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1話 「お前は女なんだから!女らしくしろっ!」はぁー、なんでお父様はこうなんでしょうか。口を開けば『女らしくしろ!!』『女なんだから!!』

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 「お前は女だろう!!わけの分からない事を言うな!!」
はぁ。頭の悪い理解の足りないお父様が今日も頭の悪い理解の足りない発言をします。
 「お前は女なんだから!!女らしくしろっ!!
お前は元々容姿も悪いんだから!!せめて女らしくしていないと誰も嫁に貰ってくれないぞ!!」
はぁー、なんでお父様はこうなんでしょうか。
口を開けば『女らしくしろ!!』『女なんだから!!』
私のように男でも女でもない性別のない人間が苦しんでいようとそんな事興味もないようです。
何故、そんなに理解が足りないのですか。
少しは理解して下さい。
 「はぁー。お父様って本当に馬鹿で理解が足りないわね。私は男でも女でもないのよ。
いい加減分かってよ。お父様って本当馬鹿ねぇ。
お父様のような社会的強者って、私のように苦しんでる社会的弱者の事なんて考えもしないのね。
最低ね。私のような人間は、苦しいのよ。
いいわよね、お父様のような心も体も男性で何も辛い事も悩みも苦しみもないような人は」
 お父様のような人が大嫌いです。憎んでいます。
お父様のような社会的強者は人を傷つけるのです。
人の痛みも苦しみもまったく分からず分かろうともしないのです。
自分が正しいと思い込んでるのです。
体が男性なら心も男性だ体が女性なら心も女性だと思い込んでいるのです。
そんなに単純な人ばかりではないのです。
 「うるさい!!お前の心が男でも女でもどうでもいい!!
女らしくしろと言っているんだ馬鹿が!!
お前のような容姿の悪い出来損ないの娘はピンチョン男爵家には必要ない!!
早く嫁の貰い手を見つけてとっとと出ていけっ!!
二度と帰ってこなくていい!!二度と帰ってくるな!!
もう、この際お前のような容姿の悪い娘に期待だとしていない!!
商人でも騎士でも聖職者でも学者でも構わん!!
家柄の良い優秀な結婚相手はミリリアに期待する!!
家督もミリリアに継がせる!!
結婚が嫌だというならそれも構わん!!
出ていけ!!二度と帰ってくるな!!」
 「そうよエイリア!!貴女はいつも心が男でもない女でもないって事を理由に文句をつけるだけで何もしない!!
貴女の心がどうだろうと勝手だけどね!!だから助けてくれだの!!理解してくれだの!!
貴女は何様なのかしら!?
貴女の心の事なんて貴女の中に留めておきなさい!!
この世界は貴女の心を理解するために存在するわけじゃないわ!!」
はぁ、お母様もいつもこう。
何も理解しようとしないのです。
お母様は体も心も女性で、殿方に媚びるのが得意なのです。
お母様がこんな殿方に媚びる事だけが取り柄のクソ女性だなんて恥ずかしいです。

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