泥棒冒険者!恵まれなスキルですが勇者目指して頑張ります。

漫点

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第二章【仲間】

【37】精霊女王

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僕達は、ダンジョンを攻略した事を説明すると精霊女王は

「なんと! 人間の分際でダンジョンを攻略したと……
これは、凄い事じゃ!!!」

他にも仲間がいる事を伝えると、呼び出せと言われたが……
これには、従わなかった。

他の者達は、僕達以上に疲労困憊だ!
いくら体力が回復しようとも、こんな人の相手をしていたら精神が参ってしまう。

それだけは避けたかった!

そして、精霊女王は初めは膨れていたが……
何故か!? 興味を僕に移した。

「お主は、不思議な感じがするのぉ?」

「はぁ……」

適当に流すと……

「どれどれ! 妾が見てやろう。」

などと聞き覚えのあるセリフを呟くと僕に触れてくると精霊女王の手が輝き出した!

「……ちょッ! 何をするんですか? 
やめて……………………」


………………僕の意識は、記憶の中へと吸い込まれていった。

僕は、思い出す……過去の……いや、前世の苦しくも悲しい記憶を…………

短いとも長いとも感じられる。
その時を……

僕は、意識を取り戻すと……

何故か!? 泣いていた。

自分では、何故泣いているのかが分からない。
精霊女王に触られてからの記憶が無いからだ! 僕は不思議に思い。

フェルに尋ねる。

「……何があったの?」

フェルは…………???

「分かりません。 この女が触れた途端、主人は泣き出しました!
そして、今の質問を投げかて来た。
それだけです!」

「……そっか…………」

僕は何故悲しんでいるのか? 泣いているのか? 気になり……
何をしたのかを精霊女王に聞いてみる。

精霊女王は、難しい顔をして僕の話をシカトした。

僕は、もう一度! 大きな声で精霊女王に聞き直してみる。

すると、精霊女王は静かな声で……

「お主……かなり力を制限しておるな……」

……力の制限?

「魔法など、上手く発動しないじゃろ!」

そう言われたので
「まぁ……はい。」と答える。

「じゃろうな……
どれ! 妾が少し力を貸してやろう。」

そう言うと、また僕に触れると眩い光を放つ!

僕は、余りの眩しさに目を瞑ってしまい。

ゆっくりと、その目を開くと……

「気分は、どうじゃ?」

「……どう? と言われましても、いつもと変わらない……」

しかし、少しだけ力がみなぎるのを感じる。

「……あれ!? なんか……力が溢れる感じがする」

そう言うと、精霊女王はニッコリと微笑み。

「お主の力や魔力を少しだけ開放してやった。 が……
これは、単なるきっかけじゃ後は自分で何とか克服するしかないじゃろうな……」

それを伝えると……
精霊女王は、少しずつ薄くなり消えていってしまった。

僕とフェルは、顔を見合わせると……

僕は、この不思議な感覚が何なのかを確かめる為に右手を前に出すとダンジョンの力を借りずにウォーターボール! を放ってみる!

すると、バスケットボールサイズの水の玉が飛んで行く!!!

覚えたての初級魔法の威力だが、僕は驚き!
次は、刀を握ると近くの木を試し切りをすると! そこそこの大きさの木が切れて、ぶっ倒れる!!!

これに僕が、驚いていると……フェルが

「……主人は、力に制限がかかっていたのですね! 皆んな不思議に思っていたのですよ」

「何が?」

「主人は、何故いつも本気を出さないのかと……
我々、魔物は相手の強さを見抜く力に長けているのです。
しかも、テイムされた後は底知れぬ主人の力をずっと感じていました」

「そうなの? 自分では分からないけど、いつも全力を尽くしていたんだけどなぁ……
でも、これからは少しずつ自分の力を制御出来るように頑張るよ!」

「はい、それが良いかと!」

そして、僕達はダンジョンルームに
やっと戻る事にとなった。


____________________________________
あとがき

「女王様! 精霊女王様!!! こんな所に居られたのですか、探しましたよ!」

精霊女王の世話係の精霊が焦って女王を探していた。

「おお! 見つかってしもうたか!?
まぁ、今日は面白いものが見れたし帰るとするか。」

すると、付人の精霊が……

「面白い事とは、何があったのですか?」

精霊女王は、面白い人間に会った事をは 話すと……付人の精霊は

「……人間ですか!? 人間など下賎で愚かな者はおりません。 
ですので! 人間に会うなど、そんな危ない事は今後しないで下さい……」

凄く人間に対して嫌悪感けんおかんを持つ付人に対して女王は……

「……まぁ、そう言うな。
人間の中にも、なかなか面白い奴もおるんじゃよ!」

かつての三英雄がそうじゃった様に……

あやつも……もしかしたら、もしかするかも知れんな。

そんな事を考えながら微笑んでいると、付人の精霊に

「その前に精霊女王様、勝手に逃げ出さないで下さい!」

そう言われて、睨まれたので……

「妾の息抜きじゃが、以後! 気をつける様にする」

そうして、2人は森の奥へと消えて行った。
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