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第98話 真城さんとの下校
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真城さんが喜びのあまり飛んでいくのではないだろうかと思っていた僕は、横からじっと見ていたが、どこかに飛んでいくことはなかった。3分ほどたつと真城さんはいつもの無愛想な顔に戻っていった。そろそろ話題を変えることにした。真城さんが家に来る予定は明日にでもすれば問題ないだろう。それにまだ妹に話せてないし、妹が家にいる日とかの確認をしなくてはいけない。だから、今話してもあまり意味がないのだ。
僕は、隣で僕と同じペースで歩いてくれている真城さんに話しかけた。
「真城さんの家ってもうすぐ?」
「うん、そこの道を横に曲がったらすぐ」
「そうなんだ」
僕と真城さんは真城さんの家がある道に行くために歩いていた道を左に曲がる。曲がった先、すぐにおんぼろアパートが僕の目に入った。そのアパートは今も人が住んでいる人がいるのかさえ怪しく、木造でできた部分が腐り始めているように見えた。まさかここじゃないだろうなぁ…真城さん家…
僕は、真城さんが曲がってそのアパートに入っていくのかと観察しながらついていった。しかし、そのアパートに入っていくことはなく、歩いている道をまっすぐ進んでいく。僕は、ここが真城さん家でなかったことにホッとしながら、少し歩くスピードを速めて、真城さんの横に並ぶ。
「あそこって人住んでるの?」
僕は、真城さんが? と僕がどこのことを言っているのかわからないという顔をしたので、左後ろのアパートを指した。
「あ~、あそこ? 多分住んでたと思うけど…確かもう一人しか住んでないって噂」
「そうなんだ…」
「それが?」
「いや…なんでもない。気にしないで」
ただ、お化けが出そうなアパートだけと思っただけなのだ。今でも、人住んでいるというのは驚いたが、それよりも一体どんな人が住んでいるのかというのも気になった。でも、知らない方がいいのかもしれない。そんなことを考えながら歩いていると、隣を歩いていた真城さんがふといないことに気づいた。
「あれ? 真城さん…」
僕は、驚いて真城さんを目で探した。すると、後ろから真城さんの声が聞こえてきた。
僕は、振り返るとそこには、ある家の前で止まって僕の方を見ていた真城さんがいた。
「ここ、私の家なの」
知らぬまに真城さんの家についていたらしい。僕は、真城さんが立っている場所まで歩いて引き返した。そして、真城さんの家の方を見る。そのお家は先ほどのおんぼろアパートと同じ並びに立っているとは思えないほど、外観は真っ白で三階建、そのうえ庭が付いていた豪邸だった。
「真城さんのお家って、もしかしてお金持ちなの?」
僕は恐る恐る聞いてみた。真城さんは少し考えてから僕の質問に答えた。
「わかんない」
それは回答としては未熟な回答だった…
僕は、隣で僕と同じペースで歩いてくれている真城さんに話しかけた。
「真城さんの家ってもうすぐ?」
「うん、そこの道を横に曲がったらすぐ」
「そうなんだ」
僕と真城さんは真城さんの家がある道に行くために歩いていた道を左に曲がる。曲がった先、すぐにおんぼろアパートが僕の目に入った。そのアパートは今も人が住んでいる人がいるのかさえ怪しく、木造でできた部分が腐り始めているように見えた。まさかここじゃないだろうなぁ…真城さん家…
僕は、真城さんが曲がってそのアパートに入っていくのかと観察しながらついていった。しかし、そのアパートに入っていくことはなく、歩いている道をまっすぐ進んでいく。僕は、ここが真城さん家でなかったことにホッとしながら、少し歩くスピードを速めて、真城さんの横に並ぶ。
「あそこって人住んでるの?」
僕は、真城さんが? と僕がどこのことを言っているのかわからないという顔をしたので、左後ろのアパートを指した。
「あ~、あそこ? 多分住んでたと思うけど…確かもう一人しか住んでないって噂」
「そうなんだ…」
「それが?」
「いや…なんでもない。気にしないで」
ただ、お化けが出そうなアパートだけと思っただけなのだ。今でも、人住んでいるというのは驚いたが、それよりも一体どんな人が住んでいるのかというのも気になった。でも、知らない方がいいのかもしれない。そんなことを考えながら歩いていると、隣を歩いていた真城さんがふといないことに気づいた。
「あれ? 真城さん…」
僕は、驚いて真城さんを目で探した。すると、後ろから真城さんの声が聞こえてきた。
僕は、振り返るとそこには、ある家の前で止まって僕の方を見ていた真城さんがいた。
「ここ、私の家なの」
知らぬまに真城さんの家についていたらしい。僕は、真城さんが立っている場所まで歩いて引き返した。そして、真城さんの家の方を見る。そのお家は先ほどのおんぼろアパートと同じ並びに立っているとは思えないほど、外観は真っ白で三階建、そのうえ庭が付いていた豪邸だった。
「真城さんのお家って、もしかしてお金持ちなの?」
僕は恐る恐る聞いてみた。真城さんは少し考えてから僕の質問に答えた。
「わかんない」
それは回答としては未熟な回答だった…
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