こんなはずじゃなかった

B介

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嵐の前の雷雨に御用心

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初チュー…身内に奪われた…
ずーんとショックのあまり身体が重い…バタバタの昼休憩も残り後僅か…重い足を引きずり急ぐ。

ざわざわざわ…

某漫画のように騒つく室内に嫌な予感しかしない。
覚悟を決めて、ゆっくりと扉を開くと教壇に立つ人物がいることに気づく。

やべ、先生もう来たの?

ん?いや、制服だから生徒か…。2人の長身の生徒が前に立ち、何故かクラスの生徒らは席にしっかり着き、緊張した面持ちで教壇の2人を見ている。

遅れて入ってきた俺に、腕を組み仁王立ちの男と、同じく仁王立ちで後ろに腕を回している男が視線を送ると、クラスメイトも一斉に見てきた。

ぐっ!!気まずい……なんだこの雰囲気…

「お、遅れました。失礼します。」

そそくさと自分の席に戻ろうとしたが、低めのよく通る声に止められる。

「お前が、崎原睡蓮か?」

襟元を大きく開けて、着崩した制服。金茶の短髪のツーブロックに前髪を立たせ、切れ長の鋭い眉と目、通った鼻筋に薄い唇、耳にはよく似合うピアスが数個付いている。チャラいと言うより怖い。何故か鷹のような猛禽類を思い出す、そんな美形だ。身長もかなり高いし、制服からもわかる筋肉質なガタイだ。

「ち、違います。」
あっ…なんか嫌な予感がして、つい嘘をついてしまった…。

ブフォッと吹き出す圭介と洋一郎、静かに震えている豪…えっ、豪、笑ってる?

小倉はぶつぶつハアハアなんか怖い…。

「あぁっ!?」
うわーヤクザみたいな言い方…

「君は崎原で無いと?先程放送で呼ばれて理事長室から帰ってきたのでは?おかしいですね。君以外は全員席に座っていますが?」

もう1人のこれまた美形だが爬虫類の様な冷たい様子が伺える。茶髪のストレートの長髪を後ろで結び、切れ長で少し細めの目は微笑んでいるように見えるが冷たい印象、スラっとした立ち姿はモデルの様だが、俺の印象は蛇ですね。なんか違う意味でこいつも怖い。

「し、知りません。」

もう嘘は厳しいが、1度ついてしまった為、つくしかなかった。
「ほう、いい根性しているじゃねえか?オレ達が誰かわかって言ってんのか?」

いえ、知りませんが?出来れば関わりたくない人種ですね。

無言で立ち尽くす俺をニヤニヤ見つめてくる2人に、汗がつーっと背中を辿る。

あ、、こいつら、まさか親衛隊!?復讐にきた??
でも!親衛隊がありそうなほどのイケメンだが…

「親衛隊ではないですよ。」

なに!俺の心が読めるのか!?蛇さん!
「私達は風紀委員です。崎原睡蓮に学食での暴力行為について聞きにきましたが、君はちがうんですもんね?虚偽は罰が重いのですが、違うというなら他の誰かが嘘をついていると言うことですので、尋問が必要ですね。」

風紀委員!?ピアス、長髪が!?
どう見てもあなた達ヤクザの若頭と側近ですよ。
…って言っている場合じゃなかった!?

さっき海斗に叱られたばかりで、また問題はまずい!

「すみません、俺です。ウソツイテスミマセンデシタ。」

「おや、やはり君でしたか?まあ今回は多めに見ましょう。」

にこりと微笑む蛇さん、綺麗ですが目が笑っていませんよ。

「オレは多目に見ないがな。崎原睡蓮!一緒に風紀室に来てもらう!ついて来い!授業の教師には伝えてあるから、今すぐ向かうぞ。」

く~、先生に許可済みかよ。最初から逃げられなかったか。

俺はトボトボとヤク…風紀委員についてクラスを後にした。

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