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第五十六話 先生が困ってる
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僕がパンを食べ終わり、ペットボトルの水を喉に流していた時、隣でまだご飯を食べている先生が話しかけてきた。
「あのさ、花園くん…当初の話だと真城くんだけじゃ、なかったかい?」
と僕にしか聞こえないように小さな声でささやいた。ちょうど、真城さんとみさきが2人で話していてこちらに気を回していない時だった。多分だが、そのタイミングを狙って話しかけてきたのだと思った。
「それがですね、真城さんがあまり乗り気でなかったので、みさきが入ればちょっとはマシになるかと思って連れてきたんですけど…何かまずかったですか?」
「いや、そんなことは無いんだけど…ちょっと、ね…」
先生が歯切れの悪そうに答えた。僕はそれ以上聞かなかった。なぜなら、めんどくさいからだ。これ以上問題を増やしたくない。そんな思いから、僕は先生に「そうなんですか~」と言ってその話を終わらせることにした。
僕はもう1度水を飲む。一息つくためだ。しかし、先生は僕がこれ以上聞いてこないとわかると…
「詳しく聞かないの?」
僕が終わらした話を自分から掘り下げてくれと言わんばかりに尋ねてきた。
僕はなるべく面倒ごとを増やしたくない気持ちだったのだが、先生が掘り下げてくれというのだから仕方がない。
僕は先生の話を掘り下げることにした。
「わかりましたよ!なにか理由があるんですか?」
と僕は先生に問いかける。
しかし、先生は笑って
「言えるわけないじゃないか」
と言ったのだ。自分から掘り下げてくれと言っていたのに聞いたらこれだ。ニヤニヤしている先生の顔を見ると苛立ちを覚えた。殴りてぇ。
「せ、先生が掘り下げてくれと言ってたんじゃないですか!なのに聞いたら、答えないんですか!!」
「え、私はそんなこと一言も言ってないけど?」
「えっ…」
そう、先生は掘り下げてくれとは言っていない。それを勝手に勘違いしたのは僕だが…誰が聞いてもそう聞こえるだろ?
僕がおかしいのか。
「ハハハ、じゃあ私はそろそろ戻るよ」
と僕をいじってニヤニヤしながら帰っていった。
くっ、1発殴っとけばよかった。
と思う僕と真城さんとみさきは屋上に残された…
「じゃあ、私たちも戻ろう」
と真城さんがぼくとみさきに言って、僕たちは真城さんが先頭を歩いて屋上を後にした。
真城さんの後ろを歩いていると、隣を歩いていたみさきが話しかけてきた。
「やっぱり先生と仲がいいんだね…」
みさきは何か勘違いをしていそうな言い回しをしていた。もう、これ以上面倒事はごめんだ…と思いながら、みさきと話しながら教室に戻った。
「あのさ、花園くん…当初の話だと真城くんだけじゃ、なかったかい?」
と僕にしか聞こえないように小さな声でささやいた。ちょうど、真城さんとみさきが2人で話していてこちらに気を回していない時だった。多分だが、そのタイミングを狙って話しかけてきたのだと思った。
「それがですね、真城さんがあまり乗り気でなかったので、みさきが入ればちょっとはマシになるかと思って連れてきたんですけど…何かまずかったですか?」
「いや、そんなことは無いんだけど…ちょっと、ね…」
先生が歯切れの悪そうに答えた。僕はそれ以上聞かなかった。なぜなら、めんどくさいからだ。これ以上問題を増やしたくない。そんな思いから、僕は先生に「そうなんですか~」と言ってその話を終わらせることにした。
僕はもう1度水を飲む。一息つくためだ。しかし、先生は僕がこれ以上聞いてこないとわかると…
「詳しく聞かないの?」
僕が終わらした話を自分から掘り下げてくれと言わんばかりに尋ねてきた。
僕はなるべく面倒ごとを増やしたくない気持ちだったのだが、先生が掘り下げてくれというのだから仕方がない。
僕は先生の話を掘り下げることにした。
「わかりましたよ!なにか理由があるんですか?」
と僕は先生に問いかける。
しかし、先生は笑って
「言えるわけないじゃないか」
と言ったのだ。自分から掘り下げてくれと言っていたのに聞いたらこれだ。ニヤニヤしている先生の顔を見ると苛立ちを覚えた。殴りてぇ。
「せ、先生が掘り下げてくれと言ってたんじゃないですか!なのに聞いたら、答えないんですか!!」
「え、私はそんなこと一言も言ってないけど?」
「えっ…」
そう、先生は掘り下げてくれとは言っていない。それを勝手に勘違いしたのは僕だが…誰が聞いてもそう聞こえるだろ?
僕がおかしいのか。
「ハハハ、じゃあ私はそろそろ戻るよ」
と僕をいじってニヤニヤしながら帰っていった。
くっ、1発殴っとけばよかった。
と思う僕と真城さんとみさきは屋上に残された…
「じゃあ、私たちも戻ろう」
と真城さんがぼくとみさきに言って、僕たちは真城さんが先頭を歩いて屋上を後にした。
真城さんの後ろを歩いていると、隣を歩いていたみさきが話しかけてきた。
「やっぱり先生と仲がいいんだね…」
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