ホーネストキラー

しょう

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「嫌いだ。」

 関係は問わず、面と向かって言われたことのある人間は数少ないだろう。この言葉の意味を考察するには深くもないしそれは言った相手も同じことで私の事をよくも知りはしない。そんな関係の相手からの言葉ならば気にはならなかっただろうが奇しくも俺とは1週間の内に5日、綯いし6日は顔を合わせる人物。同期ならば喧嘩になるだろうがその一言を無遠慮に言ったのは俺の受け持っているクラスの生徒からの言葉であった。
年にして10まではなくとも離れた生徒の言葉に内心、少しだけ効いたのは嘘じゃないが、ポジティブに考えるのなら陰口ではなく直接言ってくれた事だろうか。呑気に考える余裕の中である種、微小なりの先生としてではなく人の心が残っている事に安堵もした。教育者となる折り、訓練を受けるのだがそれが役に立つとはと感心も。まだ社会に出ていない彼の言葉はきっとなんの建前のないもので逆に酷く鋭利だった。

 教壇に立ち俺の言葉に耳を傾ける総勢30人の中の一人。今年で高校3年生となる大人への憎悪を飲み込み切れてはいない年頃だと頭では理解しているからこその付き合い難さ。一人一人成長速度は疎らでそれをいうのなら女子生徒はいくらか早熟ではあるのだが一介の高校生教諭が口を挟めるとも思っていない。何か救難信号を出してくれるのなら俺も助けにはなるが、それを見越して踏み入るのは昨今うるさいこの風潮では憚るものだ。この職業の難しい所でもある。比べるものではないが小学校や中学校よりはいくらか気安さを感じさせてもらっているのは嘘ではない。教育実習で行った小学校はなにより子供たちより親の顔色を伺っていたように思える。大人を相手にする事に変わりはないが突拍子な事は高校ではあまりなかった事の違いだろう。しかし、高校はまた違う問題があるのも事実でそれがより話のわかる者との接触といった所だろうか。
何はともあれ今日は初めての顔合わせでもある。それに初めて担任という立場を任せてもらえる機会の年。気合を入れてとも思ったが俺の性格上、はしゃいだりといった心持にはなれなかった。この30名を無事に卒業まで守ろうと控えめにいうとその程度だ。自分のキャリアにはあまり頓着なく隣のクラスの先生とは大違いだろう。

「教科を担当した事がある者は知っているかも知れないが、有村臣(ありむらおみ)だ。では、出席をとっていくぞ。名前の間違えがあったらすぐに訂正して欲しい。では…」

滞りなく読み上げる名を一つ一つ確かめる。呼んで聞こえる声の具合を確認して。きっと卒業する頃には声で誰とわかるのだろう。そう思うと酷く切なくもなる。大人の悪い所だ。先を考えてしまう。だが、自分が直接顔を合わせた状態で嫌いだと言われる先は読めていなかった。

「城築真生(きづきまな)。」
「はーい。」

思いがけない声の低さに驚き一瞥する。女子だとばかり思っていた名は男子生徒だったようだ。意表をつかれたがお互い視線がかち合う。教壇からは生徒が座っているのでそう身長の高さに差はないように思うがこの男子生徒は違った。最後列の席、窓側の頭一つ分抜きんでた明るい髪色。檳榔子黒のブレザーのボタンを留めることなく白地のシャツのボタンは2、3開きネクタイの着用も見られない。不良というにはかわいいその様相で”まな”と。人とは見た目ではわからないものだと俺が感じた第一印象だった。

「数学を担当しているのでわからない事があれば職員室か準備室へ。今日から一年間よろしくな。」

最後まで呼び終わったところで間違いもなくまず最初の安堵だ。俺について特別紹介することもないので簡単な挨拶で終了させる。次の授業の時間も差し迫っているし何よりクラス替えの後なのだから先生より生徒同士で交流した方がいい。ここは学校で俺みたいな大人にしては職場で毎日出勤する場所。生徒はこの3年間しかない成人までの楽しみを最大限楽しめる貴重な1年間なのだから。圧倒的に時間が惜しいと俺から見た生徒たちはそう感じざるを得ない。今しかないという言葉が似合う特別な時間だと。進学する者にとっては途中かもしれないが就職する者には最後の学生生活なのだと思うと邪魔者は早々に去るのが得策だ。眩しく見えるのかもしれない。耐えられないという事ではなく、大人という不純物を混ぜてはいけないような。いやらしい知識やそういった類のものではなく純真というか。俺もかつて持っていたものをまだ持ち寄ることができる者同士のほうが健全だという思いからもある。一歩離れた場所で見守る立場だと理解しているしこの距離感がきっと相応しい関係だ。生徒と先生とはそんなものだろう。

