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ネフェリア、学園編
未来は変えられる?
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あれから夕飯は皆で寮の食堂で食べた。
少しピリピリしていたのが気になったけど、一応楽しく食事は出来た。
僕の勝手な行動のせいかな?
今僕は部屋でアルタこと芳子さんのまとめた何枚もの紙に目を通している。
今日の出会いイベントが変わった。カウディリアンが助け起こすはずが、僕がぶつかってしまった事が原因かも。
これが今後どう変化するんだろう。
………芳子さん。芳子さんがいないのがこんなに不安だとわ。まだ始まったばかりなのに………。
問題の年は、ヴィヴァリアンが王太子として認められる年…ヴィヴァリアンが18歳だから、僕が15歳の日だ。
任命式後の身内のお茶会で僕は…。
思い出すとゾッとする。怖い。
ネフェリアは頭を横に振り、思い出すのをやめて紙に集中した。
入学イベントからはお互いすれ違う時に目が合ったり、気になりつつも大きな関わりは無い。
関わりが増えるのは1年後、14歳の時だ。
フィフィルは1年間必死に勉強してAクラスとあがり、合同授業等でカウディリアンと会う事が増える。
カウディリアンはネフェリアのワガママと公務に疲れていた時、美術のペアがフィフィルになる。
フィフィルと向き合いながら、お互いを描く時間の楽しさに心動く…か。
ここから、フィフィルと一緒にいる事が増えたと書かれていた。
前回はクラスが違うから、分からなかった間にフィフィルといたんだよな。
悪役目標だったから、芳子さんにもその辺軽くしか聞いてなかったし。
ただ、気になるのは、ゲームだとカウディリアンはフィフィルに恋をして、ネフェリアを断罪後婚約するとある。だけど、前も思ったけど、前回のカウディリアンは僕のワガママに疲れていた感はあるけど、フィフィルに恋をしている感じではなかったような…。
もしかして、僕が恋を知らないだけで、お互い思い合っていたのかな?
僕が死んだ後はどうなったのかな?2人は婚約したのかな?
ネフェリアは机に突っ伏して、エスティリオからもらった万年筆を転がす。
もし、僕がまた失敗して…断罪になっても、皆が、幸せでいるならいいかな?
お父様と兄様の傷ついた顔が、立川的にも1番苦しい記憶として残っている。
誰が、毒を盛ったか分からない以上、誰も死なずにいてくれるなら、僕は…。
ぽろっと涙が溢れた。
溢れた涙が、紙を濡らす。
13歳のネフェリアには残された日々が後僅かかもしれないと……
そう思うと、皆の愛や優しさが胸を締めつける。
僕は間違えず、誰も傷つけずに断罪ルートを回避できるだろうか。
僕が回避した事で誰かが不幸にならないだろうか…
ネフェリアの頭には、バロン、エフィネ、エスティリオや皇子様方、騎士団の皆、キリウス、アリウスにサリファン…
今まで優しくしてくれた人達の笑顔が浮かんだ。
ネフェリアは涙を拭き、もう一度紙と自分の記憶を照らし合わせた。
「前回と違うところもまとめておこう。」
僕が立川では無いこと。
カウディリアンと婚約していないこと。
学校で会うはずの攻略者と7歳で会ったこと。
騎士を目指して練習したこと。
王都でマリックに会ったこと。
ヴィヴァリアンが婚約しなかったこと。
Sクラスになったこと。
出会いイベントがキチンと行われなかったこと。
あ、後、ピアスの代わりにプレゼントを貰ったこと。
よし、少しずつだが、流れは把握出来てきた。
二度と間違えない。
この二度目のチャンスを活かすんだ!
神様がくれたチャンスを無駄にしないと堅く誓った。
「よし!素振りして寝よう!!」
ネフェリアは毎日の日課の素振りをしつつ、何か違和感を感じていた。
他にも、前回と違うことがあるような…。
分からない違和感を消し去るように、剣を振る。
※次回、1年とんで、14歳になりますのでよろしくお願いします!m(_ _)m
少しピリピリしていたのが気になったけど、一応楽しく食事は出来た。
僕の勝手な行動のせいかな?
