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6.お嬢様の下僕
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数日後、ハイジが宿題をしていると、アデレイドがゲーム機から顔を上げて話しかけてきた。
「そうだ、ハイジ。あなた明日は、私の代わりに授業を受けてきて」
突拍子もないことを言うのはいつものことだが、とうとう学校まで代わりに行かせようとするのかとハイジは呆る。
「一、二時間程度ならともかく、一日中は無理ですよ。ご友人にばれていないからと言って、他の人にばれない保証はありません」
学校にはそれこそ数え切れいないくらいの人がいると振り返って言う。
「授業内容も分からないのに、教師にばれたらどうするつもりなのですか?」
「私のクラスは学力よりも作法に重点を置いているから、勉強は難しくないわよ。普段から私が教えているし、宿題もあなたがやっているんだから、授業についていけるでしょう」
アデレイドに、強引に決められて、翌朝制服に無理やり着替えさせられたハイジは、登校時間に離れから追い出された。
今までハイジは、通学以外で屋敷の外へ出ることがなかったので、アデレイドの学院へは、おおよその方角しか知らない。
仕方なく正門を出て、ハイジが学院のほうへ向かうと、しばらく歩いた先の交差点でデニスが待っていた。
「おはようございます」
彼が一緒なら、迷わずに学院へ行けるだろうと、ハイジはほっとする。
「おはよう、デニス」
アデレイドらしく挨拶をすると、デニスはさっとハイジの持つ鞄を取り上げた。
何をするのかとびっくりしていると、彼はさわやかな笑顔を浮かべる。
「アデレイド嬢の荷物を持つのは、俺の役目でしょう」
そういって、並んで学院へ登校し、彼はそのままハイジをアデレイドの教室まで送ってくれた。
「じゃあ、また、休憩時間に来ますね」
デニスは、授業が終わるたびにハイジに会いに来て、何か用事はないかと聞いてくる。
「あなたの教室は、ここから近かったかしら?」
ハイジがさりげなく訪ねてみると、彼は「いいえ」と首を振る。
「俺のいる特進クラスは一番奥の校舎にありますよ。興味がないからお忘れですか?」
くすっと笑うだけで、ハイジを偽ものだと疑う様子はない。そして、どこへ行くにもデニスがついてきて、わからないことを聞くと丁寧に教えてくれる。昼休みにはカフェテラスへ案内してくれて、食事の用意までしてくれた。
放課後も彼はハイジの荷物を持って一緒に下校し、フォールコン侯爵家の近くまで送ってくれる。
「あなたが門の中に入るまでここで見送っています」
デニスは、通りを挟んだ歩道の端に立って、最後まで見送ってくれた。彼のおかげで、ハイジは、初めての学院で困ることは一切なかった。
アデレイドのようにふるまっていても、ハイジはデニスを下僕にしたくない。彼とは、普通のお友達として接したいと思った。
侯爵家の門の中に入ると、ハイジはまっすぐ離れに向かう。
「ただいま戻りました」
玄関で声をかけると、中から「おかえりなさい」と返事がある。
書斎で携帯ゲームに熱中しているアデレイドは、ハイジが部屋に入ってきても顔を上げようともしない。
「学院はどうだった? 誰か、入れ替わりに気が付いた人はいた?」
「……おそらく誰も気が付いていらっしゃらなかったと思います。デニス様がいつでもおそばについてくださったので、なんとかなりました」
「そう。これからも、その調子で週に一度は行ってもらうわよ」
「ええ?」
今日一日だけかと思っていたのに、毎週と聞いてはハイジは驚いた。
「そんなことをすれば、いくら何でもデニス様にばれてしまうのではないのでしょうか」
学院の中でわからないことがあれば、ハイジはついそばにいるデニスにいろいろ聞いてしまうので、そのうちアデレイドではないと気づかれる恐れがあった。抗議をすると、アデレイドはあっけらかんという。
「デニスには事情を話して協力してもらっているから、大丈夫よ」
双子であることも入れ替わっていることも、すでにデニスに話していると聞いて、ハイジは目を丸くする。彼は、今日初めて会った時から門の前で別れる時まで、ハイジと二人になる時が何度もあったというのに、ずっとアデレイドとして扱っていた。知っているくせに、知らないふりをしていたなんて、デニスに騙されたような気分だ。
「そんな……。双子だということは、侯爵家の秘密じゃないのですか?」
誰にも知られてはいけないと、ハイジや召使いたちにきつく言っているくせに、と腹だしく思った。
