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【16】君に恋をしたの
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「やっと来てくれた」
あまり皺のない綺麗なシーツの中で、
まるで、全部知っているみたいに、彼女はそう言った。
僕は、立ち止まったまま動けなくなった。
頭が真っ白になって、理由のわからない涙が垂れて、
ピチャピチャと、床に雨が降る。
色々と、言葉を考えていたのに、
感情が、それを追い越して走り出してしまった。
「御崎さん……僕……御崎さんが好きになっちゃったんだ。
ずっとね……好きだと思ってたけど、全然違ってね……
本当に好きになったのはね……学食で……僕のこと叱った時で……」
ああ。なんて唐突で、支離滅裂なんだろう。
タイミングも、順序もめちゃくちゃだ。
絶対に他にかけるべき言葉があるはずなのに。
そうか。あの時泣いたギャルさんも、同じ感情だったのか。
今ならよく分かるよ。こんな気持ちコントロールできるわけない。
「来て」
ギャルさんは、穏やかな顔で手招きをした。
僕は、ボヤけた視界のままフラフラと歩いて彼女の側に立った。
ギャルさんの右足には、根本からギブスがはめられ、
包帯で宙に吊られている。痛々しい事故の爪痕だ。
「ごめん。先にばあちゃんの事、お礼言わなくちゃ。
ありがとう、ばあちゃんを助けてくれて。
それと、本当にごめんね。痛く無い?大丈夫?」
「うん。平気だよ。すぐには治らないみたいだけど、
ほら。痛み止めもらってるから、平気」
そう言って液体の入った透明な袋を指差すギャルさん。
なぜだかその様子に再び涙が溢れてくる。
線の様な僕の目は、もうふやけて流れていってしまいそうだ。
「ごめん」
「いーの。私はね。今、とっても満足してるんだ。
こんな達成感、長い人生で一度も経験しなかった。
すごいね。私、とても充実してる」
「……御崎さん。手、握っても良い?」
「仲良しのやつ?」
「うん。仲良しのやつ」
「へへ。いいよ」
僕は、ギャルさんの手を、両手でしっかりと握った。
決して離れない様に、強い決心を持って。
「ふ~ん……真響くん。それ、わかっててやってるんだ?」
「………うん」
「……参ったなぁ……こんなの、もうプロポーズみたいなものだよ?」
「……うん」
「そっか。それじゃ私も……全部、話さないとね。
だからね、その後で、もう一度決心してみて?」
「わかった。聞かせてよ。御崎さんの事。
本当の事。君は、いったい誰なの?」
ギャルさんは、一度天井を見て、深呼吸をした。
まるで人形の様な、無機質な表情だ。
スッと、そこに魂が下りた様になり、僕の方を向いた。
「……ねぇ。真響くん、もしも。
私が五十歳手前のおばさんでも、好きって言ってくれる?」
「え?」
真剣な顔だ。ギャルさんは、茶化しているわけじゃ無い。
強い意志を感じる。真面目で、決心のある言葉だ。
ギャルさんは、僕の答えを待たずに、また天井を見て話し始める。
「私は、この夏に学校を退学になるの。
飲酒とか、喫煙とか……その他、諸々。
エッチな事とかも原因でね」
退学?ギャルさんが……それに、お酒とタバコ?
とても、そんな風には見えない。
それは現実の話なんだろうか?
