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「そうですか、、、
お金の問題ですか、それは難しい問題ですね。」

「こんな大きな商会でも難しいのか?」

「はい。お金とは人を狂わしますから、、、」

「そうか、、、
この店では、どうしてるんだ?」

「そうですねー。
そういった教育を受けているのもありますが
大金を動かす際は商会の会長の指示のもと2人以上で動いています。」

「へぇ~。
銀行もそう言う風にしてたのかな~!?」

「銀行とは?」

「あぁ。何でもない、、!」

「、そうですか。
ですが、、、換金所で動かす。お金くらいでしたら奴隷にやらせてみては如何ですか?」

「奴隷かぁ、、、
まんまりそう言うの好きじゃないんだよなぁ~、、、。」

「そう言う方もいらっしゃいますが、、、
奴隷は首輪が付いているため、主人には逆らえません。
そのためお金を持ち逃げされる心配はないかと。」

「へぇ~。
考えてみる価値はありそうだな。」

「そうでしたら。奴隷を扱っているお店の場所をお教えしましょうか?」

「ああ。頼む」

「それでは、しばしお待ち下さい。」

しばらくすると紙と封筒を持って現れた。

「こちらが地図と紹介状になります。」

「おお。これは丁寧に、ありがとう。」

リオンは奴隷館に向かった。
奴隷館に着くと2人の屈強な男達が店の前に立っていた。
リオンはその男達に話しかける。
「おい!お前達は、この店の者か?」

「はい。この店の物です。」

「奴隷を見に来たんだが、、、。」

「紹介状などは、お持ちですか?」

「あぁ!これか、、、」

紹介状を渡すと1人の男が店の中に入って行き。
背の低いおっさんを連れて来た。

「お待たせしてしまい。申し訳ございません。
このグズ達が、、、もっと早く私を呼べば!」

「いや。そんなに待ってないから、、、
問題ない。」

「さようですか。では、黒騎士様!さぁさぁ中へどうぞ!
私はフロック申します。」

「ああ。」

(なんか、うさんくさいオヤジね。)

(そうだな。名前どうりカエルに似てる)

チェシャとそんな事を話しながら連れてかれた部屋では、とても高級そうなソファーが置いてあり
それに座ると綺麗な女の人が紅茶を持って来てくれた。
「ありがとう。」

リオンが感謝を伝えると、、、

「いいんですよ。奴隷なんかに
そんな事を申さなくても。」

「へぇ~。あの人も奴隷なのか。」

「はい!この店の1番の上玉ですよ。
黒騎士様。いかがですか!」

「そう言うのじゃないから、いいや。」

「では、どの様な奴隷をご所望で?」

「実は、、、村の換金所を任せられる者を探しているんだが。」

「換金所?そんな楽な仕事を奴隷にやらせるんですか!?」

「ああ。そのための奴隷を探しているんだ!
だから実際、誰でもいいんだ。」

「そうですか。では、犯罪歴や窃盗歴がない者がよろしいかと。」

「そうだな。その方が安心出来る。
所で犯罪歴の無い奴隷って、居るのか?」

「居ますとも、、、」

「奴隷は基本的には、犯罪者がなる者なんじゃないのか?」

「基本はそうですけれど、、、
奴隷に落ちる過程は人それぞれですね。」

「例えば?」
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