「メジャー・インフラトン」序章4/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節JUMP! JUMP! JUMP! No1)

あおっち

文字の大きさ
59 / 85
第9章 敵の陽動作戦、急襲!神の軍隊。

第4話 見ろ!これが急襲攻撃の勇姿だ!

しおりを挟む
 6機一斉にエアーブレーキが開いた。
 同時に強烈なGが掛かるオービター6機。
 シャトルの全機の減速が始まったのだ。

 ((  ガガガガガー! ))
 
( ギシッ!ギシギシッ! )

 ガクーンと制動によるGがスタッフを襲う。きしみ音がする機内。
 
 その各オービター正面から見ると、バナナの皮を後ろから4方に開くようにエアブレーキの隔壁が開く2番機から6番機。
 
 さらに、派手に光って燃える突入炎。
 
 1枚エアブレーキを失ったマズル大隊長機は3方に大きな隔壁が開き、ふた回り小さなエアブレーキの隔壁が開いていた。大きな3枚の隔壁を忙しく左右に振りながら機体を安定させてエアブレーキを掛けているのだ。
 
 1番機を中心に落下の様子をみると、4枚全ての隔壁が開いた2番機と3番機には大きなブレーキがかかり、1番機の後方へ引き上げられた様に映った。
 
 他の2機より早いスピードで落下する1番機。
 
 それにワンテンポ、ズレて降下してくる2番機、3番機だった。そして、4番機、5番機、6番機と続いた。

(( シュパン!ゴーッ! ))
(( キーン、シュッ、シュッパン!ゴー! ))
(( シュッ、シュッ、シュゴゴー! ))
 
 副機長以下7名が新人スタッフといっても、自衛隊40メートル級のシャトルではバルトシュ・カミンスキ訓練第1大隊長やジェシカ・スミス訓練第2大隊長らと共に、何度も訓練していた彼らなのだ。
 
 が、しかし40メートル級の中型オービターの速度を遥かに超える120メートル級のオービターのトップスピードからの減速は、初めて搭乗するスタッフにはかなりキツいのかも知れなかった。
 
 この台湾攻防戦参加のマズル隊長機から6番機までの機長と、苫小牧待機組みの7番機から10番機の機長は全て大型シャトルの開発から訓練を重ねたプロフェショナルなのだった。
 
 目をつむって我慢する新人スタッフたち。
 
 副機長のオナー大尉が苦しそうに機長を見ると、ルフェーブル大佐は普段と変わらない調子で機体のチェックをしていた。
 
 まだまだ経験の浅い自分を恥じた副機長だった。
 40メートル級の自衛隊シャトルで調子こいていた自分。先程、機長に食って掛かっていた自分が恥ずかしくなった。
 
 しばらくすると2番機3番機が、ルフェーブルの1番機に減速スピードを合わせて3機が並んだ。
 
 機内から見える、空の奥には4番機から6番機が一斉に並んだ。
 
 それから減速によるGも穏やかになってきた。
 ここから各機、各々の現場に急襲するのだった。
 
「では、2号機、3号機。武運長久を!第2群、5番、6番機も武運長久を!」
 

(( ラジャー! ))

 
 各機長たちが一斉に答えた。
 
 まだまだ大気圏突入炎が消えていない6機。
 
 ルフェーブルの1番機と第2群の4番機は大金門島北部上空へ。
 
 2番機と5番機は島の東方面上空。
 3番機と6番機は島の西方面上空にいくのだ。
 
 第1群と第2群の光の束が、美しい突入炎の尾を引きながら3方向にゆっくり分かれて行った。
 
 減速に伴い、次第に突入炎が消え始めた。
 
 地球に向かって、逆様になっているオービターはゆっくり回転し、コクピットを上に戻した。
 
 コクピットから見える高高度上空の、昼の地球の姿。
 
 まだ成層圏下部で落下し続けているのだ。
 各機に映る成層圏の、透明で美しい地球の姿。
 
 ルフェーブル機長が、副機長に指示を出した。
 これから逆噴射をしてHARMOR放出速度の時速500キロまで減速するのだ。
 
 まず減速が終わると、最初に第1群のアタッカー・HARMORを放出。その後、オービターがブレイク(反転急上昇)しながら第2群のコマンダー・HARMORの放出をする。
 
 そして、再びオービターの高度が上がると、最後は第3群のスナイパー・HARMORを放出する。
 
 オービターは迎撃安全高度の2万メートル以上で迎撃避難・待機するのだ。
 
 その高高度へ、オービターを上げるためにはメインブースターを最大噴射しなければならない。

 逆噴射と時間と同じく、メインブースターのアイドリング準備も同時に始まるのだった。
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

忘却の艦隊

KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。 大型輸送艦は工作艦を兼ねた。 総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。 残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。 輸送任務の最先任士官は大佐。 新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。 本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。    他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。 公安に近い監査だった。 しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。 そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。 機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。 完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。 意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。 恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。 なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。 しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。 艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。 そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。 果たして彼らは帰還できるのか? 帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

大東亜戦争を有利に

ゆみすけ
歴史・時代
 日本は大東亜戦争に負けた、完敗であった。 そこから架空戦記なるものが増殖する。 しかしおもしろくない、つまらない。 であるから自分なりに無双日本軍を架空戦記に参戦させました。 主観満載のラノベ戦記ですから、ご感弁を

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

本能寺からの決死の脱出 ~尾張の大うつけ 織田信長 天下を統一す~

bekichi
歴史・時代
戦国時代の日本を背景に、織田信長の若き日の物語を語る。荒れ狂う風が尾張の大地を駆け巡る中、夜空の星々はこれから繰り広げられる壮絶な戦いの予兆のように輝いている。この混沌とした時代において、信長はまだ無名であったが、彼の野望はやがて天下を揺るがすことになる。信長は、父・信秀の治世に疑問を持ちながらも、独自の力を蓄え、異なる理想を追求し、反逆者とみなされることもあれば期待の星と讃えられることもあった。彼の目標は、乱世を統一し平和な時代を創ることにあった。物語は信長の足跡を追い、若き日の友情、父との確執、大名との駆け引きを描く。信長の人生は、斎藤道三、明智光秀、羽柴秀吉、徳川家康、伊達政宗といった時代の英傑たちとの交流とともに、一つの大きな物語を形成する。この物語は、信長の未知なる野望の軌跡を描くものである。

処理中です...