魯坊人外伝~魯坊丸日記~

牛一/冬星明

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第二章 魯坊丸と楽しい仲間達

七十六夜 魯坊丸、ハンググライダーの制作を命じる(飛び魚の前段の話)

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〔天文十九年 (一五五十年)二月はじめ〕
2月3日、鬼は外、福は内。
去年、俺の勘違いではじまった『節分擬き』を今年も開催した。
養父の中根なかね-忠良ただよしが鬼の面を被って、里の投げる豆を痛がる大演技を披露した。
里にとっては実父だが、城主が娘を可愛がるのは珍しいらしい。

「千代。出雲守殿はどんな父であった?」
「父ですか。訓練のときは厳しかったです」
「他は?」
「ありません」
「食事の時に話さないのか?」
「中根家みたいに家族で食事を取った事もありません」

元服や裳着を済ませていない子供と一緒に食事を取らない。
しかし、さくらや楓は家族で庵を囲んで食事をしていた。
紅葉は部屋で食事を取ったそうだ。
千代女付きになると、さくら達は千代女と一緒に食事を取るが、千代女の家族が揃っての団らんはない。
他の侍女も二分された。
身分が高い正妻の娘は部屋で食事を取り、側室や妾、あるいは、貧しい家の娘は家族と一緒に食事を取っていた。
中根家は特別だったか・・・・・・・・・とも思ったが、よくよく考えてみると側室、妾、外の兄妹を夕食に呼んでいなかった。
養父には家臣の娘を側室とし、長根、玉水、八事の村から差し出された娘を妾としている。
一夫多妻制だ。
母上は側室や妾にも親しく接しており、家督を巡って争う様子もない。
義理の弟の一人が俺の小姓になっている。
他にも分別がつく年齢になった頃に、俺の小姓にならないかと聞いてゆくと母上が言っていた。
母上は親父の妾であり、商人の出と身分が低い。
同じ兄弟でも、織田弾正忠家の兄妹の中で俺が一番底辺となる。
底辺の俺が家督争いの三位と称され、他の兄妹から敵対視されるかも知れない。
俺を支える味方を増やしたいと考えていた。
養父にとって母上を親父から頂いた大切な妻、俺をあるじと考え、里を俺の妹として、家臣として振る舞う。
おふざけの豆まきにも付き合ってくれた。

翌4日、グライダーの発射台(バリスタ)が井戸田の土市岬の上に完成したと又右衛門が報告にきた。
余程嬉しかったのか、待合室で返事を待つ事もできず、庭を回って廊下から俺に声を掛けてきた。

「魯坊丸様、発射台が遂に完成しました」
「やっとできたか」
「俺の鳥代とりしろ(グライダー)が飛びます」
「師匠の源五郎が造った鳥代の間違いではないか?」
「俺も手伝ったので、俺の鳥代で間違いありません」

岡田家の又右衛門は、宮大工の棟梁源五郎の弟子である。
源五郎は珍しい仕事を好んでやってくれる変わり者だ。
熱田の酒造所が一段落したところで発射土台、弩砲、鳥代の制作を依頼した。
庭師に作らせた手製のクロスボウから発射された紙飛行機の発射シーンを見せると、一発で承諾してくれた。
あとは狩野かのう-源七げんひちに書かせた設計図を渡した。
発射台は鎌倉街道の下の道である松巨島と井戸田を結ぶ渡河の横にある土市岬と決めた。
松巨島と熱田湊の間に海が広がり、障害物がない場所だからだ。
熱田衆には防衛用の巨大な弩砲どほうといって銭を出させると、井戸田、田子の村人を動員した。
岬に土を盛って土手を生み出した。
弩砲は目的がはっきりした護岸工事ではないので説明が難しく、集まった銭も少なかった。
だから、大動員は掛けられず、ちまちまとやっていたので一年近くも掛かってしまったのだ。
その発射台が完成した。

「千代、いつなら予定が空いている」
「明日は祈年祭きねんさいに参加する為に早朝に熱田神宮に移動となります。翌日の中根南城に戻るときなら少し時間が取れます」
「五日か。仕方ない。又右衛門、五日の昼前に試射をする。段取りを頼む」
「任せておけ」

言葉使いが荒いと千代女がぼやいた。
四日の祈年祭は春の耕作の始まりに五穀豊穣を祈る儀式だ。
去年は一月に働き過ぎたので、祈年祭に参加しなかった。
今年は前半のみで後半はすべてパスした。
熱田に行ったのは熱田衆の会合しか出ていない。
2月最初の行事なので出てほしいと、千秋季忠から頼まれた。
依頼を引き受けてから、里が豆撒きを楽しみにしていたのを知った。
里の為なら早起きも頑張る。
無理を押して『節分擬き』を開催した。
だから、明日は暗い内に城を出なければならない。

翌朝、真っ暗な闇夜に城を出た。
ふわぁぁぁぁ、眠い。
丑三を過ぎた寅の刻 (午前四時)って、まだ夜中だよ。
さくら達はいつも俺より半刻 (1時間)ほど早く起きて訓練をする。
いつもの事なのか、眠たそうな顔をしていない。
物見の一人が戻ってきて、千代女に耳打ちした。
千代女の眉がピクリと動いた。

「どうした?」
「この先の田子で六人の襲撃者を撃退したそうです」
「そうか。で、何が不満だ」
「不満はございません。巡回の伊賀者六人と、望月衆五人で対応しましたが、一名が死亡。三名が負傷しました。不徳の致すところでございます」
「そうか。すまんな」
「いいえ、死亡するなど、修行が足りない結果です。もっと厳しくせねばなりません」

最近、襲撃数が増えていた。
史実では、織田家と今川家の対決は信長が勝つ事になっている。
そんな歴史の知識頼ってあぐらを掻くと、首を取られかねない。
最終的に信長兄ぃが勝っても、俺が死んでいては意味がない。
熱田衆を存続させる為に、俺の命脈を残す。
そう説得して千秋家から元野田家を復活させた。
そして、彼を八劔やつるぎ 神社 (三河国、蒲郡市三谷町七舗139)の神主として送った。
名目は、今川方に与しようと主張したので千秋-季忠から怒りを買った。
熱田衆は町を発展させてくれた織田-信秀に感謝しているが、命運を共にするつもりはない。
多くは商人で構成されており、損得で勘定する。
今川方が勝つならば、熱田衆は今川を支援すると主張させた。
八劔神社から今川義元に献金させた。
彼に熱田を支配しているのは、親父と千秋-季忠だと吹き込み、織田家が負けても熱田神宮が残る。
俺にも蜘蛛の糸を垂らしてもらう。
もしもの保険は大切だ。
時間稼ぎができれば、保険を使う予定はない。
そう考えていたのに、なぜか、俺に武家崩れの荒くれ刺客が送られてくる。
俺は親父の言われる儘に動く傀儡だぞ。
傀儡を狩っても、他の傀儡が立つので価値がないと考えてくれないのか?
刺客なんてNOだよ。

「今川義元は若様を大殿の傀儡と認識したのでしょう」
「傀儡を襲ってくるのか?」
「大殿や千秋季忠様を襲うのが難しいので、若様を襲うのです。そのことが警告となり、大殿への嫌がらせとなります」
「結局、一緒か」
「若様を亡き者にすれば、熱田の支配が緩むと考えているのかもしれません」
「俺が熱田を支配していると教えてやった方がよかったか」
「今の十倍の刺客を送ってくるでしょう」

俺はどこまで行っても目上のたんこぶか。
亡くなった望月の者をねんごろに弔うようにいって熱田神宮に入った。
そして、祈年祭が終わった翌日。
熱田神宮から中根南城に帰る途中に巨大な弩砲どほう(バリスタ)の初発射に行った。
まず岬の先にできた高台に置かれた発射台を見ると、すでに台の上に小型グライダーが置かれている。
グライダーの大きさは、翼幅が4m、全長が2m、自重が100kgの木造造りで、実物大の四分の一だ。
もちろん、無人だ。
村人50人を雇って、綱引きの太い紐を引かせて巨大な弓を反らす。
俺は「放て」と叫ぶと、止め金が外れる。
ズボン!
大きな弓音を立てて、ほぼ水平に撃ち出した。
水平に撃ち出された鳥代が落水するかと思った時、海の水を白く切ると再び浮上して遠くまで飛んでいった。
成功だ。

「若様。凄いです。本当に飛んでおります」
「あぁ、飛んだな」
「うぅぅぅぅ、燃えたぎります」
「さくら、興奮し過ぎだ」
「若様、アレに乗せて下さい」
「アレは人を乗せるように作っていない」
「乗りたいです」

乗せられるなら乗せてやりたい。
あの翼では、体重50kgに満たないさくらでも墜落だ。
これより巨大なバリスタを作成するのは不可能だと源五郎から言われた。
桜山の頂上から滑り台式の滑走路を造れば、実物大のグライダーを飛ばせる。
しかし、滑走路を作るには膨大な予算が必要となる。
俺の趣味で投じられる予算を超えていた。
発射台は弩砲と言い張った。
弩砲の建設費を防衛費として捻出させたが、グライダーを防衛費に入れるのは時期尚早だ。
グライダーは軍事目的に向かない。
飛行機が必要だ。
つまり、エンジンを開発できる程度に職人の加工技術が上がるのを待つしかない。
現実味を帯びるまで、5年か10年はお預けだ。

「予算がな」
「若様。諦めればそこで終わりだと言われたのは若様でありませんか」
「さくら・・・・・・・・・」
「私に空を飛ばせて下さい」
「本気か?」
「さくらに二言はありません」
「後で嫌だと言っても取り消させないぞ」
「もちろんです」

俺はゆっくりと着水したグライダーを眺めながら考えた。
本物のグライダーを発射するのは無理だ。
発射台が小さ過ぎる。
離陸方式で馬を揃えて引っ張るか?
無理だ。
十数頭の馬を買う費用を捻出する小遣いがない。
グライダーは無理だ・・・・・・・・・なら、ハンググライダーは撃ち出せないか?
あたかも人間大砲となる。
滅茶苦茶に危険だ。
俺は目をキラキラと輝かせるさくらを見た。
本人はやる気だ。
さくらが危険を顧みずに飛んでくれる。
ハンググライダーなら俺の小遣いでも作れる。
源五郎には、防衛拠点となる中根南城、熱田湊に設置する発射台(バリスタ)を造ってもらわねばならん。
暇な奴となると・・・・・・・・・俺は辺りを見渡した。

「又右衛門。こっちにこい」
「はい。何ですか」
「紙飛行と一緒に書いた絵図面を覚えているか?」
「覚えています。大きな三角の下に人を吊る乗り物の奴ですね」
「ハンググライダーだ」
「はん、ぐら・・・・・・・・・?」
「翼の部分だけを残した鳥代だ。半鳥代と名付けよう」
「半鳥代ですか」
「あとで図面を送る。造ってみせよ」
「わかりました」

下絵は俺が書いて、設計図は狩野かのう-源七げんひちにお任せだ。
千代女が何か言いたそうな顔をしていた。
後に、水面をぴょんぴょんと跳ねる乗り物なので『飛び魚』と呼ばれるなどと、俺も知るよしもない。
こうしてハンググライダーの製造がはじまった。

なお、本来の目的である弩砲の試射は一部の熱田衆が見守る中で闇夜に行われた。
熱田湊に向けたズ太い矢が熱田湊の前に広がる海に落ちた。
松巨島の対岸まで届くのを証明した。
同じ弩砲を熱田湊にも設置し、対船舶に対して焼夷弾しょういだんを開発して対抗する。
一部の熱田衆を煽って、空手形で制作費を分捕った。
焼夷弾の開発もせねばならない。
使われる材料は、油脂をつかった消しにくい油だ。
理科の実験好きな生徒らに作らせようと考えている。
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