本当は貴方に興味なかったので断罪は謹んでお断り致します。

B介

文字の大きさ
96 / 107
ネフェリア、学園編

お仕置き①

しおりを挟む
「わー!!サリファン助けて!!」


「すまないネフェリア。キリウス様には借りがある…。」

申し訳無さそうに眉を下げるサリファンに、手を伸ばすが、届かない。


「ほれ、観念しなさい。」


ペンッ!!


「痛い!!やめて下さい!キリウス様!」


こういうのなんて言うんだっけ?確か、立川の世界だと…セクハラ!!


現在、ネフェリアはキリウスに荷物の様に肩に担がれ、移動中。先程のペンッはお尻を叩かれたのだ。

キリウスの背後を歩くサリファンに助けを求めているが、首を振られる。


「サリファンー!!」

涙目のネフェリアに、流石に可哀想になり、サリファンは距離を詰める。


「キリウス様、お仕置きとはどの様なことを?無体は働きませんよね?辛く痛い事や、無理矢理その…変な事であれば流石に僕も黙ってはいません。」


キリウスはギロッとサリファンをひと睨みするが、その後、ゆっくりと笑みを作る。


「コイツは俺の婚約者候補だぞ?お前が今口出せることじゃねぇ…。ま、酷いことはしねーよ。安心しな。」


キリウスはきっちりと釘をさされ、これ以上は難しいと、ネフェリアに首を振る。

「そんな~…サリファン…。」


ううっ…


ってか、男1人担いで歩くってどんだけだよ。しかも余裕そうだし。


もっと太るべきかな?


そんなこと考えていたら、キリウスの目的地についたらしい。

振り向くと生徒会室だった。


へ?生徒会室?なーんだ。

少しホッとすると、キリウスは担いだまま、中へと入って行く。


「えっ?下ろしてよ!!」




「お帰り、ネフェリア。サリファンは居たか?って、何やってんだキリウス!?」


書類から視線を上げた瞬間、いいリアクションをするヴィヴァリアン。


「なあ、今日の閨ってだれだっけ?」


「エスティリオだろう。だが、暫く一緒に入れなかったから、先程交渉していたが、ネフェリア次第と言われ、仕事しながら待っていた。」

ヴィヴァリアンは書類を片付けながら、エスティリオに視線を向ける。


「その前に、何故私の弟は担がれているのだ?」

エスティリオは瞳を細くし、キリウスを威圧する。


「兄様!助けてー!!」

足をジタバタして意思表示するも、キリウスの背中側に頭があるため、後ろ向きとなり、エスティリオの顔が見えない。


「ふむ。相変わらずいい尻をしているなネフェリア。」

足をジタバタして、可愛いお尻がぷりぷり揺れるのをうっとりと見つめるヴィヴァリアン。


「だよな?筋肉ついてヒップアップしてんのに硬くない、しかもぷりぷり弾力のモチモチ!」

キリウスはネフェリアの尻を叩いたり、モミモミと揉み出した。


「ギャーーー!!痛い!やだー!」

「「キリウス!!」」

エスティリオとヴィヴァリアンの怒声だ飛ぶ。



「しょうがないんだよ。お仕置きだから。」


「「お仕置き?」」


2人が、席から立ち上がり、側まで近寄ってきたのが足音でわかる。


「そ。こいつ、サリファンとキスしたんだよ。」


「ほう……。それは、それはお仕置きが必要だな。」

ヴィヴァリアンの声色が変わり、ビクッと身体を強張らせるネフェリア。


ヒィィ!か、顔が見えないから余計怖い。


「何だって?ネフェリア…。」

丁度中へと入ってきたカウディリアンとバチッと視線が合うが、目つきがやばい!!


「か、カウディリアン様…」


「なーんか、凄い事が聞こえたなー?」


ま、まずい!!



「ネフェリア、酷いことされそうになったら止めてあげるから。」


え?それって、お仕置きは受けろってこと!?



「さあ、エスティリオとの交渉は済んだ。お仕置きだネフェリア。」


ヤーダー!!
しおりを挟む
感想 61

あなたにおすすめの小説

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新! プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

超絶美形な悪役として生まれ変わりました

みるきぃ
BL
転生したのは人気アニメの序盤で消える超絶美形の悪役でした。

【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました

  *  ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。 BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑) 本編完結しました! おまけのお話を時々更新しています。 きーちゃんと皆の動画をつくりました! もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。 インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら! 本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

なぜ処刑予定の悪役子息の俺が溺愛されている?

詩河とんぼ
BL
 前世では過労死し、バース性があるBLゲームに転生した俺は、なる方が珍しいバットエンド以外は全て処刑されるというの世界の悪役子息・カイラントになっていた。処刑されるのはもちろん嫌だし、知識を付けてそれなりのところで働くか婿入りできたらいいな……と思っていたのだが、攻略対象者で王太子のアルスタから猛アプローチを受ける。……どうしてこうなった?

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。   ※(2025/4/20)第一章終わりました。少しお休みして、プロットが出来上がりましたらまた再開しますね。お付き合い頂き、本当にありがとうございました! えちち話(セルフ二次創作)も反応ありがとうございます。少しお休みするのもあるので、このまま読めるようにしておきますね。   ※♡、ブクマ、エールありがとうございます!すごく嬉しいです! ※表紙作りました!絵は描いた。ロゴをスコシプラス様に作って頂きました。可愛すぎてにこにこです♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした

BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。 実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。 オメガバースでオメガの立場が低い世界 こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです 強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です 主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です 倫理観もちょっと薄いです というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります ※この主人公は受けです

【完結】悪役令息の従者に転職しました

  *  ゆるゆ
BL
暗殺者なのに無様な失敗で死にそうになった俺をたすけてくれたのは、BLゲームで、どのルートでも殺されて悲惨な最期を迎える悪役令息でした。 依頼人には死んだことにして、悪役令息の従者に転職しました。 皆でしあわせになるために、あるじと一緒にがんばるよ! 透夜×ロロァのお話です。 本編完結、『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました! 時々おまけを更新するかもです。 『悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?』のカイの師匠も 『悪役令息の伴侶(予定)に転生しました』のトマの師匠も、このお話の主人公、透夜です!(笑) 大陸中に、かっこいー激つよ従僕たちを輸出して、悪役令息たちをたすける透夜(笑) 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

処理中です...