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47. カロリナ、可愛い子しか愛せないなんて人間の屑ですか!?
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人生何があるのか判らない。
長く連れ添った妻が突然に離婚を言われる男性も多い。
何が起こっているのは判らない。
ドムノ・ヒイリイは立ち尽くしていた。
妖精王はウーナ・リトリムと名乗った。
シュレミッヒの丘に住む妖精の女王ウーナ・リトリムというのが正式な名前らしい。
島の丘をシュレミッヒと言う。
妖精王にはいくつかの系統があり、今はリトリム族が妖精王をやっている。
誰が次の妖精王になるのかは子供が生まれた時に判る。
「リトリム?」
妖精王の名を聞いて馬鹿息子ドムノが奇妙な声を上げている。
青い顔、血の気が下がっているというか?
ぶつぶつと、「まさか」、「そんなハズが」と呟いている。
「ドムノ様はお気づきと思いますが、アンナ・リトリム様は妖精王の孫に当たります」
が~んという音が聞こえた。
赤いとんがり帽子を揺らしてコニが重大なことを言った。
アンナ、妹みたいに慕ってくれた女性は妖精王の孫でした。
てへぺろ(・ω<)、じゃない!
妖精族の血は人種より色濃く子孫に反映する。
「というか、妖精王の血族なら美人でしょう」
「美人だった。小さくて可愛かった。目に入れてもいいくらいに、こいつ結婚してもいいと思っていた」
「どうして過去形なのですか?」
「ドンドン成長しやがって、少し背が高いくらいなら…………目の前に乳があって、アンナを見上げるなんて耐えられるか!」
可愛い、可愛いと頭を撫でていた女の子が、巨人になって頭を撫でられるようになると耐えられない。
そして、別れを告げたらしい。
カロリナの目が点になった。
なんて下らない。
カロリナは興味を失った。
でも、マズルは違った。
「なるほど、それは少し辛いかもしれん」
「マズル殿、こいつ庇うのですか?」
「庇うつもりはないが理解は出来る。ルドヴィク、もしもカロリナが俺達より体格が良く、剣の腕も優れていたとする。剣で劣っていた場合、俺達の存在意義はどこに残る」
「確かに、それは絶えらないな!」
「そういうことだ」
マズルとルドヴィクは少し同情していたが、アザとニナは納得しない。
できない。
そんな身勝手が許される訳がない。
「それで別れようなんて許せる訳がないでしょう」
「そうです。身勝手です」
「お腹に赤ちゃんがいるのに別れるってどういうこと?」
「酷いです。人間の屑です」
「知るか? 俺が別れたのは2年前だ」
???
ドムノは身長が追いつかれた時点で別れていた。
どうしてお腹に赤ちゃんが?
意味が判らない。
「別に不思議がることはないのさ。妖精族の子供なら母体に36ヶ月は入っている。妖精の血が濃い子が産まれるのだろう」
寿命も長いが母体にいる期間も長いらしい。
色々と誤解もあったようだが、なんとなくすっきりした。
ドムノは目を逸らした。
まだ割り切れていない。
「あの子は人種として血を濃く継いでいる。長く生きられぬ。それゆえに幸せになって貰いたい」
長く生きられないと言うが、人より長く150歳くらいは生きられる。
1,000年、2,000年の寿命がある妖精に比べると短いという意味だ。
いずれにしろ、妖精王の怒りを買った。
孫のアンナに「ドムノに酷いことをしないで!」と懇願した。
そうでなければ、ドムノの人生は終わっていた。
これがラストチャンス。
戦いの先頭に立ち、見事にゴブリン・エンペラーを倒せと妖精王ウーナが言った。
ドムノは返事もせずに影の方をちらりと見る。
だが、視線を外される。
死にたくないので結婚すると言ったが、命を賭けて戦えるだろうか?
