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【227】 それでもレベル売買
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「あ……やっと戻って来たのね、カイト! ルナも。二人とも心配したのよ」
ソレイユが困った顔で俺達の方へ駆け寄って来た。イルミネイトの玄関前で座って待っていたようだ。相変わらずスカートの丈が短いな。
「すまん、ソレイユ。ちょっと、商談でフレッサー商会の方へ出ていたんだよ。仕事には仕事だったんだが……」
「ん? どうかしたの?」
俺はさっきのパラセレネ・ピルグリメッジの件を事細かく説明した。
「――というわけさ。イルミネイトもフレッサー商会もピンチだ。このままじゃ、退去しないといけないかも。だから、まずはソレイユとミーティアに情報共有した方が良いと考え、伝えに来た」
「そっかー…状況は芳しくないわね。ていうか、婚約破棄させようとするだなんて……そのパラセレネってヤツ、性格最悪ね。ルナ、気にしちゃダメよ。カイトは絶対そんな事しないから」
そこに反応するとは、女子らしく色恋沙汰には敏感だな。ルナを案じてくれているし、応援してくれているようだけど。
「ありがとうございます、ソレイユ。はい、わたしは、海人様を心より信じています」
「その感じなら大丈夫そうね。じゃあ、後はミーティアね」
そうだ。まだミーティアに伝えていない。
多分、イルミネイトの何処かにいるのだろう。
中へ戻り、探した。
◆
食堂にもいなかったので、自室だろう。
魔導エレベーターで四階へ向かう。
通路歩き、ミーティアの部屋の前。本人の名前入りドアプレートが吊り下げられている。イラストは可愛いティーニーグリズリー。本来は狂暴なモンスターだけどな。
そんなドアをノックして、反応を待った。
『え、お兄ちゃん!? 入っていいよー』
部屋の中から声が聞こえたのでドアを開けた。
そこにはバスタオル一枚姿のミーティアの姿。
「おいおい、ミーティア。お風呂に入っていたのかよ……着替えてから出なさいと何度言えば……。いいか、いくら兄妹といってもだな――」
「ごめんごめん。――って、ルナさんにソレイユさんもいたのね!? あはは……。てっきりお兄ちゃん一人かと」
「いいから着替えなさい。ルナ、不肖の義妹を頼む」
分かりましたとミーティアの着替えを手伝いに行った。本人は嫌がるのだが、問答無用だ。
――数分後。
直ぐに戻って来た。
「お待たせ~。ごめんね、皆」
フリルのついた黒いワンピース姿に身を包むミーティアは、いつもに増して可愛かった。星のように輝く金髪もだが、白肌も目が染みる程に眩しい。
到底ダークエルフとは思えない種族になっとる!! 言うなれば、天使族だな。
「さて、本題だが……単刀直入にいくぞ」
「うん? なんの話~?」
俺は、ソレイユの時と同じようにミーティアに説明した。終えると、ミーティアは立ち上がって――
「イルミネイトが潰れちゃうの!?」
と、心底驚いていた。
「退去しろって話だからな、実質そうなる。このままでは非常に拙い……ので、まずは皆に話を伝えたわけだ」
「じゃあ、そのパラセレネ・ピルグリメッジってヤツの家を吹っ飛ばそうよ」
マジ顔で大賢者の杖『インフィニティ』を取り出すミーティアさん。……あの、それ使ったら、家どころじゃ済まないんですが……。
「良い案ね、ミーティア。あたしは賛成だわ~! なんか、その侯爵令嬢ってヤツ、ムカツクし、売られた喧嘩は買うしかないでしょ」
ふんす、と息を荒くして賛同するソレイユ。
おいおい、乗るなって!?