 この学校では進学や就職、専門学校その他の進学に合わせて履修する科目が変わってくる。高校卒業に必要な必履修科目さえとってしまえば後は自分の好きなこと、就きたい職業関連の科目を選択できる。例えば数学でいえば数学ⅠとⅠに含まれる数学Aさえ履修すれば卒業できるのだ。なので3年生の中で授業をする生徒も限られている。この学年は数学Ⅲか数学Cを教える事になる。要は進学する生徒向けの科目だがごく稀に物好きがいるのだ。
先にも言った通りごく稀な事で過去に1度あった。その生徒は数学が大好きではあったが家庭の事情から進学することが叶わないと諦めの表情で語ったのを覚えている。その時は新任だったと勝手に理由づけしているが胸を劈いた。他の教科もいい点をとっていたようで大層、勉強が得意な子だったのも痛めた要因だ。何とかして好きな勉強を続けさせたいと。彼は好きで学んでいる。ここも稀な生徒であった。今、何をしているのだろうか。教室から移動した準備室で一口の水を飲み込む。
俺の机は自分で言うのも嫌味に聞こえるが比較的、整理されている。灰色の金属製でペン立て、パソコンの他はすべて引き出しに収納しているし後は教科書立てくらいの物だ。他の机にあるのは資料や過去の教科書、プリントと雑多だ。比べると面白味のない机。全くもってそうなのだが、独身男性の事務机とはこのようなものだろう。引き出しから取り出した眼鏡ケースからクロスを指に挟み視界を手助けしてくれるグラスを拭うと机へと置く。眼鏡を愛用する者にはわかると思うが、かけ続けると目頭に跡が残る。それがどうも嫌いで仕方ない。恰好を気にしている訳ではなく欲目かもしれないがわかる人間にはわかるもので。一目見てこの男はと思われるのが妙に気に入らない。友人に言うとお前は人に自分を知られるのが嫌なんだろう、と。無意識の見解を言われて納得したのも事実だ。俺には決して言えない秘密ごとがあるのだから。

思考を止め、次の授業の為に新しい名を載せた出席簿を下段の引き出しから取り出す。目を細めると見える学年とクラスを確認し連なる名前の一番上を確認すると間違いない。次はこのクラスだ。学年ごとに違う教科書の中から一冊を選び眼鏡を掛け直すと席を立つ。今日も上手く教えることができるだろうか。授業前はいつも思う。どうしたら伝わるのか、退屈せず聞ける授業にできるのか、数学とは国語や英語等の言語の部分もあるが決して日常的ではない勉強の筆頭ではないだろうか。1年に何度かある選ばれた先生の授業を見学した時に現代文を拝見したのだが関連する日常の出来事を交えながらの授業は実に楽しそうだった。数学にはない切り口だった。他の教科を羨む事はあったがその中で如何にするかと試行錯誤したものだ。いや、今も半ばだな。


 教室に到着すると生徒は思い思いに過ごしていたがすぐに席に着いて何時もの挨拶で授業が始まる。先ずは自己紹介から出席をとった後に軽い復習の意味を込めた授業にするつもりでいたが、急に質問がとんでくる。

「先生って彼女いるんですか?」
「え?そんな事知ってどうするんだ?」
「何かしたいとかじゃなくて世間話ですよ!」
「先生って他の先生より謎多いっスよね。」
「彼女じゃなくて奥さんいたりして?」
「指輪してないからそれはないんじゃね?」
「彼女はいないし結婚もしていない。疑問は消えたか?」
「えぇええええ!嘘!」
「その顔で?!」
「顔?俺の顔の事か?」
「先生マジか…。」
「先生、卒業したら彼女候補になりたいって人多いよ?」
「からかうな。授業始めるぞ。」

よくある世辞だとわかってはいるが、あまりにも信じがたい賛辞でしかない。今の今まで生きてきて自分の顔に関して何かを思ったことはないのだが。髭を剃るのが面倒なので脱毛した程度にしか手を加えていないし見苦しくなければ何だっていいと片付くことだろう。
深く考えず本来の目的に移ると生徒は静かになった。他人に対する純粋な好奇心だったと理解し自分の顔の事は忘れた。




授業が終わるとまた始まる前の賑やかさが帰ってくる。早々に立ち去ろうと教科書と出席簿を脇に抱えると一人の男子生徒が立ちはだかった。年下ながら俺より大きな男子生徒。今朝、意外だと思った人物が目の前にいる。何か用があるのだろう。無言で見下ろされると何だか幼児を見ている気分になる。こんなにデカいのにだ。まるで幼子が訴えたい事を押し黙り言葉を探しているような。そんな気色がしていることを悟られたのか少し睨まれる。顔に出ていただろうか。確かに少し表情は笑っていたかもしれないが。