無理だ。
命を惜しむ者が命を賭けて戦える訳がない。
ラファウはそっと囁いた。
ドムノの生死など興味がない。
婚約者のアンナが泣こうが叫ぼうが知ったことではない、
踏み付けられ、泥水を啜ることになっていい。
しかし、神輿に率先して逃げられると都合が悪い。
ホンの少しだけやる気を出して貰うおまじないを呟く。
「生まれてくる子は美人で可愛い子でしょうな!」
「そう思うか?」
「小さくて可愛いですよ」
「小さくて、可愛い」
「妖精王の血を引いているのでしょう。可愛い娘さんが生まれてきます。お父さん、お父さんと声を掛けてくれますよ」
「そう思うか?」
「生まれてくる娘さんの為に生き延びねばなりません」
「おぉ、そうだな!」
都合のいい夢を語った。
単純なドムノはそれを信じた。
信じる事にした。
ドムノはやっと立ち直った。
カロリナ達の脳裏には、「お父さんなんて大嫌い!」と宣言される未来が浮かんだ。
多分、そうなる。
人間の屑は、どこまで行っても人間の屑だ。
準備が整った。
妖精王から伝説級の武器を貸して貰うと転移の魔法を発動する。
◇◇◇
転移した先は見晴らしいい高原だ。
「カロリナ様」
イェネーを先頭に三貴族子息、冒険者のリーダーレフ、侍女、領兵、近衛の兵らを集まってきた。
「御心配しました。ご無事で何よりです」
「心配かけてすみません。私は向こうで楽しんでいただけなのよ」
「カロリナ様が謝る必要などありません」
カロリナ達が妖精の国に旅立つと王子に助力して、ゴブリン・エンペラーと戦うと使者から聞かされた。
糾弾したが聞き入れて貰えない。
そこにドムノ王子の援軍にミスホラ王国軍の100人が派遣されると聞くと、皆はそれに参加したいと王に頼んだそうだ。
皆、王都を南に下って風の谷の街道を抜けて来た。
ミスホラ王国の最南端。
丘の下に平原があり、その先にどこまでも黒い森が続く。
イアスト川が大きく蛇行して黒い森の外側を迂回するように流れる。
この黒い森にゴブリン・エンペラーが棲んでいる。
『黒の森』
魔力スポットをいくつもあり、凶悪な魔物が徘徊する危険な森だ。
イアスト川と高い山に囲まれ、魔物達の楽園。
その中で凶悪な魔物同士が殺し合っていた。
数年前からどこからか流れてきたゴブリンが勢力を伸ばし、少しずつ勢力を広げ、森の主を倒したことで『黒の森』の支配者となった。
今は魔物の残党狩りの最中らしい。
「聖域が平原の途中までだ。森に入ると加護の効力が完全に切れるので注意せよ」
「直接に始末しないの?」
「あの不愉快なゴブリンが攻めてくるようなら考えなくもない」
「ドムノさんにできると?」
「ははは、普通に考えて無理であろうな! あの根性なしが一人で立ち向かうなど不可能だ。だから、お主らを付けておる。逃げ出さねば、許してやるつもりだ」
「私が倒してもいいのね!」
「ははは、できるならやってみよ」
カロリナは本気だ。
山に向えば、妖精王が始末してくれる。
だが、河を渡れば、どうだろう?
カロリナはミスホラ王国がどうなろうと構わないように、アール王国がどうなろうと妖精王は歯牙にも掛けないだろう。
なら、今がチャンスだ。
「あやつには妖精剣を預けたのだ。敵中を突破して将軍くらいは狩って貰わねば、許すことができん」
「お姉さんは優しいね」
「孫の泣く顔は見たくないだけだ」
「ラファウ、私はゴブリン・エンペラーを倒したと思います。できますね?」
「お任せ下さい」
「ははは、大言を吐いたな!」
「妖精王様、カロリナ達を甘く見過ぎでございます」
「小僧、何を言っておる」
「カロリナ様がいるのです。万が一にも負けることなどございません」
ラファウはカロリナが勝つと宣言する。
ラファウは転移が終わるとルドヴィクと一緒に辺りの視察に出て丁度戻ってきた。
ラファウは空想家ではない。
地形を見て確信を得て宣言しているとカロリナはそう思っている。
「策をいいなさい」
「我々に与えてくれた力は妖精王の聖域でないと使えません。あの『黒の森』に居る以上は倒せません」
「その通りだ」
「ならば、向こうから来て貰えばいいのです」
「私の力に期待しておるなら誤算だぞ。これ以上の力は貸さん。ドムノのケジメを付ける戦いだからな」
「始めからそんなことなど考えおりません。なぜならば、我々には勝利の女神カロリナ様がついております。感じませんか?」
「何をだ?」
「カロリナ様が呼んだ西南の風を!」
カロリナは何を言っているのか判らなかった?
長く連れ添った妻が突然に離婚を言われる男性も多い。
何が起こっているのは判らない。
ドムノ・ヒイリイは立ち尽くしていた。
妖精王はウーナ・リトリムと名乗った。
シュレミッヒの丘に住む妖精の女王ウーナ・リトリムというのが正式な名前らしい。
島の丘をシュレミッヒと言う。
妖精王にはいくつかの系統があり、今はリトリム族が妖精王をやっている。
誰が次の妖精王になるのかは子供が生まれた時に判る。
「リトリム?」
妖精王の名を聞いて馬鹿息子ドムノが奇妙な声を上げている。
青い顔、血の気が下がっているというか?
ぶつぶつと、「まさか」、「そんなハズが」と呟いている。
「ドムノ様はお気づきと思いますが、アンナ・リトリム様は妖精王の孫に当たります」
が~んという音が聞こえた。
赤いとんがり帽子を揺らしてコニが重大なことを言った。
アンナ、妹みたいに慕ってくれた女性は妖精王の孫でした。
てへぺろ(・ω<)、じゃない!
妖精族の血は人種より色濃く子孫に反映する。
「というか、妖精王の血族なら美人でしょう」
「美人だった。小さくて可愛かった。目に入れてもいいくらいに、こいつ結婚してもいいと思っていた」
「どうして過去形なのですか?」
「ドンドン成長しやがって、少し背が高いくらいなら…………目の前に乳があって、アンナを見上げるなんて耐えられるか!」
可愛い、可愛いと頭を撫でていた女の子が、巨人になって頭を撫でられるようになると耐えられない。
そして、別れを告げたらしい。
カロリナの目が点になった。
なんて下らない。
カロリナは興味を失った。
でも、マズルは違った。
「なるほど、それは少し辛いかもしれん」
「マズル殿、こいつ庇うのですか?」
「庇うつもりはないが理解は出来る。ルドヴィク、もしもカロリナが俺達より体格が良く、剣の腕も優れていたとする。剣で劣っていた場合、俺達の存在意義はどこに残る」
「確かに、それは絶えらないな!」
「そういうことだ」
マズルとルドヴィクは少し同情していたが、アザとニナは納得しない。
できない。
そんな身勝手が許される訳がない。
「それで別れようなんて許せる訳がないでしょう」
「そうです。身勝手です」
「お腹に赤ちゃんがいるのに別れるってどういうこと?」
「酷いです。人間の屑です」
「知るか? 俺が別れたのは2年前だ」
???
ドムノは身長が追いつかれた時点で別れていた。
どうしてお腹に赤ちゃんが?
意味が判らない。
「別に不思議がることはないのさ。妖精族の子供なら母体に36ヶ月は入っている。妖精の血が濃い子が産まれるのだろう」
寿命も長いが母体にいる期間も長いらしい。
色々と誤解もあったようだが、なんとなくすっきりした。
ドムノは目を逸らした。
まだ割り切れていない。
「あの子は人種として血を濃く継いでいる。長く生きられぬ。それゆえに幸せになって貰いたい」
長く生きられないと言うが、人より長く150歳くらいは生きられる。
1,000年、2,000年の寿命がある妖精に比べると短いという意味だ。
いずれにしろ、妖精王の怒りを買った。
孫のアンナに「ドムノに酷いことをしないで!」と懇願した。
そうでなければ、ドムノの人生は終わっていた。
これがラストチャンス。
戦いの先頭に立ち、見事にゴブリン・エンペラーを倒せと妖精王ウーナが言った。
ドムノは返事もせずに影の方をちらりと見る。
だが、視線を外される。
死にたくないので結婚すると言ったが、命を賭けて戦えるだろうか?
