「バカな男子高校生が女子校に入学しました!」

晴樹

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第117話 堀田秋1

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とぼとぼとぼ…
ガラガラ。
「おはよう、真城さん」
「おはよう」
いつもの挨拶を交わす僕たち。
僕は自分の席についた時、クラスにまだ馴染んでいない人物が入ってくる。そう、堀田秋だ。彼が入ってくるとクラスにいた女子たちがひそひそと会話を始める。と言ってもクラスには女子しかいないんあんだけど。
ひそひそ話しの内容は多分昨日の放課後のことだろう。それが女子たちのネットワークで広まって悪い噂が流れていると僕は思う。まぁ、その女子ネットワークは僕までは当然流れてこない。そう僕が男だから。
そんなことを考えているとその話題の張本人である秋が僕の近くまで来た。堀田秋の席がこっちにあるから仕方ない。秋が僕の近くまで来た。秋は学校では僕と関わりを持つつもりがないのかよく分からないんだよな…
「おはよう」
話しかけてきやがった…
僕はあまり学校では目立ちたくないんだけど…
無視しよう。
「……」
すると諦めて去ってくれと思っていたが、秋はしつこく僕に話しかけてきた。
「おはよう、みくり」
挨拶の上に名前まで呼ばれたのでは無視できない…
仕方なく僕は秋の方を見て
「おはよう」
とだけ返しておいた。納得して自分の席に帰って行った。
すると後ろからツンツンと背中を指で刺される。
「何?」
と後ろに座る真城さんが不思議そうな顔をしてこちらを見ていた。
「知り合いだったの?」
まぁそうだわな。
転校生と知り合いだということは言ってなかったから気になるよな。
「うん、前の学校で一緒だったから」
「そうなんだ」
そういうと納得したような気がしたのでまた前を向いた。
すると安息が訪れたと思ったのも束の間、後ろから歩いてくる気配がした。
その気配は間違いではなかった。
そう、堀田秋が自分の席の方に向かってきたのだ。
そして、僕の隣の席に座った。ちょうどその席の住人は席を外して他の席のところにいた。
「どうだった?」
「何が?」
主語がなさすぎて話が見えない。
「あれ、お母さんに聞いた」
ああ、そのことか。
「いや、聞けなかった」
「そうなんだ」
男である僕たちはなんとか女の子っぽい喋りで会話をする。
でも、男が女の子っぽい喋り方してるとキモイな…
「今日にでも聞いてみるつもり」
「そう、わかった…」
すごくしゃべりにくそうだったが、それはそれで面白かった。
でも、自分で話すつもりはないようだな。
話が終わったのかそれともチャイムが鳴るからなのか秋は自分の席に戻っていった。
はぁ、なんかいろんなところからの視線が痛い…
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