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システムの穴
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これで良かったのか悪かったのかはわからなかったが、一区切りついた事は確かだった。
それ以来そいつからの連絡はないし、喧嘩をしたメンバーもちゃんと任期を終えて(?)退院した。
私も一ヶ月を待たずに退院した。
こちらの病院は全くつまらん!
暇で暇で仕方ない。
外出さえなかなか出来ずにしかも外出の時間が限られていて短い。
もちろん飲む事もできないので我慢ができなかったのだ。
私の入院では利鞘はそれほどなかったが、メンバーの入院で月平均三百万円は下らなかった。
だがメンバーからもう少し利鞘を増やして欲しいと要望が絶えなかった。
二回目の入院でも給付金の明細書がメンバーのアパートに届く。
私の取り分が多いと不満を抱くのは仕方がない。
かと言ってあまりに増額するとこちらの取り分が少なくなってしまう。
少しずつ上げていかなくてはならなかった。
そうやって金をちゃんと渡してはいたが、やはり不正をするメンバーが現れた。
自分の口座ではあるが、保険料の入金や給付金の支払いなどの通帳とキャッシュカードは私が預かっていた。
当たり前のことだが、毎月の保険料の入金や保険会社からの給付金の振り込みなどがある為、私が全て管理していた。
そのシステムには盲点はあった。
給付金の受け取りの時、自分の通帳を黙って別の銀行の通帳に変えるのだ。
そうするともちろん給付金は保険料を入れていた通帳には入ってこない。
それを持って逃げるのだ。
逃げたメンバーをどうのこうのするわけにはいかない。
こちらも違法なやり方で動いていたのだから…。
当たり前といえば当たり前のことだったのかもしれなかった。
メンバーと言っても最初に入院させた男の知り合いといった程度の間柄だから、不義理をすることぐらい何とも思っていない奴がいても不思議ではない。
一人不義理をするメンバーが現れると他のメンバーからも不評が出る。
同じ事をする奴も出てきた。
仕方がない、逃げる奴を追う事はできない。
やがてメンバーは半分以下の私を入れて四人になった。
約三年の間何度か入院させたが、どんどん相手の取り分が多くなって私の配当が目に見えて減っていった。
その上、当初給付金は診断書を保険会社に出したら一週間ほどで通帳に入金があったのだが、半年ごとに何度も入院させていた為保険会社が入金に待ったをかけたのだ。
つまり審査をすると言うのだった。
回を重ねる毎に審査をする保険会社が増えていった。
そういった保険会社のうち何社かは二、三ヶ月の審査を得て入金があった。
だが、審査をした後に給付金がでない保険会社も出てきたのである。
理由は入院を必要とするとは認められない!…との返答だった。
そのことに関して保険会社と何度かやりとりをしたが、不服なら裁判でも起こしてくれても構わない…と強気に出でこられてはこちらに勝ち目は薄い。
私もいろんな保険の本を読んで知識を得ようとしていたが、勝てない勝負は意味がない。
結局五年近くやった保険金詐欺は辞めざるを得なかったのであった。
それ以来そいつからの連絡はないし、喧嘩をしたメンバーもちゃんと任期を終えて(?)退院した。
私も一ヶ月を待たずに退院した。
こちらの病院は全くつまらん!
暇で暇で仕方ない。
外出さえなかなか出来ずにしかも外出の時間が限られていて短い。
もちろん飲む事もできないので我慢ができなかったのだ。
私の入院では利鞘はそれほどなかったが、メンバーの入院で月平均三百万円は下らなかった。
だがメンバーからもう少し利鞘を増やして欲しいと要望が絶えなかった。
二回目の入院でも給付金の明細書がメンバーのアパートに届く。
私の取り分が多いと不満を抱くのは仕方がない。
かと言ってあまりに増額するとこちらの取り分が少なくなってしまう。
少しずつ上げていかなくてはならなかった。
そうやって金をちゃんと渡してはいたが、やはり不正をするメンバーが現れた。
自分の口座ではあるが、保険料の入金や給付金の支払いなどの通帳とキャッシュカードは私が預かっていた。
当たり前のことだが、毎月の保険料の入金や保険会社からの給付金の振り込みなどがある為、私が全て管理していた。
そのシステムには盲点はあった。
給付金の受け取りの時、自分の通帳を黙って別の銀行の通帳に変えるのだ。
そうするともちろん給付金は保険料を入れていた通帳には入ってこない。
それを持って逃げるのだ。
逃げたメンバーをどうのこうのするわけにはいかない。
こちらも違法なやり方で動いていたのだから…。
当たり前といえば当たり前のことだったのかもしれなかった。
メンバーと言っても最初に入院させた男の知り合いといった程度の間柄だから、不義理をすることぐらい何とも思っていない奴がいても不思議ではない。
一人不義理をするメンバーが現れると他のメンバーからも不評が出る。
同じ事をする奴も出てきた。
仕方がない、逃げる奴を追う事はできない。
やがてメンバーは半分以下の私を入れて四人になった。
約三年の間何度か入院させたが、どんどん相手の取り分が多くなって私の配当が目に見えて減っていった。
その上、当初給付金は診断書を保険会社に出したら一週間ほどで通帳に入金があったのだが、半年ごとに何度も入院させていた為保険会社が入金に待ったをかけたのだ。
つまり審査をすると言うのだった。
回を重ねる毎に審査をする保険会社が増えていった。
そういった保険会社のうち何社かは二、三ヶ月の審査を得て入金があった。
だが、審査をした後に給付金がでない保険会社も出てきたのである。
理由は入院を必要とするとは認められない!…との返答だった。
そのことに関して保険会社と何度かやりとりをしたが、不服なら裁判でも起こしてくれても構わない…と強気に出でこられてはこちらに勝ち目は薄い。
私もいろんな保険の本を読んで知識を得ようとしていたが、勝てない勝負は意味がない。
結局五年近くやった保険金詐欺は辞めざるを得なかったのであった。
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