97 / 107
ネフェリア、学園編
お仕置き②
しおりを挟む
キリウスに担がれたまま、馬車へと放り込まれ、そのまま別荘へと連れて行かれた。
カウディリアンと、ヴィヴァリアンは提出書類を出した後来るらしく、キリウスとエスティリオが馬車に同乗した。
馬車内で、これからの事にプルプルと子
うさぎのように震えるネフェリア。
しかし、学校からは近く、もう帰宅する事が連絡行っていたのだろう、執事が迎えてくれた。
「エスティリオ様、キリウス様、ネフェリア様、お帰りなさいませ。お疲れとだとお聞きしております。ヴィヴァリアン様方が着き次第晩餐とさせて頂きます。それまで、お部屋でごゆっくりとお過ごしください。」
馬車から降りたらまた担がれ、そのまま動じない執事から説明を受ける。
晩餐?
兄様達は頷き、部屋の中へと進んでいく。
2人は当たり前の様に、僕が借りている部屋へと向かうが、後ろに着いてきていた執事からストップの声がかかる。
「エスティリオ様、キリウス様。ヴィヴァリアン様から、お二人の部屋を準備するよう言われております。…なんでも、夜までは禁ずるとの事ですが、ご理解頂けますでしょうか?」
その言葉にキリウスはチッと小さく舌打ちすると、僕の部屋の扉を開け、ソファに下ろしてくれた。
「じゃあ、またな?」
キリウスは不満気に顔を歪めながら、執事の案内について出て行った。
その後ろ姿を見送り、ため息と共にふにゃりと、ソファに寝転んだ。
今日の夕方着いたばかりなのと、サリファンとのこと、お仕置きとで一気に疲れた。
そのまま、ウトウトと夢の中へとネフェリアは意識を手放した。
コンコン。
扉を叩く音にハッと意識を戻し、声を張ると、メイドが3名中へと入ってきた。
覚醒したばかりのネフェリアはポーッとしていると、あれよあれよと身支度が済まされていく。
いつのまにか、シルクの瞳と同じ薄紫のシャツに、白のスーツ、胸のブローチはヴィヴァリアンの瞳の色に近い黄水晶と金のブローチ。カフスボタンはキリウスのスカイブルーの宝石、胸元のハンカチはカウディリアンの瞳に近い、シトリンクォーツと金の散りばめられたハンカチーフがアクセントに飾られた。
こ、これは!!!
鏡に映った姿にしっかりと目覚める。
「きゃー!ネフェリア様素敵です!」
「なんて美しいのかしら!」
「流石妖精様ですね!」
メイド達がうっとりとする中、何が始まるのかと、汗がたらりと頬をつたる。
すると、また扉を叩く音が聞こえて、開けると、エスティリオがグレーのスーツに薄紫のシャツでビシッと決めた姿で立っていた。
あまりの格好良さにポカンと口を開けて見ていると、整えられた頭を優しく撫で、微笑むエスティリオにより、口が開く。
「ネフェリア、美しいな。私以外に見せたくないが、仕方ない。おいで。」
エスティリオにエスコートされるまま向かうと、大きな長テーブルには、ヴィヴァリアンとカウディリアン、キリウスが既に座っていた。
ヴィヴァリアンは紫色のスーツにダークグレーのシャツ、ブローチにはプラチナにアメジストが施されたブローチが付けられていた。
キリウスは黒いスーツに黒いシャツ、紫色のハンカチーフとアメジストのカフスボタンと同じく、プラチナにアメジストのブローチ。
カウディリアンは黒のスーツに濃い紫のシャツ、同じくブローチがついている。
「こ、これは?」
びっくりしていると、席に座らせられた。
「ふふっ。王宮では中々一緒に入れなかったしな、戦争の話など気分良い話ではなかったし、楽しみたいと考えてな。せっかく婚約者候補となったんだ私達で祝おうと思って。」
ヴィヴァリアンの言葉に、ご馳走が運び込まれる。
「まだ婚約者候補だ。これぐらいでいいだろう?凄いのは本番に取っておこう。」
ニッと笑うカウディリアンに、やっとネフェリアは飲み込め、目の前のご馳走をキラキラと眺めた。
「うわ!僕の好きなものばかり!!」
真っ赤なワインも注がれ、気分がドンドンと舞い上がる。
「さあ、愛しのネフェリアと私達の第一歩に乾杯。」
乾杯!って、なんか恥ずかしいんだけど、嬉しい!!
しかし、ネフェリアは忘れていた、この後にはお仕置きが待つ事を。
カウディリアンと、ヴィヴァリアンは提出書類を出した後来るらしく、キリウスとエスティリオが馬車に同乗した。
馬車内で、これからの事にプルプルと子
うさぎのように震えるネフェリア。
しかし、学校からは近く、もう帰宅する事が連絡行っていたのだろう、執事が迎えてくれた。
「エスティリオ様、キリウス様、ネフェリア様、お帰りなさいませ。お疲れとだとお聞きしております。ヴィヴァリアン様方が着き次第晩餐とさせて頂きます。それまで、お部屋でごゆっくりとお過ごしください。」
馬車から降りたらまた担がれ、そのまま動じない執事から説明を受ける。
晩餐?
