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【302】 エルフの少女コレリック・ファルベ
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厳重すぎるほど厳重な牢が並んでいた。
それぞれに分厚い扉があるらしく、番号が振られていた。
コレリックは、キャロルが言うには『707』にいるのだとか。
その扉まで向かう。
「カイト様、なんだか嫌な気配が」
「ああ、これは“シャロウ”の奴等の気配だ」
懐かしいような、複雑のような……。
少なくともこの階には、コレリック、エフォール、バオの存在がありそうだ。
アトモスフィアは別の階か。
「ここです。こちらがコレリックの独房となります」
この白い扉の先にいるのか。
それにしても、これは人力で開けられそうにないな。重工というか、巨人クラスでないとこじ開けられない気がする。
「どうすればいい?」
「少々お待ちを」
キャロルは、壁に触れた。
すると感じたことのない魔力が流れ始め、白い扉が薄くなってきた。
「こ、これは……」
ルナも驚いて目を見開く。
なるほど、明らかに人間が開けられるものではないと思っていたけど、そういう魔法だったのか。
壁が透明になると、中には割と優雅に紅茶を楽しむコレリックの姿があった。
「あら、来たのね。カイト、一年振りかしら」
「コレリック、相変わらず人を見下すような目線だな」
「失礼ね。これは生まれつきよ。……あら、ルナ様もいるのね」
「そうだ。それより話がある」
コレリックは足を組んで、つまらなさそうに溜息を吐いた。
「話? どうせ出られないのよ。今更、なにを話せって言うの」
「それは自業自得だ。シャロウは、帝国レッドムーンを沈めようとしたのだからな。死刑にされないだけマシと思えよ」
「なら、カイト。あんたに何か教える義理なんて……なにもないわよね。帰ってちょうだい」
「そうはいかない。ヤークト公爵ネーレウスとガラテイアについて聞きたい」
俺がその二人の名を出すと、コレリックはピクッと反応を示した。あの感じ、どうやら覚えがあるようだな。
「ネーレウスですって……」
「なんだ知っているじゃないか」
「知ってるも何もないわ。ネーレウスは、共和国の提督だった男。我がファルベ家が支援していたから……そのネーレウスがなんの関係があるのよ」
予想外だったが、食い付いたか。
これで話が出来そうだな。
「そのネーレウスと息子だか娘だか知らんけど、親子で暴れ回っているんだ。レッドムーンを滅ぼす気だ」
「……そうなの。そういうこと」
察したコレリックは立ち上がって、俺の方へ。いや、ルナの方を見た。
「コレリック、知っていることを話せば……恩赦を与えても良いですよ。わたしは皇女ですから、約束は必ず守ります」
「それは大変魅力ね。ずっと鳥籠の中だなんてつまらないと思っていたの。ほら、純粋なエルフって寿命が五百年あるじゃない。
いくらなんでも五百年は退屈すぎる。
分かったわ、エフォール、バオ、アトモスフィアが自由になるくらいなら、わたしが自由になる」
交渉成立だ。
ルナがいたおかげで恩赦という材料も与えられたし、なんだかんだいてくれて良かった。
「では、制限付きですが自由を与えましょう」
「スキルは使えなくなるってわけ」
「当然です。あなたほどのエルフは危険すぎますからね」
「分かっているじゃない。でも、どうせ大賢者の力には勝てない。それに、レベルだって操作されちゃうんでしょ」
不満そうに俺を睨むコレリック。よく分かっているじゃないか。コイツはレベルが6000~7000とかあった気がするし、もちろん全部奪う。
まずは念のため、コレリックのレベルを調べた。
その結果『Lv.6890』と判明した。
以前より少しレベルアップしていたのか。
「コレリック、悪いがレベルは全部奪わせてもらう」
「了解よ」
俺は同意を得て、コレリックのレベルを全て奪った。彼女はこれで『1』となった。
さて、あとは爺ちゃんに頼んでスキル制限を掛けてもらうだけだ。
――その後、俺は爺ちゃんに依頼してコレリックに呪縛を付与してもらった。これでもう魔法は使えない。
「……コレリック、禁忌を破ればお主は爆発四散する。十分に気を付けよ」
「あのね、どうせレベル1なのよ。どうしろっていうの」
「そうだったな。だが、お前のようなエルフにはレベルなど瑣末な問題だろう」
「さすが大賢者。よくお分かりで」
やれやれ、コレリックは相変わらずだな。
とにかくこれで情報は得られそうだ。
だが、俺はひとつ気になっていた。