「デニスは私の下僕だもの。主人である私に逆らうことはしないわ。これからもあなたを代わりに学校へ行かせる日を教えておけば、彼がなんでもフォローしてくれるわよ」
アデレイドはデニスを信用しているようだが、ハイジにとっての味方かはわからないので不安を感じた。
翌週の朝、二人きりの登校途中に、ハイジはデニスに小声で聞いてみる。
「あなたは、私たちの秘密を知っているのね」
「俺たちの間で秘密なんかありましたか?」
彼が首をかしげた。
「そうじゃなくて、私とアデレイドのことよ」
もどかしそうにハイジが言うと、デニスの表情が一変する。
「今は、あなたがアデレイド嬢でしょう。秘密はむやみに話すものではありません。どこでだれが聞いているかわかりませんよ」
冷たい目で見られて、ぞっとした。
「それに、俺は、アデレイド嬢のためならどんなことでもしますが、彼女以外の人の言うことを聞くつもりはありません」
そういってデニスはにっこり微笑んだが、彼の目は笑っていない。
「どういう意味?」
「そのままの意味です。あなたがアデレイド嬢であれば、俺はあなたの命令通り、なんでもフォローさせていただきますよ」
彼はアデレイドの下僕であって、ハイジの味方ではない。ハイジは、そう思い知らされた。
さらに翌週、またハイジが身代わりでソーンダーズ学院へ行くとき、デニスがいつもと同じ場所で待っている。
「おはようございます、アデレイド嬢」
「おはよう、デニス。今日は、私が来たわ」
ハイジは、アデレイドのふりをして”予定を変えて、本物のアデレイド来た”というように装ってみると、彼は黙って彼女を見た。
見分けがつかないから、どちらが来たか判断に迷っているのだろう。
「私がどっちか、わからない?」
ハイジがきくと、じっと彼女を見ていたデニスは、やがてくすりと小さく笑う。
「わかりますよ。俺はアデレイド嬢の取り巻きたちとは違う。あなたが彼女のようにふるまってくれるのはいいことです」
彼には、ハイジがわかっているようで驚いた。
「どうして? どこでわかるの?」
小学生からの付き合いである取り巻きですら入れ替わりに気が付かなかったのに、高等部からの入学で、知り合って三か月程度のデニスがどうして見分けられるのか不思議だ。
ハイジの疑問に、彼はにっこり微笑んで言う。
「どこと言われても、違いは何もありません。しいて言うなら、勘ですね」
デニスは、ハイジたちが一卵性双生児であることを知っている。だから見分けようとする勘が働くのかもしれない。
「そうだ、ハイジ。あなた明日は、私の代わりに授業を受けてきて」
突拍子もないことを言うのはいつものことだが、とうとう学校まで代わりに行かせようとするのかとハイジは呆る。
「一、二時間程度ならともかく、一日中は無理ですよ。ご友人にばれていないからと言って、他の人にばれない保証はありません」
学校にはそれこそ数え切れいないくらいの人がいると振り返って言う。
「授業内容も分からないのに、教師にばれたらどうするつもりなのですか?」
「私のクラスは学力よりも作法に重点を置いているから、勉強は難しくないわよ。普段から私が教えているし、宿題もあなたがやっているんだから、授業についていけるでしょう」
アデレイドに、強引に決められて、翌朝制服に無理やり着替えさせられたハイジは、登校時間に離れから追い出された。
今までハイジは、通学以外で屋敷の外へ出ることがなかったので、アデレイドの学院へは、おおよその方角しか知らない。
仕方なく正門を出て、ハイジが学院のほうへ向かうと、しばらく歩いた先の交差点でデニスが待っていた。
「おはようございます」
彼が一緒なら、迷わずに学院へ行けるだろうと、ハイジはほっとする。
「おはよう、デニス」
アデレイドらしく挨拶をすると、デニスはさっとハイジの持つ鞄を取り上げた。
何をするのかとびっくりしていると、彼はさわやかな笑顔を浮かべる。
「アデレイド嬢の荷物を持つのは、俺の役目でしょう」
そういって、並んで学院へ登校し、彼はそのままハイジをアデレイドの教室まで送ってくれた。
「じゃあ、また、休憩時間に来ますね」
デニスは、授業が終わるたびにハイジに会いに来て、何か用事はないかと聞いてくる。
「あなたの教室は、ここから近かったかしら?」
ハイジがさりげなく訪ねてみると、彼は「いいえ」と首を振る。
「俺のいる特進クラスは一番奥の校舎にありますよ。興味がないからお忘れですか?」
くすっと笑うだけで、ハイジを偽ものだと疑う様子はない。そして、どこへ行くにもデニスがついてきて、わからないことを聞くと丁寧に教えてくれる。昼休みにはカフェテラスへ案内してくれて、食事の用意までしてくれた。
