55 / 103
46. カロリナ、光の精霊と闇の精霊を誑しこむ。
しおりを挟む
えっ、これでいいのか?
カロリナは無邪気に笑い、ラファウは慌てた。
光の精霊は幼女のような姿をした優しい精霊であった。
最初の会うとごめんなさいと謝った。
最初は3日間近くの村の子供らと遊べば、加護を上げようと思っていたらしい。
たぶん、簡単な課題なのだろう。
誰でもできそうだ。
悪い意地悪な精霊ではない。
でも、確実に三日も村で拘束される。
それは嫌かもしれない。
カロリナはそうと思った。
しかし、風の精霊がやり込められてしまった。
そんな優しい課題では他の精霊から怒られてしまうらしい。
難しい課題を出させて貰うと言った。
「そういう訳で、光の宝具を取ってきて見せて下さい」
皆の目が点になる。
光の宝具と言ってもFクラスからSSSクラスまでの多くのクラスがあり、妖精の国の宝具はどれもBクラス以上の国宝クラスだった。
簡単に手に入るモノではない。
ラファウの持つ精霊石でも交換してくれる人はない。
一度、町に帰って交渉をし直す必要がある。
真面目な精霊は厄介だと思ったが、カロリナが首からネックレスを取って見せた。
「これでもいいですか?」
「はい、結構です。では、加護を与えましょう」
えっ、ラファウは慌てた。
カロリナが差し出したのは『光の護符』というネックレスだった。
少しだけ防御力が上がるアイテムで貴族の男性が女性にプレゼントとして送られる。
金が掛かるが、意外とポピュラなアイテムだった。
ホントに気持ち程度に守備力が少しだけ上がるだけ!
実用性ゼロ。
この妖精の国ではおもちゃ以下だ。
「どうぞ、お受け取り下さい」
「そんな高価な物は受け取れません」
えっえええ?
ラファウが取り乱して、心の中で「おもちゃですよ」と突っ込んでいる。
光の精霊は少しだけラファウを見るとにっこりと笑った。
どういう意味だ?
「何を拭抜けた顔をしているのか知らんが説明してやろうか?」
「コニさん、お願いします」
「妖精の国にいる精霊は下級精霊でも位が高い者しかおらん。位が高いほど対価も大きくなる。そんな膨大な対価を払って手に入れようとする妖精はいない」
「つまり、価値はあるが、見合う対価が出せない」
「その通りさ。だから、妖精の国では精霊のアイテムは貴重になる。お嬢ちゃんにとって最下級のアイテムでも、こちらでは相当の価値になる」
「我々でも安物ですが?」
「妖精にとって精霊のアイテムは全部おもちゃだよ。持っているだけで価値があるのさ」
所が変われば価値も変わる。
大精霊から見るとFクラスもSSSクラスもおもちゃだった。
妖精の国でも光の宝具を持つ者は少ない。
光の精霊の力を込めたアイテムは胡椒以上に貴重だった。
持っているだけでステータスが上がるらしい。
知っていれば、もっと簡単に買い物ができた。
珍しい品を買い漁れたと後悔する。
ラファウはちょっと欲が張り過ぎた。
それをカロリナはぐいぐいと『光の護符』のネックレスを光の精霊に押し付ける。
「受け取れません」
「どうしてですか?」
「精霊は対価として力を授けます」
「加護を貰います」
「すでに課題という対価を貰いました」
「お願いです」
「困ります」
「そう言わずに!」
光の精霊は幼い容姿と違って律儀な性格であった。
手を口元に当てて、上目使いで困っている仕草が堪らない。
きぁ~、この子可愛いわ!
お持ち帰りしたい!