「ゆりかは、家出中にね。私の紹介した男達に体を好きにされて、
ボロボロになって、どこかへ消えちゃうの」
名切さんが……でも、名切さんはギャルさんが説得して、
家に帰ったって………
「あっ」
その時、夏祭りの日に境内で話した、
ギャルさんが言った、違和感のある言葉がフラッシュバックする。
『……きっとね。これで、大丈夫だと思う』
確か彼女はそう言った。
ちょっと待てよ。
それって、もしかして……ギャルさんは……
「私はね、神崎に吸わされた合成麻薬入りのシーシャを吸って、
それに依存して、三十一歳で肺気腫になるの。とても辛い病気なんだよ」
「神崎は、私を簡単に捨てた。病気で、ガリガリになった私を見て『気持ち悪い』って
あの人はそう言った。それがね、とてもショックでね。
その後、また他の人と一緒になっても、いつ気持ち悪るがられるのか、
怖くて、怖くて。ダメになった」
「それでね、大事にされたいなって思ったの。
人に大事にされたいなって。でも、そんな人、見た記憶がなかった。
私を大事にしてくれたのは、ゆりかだけだったし
そのゆりかは……私のせいで滅茶苦茶になって……考えたら酷いね、私、自分の事ばっかで」
「そんな時ね。ふと、思い出したの。
自分が高校生の時に行った夏祭りの事を、高校生の男の子が、
人目をはばからずに、おばあちゃんの椅子になってあげてた事を、
あの時の私は、あれがどれだけ献身的な事なのか……
きっと献身的って言葉すら、知らなかったと思う」
「あの日ね。私、君に酷い事を言った。
自分が言われて、一番傷ついた言葉を、君に言ったの。
きっと私は、あの時の君を深く傷つけた」
「それでね。事故が起こるの。人が沢山亡くなる事故。
君のおばあちゃんも……巻き込まれて」
「それから、君は、学校に来なくなった。
学校で、少しちょっかいをかけるくらいで、私達、接点がなかったから、
その後、君がどうなったのかわからないけど。
噂でね……ごめん。もう、この話は、これ以上言いたくない……」
「それでね。本当に、どの面下げるんだろってくらい、情けない事なんだけどね。
私、記憶の中の君に恋をしたの。
なんて無様なんだろうね。全部、全部なくなった後で、
おばさんになってから、もう存在しない君を思って……何にも意味ないのにね」
「でも、人を好きになる気持ちって、残酷なんだ。
なんども思い出して、繰り返し同じ事を考える。
もし、あの頃に戻れたら。私はあの子に、本気で恋をしたいって」
「……そして、私は死んじゃうんだ。
原因は……色々ありすぎてわからない。
それで、次に目を覚ましたら私は……」
「三十年前の自分。ちょうど、夏休み初日の、
十七歳の御崎かなたに、なっていた」
ギャルさんは、まだ、天井を見ている。
途中、声が震えて泣きそうだったけど、
彼女は、頑張って最後まで言葉を出し終えた。
あまり皺のない綺麗なシーツの中で、
まるで、全部知っているみたいに、彼女はそう言った。
僕は、立ち止まったまま動けなくなった。
頭が真っ白になって、理由のわからない涙が垂れて、
ピチャピチャと、床に雨が降る。
色々と、言葉を考えていたのに、
感情が、それを追い越して走り出してしまった。
「御崎さん……僕……御崎さんが好きになっちゃったんだ。
ずっとね……好きだと思ってたけど、全然違ってね……
本当に好きになったのはね……学食で……僕のこと叱った時で……」
ああ。なんて唐突で、支離滅裂なんだろう。
タイミングも、順序もめちゃくちゃだ。
絶対に他にかけるべき言葉があるはずなのに。
そうか。あの時泣いたギャルさんも、同じ感情だったのか。
今ならよく分かるよ。こんな気持ちコントロールできるわけない。
「来て」
ギャルさんは、穏やかな顔で手招きをした。
僕は、ボヤけた視界のままフラフラと歩いて彼女の側に立った。
ギャルさんの右足には、根本からギブスがはめられ、
包帯で宙に吊られている。痛々しい事故の爪痕だ。
「ごめん。先にばあちゃんの事、お礼言わなくちゃ。
ありがとう、ばあちゃんを助けてくれて。
それと、本当にごめんね。痛く無い?大丈夫?」
「うん。平気だよ。すぐには治らないみたいだけど、
ほら。痛み止めもらってるから、平気」
そう言って液体の入った透明な袋を指差すギャルさん。
なぜだかその様子に再び涙が溢れてくる。
線の様な僕の目は、もうふやけて流れていってしまいそうだ。
「ごめん」
「いーの。私はね。今、とっても満足してるんだ。
こんな達成感、長い人生で一度も経験しなかった。
すごいね。私、とても充実してる」
「……御崎さん。手、握っても良い?」
「仲良しのやつ?」
「うん。仲良しのやつ」
「へへ。いいよ」
僕は、ギャルさんの手を、両手でしっかりと握った。
決して離れない様に、強い決心を持って。
「ふ~ん……真響くん。それ、わかっててやってるんだ?」
「………うん」
「……参ったなぁ……こんなの、もうプロポーズみたいなものだよ?」
「……うん」
「そっか。それじゃ私も……全部、話さないとね。
だからね、その後で、もう一度決心してみて?」
「わかった。聞かせてよ。御崎さんの事。
本当の事。君は、いったい誰なの?」
ギャルさんは、一度天井を見て、深呼吸をした。
まるで人形の様な、無機質な表情だ。
スッと、そこに魂が下りた様になり、僕の方を向いた。
「……ねぇ。真響くん、もしも。
私が五十歳手前のおばさんでも、好きって言ってくれる?」
「え?」
真剣な顔だ。ギャルさんは、茶化しているわけじゃ無い。
強い意志を感じる。真面目で、決心のある言葉だ。
ギャルさんは、僕の答えを待たずに、また天井を見て話し始める。
「私は、この夏に学校を退学になるの。
飲酒とか、喫煙とか……その他、諸々。
エッチな事とかも原因でね」
退学?ギャルさんが……それに、お酒とタバコ?