「おい、ソレイユ」
「冗談だって。まあ、そうね……思いつかないわ」
だめかー。皆の知恵を借りようと思ったのだが、今の所は何も浮かばない。やはり、このカードを切るしか――そう頭を悩ませていれば。
『ゴ~~~~ン……』
と、チャイムが鳴った。
しまった、来客か。
「そうだ……レベル売買の取引をしないと。もうオープンしなきゃ……話は後だ。ルナ、手伝ってくれ」
「ええ、今日もお仕事を頑張りましょう、海人様」
こんな日でもレベルやお金を求めて、色んな人達がやって来る。俺は、どんな時であろうとも商売はする。明日の為に。
◆
「――ありがとう、レベル300も上がって嬉しいよ。まさか金をレベルに変えられるなんて、初めての経験だよ。これで、西にあるヘイズダンジョンを攻略できる。また頼む」
変わった服装をした弓職の冒険者と取引を終えた。二十五人目の取引完了。だが、まだまだ俺を求める客人は多い。
「海人様、次の方です」
「おう、今は仕事に集中しよう」
仕事を終わらせたら、次はパラセレネの件だ。
必ずや解決して見せる。
ソレイユが困った顔で俺達の方へ駆け寄って来た。イルミネイトの玄関前で座って待っていたようだ。相変わらずスカートの丈が短いな。
「すまん、ソレイユ。ちょっと、商談でフレッサー商会の方へ出ていたんだよ。仕事には仕事だったんだが……」
「ん? どうかしたの?」
俺はさっきのパラセレネ・ピルグリメッジの件を事細かく説明した。
「――というわけさ。イルミネイトもフレッサー商会もピンチだ。このままじゃ、退去しないといけないかも。だから、まずはソレイユとミーティアに情報共有した方が良いと考え、伝えに来た」
「そっかー…状況は芳しくないわね。ていうか、婚約破棄させようとするだなんて……そのパラセレネってヤツ、性格最悪ね。ルナ、気にしちゃダメよ。カイトは絶対そんな事しないから」
そこに反応するとは、女子らしく色恋沙汰には敏感だな。ルナを案じてくれているし、応援してくれているようだけど。
「ありがとうございます、ソレイユ。はい、わたしは、海人様を心より信じています」
「その感じなら大丈夫そうね。じゃあ、後はミーティアね」
そうだ。まだミーティアに伝えていない。
多分、イルミネイトの何処かにいるのだろう。
中へ戻り、探した。
◆
食堂にもいなかったので、自室だろう。
魔導エレベーターで四階へ向かう。
通路歩き、ミーティアの部屋の前。本人の名前入りドアプレートが吊り下げられている。イラストは可愛いティーニーグリズリー。本来は狂暴なモンスターだけどな。
そんなドアをノックして、反応を待った。
『え、お兄ちゃん!? 入っていいよー』
部屋の中から声が聞こえたのでドアを開けた。
そこにはバスタオル一枚姿のミーティアの姿。
「おいおい、ミーティア。お風呂に入っていたのかよ……着替えてから出なさいと何度言えば……。いいか、いくら兄妹といってもだな――」
「ごめんごめん。――って、ルナさんにソレイユさんもいたのね!? あはは……。てっきりお兄ちゃん一人かと」
「いいから着替えなさい。ルナ、不肖の義妹を頼む」
分かりましたとミーティアの着替えを手伝いに行った。本人は嫌がるのだが、問答無用だ。
――数分後。
直ぐに戻って来た。
「お待たせ~。ごめんね、皆」
フリルのついた黒いワンピース姿に身を包むミーティアは、いつもに増して可愛かった。星のように輝く金髪もだが、白肌も目が染みる程に眩しい。
到底ダークエルフとは思えない種族になっとる!! 言うなれば、天使族だな。
「さて、本題だが……単刀直入にいくぞ」
「うん? なんの話~?」
俺は、ソレイユの時と同じようにミーティアに説明した。終えると、ミーティアは立ち上がって――
「イルミネイトが潰れちゃうの!?」
と、心底驚いていた。
「退去しろって話だからな、実質そうなる。このままでは非常に拙い……ので、まずは皆に話を伝えたわけだ」
「じゃあ、そのパラセレネ・ピルグリメッジってヤツの家を吹っ飛ばそうよ」
マジ顔で大賢者の杖『インフィニティ』を取り出すミーティアさん。……あの、それ使ったら、家どころじゃ済まないんですが……。
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ふんす、と息を荒くして賛同するソレイユ。
おいおい、乗るなって!?
「おい、ソレイユ」
「冗談だって。まあ、そうね……思いつかないわ」
だめかー。皆の知恵を借りようと思ったのだが、今の所は何も浮かばない。やはり、このカードを切るしか――そう頭を悩ませていれば。
『ゴ~~~~ン……』
と、チャイムが鳴った。
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