精霊にはカロリナの心の声がだだ漏れだ。
光の精霊は頬を赤くしている。
尊敬されてもあっても、可愛いなんてお持ち帰りしたいなんて思われたことはなかった。
始めてだった。
カロリナがぎゅうとネックレスを取ると、光の精霊の手を取って強引に握らせた。
大精霊を触れるとか、傲岸不遜も甚だしい。
その場で八ツに裂かれても文句が言えない。
でも、光の精霊はさらに頬を赤めた。
「ねぇ、お友達になりましょう。駄目?」
「友達!」
「友達も駄目?」
「それは駄目ではないです」
「お友達ということで、これはプレゼントします」
「貰えません」
「う~ん、では、預かって下さい。友達の証として預かって下さい」
「預かりましょう。では、私は友達として契約を交わします。これを返して欲しい時は申し出て下さい」
「うん、判った」
「いいえ、こちらこそ」
カロリナはうやむやに光の精霊と友達になり、10人は『光の契約』を頂いた。
カロリナは精霊を誑し込んだ。
それが終わると、金(木)の精霊、土の精霊も珍しい物を要求したが、ラファウが町で交換していたので楽々クリアーした。
最後の闇の精霊はマイペースな精霊であった。
「別に何でもいいよ。好きなものを出して! それを対価に加護で何でも上げるよ。そうだ、ショゴスの実を持っていない?」
「ラファウ、持っている?」
「いいえ、持っていません」」
残念、ラファウは持っていなかった。
それで引き下がるラファウではない。
「それはどういうものでしょうか?」
「そうだな~黒くって、ねちょねちょして、アメーバ―みたいにぶにょぶにょした果物かな?」
「黒くって、ねちょねちょして、アメーバ―みたいにぶにょぶにょした果物ですか」
「臭いが酷くって、食べると、口がざらざらして、喉の詰まり、後味も悪く、凄く拙いの!」
「それは本当に食べ物ですか?」
ラファウが聞き返した。
それを聞いていたエル達が青い顔をしていた。
別名『知性の実』と呼ばれる。
りんごが腐ったような臭いがして、その強烈な臭さに卒倒する者も多い。
魔女などが薬の材料としてよく使うと聞いていた。
「カロリナ様」
「もしかしてあれですか?」
「ちょっと待って!」
「駄目、出しちゃ駄目だからね!」
「…………」
カロリナが魔法袋に手を入れた。
慌ててアザとジクが後ろに下がた。
滅茶苦茶に慌てている。
ルドヴィクが顔を歪めて真一文字に口を閉じた。
袋から出た瞬間、辺りに強烈な臭いが漂った。
「何ですか? これは流石に…………まさか!?」
「なるほど!?」
ラファウとマズルが腕で鼻を隠しながら、隠してもその臭いで気が遠くなりそうになる。
「それだ、それだよ、それ!」
闇の精霊がショゴスの実を指差して叫んだ。
やっぱり!
エル達が遠い目をする。
一口食べて気を失った。
案内役のドムノなど嗅いだだけで気を失っていた。
そして、今も気を失った。
コニの説明で食品と聞いたカロリナが交換したのだ。
探究する為に!?
アザとジクが必至に止めたが、カロリナは手に入れて仕舞っていた。
「この食べ物の食べ方をご存知ですか?」
「もちろんだ」
「神よ。感謝します」
「お嬢ちゃん、判っているね。気に入った。料理法を教えてやろう」
「ありがとうございます。みなさん、手伝って下さい」
そうなると思っていた。
料理が始めると、臭いはさらに強くなってゆく。
一人消え、また、一人が倒れ、そして、一人を残して誰もいなくなった。
影も気を失いかけている。
しくしくしく、倒れたかった。
護衛でなければ…………でも、堪えねば!
「人間はダラシないな! お嬢ちゃんらは平気か?」
「余計なことをどうでもいいのです」
「手伝わないのか?」
「貴族は手伝うモノではありません。アンブラ、精霊さんもしっかり混ぜなさい」
「はい、カロリナ様」
「いい度胸だ」
大精霊すらこき使う。
そんな人間を見たことも、聞いたこともない。
えへへへ、不気味な声を上げて闇の精霊は喜んでいる。
様々な食材を一緒に入れて、煮込むこと3時間。
完成したスープは黒々としたこの世もモノと思えないほど、毒々しい色をしていた。
「さぁ、召し上がれ!」
皆、恐る恐るスプーンで掬い上げる。
ドムノは未だの気を失っている。
口に入れると、何とも言えない美味しいスープになっている。
体がぽかぽかし、全身が喜んでいた。
ステータスがすべて上昇し、特に知力が上昇していた。
「この臭いがなければ!」
「美味い、でも、臭い」
「カロリナ様に感謝します」
「コニ、駄目なら俺が…………」
「大丈夫です。美味しいです」
「精霊様、この臭いだけ何とかなりませんか?」
「それは無理だ」
「気にしなければいいのよ」
それができるのはカロリナだけであった。
鍋をかき回し続けた影は倒れて横になっている。
カロリナは臭い音痴ではない。
むしろ、美食家であり、些細な匂いの違いを嗅ぎ分けられる超嗅覚を持っている。
謎であった。
闇の精霊はそんなカロリナを心から気に入って契約を結んだ。
「また、作る時は呼んでくれ!」
「ええ、お呼びしますわ」
「楽しみにしている」
こうして、精霊を巡る旅が終わった。
火・水・金・土の加護、光・闇・風の契約を貰った。
すべての精霊の加護を貰った人種は多くない。
稀な存在だ。
稀だが、いないことはない。
しかし、しかしだ。
光・闇・風の契約を持つ人種などおそらく出ないだろう。
精霊に好かれる体質の人種でも2つの精霊と契約するなんて聞いた事もない。
それが3つだ!