兄様達は頷き、部屋の中へと進んでいく。
2人は当たり前の様に、僕が借りている部屋へと向かうが、後ろに着いてきていた執事からストップの声がかかる。
「エスティリオ様、キリウス様。ヴィヴァリアン様から、お二人の部屋を準備するよう言われております。…なんでも、夜までは禁ずるとの事ですが、ご理解頂けますでしょうか?」
その言葉にキリウスはチッと小さく舌打ちすると、僕の部屋の扉を開け、ソファに下ろしてくれた。
「じゃあ、またな?」
キリウスは不満気に顔を歪めながら、執事の案内について出て行った。
その後ろ姿を見送り、ため息と共にふにゃりと、ソファに寝転んだ。
今日の夕方着いたばかりなのと、サリファンとのこと、お仕置きとで一気に疲れた。
そのまま、ウトウトと夢の中へとネフェリアは意識を手放した。
コンコン。
扉を叩く音にハッと意識を戻し、声を張ると、メイドが3名中へと入ってきた。
覚醒したばかりのネフェリアはポーッとしていると、あれよあれよと身支度が済まされていく。
いつのまにか、シルクの瞳と同じ薄紫のシャツに、白のスーツ、胸のブローチはヴィヴァリアンの瞳の色に近い黄水晶と金のブローチ。カフスボタンはキリウスのスカイブルーの宝石、胸元のハンカチはカウディリアンの瞳に近い、シトリンクォーツと金の散りばめられたハンカチーフがアクセントに飾られた。
こ、これは!!!
鏡に映った姿にしっかりと目覚める。
「きゃー!ネフェリア様素敵です!」
「なんて美しいのかしら!」
「流石妖精様ですね!」
メイド達がうっとりとする中、何が始まるのかと、汗がたらりと頬をつたる。
すると、また扉を叩く音が聞こえて、開けると、エスティリオがグレーのスーツに薄紫のシャツでビシッと決めた姿で立っていた。
あまりの格好良さにポカンと口を開けて見ていると、整えられた頭を優しく撫で、微笑むエスティリオにより、口が開く。
「ネフェリア、美しいな。私以外に見せたくないが、仕方ない。おいで。」
エスティリオにエスコートされるまま向かうと、大きな長テーブルには、ヴィヴァリアンとカウディリアン、キリウスが既に座っていた。
ヴィヴァリアンは紫色のスーツにダークグレーのシャツ、ブローチにはプラチナにアメジストが施されたブローチが付けられていた。
キリウスは黒いスーツに黒いシャツ、紫色のハンカチーフとアメジストのカフスボタンと同じく、プラチナにアメジストのブローチ。
カウディリアンは黒のスーツに濃い紫のシャツ、同じくブローチがついている。
「こ、これは?」
びっくりしていると、席に座らせられた。
「ふふっ。王宮では中々一緒に入れなかったしな、戦争の話など気分良い話ではなかったし、楽しみたいと考えてな。せっかく婚約者候補となったんだ私達で祝おうと思って。」
ヴィヴァリアンの言葉に、ご馳走が運び込まれる。
「まだ婚約者候補だ。これぐらいでいいだろう?凄いのは本番に取っておこう。」
ニッと笑うカウディリアンに、やっとネフェリアは飲み込め、目の前のご馳走をキラキラと眺めた。
「うわ!僕の好きなものばかり!!」
真っ赤なワインも注がれ、気分がドンドンと舞い上がる。
「さあ、愛しのネフェリアと私達の第一歩に乾杯。」
乾杯!って、なんか恥ずかしいんだけど、嬉しい!!
しかし、ネフェリアは忘れていた、この後にはお仕置きが待つ事を。
67
あなたにおすすめの小説
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新!
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。
※(2025/4/20)第一章終わりました。少しお休みして、プロットが出来上がりましたらまた再開しますね。お付き合い頂き、本当にありがとうございました!
えちち話(セルフ二次創作)も反応ありがとうございます。少しお休みするのもあるので、このまま読めるようにしておきますね。
※♡、ブクマ、エールありがとうございます!すごく嬉しいです!
※表紙作りました!絵は描いた。ロゴをスコシプラス様に作って頂きました。可愛すぎてにこにこです♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。
なぜ処刑予定の悪役子息の俺が溺愛されている?
詩河とんぼ
BL
前世では過労死し、バース性があるBLゲームに転生した俺は、なる方が珍しいバットエンド以外は全て処刑されるというの世界の悪役子息・カイラントになっていた。処刑されるのはもちろん嫌だし、知識を付けてそれなりのところで働くか婿入りできたらいいな……と思っていたのだが、攻略対象者で王太子のアルスタから猛アプローチを受ける。……どうしてこうなった?
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい
椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。
その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。
婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!!
婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。
攻めズ
ノーマルなクール王子
ドMぶりっ子
ドS従者
×
Sムーブに悩むツッコミぼっち受け
作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。
結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした
紫
BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。
実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。
オメガバースでオメガの立場が低い世界
こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです
強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です
主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です
倫理観もちょっと薄いです
というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります
※この主人公は受けです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる