婚約破棄されたので元婚約者を奪っていった妹に呪いの人形まで奪われます。 私の物をなんでも欲しがり奪っていく妹は死んだようです。ざまぁww

甘いからあげ

文字の大きさ
1 / 1

婚約破棄ですか。ありがとうございます。無能婚約者は婚約破棄の手続きだけは手際が良かった

しおりを挟む
 「エルミニク、君に婚約破棄を告げる」
 はぁ?この馬鹿、正統な理由も告げずに婚約破棄ですって。
 正統な理由なんてないでしょうが、理由は分かります。
 あからさまに私の妹ミリエンヌと出来ているのだから、ミリエンヌと結婚したいんでしょう。
 「正統な理由を言いなさい。私に非なんてないから、正統な理由なんてないでしょうけどね」
 「真実の愛に目覚めたんだ。驚かないで聞いて欲しいんだが、君の妹のミリエンヌを真に愛しているんだ」
 「うわぁー驚いたー」
 驚くわけがない。まさかこの馬鹿はあんなにばればれの僕達出来ちゃってます、やっちゃってます感出しておいて
バレてないとでも思っていたのだろうか。
本気でバレてないと思っているのなら、この馬鹿婚約者の唯一尊敬できる点になるだろう。
 「あまり驚いていないね」
 「当然よ。ばれっばれよ」
 まぁ、そんな事はどうでもいいわ。
正統な理由を言いなさいと聞いているのに、1文字も正統な理由がない。
 「正統な理由を言いなさいと聞いたのよ、理由は分かったけれどそれは正統な理由ではないわね」
 「うん。まぁそうなるよね、正統性はない。だから慰謝料は1500万カッパー出す。それでどうかな」
 馬鹿のくせに正統性がないという事は分かったのか。
 私が思ってるよりこの馬鹿は知能があったみたい。今まで過剰に馬鹿だと思ってたのだから謝っておかなければ。
 「私は謝らないといけないわ。貴方が自身に正当な理由がないと分かるなんて思っていなかったから。
貴方って少しは知能があったのね」
 「そうか、まぁその間違ってた認識は許すよ。婚約破棄に関しては僕が悪いからね」
 1500万カッパーか。少なすぎる。
が、このろくに男爵令息としての仕事が出来ないボンクラが出せる額としては妥当な額か。
 1億カッパーの慰謝料を払うと契約させても、払えないなら意味もない。
 契約した慰謝料を払えないなら奴隷にすることもできるが、こんな馬鹿無能奴隷いても困る。
奴隷が命で責任取れない問題を起こした場合所有者に賠償金が請求される事もある。
まして私はモンテルラン家男爵令嬢、元婚約者の奴隷が問題を起こせばモンテルラン家にも私の面子にも
泥が塗られる。
 「1500万カッパー。それでいいわ。婚約破棄の手続きをしましょう」
 「後からなかった事にしてくれと言われても困るからね。2枚の契約書を用意したからお互いに1枚ずつ保管しておこう」
 誰が言うかボケ。
 「はいはい、絶対ないから」
 お互い2枚の契約書にサインして1枚ずつ契約書を持つ。
 「はい、1500万カッパー」
 早い。この無能が今までここまで手際が良かった事はなかった。
 「準備がいいわね。婚約してる時にもその手際の良さで仕事してくれたら良かったのにね」
 「馬車も用意しておいたし、君の荷物もまとめておいた」
 「驚いたわ。貴方って、思ってたより手際がi---」
 「はい、それではさようなら。ミリエンヌとの結婚式には招待するよ」
 誰が行くか。
 言葉を遮られ、御者が後ろで待ち構えていたので屋敷を出た。
 ろくな思い出も未練もない。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?

猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」 「え?なんて?」 私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。 彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。 私が聖女であることが、どれほど重要なことか。 聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。 ―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。 前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ! 

タヌキ汁
ファンタジー
 国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。  これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

婚約破棄されましたが、帝国皇女なので元婚約者は投獄します

けんゆう
ファンタジー
「お前のような下級貴族の養女など、もう不要だ!」 婚約者として五年間尽くしたフィリップに、冷たく告げられたソフィア。 他の貴族たちからも嘲笑と罵倒を浴び、社交界から追放されかける。 だが、彼らは知らなかった――。 ソフィアは、ただの下級貴族の養女ではない。 そんな彼女の元に届いたのは、隣国からお兄様が、貿易利権を手土産にやってくる知らせ。 「フィリップ様、あなたが何を捨てたのかーー思い知らせて差し上げますわ!」 逆襲を決意し、華麗に着飾ってパーティーに乗り込んだソフィア。 「妹を侮辱しただと? 極刑にすべきはお前たちだ!」 ブチギレるお兄様。 貴族たちは青ざめ、王国は崩壊寸前!? 「ざまぁ」どころか 国家存亡の危機 に!? 果たしてソフィアはお兄様の暴走を止め、自由な未来を手に入れられるか? 「私の未来は、私が決めます!」 皇女の誇りをかけた逆転劇、ここに開幕!

さようなら、たったひとつの

あんど もあ
ファンタジー
メアリは、10年間婚約したディーゴから婚約解消される。 大人しく身を引いたメアリだが、ディーゴは翌日から寝込んでしまい…。

真実の愛に婚約破棄を叫ぶ王太子より更に凄い事を言い出した真実の愛の相手

ラララキヲ
ファンタジー
 卒業式が終わると突然王太子が婚約破棄を叫んだ。  反論する婚約者の侯爵令嬢。  そんな侯爵令嬢から王太子を守ろうと、自分が悪いと言い出す王太子の真実の愛のお相手の男爵令嬢は、さらにとんでもない事を口にする。 そこへ……… ◇テンプレ婚約破棄モノ。 ◇ふんわり世界観。 ◇なろうにも上げてます。

あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?

水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが… 私が平民だとどこで知ったのですか?

英雄一家は国を去る【一話完結】

青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。 - - - - - - - - - - - - - ただいま後日談の加筆を計画中です。 2025/06/22

処理中です...