無理だ。
命を惜しむ者が命を賭けて戦える訳がない。
ラファウはそっと囁いた。
ドムノの生死など興味がない。
婚約者のアンナが泣こうが叫ぼうが知ったことではない、
踏み付けられ、泥水を啜ることになっていい。
しかし、神輿に率先して逃げられると都合が悪い。
ホンの少しだけやる気を出して貰うおまじないを呟く。
「生まれてくる子は美人で可愛い子でしょうな!」
「そう思うか?」
「小さくて可愛いですよ」
「小さくて、可愛い」
「妖精王の血を引いているのでしょう。可愛い娘さんが生まれてきます。お父さん、お父さんと声を掛けてくれますよ」
「そう思うか?」
「生まれてくる娘さんの為に生き延びねばなりません」
「おぉ、そうだな!」
都合のいい夢を語った。
単純なドムノはそれを信じた。
信じる事にした。
ドムノはやっと立ち直った。
カロリナ達の脳裏には、「お父さんなんて大嫌い!」と宣言される未来が浮かんだ。
多分、そうなる。
人間の屑は、どこまで行っても人間の屑だ。
準備が整った。
妖精王から伝説級の武器を貸して貰うと転移の魔法を発動する。
◇◇◇
転移した先は見晴らしいい高原だ。
「カロリナ様」
イェネーを先頭に三貴族子息、冒険者のリーダーレフ、侍女、領兵、近衛の兵らを集まってきた。
「御心配しました。ご無事で何よりです」
「心配かけてすみません。私は向こうで楽しんでいただけなのよ」
「カロリナ様が謝る必要などありません」
カロリナ達が妖精の国に旅立つと王子に助力して、ゴブリン・エンペラーと戦うと使者から聞かされた。
糾弾したが聞き入れて貰えない。
そこにドムノ王子の援軍にミスホラ王国軍の100人が派遣されると聞くと、皆はそれに参加したいと王に頼んだそうだ。
皆、王都を南に下って風の谷の街道を抜けて来た。
ミスホラ王国の最南端。
丘の下に平原があり、その先にどこまでも黒い森が続く。
イアスト川が大きく蛇行して黒い森の外側を迂回するように流れる。
この黒い森にゴブリン・エンペラーが棲んでいる。
『黒の森』
魔力スポットをいくつもあり、凶悪な魔物が徘徊する危険な森だ。
イアスト川と高い山に囲まれ、魔物達の楽園。
その中で凶悪な魔物同士が殺し合っていた。
数年前からどこからか流れてきたゴブリンが勢力を伸ばし、少しずつ勢力を広げ、森の主を倒したことで『黒の森』の支配者となった。
今は魔物の残党狩りの最中らしい。
「聖域が平原の途中までだ。森に入ると加護の効力が完全に切れるので注意せよ」
「直接に始末しないの?」
「あの不愉快なゴブリンが攻めてくるようなら考えなくもない」
「ドムノさんにできると?」
「ははは、普通に考えて無理であろうな! あの根性なしが一人で立ち向かうなど不可能だ。だから、お主らを付けておる。逃げ出さねば、許してやるつもりだ」
「私が倒してもいいのね!」
「ははは、できるならやってみよ」
カロリナは本気だ。
山に向えば、妖精王が始末してくれる。
だが、河を渡れば、どうだろう?
カロリナはミスホラ王国がどうなろうと構わないように、アール王国がどうなろうと妖精王は歯牙にも掛けないだろう。
なら、今がチャンスだ。
「あやつには妖精剣を預けたのだ。敵中を突破して将軍くらいは狩って貰わねば、許すことができん」
「お姉さんは優しいね」
「孫の泣く顔は見たくないだけだ」
「ラファウ、私はゴブリン・エンペラーを倒したと思います。できますね?」
「お任せ下さい」
「ははは、大言を吐いたな!」
「妖精王様、カロリナ達を甘く見過ぎでございます」
「小僧、何を言っておる」
「カロリナ様がいるのです。万が一にも負けることなどございません」
ラファウはカロリナが勝つと宣言する。
ラファウは転移が終わるとルドヴィクと一緒に辺りの視察に出て丁度戻ってきた。
ラファウは空想家ではない。
地形を見て確信を得て宣言しているとカロリナはそう思っている。
「策をいいなさい」
「我々に与えてくれた力は妖精王の聖域でないと使えません。あの『黒の森』に居る以上は倒せません」
「その通りだ」
「ならば、向こうから来て貰えばいいのです」
「私の力に期待しておるなら誤算だぞ。これ以上の力は貸さん。ドムノのケジメを付ける戦いだからな」
「始めからそんなことなど考えおりません。なぜならば、我々には勝利の女神カロリナ様がついております。感じませんか?」
「何をだ?」
「カロリナ様が呼んだ西南の風を!」
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