「バカな男子高校生が女子校に入学しました!」

晴樹

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第97話 帰り道

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「そういえば、追試どうだった?」
「完璧!」
「そうなんだ」

と追試の話をした。僕は、一切間違いを言ってはいないはずだ。なんたって、解答欄は全て埋めてきたのだから。これで、赤点だっても今の僕にはどうすることもできない。

僕は、いつも通っている道を通っていた。たまに道が別れた時は真城さんに聞きながら進んだ。その理由は、僕が遠回りすることには問題ないが、真城さんを遠回りの道に連れて行くのは、ダメだと思ったからだ。
と言っても、すでに僕は遠回りであることが決定しているのだが…
そんなことを考えながら帰っていると、真城さんが話しかけてきた。

「いつもは先に帰ってるけど、何かあるの?」
「え…あぁ、あれだよ、妹を迎えに行ってる一緒に帰ってるんだ」
「そうだったの。妹さんのお世話してるんだね」
「そ、そうなんだ」

僕はすっこし嘘をついているが、まぁ問題ないだろう。
本来ならば、妹と合流して、四人で帰っているのだが。今日は、僕の追試が放課後にあるということで、先に帰ってもらったのだ。だから、今日真城さんが待っていたことには驚いた。まるで、知ってたのかと思ってしまうくらいタイミングが良かったのだ。だから、こうして一緒に帰ってるわけだけど。

「私も…」
「え?」
「花園さんの妹さんに会ってみたかったな~」
「…え、どうして?」
「…私、お兄ちゃんしかいないから、年下の兄弟に憧れてるの」
「そうだったんだ」
「そうなの」

真城さんのお兄さんは寂しいだろうな…
同じ兄として、妹にそんなことを言われたら、悲しくて仕方がない。てか、僕なら寝込むレベルだ。
でも、真城さんの想いもわからなくはない。僕も年下の妹たちが増えることはすごく嬉しいことだからわかる。妹は何人いても、いいくらいだ。
そうだな~
僕は考えていた。真城さんに僕の妹を会わしたら喜んでくれるかな…なんてことを…

「じゃあ、今度遊びに来る?」
「え、いいの!」
「うん、その時に妹に会えばいいよ」
「ほんと? でも、何も用事がないのに家にお邪魔できないよ…」
え、遊びに来るっていうのが理由じゃだめなのか?
だったら…
「じゃあ、勉強教えてよ! それならいいでしょ」
「うん、それなら…」
「じゃあ、また明日予定を組もうっか」
「うん!!」
真城さんは飛び跳ねて喜んでいた。そんなに喜んでくれたならよかった~ 
僕は今にもどこかに真城さんが嬉しさのあまり飛んで行ってしまいそうに見えた…

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