今僕は部屋でアルタこと芳子さんのまとめた何枚もの紙に目を通している。
今日の出会いイベントが変わった。カウディリアンが助け起こすはずが、僕がぶつかってしまった事が原因かも。
これが今後どう変化するんだろう。
………芳子さん。芳子さんがいないのがこんなに不安だとわ。まだ始まったばかりなのに………。
問題の年は、ヴィヴァリアンが王太子として認められる年…ヴィヴァリアンが18歳だから、僕が15歳の日だ。
任命式後の身内のお茶会で僕は…。
思い出すとゾッとする。怖い。
ネフェリアは頭を横に振り、思い出すのをやめて紙に集中した。
入学イベントからはお互いすれ違う時に目が合ったり、気になりつつも大きな関わりは無い。
関わりが増えるのは1年後、14歳の時だ。
フィフィルは1年間必死に勉強してAクラスとあがり、合同授業等でカウディリアンと会う事が増える。
カウディリアンはネフェリアのワガママと公務に疲れていた時、美術のペアがフィフィルになる。
フィフィルと向き合いながら、お互いを描く時間の楽しさに心動く…か。
ここから、フィフィルと一緒にいる事が増えたと書かれていた。
前回はクラスが違うから、分からなかった間にフィフィルといたんだよな。
悪役目標だったから、芳子さんにもその辺軽くしか聞いてなかったし。
ただ、気になるのは、ゲームだとカウディリアンはフィフィルに恋をして、ネフェリアを断罪後婚約するとある。だけど、前も思ったけど、前回のカウディリアンは僕のワガママに疲れていた感はあるけど、フィフィルに恋をしている感じではなかったような…。
もしかして、僕が恋を知らないだけで、お互い思い合っていたのかな?
僕が死んだ後はどうなったのかな?2人は婚約したのかな?
ネフェリアは机に突っ伏して、エスティリオからもらった万年筆を転がす。
もし、僕がまた失敗して…断罪になっても、皆が、幸せでいるならいいかな?
お父様と兄様の傷ついた顔が、立川的にも1番苦しい記憶として残っている。
誰が、毒を盛ったか分からない以上、誰も死なずにいてくれるなら、僕は…。
ぽろっと涙が溢れた。
溢れた涙が、紙を濡らす。
13歳のネフェリアには残された日々が後僅かかもしれないと……
そう思うと、皆の愛や優しさが胸を締めつける。
僕は間違えず、誰も傷つけずに断罪ルートを回避できるだろうか。
僕が回避した事で誰かが不幸にならないだろうか…
ネフェリアの頭には、バロン、エフィネ、エスティリオや皇子様方、騎士団の皆、キリウス、アリウスにサリファン…
今まで優しくしてくれた人達の笑顔が浮かんだ。
ネフェリアは涙を拭き、もう一度紙と自分の記憶を照らし合わせた。
「前回と違うところもまとめておこう。」
僕が立川では無いこと。
カウディリアンと婚約していないこと。
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騎士を目指して練習したこと。
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ヴィヴァリアンが婚約しなかったこと。
Sクラスになったこと。
出会いイベントがキチンと行われなかったこと。
あ、後、ピアスの代わりにプレゼントを貰ったこと。
よし、少しずつだが、流れは把握出来てきた。
二度と間違えない。
この二度目のチャンスを活かすんだ!
神様がくれたチャンスを無駄にしないと堅く誓った。
「よし!素振りして寝よう!!」
ネフェリアは毎日の日課の素振りをしつつ、何か違和感を感じていた。
他にも、前回と違うことがあるような…。
分からない違和感を消し去るように、剣を振る。
※次回、1年とんで、14歳になりますのでよろしくお願いします!m(_ _)m
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