泥棒冒険者!恵まれなスキルですが勇者目指して頑張ります。

漫点

文字の大きさ
22 / 114
第一章【幼少期】

【0.95】戦闘

しおりを挟む
悲鳴の聞こえた方へと急いで向かうと……

2人の冒険者と思われる。

男女がモンスターのトレントと戦闘になっていた!

トレントとは……
木のモンスターで、ランク的には余り強くないので駆け出し冒険者でも倒せる魔物である。

しかし、何やら女性の方が膝をつき弱っている様子だった。

僕は、もしかして……

毒の霧を使う。
上位個体のトレントなのかと思い!

風上から近づく事にした。

そして、近づくと2人に話しかけた!

「大丈夫ですか!?」

すると、男性の方は話せるようだった。

話を聞くと、いきなりトレントが現れ!
不意打ちで毒の霧を女性が吸い込んでしまい
困っていたらしく……

「すいませんが……解毒薬を持っていませんか?
マーリンが毒を喰らってしまって」

とりあえず! 僕は解毒薬は持っていないので、2人を風上へと誘導した。

そして、女性の様体を見ると! さほど毒は回ってない様子だったので

男性の方にまずは、トレントを倒してからと提案すると……
男性は納得して力を合わせて、トレント倒す事となった。

「僕がアイツの動こを止めます! 
少しの間、注意を引きつけて下さい」

「分かった!」

そう言うと、僕は走り出した!

そして、忍者の七つ道具の一つ先端にオモリの付いたロープを取り出すとトレントに巻きつけ木に縛り付けた。

もともと動きの遅いトレントだが、一本! 二本! と巻き付いていくロープに

とうとう動きが止まると……

「風上から連携して攻撃しましょう!!!」

そして、2人で何度も攻撃を加えるとトレントは崩れ落ちる。 倒す事に成功した!

そして、急いで女性の元へと向かい声をかけると

「大丈夫ですか?」

「少し苦しいですが……大丈夫です……」

そう返事が返ってきた。

僕は「少し待ってて下さい!」

そう伝えると

さっき採取した毒消し草を使い。
解毒薬を作成した!

出来は良い物では無かったが……
この程度の毒なら何とか、なるだろうと女性に飲ませると
呼吸が落ち着き! 顔色も良くなった。

とりあえず! 一安心……

すると、男性の方が

「解毒薬を作るなんて! お前すげーな!」

僕は、その言葉に謙遜けんそんをした。

「……そんな事ないよ! 僕が作った解毒薬なんて、毒消し草に毛が生えたくらいだし。
もし、もっと強い毒だった効かなかったと思うよ」

「そうなのか……」

「でも、勉強になったよ! いくら簡単なクエストでも、回復薬と解毒薬くらいは持っておかないといけないって事を……」

「確かに、そうだな! でも、今回は本当に助かった。 ありがとな!」

「ありがとうございます!」

2人が御礼を言って、話が終わると……


僕達3人は、改めて自己紹介をした。

2人はラッシュとマーリンと言う同じ村の出身の二人組の新まい冒険者パーティーみたいで、薬草採取のクエストを受けている時に偶然トレントと遭遇してしまったらしい。

2人の年齢は14歳で、ある事情で14歳で村を飛び出して来たらしい……

別にそこに関しては僕からツッコむ事は無いが……

「アマネさんは? 俺達より年下に見えるけど……
いくつなんだ?」

ラッシュに、そう年齢を聞かれたので……

少し悩んで、13歳と答える事にした。

2人は「ヘェ~……やっぱり。俺達より年下か! 」

そう言って納得してくれた。

そして、何故1人でクエストに来たと聞かれたので……

僕は正直に、自分の固定スキル職業【泥棒】の事を話した。

すると!

「君が昨日! 話題になっていた泥棒の冒険者か……」

そう言われた。

……話題…………?

それは、初耳だ! 僕はどう話題になっていたのかをラッシュ達に尋ねると……

何でも……

泥棒冒険者が新人を装って、いろんなパーティーに潜入しては
そのパーティーの貴重な物を盗んで行くと言うような噂だ!

「……そんな事するはずがない!!!
そもそも僕は、昨日! 冒険者登録をしたばかりでパーティーを組んだ事が無いんだ! 出来るはずがないだろう!!!」

僕が声を荒げて叫ぶと……

「……そうだよな! 
人の物を盗む奴が人助けなんかする訳ないしな!」

「そうだよ! 根も葉もないデタラメだよ!!!」

そう言うと……

「そう言う事なら……
分かった! 俺達とパーティーを組まないか?」

「それは、いいわね! 助けて貰った恩もあるし……
私達も貴方が居ると心強いわ」

そう言われて僕は、少し黙ってしまった。

「・・・」

「……なんだ! 俺達じゃ不服か?
同じ新人冒険者だし! 良いと思ったんだけどなぁ……」

全く不服では無いが……
僕がこの2人のパーティーに入っては迷惑がかかるのでは無いかと言う事を心配した。

「不服では無いんだけど……
2人に迷惑がかからないか心配なだけだよ」

そう言うとラッシュは……

「そんな事、心配するな! お前が良い奴って事は俺達は知ってるし。
何より俺達には、盗まれるような高価な物は持っていないからな!」

最後のは冗談だと言うような素振りで
ハハハッ! と笑うラッシュ!

僕は2人に甘えてパーティーに加わる事となった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

処理中です...