聞いた。
「なんですって……」
「だが、七つの貴族に分れてしまってね。……裏切られたのさ。我々は全てを失い、そして【共和国・ブルームーン】を建国した。私はあの国の姫なんだよ」
ブルームーンの?
この女が共和国の姫君だったとは、驚いた。
それから、エキナセアは言葉を続けた。
「シャロウのギルドマスター、アトモスフィア様は、我々に力を下さった。それこそが【月と太陽の融合】だ。お前も持つ筈だ……忌むべき呪いを」
月と太陽の融合。
それは呪いの力。
わたしは、これが原因で死の病に――。
Lv.1000以上となると強制発動するパッシブスキル。勝手に発動し、勝手にその効果を発揮するという抗えない効果。
当時は、スキルなんて物の存在を知らなかった。
それをアプレミディ卿に教わってやっと理解した。
だから、レベルを下げる事によってその呪いをようやく解除できた。――つまり、カイト様の存在がなければ、わたしは死んでいたのだ。
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
【月と太陽の融合】Lv.2560(MaxLv.9999)
【系列】パッシブ
【習得条件】原初融合クエスト
【効果】
対象:自分
1日に1度、自身のレベルを[1]アップする。
Lv.1毎に全ステータスを+10する。
Lv.9999時、全ステータスを100倍にする。
自身のレベルが[1000]を超えた時、
強制発動する。
1日に自身のレベルを[100]アップする。
その代償として寿命を削る。
自身のレベルが[1000]を超えた時、
この[月と太陽の融合]の一部の効果を
対象へエンチャント出来る。
持続時間は60分。
以下のレベル時、追加効果が発生する。
[Level.1111]:[オートリフレクト]発動
[Level.2222]:[グロリアス]系効果10倍
[Level.3333]:獲得経験値+1000%
[Level.4444]:[深淵]の効果発動
[Level.5555]:[オートヒール]発動
[Level.6666]:[オートジェネシス]発動
[Level.7777]:[オートフォーチュン]発動
[Level.8888]:状態異常無効化
[Level.9999]:魔法完全無効化
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
――これこそが、月と太陽の融合。
わたしは思わず辟易する。
迫りくる『聖槍』と『神槍』の二つを回避しながら、皆の様子を伺う。
「カイト様……マレットをお使いに」
彼は必死に聖剣『マレット』を振るい、トラモントの顔面に打ち付けていた。……凄い。こう言ってはなんだが、非力の彼があれほどの力を持つとは。
その勇敢で勇猛な姿に、わたしは心を打たれた。
……思わず、カッコイイとさえ思った。
「余所見をするな、ルナ・オルビス」
神槍がわたしの頬を掠める。
……危なかった。
あと数センチ寄っていれば、わたしの顔に原形はなかっただろう。確かに、彼女……エキナセアの言う通り余所見をし過ぎた。
今現在、噴水広場から遠ざかり高い建物の上。屋上だった。更にその夜空に羽ばたくエキナセアは、天使と悪魔の翼で優雅に浮遊していた。
月光に照らされる白と黒の羽根。
通常、翼は飛翔するものだ。
けれども、彼女のアレは違う。
エルドラド族。
伝説の古代種族であり、大賢者パラディ・アプレミディによれば絶滅したと聞いた。だが、今目の前にはその系譜が足を組み、緩やかに破顔してわたしを見下していた。
まるで純粋な子供みたいだな――って、わたしは思った。
透徹したパライバトルマリンの瞳がわたしを視る。碧く、海よりも青く。心の奥底まで見透かされるようだった。
「……エキナセア、お前は何者です」
「お前こそ何者だ……ルナ・オルビス」
「わたしは、ただのメイド。それだけです」
「ただのメイド……? 巫山戯るな、皇女。貴様はレッドムーンの……王家の末裔だろう。その昔、エルドラド族はオルビス家に仕えていた――」
それは初めて聞いた。
「なんですって……」
「だが、七つの貴族に分れてしまってね。……裏切られたのさ。我々は全てを失い、そして【共和国・ブルームーン】を建国した。私はあの国の姫なんだよ」
ブルームーンの?
この女が共和国の姫君だったとは、驚いた。
それから、エキナセアは言葉を続けた。
「シャロウのギルドマスター、アトモスフィア様は、我々に力を下さった。それこそが【月と太陽の融合】だ。お前も持つ筈だ……忌むべき呪いを」
月と太陽の融合。
それは呪いの力。
わたしは、これが原因で死の病に――。
Lv.1000以上となると強制発動するパッシブスキル。勝手に発動し、勝手にその効果を発揮するという抗えない効果。
当時は、スキルなんて物の存在を知らなかった。
それをアプレミディ卿に教わってやっと理解した。
だから、レベルを下げる事によってその呪いをようやく解除できた。――つまり、カイト様の存在がなければ、わたしは死んでいたのだ。
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
【月と太陽の融合】Lv.2560(MaxLv.9999)
【系列】パッシブ
【習得条件】原初融合クエスト
【効果】
対象:自分
1日に1度、自身のレベルを[1]アップする。
Lv.1毎に全ステータスを+10する。
Lv.9999時、全ステータスを100倍にする。
自身のレベルが[1000]を超えた時、
強制発動する。
1日に自身のレベルを[100]アップする。
その代償として寿命を削る。
自身のレベルが[1000]を超えた時、
この[月と太陽の融合]の一部の効果を
対象へエンチャント出来る。
持続時間は60分。
以下のレベル時、追加効果が発生する。
[Level.1111]:[オートリフレクト]発動
[Level.2222]:[グロリアス]系効果10倍
[Level.3333]:獲得経験値+1000%
[Level.4444]:[深淵]の効果発動
[Level.5555]:[オートヒール]発動
[Level.6666]:[オートジェネシス]発動
[Level.7777]:[オートフォーチュン]発動
[Level.8888]:状態異常無効化
[Level.9999]:魔法完全無効化
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
――これこそが、月と太陽の融合。
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