「何わらってんの。」
「いや、すまない。何でもない。城築は?何かわからない事でもあったか?」
「あー…そう。」
「今から教えられる範囲か?」
「無理かも、それは。」
「それじゃあ…昼休みか放課後だな。」
「放課後に準備室行く。」
「わかった、すっぽかしたりするなよ。」
「しねぇよ。」

冗談を添えて後にする教室では楽しそうな声が残っていた。



本日の授業を終え、明日からの準備に取り掛かる。とは言っても次に教える場所を確認し如何にかみ砕けるかを探って要所を押さえていく。数IからⅢ、数学AからCまでの工程を確認し終えるには十分過ぎる時間だ。午後からの授業がないとこうも時間に余裕ができる。幸い部活の顧問は受け持っていないので恐らく校内でも時間のある教師だろうな。ひと段落ついた所で掛けていた眼鏡を置いて背凭れに身を任せる。外では体育の授業なのだろうが楽しそうな声が聞こえてくるこの空間が眠気を誘う。職務中に寝ることはないが手持ち無沙汰ではある。教えて欲しいと言ったデカい男子生徒は本当にここへくるのだろうか。復習の授業でわからないと言っていた事を思うと恐らく…ん?確かあの授業は数学Ⅱじゃなかったか?3年生で数学Ⅱとは。数Ⅲではないだろうか。まさか物好きが後天的に現れたのだろうか。となると1年のブランクがあるのだ。わからないのも頷ける。となると数学Ⅰ、Aからが理想かも知れない。再度、数Ⅰの教科書を取り出し自分自身も復習する事にした。

一日の終わりを告げるHRがチャイムと共に解散を促す。別れの言葉を生徒たちと交わし部活や帰路に着く生徒を見送る傍ら、一番席の男子生徒は俺の方を見て動かない。時々、友人と挨拶をしているがそれ以外は視線を感じる。コミュニケーション能力の高い生徒がわざわざ俺にも面と向かってさよならと声をかけてくれるのもこの教師生活では嬉しい事で気をつけろよと付け加えて返す。残る一人となった城築は人気がいなくなるとようやく立ち上がった。真っすぐ歩いてくると際立つ自分との差に少し悔しさを覚えるのも事実で身長の高さを羨む。

「ここは鍵を閉めるから荷物は持ってきた方がいいぞ。」
「前から思ってたけど誰もいねぇのに何で鍵閉めんの?」
「生徒の私物を守る為だ。」
「ふーん。」
「わかったら鞄取ってこい。」

聞いておいて気のない返事。一時の好奇心は持続しないタイプかも知れないな。それならなおのこと数学Ⅱをとったのはきっとその一時では収まらないのだろう。少し嬉しい気もする。切っ掛けはわからないが学ぼうとする姿勢が行動で現れるのはいい事だ。思うだけなら誰にでもできるのだから。
準備室に向かう途中、考えていた疑問を城築へ投げる。どうも俺が考えている事が当てはまっているのかが気になったからだ。この”なぜ”は調べてもわからない。

「2年の時に数Ⅱはとらなかったのか?」
「まぁ…興味なかったし。」
「3年生になって興味出たのか?」
「何でもいいだろ。勉強したくなった生徒が増えて悪い事じゃねぇんだし。」
「悪いとは言ってない。ただ…ちょっと嬉しくてな。」
「………。」

浮かれている。普段は自分の感想なんて生徒に零すことはしないが自分の担当している教科に興味を示してくれるのが単純に嬉しくてつい口にしてしまった。こんな事言われても城築には関係のない事で返事は要らなかった。背後で待つ生徒の高身が影を落とす。不意に斜陽が背に与える温もりを感じない。一体、城築は何センチあるのだろうか。俺自身縮んでいなければ177センチはあるのにその上をいくとなると180センチ超えだろう。頭も小さいし手足も長い。一目見てスタイルがいいとわかるプロポーションに恵まれている上に勉強にも精を出すと。服装は崩れているがそこは目を瞑ろう。この学校にも規則はあるが生徒指導の先生に頼っているし人は見かけによらないものだと今朝、改めて学んだ所でもある。やる気を削ぐ言動は控えておこう。開いた準備室は普段から入り浸っている場所で気にはならないが生徒から見たら散らかっているだろうな。俺以外の出入りはほとんどない。他の数学教諭の倉庫のようになっている場所だからだ。一人で居たいと思う性質上都合がいい。それを理解してくれるこの職場には感謝している。その一人の城へ生徒を迎え入れるには少々、味気ない机の席に着くと城築に隣の使われていない椅子を進めて予め用意していた教科書を開く。そういえば長らく使用していない椅子だ。急ぎ城築を静止して引き出しからウェットティッシュを出して座面を軽く拭いてゴミ箱へ捨てた。

「悪い、気が利かなかったな。どうぞ。」
「……。」
「今日の授業わかりにくかったか?」

鞄を俺と同じように足元に置いて座る姿を一目みて開いた教科書の目次を辿る。何に躓いているのだろうか。数学は積み重ねの勉強だ。わからないままにすると先の事はずっとわからない。どこまで覚えているかが重要だ。

「他の奴はしらねぇけど俺にはわかんなかった。」
「じゃあ…今日の授業でわかった所は?」
「あー…あれ…あそこはわかった。」

勉強がわからない子に何がどこがとわからなかった事を聞いても意味がない。わかった所を聞いた方が早い。聞きだした事を頼りに突き止める躓いた箇所は彼の力になる。それがわかればその先を教えればいい。

個人的に教える時間はそう長くなかった。大方、少し話をすると思い出したと理解したのは流石だ。若いからと片づける事が正しいかはわからないがすぐに1年間のブランクは埋まった。地頭がいいのだろう。そこまで教える事は多くはなかったがここに留めておくにはギリギリの時間までになっていた。時刻は19時前。部活に励んでいた声も運動場から消える時刻で申し訳なくなる。切りよく終わった問題を眺め、正解に導いたペンシルの先が自作のプリント裏から離れると小さく頷く。

「正解だ。1年間を2時間程度で習得できたな。凄いよ、城築。」
「…別に。」

もっと喜ぶと思ったがむしろ機嫌があまりよくないような。城築に心中を測りかねる。腹でも減ったのだろうか。思い当たる原因はこれしか思いつかなかった。人間は空腹で不機嫌になると以前目にした情報だが強ち間違いでもないだろう。ここまで集中させたのもよくなかった。授業の倍だ。休憩は入れたがやはりやりすぎたか。

「すまない。遅い時間まで付き合わせたな。腹減っただろう?もう暗い。送っていくから早く帰ろう。」
「………。」
「城築?」
「なぁ…あんたって誰にでもそうなの?」
「そうって何がだ?」
「子供相手みてぇなの。」
「そうか?……言われてみると生徒相手にはそうかも知れないな。」
「………。」
「嫌いだ。」
「あー…気に障ったのなら」
「帰る。」
「…あ、おく、る…から。」

言葉を待たずに鞄を乱雑に掴んで出て行ったデカい背中には話しかけるなとでも言わんばかりの空気を滲ませていた。追いかけるには棘を纏う彼に座り見送るしかなかったと同時に嫌われたのかと冷静に理解する頭。直接言われるには辛辣な言葉で高校生という大人に向かい足掻く少年から青年への転換期を否定されているように感じたのかもしれない。悪い事をしたとも言いきれないが、きっと彼が気に食わなかったのは瞭然だ。こんな時、なんと言えばいいのだろうか。弁解するつもりもないが明日は休まずに学校へ来てくれるといいのだが。
気もそぞろに教科書とプリントを纏め、城築の私物であるペンシルを乗せ自分の鞄を持ち上げる。眼鏡のブリッジを中指で押し上げ準備室を後にした。


翌日。
昨日の事は気にはなるが私情は挟まないのが仕事とされている。昨夜、考えはしたが単に嫌われたとしか結論は出ず鏡で見た自分の顔にそういえばと意識が移ったのだった。別段、変わった容姿ではない。目が二つと鼻一つに唇が一つ。いや、それはあまりに無頓着だと思い直しよく観察する。家にいる時は不便ではあるが眼鏡を外す。そのおかげか俺が嫌っている跡はなかった。そうではなく、自分でもわかっているが褒められたらしい顔はいつもと変わらない上に客観的に見ることは難しい。
そのことを教師間の朝礼前に真隣の同僚に話した。嫌われた事ではなく顔の事だ。隣のクラスの体育教師、佐伯先生に。

「有村先生は気にしないよなぁ。そういうの。でも、男の俺からみても顔がいいと思うぞ。二重で鼻も高くて。唇は薄いからちょっと薄情に見えちまうかもだけどな。」
「はぁ…。」
「嫌味かと思ったけど自覚ないのか先生。」
「自分の顔をとやかく思わないからな。」
「まぁ、それもそうか。客観視っつーかあんま自分がどう思われるか興味ないんじゃないか?」
「そこまでは…。身だしなみは気を付けてるしな。」
「それは付随する部分で元の素材のこと。」
「難しいこと言うなよ。」
「有村先生にはちょっと早かったか。」
「子供扱い…あ。」
「ん?」
「いや、何でもない。」

これかと思った。この扱い方が城築のプライドを傷つけたのかと。やはり子供と大人の狭間は難しい。
朝のHRをする為に赴いた教室は変わらず騒がしいが城築はちゃんと登校していた。安心して出席をとる。城築の名を呼ぶと返事はしたものの睨みつけられた。無理もないが初夏前までには良好な関係にならなければ。進学か就職かを密に話し合わなければならない時がくるのだから。思っているだけでは伝わらないのだから何とかしようと決意し今日も一日が始まった。
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