闇の精霊の祠を出てくると、上機嫌の妖精王のお姉さんが出迎えてくれた。
「ははは、笑えたぞ」
「ずっと覗いていたのね」
「何かあっていかんと思っていたのだ。他意はないぞ。だが、面白いモノを見せて貰った」
「悪趣味なお姉さんです」
「そう言うな! 褒美に妖精王の大守護をくれてやる。七属性の魔力を使って絶対防御を張るスキルだ。重宝するぞ!」
妖精王がくれた『妖精王の大守護』の絶対防御は、ほとんど(99%)攻撃をカットするらしい。
だが、魔力の消費量が半端ないので常時使えない。
「安心しろ! 妖精の国の裏側、ミスホラ王国の領内にいる限り、私が魔力を供給してやる。ほぼ無尽蔵に使って構わぬ。物理攻撃も魔法攻撃も通ることはあるまい。これでゴブリン・エンペラーも怖くないぞ!」
これに一人ずつ伝説級の武器を貸してくれる。
完全無敵モードだ。
妖精王は10人で3万匹の大軍を率いるゴブリン・エンペラーを本気で倒させるつもりだ。
どんな英雄伝だ!
カロリナは無邪気に笑い、ラファウは慌てた。
光の精霊は幼女のような姿をした優しい精霊であった。
最初の会うとごめんなさいと謝った。
最初は3日間近くの村の子供らと遊べば、加護を上げようと思っていたらしい。
たぶん、簡単な課題なのだろう。
誰でもできそうだ。
悪い意地悪な精霊ではない。
でも、確実に三日も村で拘束される。
それは嫌かもしれない。
カロリナはそうと思った。
しかし、風の精霊がやり込められてしまった。
そんな優しい課題では他の精霊から怒られてしまうらしい。
難しい課題を出させて貰うと言った。
「そういう訳で、光の宝具を取ってきて見せて下さい」
皆の目が点になる。
光の宝具と言ってもFクラスからSSSクラスまでの多くのクラスがあり、妖精の国の宝具はどれもBクラス以上の国宝クラスだった。
簡単に手に入るモノではない。
ラファウの持つ精霊石でも交換してくれる人はない。
一度、町に帰って交渉をし直す必要がある。
真面目な精霊は厄介だと思ったが、カロリナが首からネックレスを取って見せた。
「これでもいいですか?」
「はい、結構です。では、加護を与えましょう」
えっ、ラファウは慌てた。
カロリナが差し出したのは『光の護符』というネックレスだった。
少しだけ防御力が上がるアイテムで貴族の男性が女性にプレゼントとして送られる。
金が掛かるが、意外とポピュラなアイテムだった。
ホントに気持ち程度に守備力が少しだけ上がるだけ!
実用性ゼロ。
この妖精の国ではおもちゃ以下だ。
「どうぞ、お受け取り下さい」
「そんな高価な物は受け取れません」
えっえええ?
ラファウが取り乱して、心の中で「おもちゃですよ」と突っ込んでいる。
光の精霊は少しだけラファウを見るとにっこりと笑った。
どういう意味だ?