とても、そんな風には見えない。
それは現実の話なんだろうか?
「ゆりかは、家出中にね。私の紹介した男達に体を好きにされて、
ボロボロになって、どこかへ消えちゃうの」
名切さんが……でも、名切さんはギャルさんが説得して、
家に帰ったって………
「あっ」
その時、夏祭りの日に境内で話した、
ギャルさんが言った、違和感のある言葉がフラッシュバックする。
『……きっとね。これで、大丈夫だと思う』
確か彼女はそう言った。
ちょっと待てよ。
それって、もしかして……ギャルさんは……
「私はね、神崎に吸わされた合成麻薬入りのシーシャを吸って、
それに依存して、三十一歳で肺気腫になるの。とても辛い病気なんだよ」
「神崎は、私を簡単に捨てた。病気で、ガリガリになった私を見て『気持ち悪い』って
あの人はそう言った。それがね、とてもショックでね。
その後、また他の人と一緒になっても、いつ気持ち悪るがられるのか、
怖くて、怖くて。ダメになった」
「それでね、大事にされたいなって思ったの。
人に大事にされたいなって。でも、そんな人、見た記憶がなかった。
私を大事にしてくれたのは、ゆりかだけだったし
そのゆりかは……私のせいで滅茶苦茶になって……考えたら酷いね、私、自分の事ばっかで」
「そんな時ね。ふと、思い出したの。
自分が高校生の時に行った夏祭りの事を、高校生の男の子が、
人目をはばからずに、おばあちゃんの椅子になってあげてた事を、
あの時の私は、あれがどれだけ献身的な事なのか……
きっと献身的って言葉すら、知らなかったと思う」
「あの日ね。私、君に酷い事を言った。
自分が言われて、一番傷ついた言葉を、君に言ったの。
きっと私は、あの時の君を深く傷つけた」
「それでね。事故が起こるの。人が沢山亡くなる事故。
君のおばあちゃんも……巻き込まれて」
「それから、君は、学校に来なくなった。
学校で、少しちょっかいをかけるくらいで、私達、接点がなかったから、
その後、君がどうなったのかわからないけど。
噂でね……ごめん。もう、この話は、これ以上言いたくない……」
「それでね。本当に、どの面下げるんだろってくらい、情けない事なんだけどね。
私、記憶の中の君に恋をしたの。
なんて無様なんだろうね。全部、全部なくなった後で、
おばさんになってから、もう存在しない君を思って……何にも意味ないのにね」
「でも、人を好きになる気持ちって、残酷なんだ。
なんども思い出して、繰り返し同じ事を考える。
もし、あの頃に戻れたら。私はあの子に、本気で恋をしたいって」
「……そして、私は死んじゃうんだ。
原因は……色々ありすぎてわからない。
それで、次に目を覚ましたら私は……」
「三十年前の自分。ちょうど、夏休み初日の、
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ギャルさんは、まだ、天井を見ている。
途中、声が震えて泣きそうだったけど、
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