あなたのレベル買い取ります! 無能と罵られ最強ギルドを追放されたので、世界で唯一の店を出した ~俺だけの【レベル売買】スキルで稼ぎまくり~

桜井正宗

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【268】 レベル売買スキル:イクシード

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 フェンリルのギルドマスター『シャルロッテ』がメンバー十五人を引き連れてやって来た。

「シャル! アルファルートを開通したんだな」
「ええ、偶々たまたま通りかかったというご老人のおかげですがね」
「ご老人?」


 よく見れるとギルドの中に明らかにメンバーでは無さそうな白髪の老人がいた。かなり浮いているな……ていうか、あのいかつい顔はめっちゃ見覚えあるんですけど!!


「……ま、まさか。パラディ・アプレミディ卿!!」
「久しぶりだな、カイト。皆さん」

「なんでいるんだよ!!」

「うむ、伝えねばならない事があってだね」
「それでわざわざ来たのかよ」

「ああ、帝国・レッドムーンから遠路はるばるやって来た。いやしかし、それよりもあのボスモンスターはマズイな。仕方あるまい、ヤツの討伐が優先だな」


 爺さんは右手を俺達にかざす。
 何をする気だ?


「まず、ミーティア。お前の杖『インフィニティ』をちょこっと強化する。その次に、カイトだ。更にルナ様にソレイユも……ん、ハルバードのお嬢ちゃんは見たことがないが、おまけで強化しておこう」


 ――と、いきなり赤いオーラに包まれる。マジで強化してくれるらしい。てか、されたみたいだ。


「お兄ちゃん、なんか杖が赤く光った!」
「あ、ああ……俺もなんだか不思議な力を感じるよ。じっちゃん、何をした?」


「カイトよ、特にお前の『レベル売買』スキルはまだ強化の余地がある。だから、パワーアップを促した。きっと、あのボスモンスターも余裕で倒せるだろう」


 マジか。てっきり、俺の『レベル売買』スキルってもう育たないと思っていたのだが、まだ上を目指せたとはな。



 戦力が増えた上に、更なる力を手に入れた。


 これなら……


 あのハルキゲニアをぶっ倒せる。



「よぉぉし、皆、一気にヤツを叩き潰すぞ!!!」


「「「「「おおおおおおおおおッ!!!」」」」」




 ――明らかにペイルとソレイユの動きが違っていた。さっきのが『1』だとすれば、今は『400』だろう。火力、速度すべてが段違い。


 そして俺は新たなスキルを自分自身へ向ける。



「レベル売買スキル:イクシード」



【イクシード】Lv.1
【系列】補助
【効果】
 対象:自分 / 対象1名のみ

 このスキルを使用すると一定時間『Lv.9999』を超える。最大『Lv.999999』までアップ可能。対象に使用する場合【月と太陽の悠久】状態でなければならない。

 この[イクシード]を使用後、レベルアップする場合の手数料[1000セル]が必要となる。



 これで俺のレベルは『Lv.9999』を突破できる。通常ではありえない数字になれるのだ。今回は九千万セルを支払い『Lv.99999』となった。


「か、海人様……なんだか凄い力を感じますよ!」
「ああ、なんだかみなぎるぞ。ルナ、これで勝てる。俺はミーティアに作って貰ったこのアクアブレイドで行く」


 駆けだそうとするとミーティアに止められる。


「待って、お兄ちゃん。その『アクアブレイド』なんだけどね、強化してあげる」
「そうか、今ならもっと強化出来るんだな」
「うん」


 ミーティアから武器強化を施して貰った。すると、アクアブレイドの色が濃くなった。こりゃあ、凄い魔力だぞ。


「さあ、行こうか!!」


 既に皆が駆けだしている。
 その間を俺は駆け抜けていく!!


 おおお、なんてスピードだ。



「なっ、なんだ!?」「今、何か通らなかった?」「え、今のカイトさん!?」「うそー、早すぎて見えなかったよ」「なになに!?」「ありえねー!」



 俺はフェンリルのメンバーの間を抜け、ジャンプ。体が紙並に軽くなり天井まで届きそうだった。


 ハルキゲニアの棘が接近してくるが――俺は『アクアブレイド』をそれほど力も入れずに振った。

 それけだったのに……



 水属性の大きな刃が飛んでいき、敵の触手を切断。更に大ダメージすら与えてしまい、ハルキゲニアが沈んでいく。


「すご……カイト、あんた強すぎじゃない!?」
「ソレイユ、お前も十分に強いと思うが……」


 超バーサーク状態のソレイユは、ハルキゲニアに容赦なく聖剣を打ちつけていた。敵のボディをかなり削ったな。それはペイルも同様だった。


「あたしも気づいたら凄く強くなっていた。アプレミディ卿のおかげでね。でも、それ以上にカイトが強くなりすぎ~! まあ、カッコいいけどね」

「お、おう。それより、皆を引かせてくれ。俺がヤツにトドメを刺す」

「分かった」


 ソレイユは全員を後退させていく。

 退避を確認し、俺は最後の力を使う。

 ここだ、ここで『アクアブレイド専用スキル』を叩き落とす。全身の力を使って、ただひたすらに! 全力で! 全身全霊で!! これで終わりにする――!!



『ベルヴェルク!!!』



 青い渦が飛んでいく。
 巨大な渦となったそれはハルキゲニアをズタズタに引き裂き、粉微塵にしていく。まるでミキサーだな、これは。

 バリバリと轟音を立てて、体を粉砕。


 あっという間にハルキゲニアは消え去った。



「……勝った。勝ったぞ!!!」



「「「「「おおおおおおおおおッ!!!」」」」」



 前半は多少苦戦はしたものの、死者も出ず、完全勝利。ようやく、最強のボス『ハルキゲニア』を撃破した――。
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