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第116話 転校生9
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「買ってきたぞ~」
やっとの思いでピザを買って帰ってきた僕はもうヘトヘトだった。
「おそーい」
遅いも何も寄り道もせずにまっすぐ行って帰ってきた僕にその態度とは信じられない。ここは少しイタズラをしてやるか。
「そんなこと言う子にはあげません!」
この魔法の言葉は親御さんはいろんな子供たちに言うことを聞かせてきた凄まじい威力を持った言葉だ。これでいうことを聞かなかった子供はいないだろう。思い知るがいい妹よ!
「そういうのいいから早く! お腹すいてるんだから!!」
聞かなかった。
「はぁ、分かったよ。 ほれ」
「わぁー、ありがとう!」
「どういたしまして」
僕と妹は机について仲良くピザを食べる。
「美味しい~!」
口いっぱいにピザを詰め込み頬張る姿を見ると、時間と労力を消費して買ってきたかいがあると言える。
「ご馳走様ー」
はやっ!
机の上に広げていたはずのピザが一瞬で姿を消していた。僕まだ3切れしか食べてないのに…
「美味しかったよ、お兄ちゃん」
「そ、そっか…」
「うん、ありがとうね」
妹はそう言うとピザのゴミを片付け始める。僕は怒るに怒れなくなったやり場のないこの気持ちをどうするか考えながら、カップ麺を戸棚から出し、作り始めた。
「それじゃあ、私部屋に戻るね」
2階に上がっていく妹を見ながら、カップ麺をすする。
うん、上手い。
僕はピザのことを忘れることにして、カップ麺を美味しく食べた。
風呂を出た後もリビングで母さんの帰りを待っていると10時がくるかこないかという時間に帰ってきた。
「おかえり」
「ただいまー、はぁ、疲れたわ…」
目がほとんど空いていない状態で母さんは戻ってきた。
「母さんちょっといい?」
謙遜しながら話しかけるという珍しいことをしてみたのだが、母さんはそんなことを全く気にしてくれなかった。
「ダメ」
この一言を言うと僕が喋り始めるのを止めさせた。
「ど、どうしてさ」
「だってもう寝るから」
そう言うと2階に上がって言ってしまった。でも、上に母さんの寝る部屋なんて無い。一体どこで寝るつもりなんだ?
すると、2階から声がした。
「ち、ちょっと、お母さん! 何で私の部屋に勝手に入ってくるの?!」
と妹の叫ぶ声が聞こえてきた。
どうやら妹の部屋に行ったらしい。
「ち、ちょっと何で人のベットで寝てるの!? ちょっとお兄ちゃ~~ん!!」
助けを呼ぶ声が聞こえる。
仕方ないので、妹の部屋に向かって迷い込んだいびきを書いている母さんを妹と二人がかりで運び出した。
そして、母さんの部屋のベットに投げ込んで2階に上がった。
さて、僕も寝るか…今日は疲れたし…
いつもより少し早いが僕も寝ることにした。
やっとの思いでピザを買って帰ってきた僕はもうヘトヘトだった。
「おそーい」
遅いも何も寄り道もせずにまっすぐ行って帰ってきた僕にその態度とは信じられない。ここは少しイタズラをしてやるか。
「そんなこと言う子にはあげません!」
この魔法の言葉は親御さんはいろんな子供たちに言うことを聞かせてきた凄まじい威力を持った言葉だ。これでいうことを聞かなかった子供はいないだろう。思い知るがいい妹よ!
「そういうのいいから早く! お腹すいてるんだから!!」
聞かなかった。
「はぁ、分かったよ。 ほれ」
「わぁー、ありがとう!」
「どういたしまして」
僕と妹は机について仲良くピザを食べる。
「美味しい~!」
口いっぱいにピザを詰め込み頬張る姿を見ると、時間と労力を消費して買ってきたかいがあると言える。
「ご馳走様ー」
はやっ!
机の上に広げていたはずのピザが一瞬で姿を消していた。僕まだ3切れしか食べてないのに…
「美味しかったよ、お兄ちゃん」
「そ、そっか…」
「うん、ありがとうね」
妹はそう言うとピザのゴミを片付け始める。僕は怒るに怒れなくなったやり場のないこの気持ちをどうするか考えながら、カップ麺を戸棚から出し、作り始めた。
「それじゃあ、私部屋に戻るね」
2階に上がっていく妹を見ながら、カップ麺をすする。
うん、上手い。
僕はピザのことを忘れることにして、カップ麺を美味しく食べた。
風呂を出た後もリビングで母さんの帰りを待っていると10時がくるかこないかという時間に帰ってきた。
「おかえり」
「ただいまー、はぁ、疲れたわ…」
目がほとんど空いていない状態で母さんは戻ってきた。
「母さんちょっといい?」
謙遜しながら話しかけるという珍しいことをしてみたのだが、母さんはそんなことを全く気にしてくれなかった。
「ダメ」
この一言を言うと僕が喋り始めるのを止めさせた。
「ど、どうしてさ」
「だってもう寝るから」
そう言うと2階に上がって言ってしまった。でも、上に母さんの寝る部屋なんて無い。一体どこで寝るつもりなんだ?
すると、2階から声がした。
「ち、ちょっと、お母さん! 何で私の部屋に勝手に入ってくるの?!」
と妹の叫ぶ声が聞こえてきた。
どうやら妹の部屋に行ったらしい。
「ち、ちょっと何で人のベットで寝てるの!? ちょっとお兄ちゃ~~ん!!」
助けを呼ぶ声が聞こえる。
仕方ないので、妹の部屋に向かって迷い込んだいびきを書いている母さんを妹と二人がかりで運び出した。
そして、母さんの部屋のベットに投げ込んで2階に上がった。
さて、僕も寝るか…今日は疲れたし…
いつもより少し早いが僕も寝ることにした。
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