タワーダンジョンの管理人 ~俺だけの限定ダンジョンで自由気ままにスローライフします~

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中

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99999階のタワーダンジョン

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 戦闘は終わった。
 バニラ兄を知り合いの衛兵に引き渡し、処理を頼んだ。


「コイツは、僕を襲ってきた。後は分かるね」
「ええ、お任せください、カムイ様」


 彼は連行されていった。これで脱獄とかしない限り、もう会う事もないだろう。


「ふぅ、これで平和かな」
「大丈夫ですか、カムイ様!」
「脅威は去った。帰ろうか」
「はいっ」


 * * *


 ――この日から、僕はひたすらタワーダンジョンを高くしていった。どんどん高く、果てしないほど、空へ空へ伸ばしていった。

 今日も空が青いなぁ……。

 気づけば、タワーダンジョンは百階を超えていた。

 どうせなら、もっと高くしよう。

「コーラル、いつも見守ってくれてありがとね」
「いえいえ、これくらいお安い御用です。お弁当とか作るのも楽しいですし」

 そう、コーラルはすっかり弁当を作るのが日課になっていた。たまに、ダンジョン内へ進入し仕様を変えたり手伝って貰い、テスターとして動いて貰った。

 もちろん、レイア達も連れて。

 この日課は、一週間、一ヶ月……半年を続いていった。


 その度に塔は、雲を超えていく。


 一年後……


 とうとう塔は、宇宙へ伸びた。


 * * *


「……気づいたら、一年も経ってた」
「なんだかあっと言う間の一年でしたね、カムイ様」
「あぁ、なんか塔の開発ばかり進めていた気がする。でも、これで立派になったよ」

 今や、十階・ニ十階建てだった頃とは大違いの高さになっていた。空を見上げると、どこまでも伸びていた。

「どこまで続いているんですか、この塔」
「宇宙かな。それよりも更に上かも」
「す、凄いですね。階数は?」

「うん、熱中して作っていたら、99999階になってしまった。あまりに高くなってしまったから、すでにテスターも一万人規模。中央ギルドのほとんどがタワーを攻略中さ」

 そう、この一年で中央ギルドの力も借りた。結局、ほぼ解放な形となり、正式に解放する前にすでに多くの冒険者が上を目指していた。

「これで完成ですか?」
「いや、完成ではないさ。これから冒険者達を迎える為、僕はラスボスになろうかなと思う。ほら、その方が面白くない? 実は帝国の聖帝がボスとかさ」

「それ、名案ですね!! 面白いです。では、わたしは四天王の一人とか」

「おぉ、コーラルもノリノリだねえ。まあ、せっかくだから一階から攻略を始めようか」
 レイアのギルド、ガーネットスターは今、1200階にいるようだ。ずっと先行しているから凄いな。僕達も追い付けるように頑張ろう。


 こうして、タワーダンジョンは完成した。


 僕はラスボスとして、ダンジョンの攻略を開始。誰よりも早く頂上について、戦いに挑む者を迎えよう。


 まずは一階へ入っていく。


「コーラル、ついて来てくれ!」
「どこまでもついて行きます!」


 手を繋ぎ、僕らはタワーダンジョンの攻略を開始した――!
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