放課後も彼はハイジの荷物を持って一緒に下校し、フォールコン侯爵家の近くまで送ってくれる。
「あなたが門の中に入るまでここで見送っています」
デニスは、通りを挟んだ歩道の端に立って、最後まで見送ってくれた。彼のおかげで、ハイジは、初めての学院で困ることは一切なかった。
アデレイドのようにふるまっていても、ハイジはデニスを下僕にしたくない。彼とは、普通のお友達として接したいと思った。
侯爵家の門の中に入ると、ハイジはまっすぐ離れに向かう。
「ただいま戻りました」
玄関で声をかけると、中から「おかえりなさい」と返事がある。
書斎で携帯ゲームに熱中しているアデレイドは、ハイジが部屋に入ってきても顔を上げようともしない。
「学院はどうだった? 誰か、入れ替わりに気が付いた人はいた?」
「……おそらく誰も気が付いていらっしゃらなかったと思います。デニス様がいつでもおそばについてくださったので、なんとかなりました」
「そう。これからも、その調子で週に一度は行ってもらうわよ」
「ええ?」
今日一日だけかと思っていたのに、毎週と聞いてはハイジは驚いた。
「そんなことをすれば、いくら何でもデニス様にばれてしまうのではないのでしょうか」
学院の中でわからないことがあれば、ハイジはついそばにいるデニスにいろいろ聞いてしまうので、そのうちアデレイドではないと気づかれる恐れがあった。抗議をすると、アデレイドはあっけらかんという。
「デニスには事情を話して協力してもらっているから、大丈夫よ」
双子であることも入れ替わっていることも、すでにデニスに話していると聞いて、ハイジは目を丸くする。彼は、今日初めて会った時から門の前で別れる時まで、ハイジと二人になる時が何度もあったというのに、ずっとアデレイドとして扱っていた。知っているくせに、知らないふりをしていたなんて、デニスに騙されたような気分だ。
「そんな……。双子だということは、侯爵家の秘密じゃないのですか?」
誰にも知られてはいけないと、ハイジや召使いたちにきつく言っているくせに、と腹だしく思った。
「デニスは私の下僕だもの。主人である私に逆らうことはしないわ。これからもあなたを代わりに学校へ行かせる日を教えておけば、彼がなんでもフォローしてくれるわよ」
アデレイドはデニスを信用しているようだが、ハイジにとっての味方かはわからないので不安を感じた。
翌週の朝、二人きりの登校途中に、ハイジはデニスに小声で聞いてみる。
「あなたは、私たちの秘密を知っているのね」
「俺たちの間で秘密なんかありましたか?」
彼が首をかしげた。
「そうじゃなくて、私とアデレイドのことよ」
もどかしそうにハイジが言うと、デニスの表情が一変する。
「今は、あなたがアデレイド嬢でしょう。秘密はむやみに話すものではありません。どこでだれが聞いているかわかりませんよ」
冷たい目で見られて、ぞっとした。
「それに、俺は、アデレイド嬢のためならどんなことでもしますが、彼女以外の人の言うことを聞くつもりはありません」
そういってデニスはにっこり微笑んだが、彼の目は笑っていない。
「どういう意味?」
「そのままの意味です。あなたがアデレイド嬢であれば、俺はあなたの命令通り、なんでもフォローさせていただきますよ」
彼はアデレイドの下僕であって、ハイジの味方ではない。ハイジは、そう思い知らされた。
さらに翌週、またハイジが身代わりでソーンダーズ学院へ行くとき、デニスがいつもと同じ場所で待っている。
「おはようございます、アデレイド嬢」
「おはよう、デニス。今日は、私が来たわ」
ハイジは、アデレイドのふりをして”予定を変えて、本物のアデレイド来た”というように装ってみると、彼は黙って彼女を見た。
見分けがつかないから、どちらが来たか判断に迷っているのだろう。
「私がどっちか、わからない?」
ハイジがきくと、じっと彼女を見ていたデニスは、やがてくすりと小さく笑う。
「わかりますよ。俺はアデレイド嬢の取り巻きたちとは違う。あなたが彼女のようにふるまってくれるのはいいことです」
彼には、ハイジがわかっているようで驚いた。
「どうして? どこでわかるの?」
小学生からの付き合いである取り巻きですら入れ替わりに気が付かなかったのに、高等部からの入学で、知り合って三か月程度のデニスがどうして見分けられるのか不思議だ。
ハイジの疑問に、彼はにっこり微笑んで言う。
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