この海底監獄・イグノラムスにいるであろう、アトモスフィアの存在が。
それぞれに分厚い扉があるらしく、番号が振られていた。
コレリックは、キャロルが言うには『707』にいるのだとか。
その扉まで向かう。
「カイト様、なんだか嫌な気配が」
「ああ、これは“シャロウ”の奴等の気配だ」
懐かしいような、複雑のような……。
少なくともこの階には、コレリック、エフォール、バオの存在がありそうだ。
アトモスフィアは別の階か。
「ここです。こちらがコレリックの独房となります」
この白い扉の先にいるのか。
それにしても、これは人力で開けられそうにないな。重工というか、巨人クラスでないとこじ開けられない気がする。
「どうすればいい?」
「少々お待ちを」
キャロルは、壁に触れた。
すると感じたことのない魔力が流れ始め、白い扉が薄くなってきた。
「こ、これは……」
ルナも驚いて目を見開く。
なるほど、明らかに人間が開けられるものではないと思っていたけど、そういう魔法だったのか。
壁が透明になると、中には割と優雅に紅茶を楽しむコレリックの姿があった。
「あら、来たのね。カイト、一年振りかしら」
「コレリック、相変わらず人を見下すような目線だな」
「失礼ね。これは生まれつきよ。……あら、ルナ様もいるのね」
「そうだ。それより話がある」
コレリックは足を組んで、つまらなさそうに溜息を吐いた。
「話? どうせ出られないのよ。今更、なにを話せって言うの」
「それは自業自得だ。シャロウは、帝国レッドムーンを沈めようとしたのだからな。死刑にされないだけマシと思えよ」
「なら、カイト。あんたに何か教える義理なんて……なにもないわよね。帰ってちょうだい」
「そうはいかない。ヤークト公爵ネーレウスとガラテイアについて聞きたい」
俺がその二人の名を出すと、コレリックはピクッと反応を示した。あの感じ、どうやら覚えがあるようだな。
「ネーレウスですって……」
「なんだ知っているじゃないか」
「知ってるも何もないわ。ネーレウスは、共和国の提督だった男。我がファルベ家が支援していたから……そのネーレウスがなんの関係があるのよ」
予想外だったが、食い付いたか。
これで話が出来そうだな。
「そのネーレウスと息子だか娘だか知らんけど、親子で暴れ回っているんだ。レッドムーンを滅ぼす気だ」
「……そうなの。そういうこと」
察したコレリックは立ち上がって、俺の方へ。いや、ルナの方を見た。
「コレリック、知っていることを話せば……恩赦を与えても良いですよ。わたしは皇女ですから、約束は必ず守ります」
「それは大変魅力ね。ずっと鳥籠の中だなんてつまらないと思っていたの。ほら、純粋なエルフって寿命が五百年あるじゃない。
いくらなんでも五百年は退屈すぎる。
分かったわ、エフォール、バオ、アトモスフィアが自由になるくらいなら、わたしが自由になる」
交渉成立だ。
ルナがいたおかげで恩赦という材料も与えられたし、なんだかんだいてくれて良かった。
「では、制限付きですが自由を与えましょう」
「スキルは使えなくなるってわけ」
「当然です。あなたほどのエルフは危険すぎますからね」
「分かっているじゃない。でも、どうせ大賢者の力には勝てない。それに、レベルだって操作されちゃうんでしょ」
不満そうに俺を睨むコレリック。よく分かっているじゃないか。コイツはレベルが6000~7000とかあった気がするし、もちろん全部奪う。
まずは念のため、コレリックのレベルを調べた。
その結果『Lv.6890』と判明した。
以前より少しレベルアップしていたのか。
「コレリック、悪いがレベルは全部奪わせてもらう」
「了解よ」
俺は同意を得て、コレリックのレベルを全て奪った。彼女はこれで『1』となった。
さて、あとは爺ちゃんに頼んでスキル制限を掛けてもらうだけだ。
――その後、俺は爺ちゃんに依頼してコレリックに呪縛を付与してもらった。これでもう魔法は使えない。
「……コレリック、禁忌を破ればお主は爆発四散する。十分に気を付けよ」
「あのね、どうせレベル1なのよ。どうしろっていうの」
「そうだったな。だが、お前のようなエルフにはレベルなど瑣末な問題だろう」
「さすが大賢者。よくお分かりで」
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とにかくこれで情報は得られそうだ。
だが、俺はひとつ気になっていた。
この海底監獄・イグノラムスにいるであろう、アトモスフィアの存在が。
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