28 / 132
28話 前世で深夜美少女百合アニメを見ていた経験が、ゲーム世界転生で役立ちます。深夜美少女百合アニメはちゃんと見ましょう
しおりを挟む街を逃げ出す前に、囲まれてしまう。
突破は、出来そうにない。
「人違いなら説明してよ」
「そうよ、何も私達はまだ貴女が本当に上林月恵だって知りもしないし」
上林月恵?それが、私の前世での名前なのかしら。
そう言われてみると、そうなのかしらとも思う。
「私が上林月恵だと言われたら」
「そんな気もしてきたわ」
「何よそれ!」
「こいつ、本当に上林月恵なんじゃないの!」
次々と、私を囲んだ群衆が騒いでいる。
「だとしてもダメージは与えるなよ」
?私を殺すんじゃないのかしら。
「そうだよ」
「ゲームの中で殺したって、転送されるだけだよ」
あー、そういう事ね。
この場にいる人達は、私が生きていて、現実世界からログインしてるだけだと思っているんだわ。
「そうだそうだ」
「そうよ、皆落ち着いてね」
私を囲む群衆が、私に攻撃をしないように、宥めるように変わっていく。
「お前ら、誰も手ぇ出すなよ」
「殺しちまったら逃げられるってことだ」
けれど、私はこのゲームに転生したわけで、もしこのゲームで殺されたらどうなるんでしょうか。
まだこのゲームのルールもシステムもよくわかっていないけれど。
この場の群衆がいうように、普通MMORPGでは、死んだプレイヤーはその場から別の場所に転送され復活される。
普通にMMORPGを遊んでいるならばの話しだけれどね。
深夜美少女百合アニメで、MMORPGの世界に転生・ログアウトできなくなったなんて類の場合、ゲームの中で死んだら、
転生者もログアウトできないプレイヤーも死んでしまうっていうのが、定番よね。
前世で、そんな深夜アニメをみていた気がするわ。
前世の私が、深夜の美少女百合アニメを好きで良かったわ。
この場で死んで転送逃げ、なんて手段が通用しそうにない事が、前世での私の経験が今も記憶として残って私を助けてくれる。
やっぱり、授業中眠ってでも、深夜の美少女百合アニメは見ておくべきなのよ。
録画ではなく、リアルタイムで見ていた気がするわ。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる