素直になれなくて

吉野ゆき

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揺れる

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駅へ着くと、ちょうどよく電車が入ってきた。

こっち方面へ行くの、久しぶりだな。


私は電車に乗り込み、空いてる席へ座った。


そういえば、ちょっと思ったんだけど…駅に来るのは吉哉さんだよね?

他の人…例えば鈴原さんが来たりとか、しないよね?


少し不安になってきた。


だって、うまく喋れる自信ない。

どう『有原専務の奥さん』を演じればいいか、もうわからない。


駅に着くと、電車に乗っていたスーツを着たほとんどの人が一緒に降りてきた。

ここら辺は会社が多いのだろうか?


とりあえず人に揉まれながら吉哉さんに電話をかける。

すると、ちょうど今着くところだと言う。


辺りを見渡すと…いた。

道路を挟んで向かい側に吉哉さんの姿を発見した。


反対の信号が黄色になったのでこっちはもうすぐ青になる。

私は横断歩道の一番前を陣取っていた。

吉哉さんもこっちを見た。
どうやら私に気づいたらしい。
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