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婚約破棄ですか。ありがとうございます。無能婚約者は婚約破棄の手続きだけは手際が良かった
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「エルミニク、君に婚約破棄を告げる」
はぁ?この馬鹿、正統な理由も告げずに婚約破棄ですって。
正統な理由なんてないでしょうが、理由は分かります。
あからさまに私の妹ミリエンヌと出来ているのだから、ミリエンヌと結婚したいんでしょう。
「正統な理由を言いなさい。私に非なんてないから、正統な理由なんてないでしょうけどね」
「真実の愛に目覚めたんだ。驚かないで聞いて欲しいんだが、君の妹のミリエンヌを真に愛しているんだ」
「うわぁー驚いたー」
驚くわけがない。まさかこの馬鹿はあんなにばればれの僕達出来ちゃってます、やっちゃってます感出しておいて
バレてないとでも思っていたのだろうか。
本気でバレてないと思っているのなら、この馬鹿婚約者の唯一尊敬できる点になるだろう。
「あまり驚いていないね」
「当然よ。ばれっばれよ」
まぁ、そんな事はどうでもいいわ。
正統な理由を言いなさいと聞いているのに、1文字も正統な理由がない。
「正統な理由を言いなさいと聞いたのよ、理由は分かったけれどそれは正統な理由ではないわね」
「うん。まぁそうなるよね、正統性はない。だから慰謝料は1500万カッパー出す。それでどうかな」
馬鹿のくせに正統性がないという事は分かったのか。
私が思ってるよりこの馬鹿は知能があったみたい。今まで過剰に馬鹿だと思ってたのだから謝っておかなければ。
「私は謝らないといけないわ。貴方が自身に正当な理由がないと分かるなんて思っていなかったから。
貴方って少しは知能があったのね」
「そうか、まぁその間違ってた認識は許すよ。婚約破棄に関しては僕が悪いからね」
1500万カッパーか。少なすぎる。
が、このろくに男爵令息としての仕事が出来ないボンクラが出せる額としては妥当な額か。
1億カッパーの慰謝料を払うと契約させても、払えないなら意味もない。
契約した慰謝料を払えないなら奴隷にすることもできるが、こんな馬鹿無能奴隷いても困る。
奴隷が命で責任取れない問題を起こした場合所有者に賠償金が請求される事もある。
まして私はモンテルラン家男爵令嬢、元婚約者の奴隷が問題を起こせばモンテルラン家にも私の面子にも
泥が塗られる。
「1500万カッパー。それでいいわ。婚約破棄の手続きをしましょう」
「後からなかった事にしてくれと言われても困るからね。2枚の契約書を用意したからお互いに1枚ずつ保管しておこう」
誰が言うかボケ。
「はいはい、絶対ないから」
お互い2枚の契約書にサインして1枚ずつ契約書を持つ。
「はい、1500万カッパー」
早い。この無能が今までここまで手際が良かった事はなかった。
「準備がいいわね。婚約してる時にもその手際の良さで仕事してくれたら良かったのにね」
「馬車も用意しておいたし、君の荷物もまとめておいた」
「驚いたわ。貴方って、思ってたより手際がi---」
「はい、それではさようなら。ミリエンヌとの結婚式には招待するよ」
誰が行くか。
言葉を遮られ、御者が後ろで待ち構えていたので屋敷を出た。
ろくな思い出も未練もない。
はぁ?この馬鹿、正統な理由も告げずに婚約破棄ですって。
正統な理由なんてないでしょうが、理由は分かります。
あからさまに私の妹ミリエンヌと出来ているのだから、ミリエンヌと結婚したいんでしょう。
「正統な理由を言いなさい。私に非なんてないから、正統な理由なんてないでしょうけどね」
「真実の愛に目覚めたんだ。驚かないで聞いて欲しいんだが、君の妹のミリエンヌを真に愛しているんだ」
「うわぁー驚いたー」
驚くわけがない。まさかこの馬鹿はあんなにばればれの僕達出来ちゃってます、やっちゃってます感出しておいて
バレてないとでも思っていたのだろうか。
本気でバレてないと思っているのなら、この馬鹿婚約者の唯一尊敬できる点になるだろう。
「あまり驚いていないね」
「当然よ。ばれっばれよ」
まぁ、そんな事はどうでもいいわ。
正統な理由を言いなさいと聞いているのに、1文字も正統な理由がない。
「正統な理由を言いなさいと聞いたのよ、理由は分かったけれどそれは正統な理由ではないわね」
「うん。まぁそうなるよね、正統性はない。だから慰謝料は1500万カッパー出す。それでどうかな」
馬鹿のくせに正統性がないという事は分かったのか。
私が思ってるよりこの馬鹿は知能があったみたい。今まで過剰に馬鹿だと思ってたのだから謝っておかなければ。
「私は謝らないといけないわ。貴方が自身に正当な理由がないと分かるなんて思っていなかったから。
貴方って少しは知能があったのね」
「そうか、まぁその間違ってた認識は許すよ。婚約破棄に関しては僕が悪いからね」
1500万カッパーか。少なすぎる。
が、このろくに男爵令息としての仕事が出来ないボンクラが出せる額としては妥当な額か。
1億カッパーの慰謝料を払うと契約させても、払えないなら意味もない。
契約した慰謝料を払えないなら奴隷にすることもできるが、こんな馬鹿無能奴隷いても困る。
奴隷が命で責任取れない問題を起こした場合所有者に賠償金が請求される事もある。
まして私はモンテルラン家男爵令嬢、元婚約者の奴隷が問題を起こせばモンテルラン家にも私の面子にも
泥が塗られる。
「1500万カッパー。それでいいわ。婚約破棄の手続きをしましょう」
「後からなかった事にしてくれと言われても困るからね。2枚の契約書を用意したからお互いに1枚ずつ保管しておこう」
誰が言うかボケ。
「はいはい、絶対ないから」
お互い2枚の契約書にサインして1枚ずつ契約書を持つ。
「はい、1500万カッパー」
早い。この無能が今までここまで手際が良かった事はなかった。
「準備がいいわね。婚約してる時にもその手際の良さで仕事してくれたら良かったのにね」
「馬車も用意しておいたし、君の荷物もまとめておいた」
「驚いたわ。貴方って、思ってたより手際がi---」
「はい、それではさようなら。ミリエンヌとの結婚式には招待するよ」
誰が行くか。
言葉を遮られ、御者が後ろで待ち構えていたので屋敷を出た。
ろくな思い出も未練もない。
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