「何を拭抜けた顔をしているのか知らんが説明してやろうか?」
「コニさん、お願いします」
「妖精の国にいる精霊は下級精霊でも位が高い者しかおらん。位が高いほど対価も大きくなる。そんな膨大な対価を払って手に入れようとする妖精はいない」
「つまり、価値はあるが、見合う対価が出せない」
「その通りさ。だから、妖精の国では精霊のアイテムは貴重になる。お嬢ちゃんにとって最下級のアイテムでも、こちらでは相当の価値になる」
「我々でも安物ですが?」
「妖精にとって精霊のアイテムは全部おもちゃだよ。持っているだけで価値があるのさ」
所が変われば価値も変わる。
大精霊から見るとFクラスもSSSクラスもおもちゃだった。
妖精の国でも光の宝具を持つ者は少ない。
光の精霊の力を込めたアイテムは胡椒以上に貴重だった。
持っているだけでステータスが上がるらしい。
知っていれば、もっと簡単に買い物ができた。
珍しい品を買い漁れたと後悔する。
ラファウはちょっと欲が張り過ぎた。
それをカロリナはぐいぐいと『光の護符』のネックレスを光の精霊に押し付ける。
「受け取れません」
「どうしてですか?」
「精霊は対価として力を授けます」
「加護を貰います」
「すでに課題という対価を貰いました」
「お願いです」
「困ります」
「そう言わずに!」
光の精霊は幼い容姿と違って律儀な性格であった。
手を口元に当てて、上目使いで困っている仕草が堪らない。
きぁ~、この子可愛いわ!
お持ち帰りしたい!
精霊にはカロリナの心の声がだだ漏れだ。
光の精霊は頬を赤くしている。
尊敬されてもあっても、可愛いなんてお持ち帰りしたいなんて思われたことはなかった。
始めてだった。
カロリナがぎゅうとネックレスを取ると、光の精霊の手を取って強引に握らせた。
大精霊を触れるとか、傲岸不遜も甚だしい。
その場で八ツに裂かれても文句が言えない。
でも、光の精霊はさらに頬を赤めた。
「ねぇ、お友達になりましょう。駄目?」
「友達!」
「友達も駄目?」
「それは駄目ではないです」
「お友達ということで、これはプレゼントします」
「貰えません」
「う~ん、では、預かって下さい。友達の証として預かって下さい」
「預かりましょう。では、私は友達として契約を交わします。これを返して欲しい時は申し出て下さい」
「うん、判った」
「いいえ、こちらこそ」
カロリナはうやむやに光の精霊と友達になり、10人は『光の契約』を頂いた。
カロリナは精霊を誑し込んだ。
それが終わると、金(木)の精霊、土の精霊も珍しい物を要求したが、ラファウが町で交換していたので楽々クリアーした。
最後の闇の精霊はマイペースな精霊であった。
「別に何でもいいよ。好きなものを出して! それを対価に加護で何でも上げるよ。そうだ、ショゴスの実を持っていない?」
「ラファウ、持っている?」
「いいえ、持っていません」」
残念、ラファウは持っていなかった。
それで引き下がるラファウではない。
「それはどういうものでしょうか?」
「そうだな~黒くって、ねちょねちょして、アメーバ―みたいにぶにょぶにょした果物かな?」
「黒くって、ねちょねちょして、アメーバ―みたいにぶにょぶにょした果物ですか」
「臭いが酷くって、食べると、口がざらざらして、喉の詰まり、後味も悪く、凄く拙いの!」
「それは本当に食べ物ですか?」
ラファウが聞き返した。
それを聞いていたエル達が青い顔をしていた。
別名『知性の実』と呼ばれる。
りんごが腐ったような臭いがして、その強烈な臭さに卒倒する者も多い。
魔女などが薬の材料としてよく使うと聞いていた。
「カロリナ様」
「もしかしてあれですか?」
「ちょっと待って!」
「駄目、出しちゃ駄目だからね!」
「…………」
カロリナが魔法袋に手を入れた。
慌ててアザとジクが後ろに下がた。
滅茶苦茶に慌てている。
ルドヴィクが顔を歪めて真一文字に口を閉じた。
袋から出た瞬間、辺りに強烈な臭いが漂った。
「何ですか? これは流石に…………まさか!?」
「なるほど!?」
ラファウとマズルが腕で鼻を隠しながら、隠してもその臭いで気が遠くなりそうになる。
「それだ、それだよ、それ!」
闇の精霊がショゴスの実を指差して叫んだ。
やっぱり!
エル達が遠い目をする。
一口食べて気を失った。
案内役のドムノなど嗅いだだけで気を失っていた。
そして、今も気を失った。
コニの説明で食品と聞いたカロリナが交換したのだ。
探究する為に!?
アザとジクが必至に止めたが、カロリナは手に入れて仕舞っていた。
「この食べ物の食べ方をご存知ですか?」
「もちろんだ」
「神よ。感謝します」
「お嬢ちゃん、判っているね。気に入った。料理法を教えてやろう」
「ありがとうございます。みなさん、手伝って下さい」
そうなると思っていた。
料理が始めると、臭いはさらに強くなってゆく。
一人消え、また、一人が倒れ、そして、一人を残して誰もいなくなった。
影も気を失いかけている。
しくしくしく、倒れたかった。
護衛でなければ…………でも、堪えねば!
「人間はダラシないな! お嬢ちゃんらは平気か?」
「余計なことをどうでもいいのです」
「手伝わないのか?」
「貴族は手伝うモノではありません。アンブラ、精霊さんもしっかり混ぜなさい」
「はい、カロリナ様」
「いい度胸だ」
大精霊すらこき使う。
そんな人間を見たことも、聞いたこともない。
えへへへ、不気味な声を上げて闇の精霊は喜んでいる。
様々な食材を一緒に入れて、煮込むこと3時間。
完成したスープは黒々としたこの世もモノと思えないほど、毒々しい色をしていた。
「さぁ、召し上がれ!」
皆、恐る恐るスプーンで掬い上げる。
ドムノは未だの気を失っている。
口に入れると、何とも言えない美味しいスープになっている。
体がぽかぽかし、全身が喜んでいた。
ステータスがすべて上昇し、特に知力が上昇していた。
「この臭いがなければ!」
「美味い、でも、臭い」
「カロリナ様に感謝します」
「コニ、駄目なら俺が…………」
「大丈夫です。美味しいです」
「精霊様、この臭いだけ何とかなりませんか?」
「それは無理だ」
「気にしなければいいのよ」
それができるのはカロリナだけであった。
鍋をかき回し続けた影は倒れて横になっている。
カロリナは臭い音痴ではない。
むしろ、美食家であり、些細な匂いの違いを嗅ぎ分けられる超嗅覚を持っている。
謎であった。
闇の精霊はそんなカロリナを心から気に入って契約を結んだ。
「また、作る時は呼んでくれ!」
「ええ、お呼びしますわ」
「楽しみにしている」
こうして、精霊を巡る旅が終わった。
火・水・金・土の加護、光・闇・風の契約を貰った。
すべての精霊の加護を貰った人種は多くない。
稀な存在だ。
稀だが、いないことはない。
しかし、しかしだ。
光・闇・風の契約を持つ人種などおそらく出ないだろう。
精霊に好かれる体質の人種でも2つの精霊と契約するなんて聞いた事もない。
それが3つだ!
闇の精霊の祠を出てくると、上機嫌の妖精王のお姉さんが出迎えてくれた。
「ははは、笑えたぞ」
「ずっと覗いていたのね」
「何かあっていかんと思っていたのだ。他意はないぞ。だが、面白いモノを見せて貰った」
「悪趣味なお姉さんです」
「そう言うな! 褒美に妖精王の大守護をくれてやる。七属性の魔力を使って絶対防御を張るスキルだ。重宝するぞ!」
妖精王がくれた『妖精王の大守護』の絶対防御は、ほとんど(99%)攻撃をカットするらしい。
だが、魔力の消費量が半端ないので常時使えない。
「安心しろ! 妖精の国の裏側、ミスホラ王国の領内にいる限り、私が魔力を供給してやる。ほぼ無尽蔵に使って構わぬ。物理攻撃も魔法攻撃も通ることはあるまい。これでゴブリン・エンペラーも怖くないぞ!」
これに一人ずつ伝説級の武器を貸してくれる。
完全無敵モードだ。
妖精王は10人で3万匹の大軍を率いるゴブリン・エンペラーを本気で倒させるつもりだ。
どんな英雄伝だ!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる