こんなはずじゃなかった

B介

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嫉妬男はおっかない。

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ギシギシと揺れるベッドの中。

何度も組み敷かれ、既に抗う力もなく、ただ貪られていた。

正常位で、睡蓮に覆い被さり、鎖骨に噛みつきながら、奥へと腰を打ち付ける豪。

睡蓮は激しい突きに耐える様に、豪へと縋りつき、首に腕を回している。


「あっあっ!も、ゆるし、て!!イクッ!!」

何度目かの放出で、既に薄く液状の精が放たれると、豪も睡蓮の奥深くへ放つ。

ハアハアハアハアハア


互いの荒い呼吸が重なる。


「睡蓮…」

豪は甘く囁くと、睡蓮の唇に重ねた。


柔らかく啄むキスに、睡蓮も身を任す。


「ハア…豪…もう無理だ…許してくれ…。」

ソファで2回、ベッドで3回、昨日からの圭介との行為と合わせると、ひどい数となる。

「…わかった…。」


豪は呟くと、睡蓮を抱き抱え、風呂場へと向かった。

男2人では狭いが、立ち上がる気力も無いから入れてくれるのは助かる。

しかし、そんな甘くは無かった。

シャワーを出して、豪は睡蓮を壁に手をつかせ、立たせると、腰を抱き、支えた。


「これで今日はおしまいにしてやる。」


これで?

今日は?


不安に駆られて振り向くと、復活したナニをまた穴に押し当てている。


「ギャーーー!!ムリー!!」


力が入らず、抵抗も出来ない睡蓮は豪を迎え入れるしかない。
何度出しても巨大なままの豪のモノが体内を圧迫しながら、奥へと突き進む。

「くっ!ああ!」


「睡蓮!!身体は力入らねーくせに…ここは締め付けるな…」

ハアハア…と、荒い息と共に嬉しいそうに声を上げる豪に、睡蓮は後で絶対殴ると心に誓った。








風呂場での行為後、ぐったりとした睡蓮の身体を洗い、ベッドのシーツを変えて、寝かせる。


既に夢の中の睡蓮の隣に潜り込み、頬にキスを落とすが、反応は無い。


豪は罪悪感に駆られつつも睡蓮を抱きしめた。


こんなにも自分が嫉妬深いとは思わなかった。


相手は大体想像つく。

チッ!と舌打ちが自然と出てしまう。


くそっ…俺のだ…。

俺を見た目で判断せず、いつも笑顔を向けてくれた睡蓮…。

優しく、綺麗で…かっこいい奴。

自慢の友人であり、それ以上の存在。


川嶋グループはそれほどデカくは無い。飲食店を運営しているが、一時経営難で倒産仕掛けた時、仲良かった友人らは手のひらを返した様に、俺の側から消えていった。

1番不安だった時に側にいてくれる奴はいなかった。

やはり、コネや家柄が大事なのかと、信じていた気持ちを裏切られた気がした。

両親は何とか巻き返し、店舗展開も増やして波に乗ると、また、集まってくる友人達…いや、友人では無い。

俺は1人を選んだ。

どうせ、信じて裏切られるなら、1人がいい。

傷つきたく無い。

そう、俺は弱いんだ。

1人でいればいる程、勝手な噂が回る。

人を貶める噂ほどよく回る。

1人でいても、屈辱を感じ、誰かが側にいても不安でしかない。


徐々に周りに馴染めず、表情も無くなり、従兄弟の優希は心配そうに見つめてくる。

そんな時に現れた睡蓮。

ボサボサ髪で眼鏡の変な奴だが、声がとても心地よくて、雰囲気が暖かくて…何故か気になり、側にいたいと感じた。

アイツが俺の名前を呼ぶと、それだけで特別みたいな高揚感。

気付いたら、俺の周りには沢山の人がいた。

睡蓮は俺を見て笑う。

噂など気にせず、俺を見てくれる。

アイツに魅せられた仲間達との時間も悪くなかった。


何も知らなかった昔に戻ったみたいに、日々が楽しい。


全て睡蓮がくれた物。

奴らもいい奴だ。


だが、睡蓮だけはダメだ。渡せない。


あんなに欲しかった環境だが、睡蓮の為なら1人でもいい。


そう思えるほど大事なんだ。どっかに隠したいほどに。


でも、そんな俺は睡蓮に嫌われるだろう。

嫌われたく無い…失いたく無い…。

捨てないでくれ。


捨てられるぐらいなら、俺はアイツらと共有してもいい…。


嫌だけど…。



こんなに自分が不安定だと思わなかった。


睡蓮が俺を大型犬だと言う。

確かに…。

睡蓮さえ入ればいい。

ただ睡蓮に嫌われたく無いから、物分かりがいいフリをする。

そのくせ、ギラギラと欲望を溜めている。



睡蓮…俺のモノ…。

大事にするから、側にいてくれ。


今はまだ、皆の睡蓮でいい…。


いつか、俺だけのになってくれ。


眠る睡蓮を抱きしめる。


俺のたった一つの宝物。
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