「バカな男子高校生が女子校に入学しました!」

晴樹

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第七十三話 次の日の放課後

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「ではこれで帰りのHRを終わります」

担任の伊藤先生の掛け声で、みんなが席を立ち挨拶をし下校時間となった。
そして、学校が終わったので僕は自分のカバンを持って帰る準備をした。
すると、後ろから真城さんが僕に向かって話しかけてきた。

「どうしたの? 何か急いでいるようだけど……」

と僕が急いで帰ろうとしている僕に疑問を持って話しかけてきた。

「実は、ちょっと用事があって」

実は、いつもよりも帰る時間が少し遅くなっているのだ。一馬くんを迎えに行く約束があるから、僕は急いでいた。約束した本人が遅れては示しがつかないからな。
その様子を見て、真城さんはこれ以上は聞かない方がいいと思ったのか、それとも興味がなかったのか用事のことを深くは聞いてこなかった。
僕は、真城さんに別れを言ってから、一馬くんの学校を目指した。


「ふ~、到着!」

僕は少し走ってきたので、なんとか間に合った。
ちょうど校舎から学生が出てき始める頃だった。それも、高校が少し中学に比べ終わるのが早いからだ。そのおかげで、走ればちょうどこのようなタイミングになるのだ。
僕は、校門の前で一馬くんが出てくるのを待つ。
しかし、なかなか出てこなかった。

「遅いな~」

なんて思いながら、校門の壁にもたれていたら、校門から出てくる知らない中学生が、ちらちらと僕の方を見てくる。それもそのはずだ。中学校の前に女子高生が立っているんだ、珍しいのだろう。まぁ、僕は女子高生(偽)なのだけど……
すると、校門から見知った顔が出てきた。

「お兄ちゃん!」

と妹は驚いた様子でこう言いったのだ。

「まぁ、お兄ちゃんじゃないでしょ。お姉ちゃんでしょ」

と顔を引きつらせながら微笑みつつ、全力で女の子っぽい言葉で妹に言った。
妹の発言で周りの中学生が不思議そうに見ていたからだ。
そうすると、妹も状況が理解できたらしく

「そうだね、お姉ちゃん」

と笑いながら答えた。
それで、周りの中学生たちも納得したのか、何事もなかったかのように下校していった。
あぶなかっった~。
僕は、自分の額から出た冷や汗をぬぐいながら、ほっと呼吸を吐いた。
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