「メジャー・インフラトン」序章4/7(僕のグランドゼロ〜マズルカの調べに乗って。少年兵の季節JUMP! JUMP! JUMP! No1)

あおっち

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第13章 敵の名はチャイニーズ・アクシス。

第1話 対馬の教訓。

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 早朝の北海道・苫小牧港湾の全域に響く避難警報。

( ゥーウー、ゥーウー、ゥーウー。 )
 
 国の管理する建物以外、一般市民はすでに昨晩から一斉に北海道、内陸部へ避難を始めていた。

 それは、昨年の敵AXISによる対馬侵攻の苦い経験があったからだった。
 
 ーー 2037年8月未明の対馬。
 
 突然起きた、敵・AXIS南北朝鮮軍の対馬侵略と、その侵略直前に、行われた敵の破壊工作。
 
 対馬市の上下水道・通信・エネルギーなどのインフラ施設が真っ先に破壊されたのだ。
 
 特にエネルギー施設、役場など公共施設、通信施設、病院などでの爆破テロが同時に行われた。

 対馬へ渡った観光客に扮したAXIS便意兵(私服を来た兵士)や、買収された地元住民、親中・親韓派による破壊工作が行われ、侵略の初動時でも大勢の一般市民が犠牲となったのだ。
 
 その痛手を学んで、日本全国の港湾市町村では即時避難の対応訓練も市民レベルで行っていた。
 
 対馬戦役(対馬侵略)以来、全力対応が出来るよう、自衛隊や日本国陸軍によるインフラ、各主要施設での警備が強化されたのだ。
 
 着上陸予想地点の上下水道・通信・エネルギーなどライフラインには、新型の20式戦車改や地対空部隊、地対地ミサイル防衛部隊が常駐するようになっていた。
 
 敵の奇襲部隊・着上陸予想地点は、すでに各方面からは、出てはいた。
 
 スパコンのシーラスマザーや、シーラス・NATO共同参謀本部分析による初期の着上陸予想地は、広尾地区、浦河地区、石狩・札幌・小樽地区だった。
 
 苫小牧地区は最初から予想地点が、意図的に外されていたのだ。
 
 千歳シーラスワンの立っての進言により、外れていた苫小牧市地区を日本政府は、しぶしぶ防衛点に入れる始末だった。
 
 その代わり、苫小牧防衛は予算外と言う事で、旧式の防衛兵装、装備配置となり、他の地区よりかなり手薄な体制だった。
 
 これも与野党に今だに居る、親中・新韓派や、在日議員の妨害によるものだった。
 
 手薄な防衛体制になっていた苫小牧周辺市町村は、千歳シーラスワンが主導し避難から、直上陸時の防衛体制を構築していた。しかし、石狩・札幌地区に比べ、10分の1にも満たない戦力であった。
 
 早朝から苫小牧市、および周辺町村の全市民は内陸への避難をしていたのだ。
 
 日本政府予想は、敵をあえて苫小牧に誘うような、売国的に情けない分析だったのだ。
 
 しかし、我が千歳シーラスワンの敵AXISの着上陸予想、メインターゲットは、苫小牧市と確定していたのだ。
 
          ◇

 ガランとした苫小牧市内。
 
 そして港。
 
 その港を見下ろす国道沿いに立つ4階建ての古いビル。
 苫小牧港湾管理組合のビルだった。
 組合4階の、一室だけ電気が付いていた。
 
( チリリリーン♪チリリリーン♪ )
 
 その苫小牧港湾管理組合の事務室に鳴る電話。

 高齢の女性事務員が電話を取った。
 
「はい~港湾組合です。苫小牧港湾組合管理事務……あー、メグちゃんおはよう。工藤さんから電話くれたみたいで、すぐに出られなかったわ。あはは。んでさ、組合長が朝4時待機だって言うから、そんなもの若い人にまかせな……え?そこの、保安署じゃない?ぇ、えっ?第1管区海上保安、庁~の方。ああ海保さんですね。はい。えっ?ちょっと待って下さい。赤坂のメグちゃんじゃないの?声が似て……。はい。いつもの井上さんの事務の方じゃなく?そこの海上保安署じゃなく?えっ小樽!小樽の保安本部?アズマさん。あ、あ、初めまして。そこの保安署の赤阪のメグちゃんだと。御免なさい。」
 
 その港湾組合事務所ビルの近く、苫小牧海上保安署が入っている苫小牧港湾合同庁舎ビルの一室。
 
----  白い毛筆で赤阪と書かれた黒い名前札。

 その後ろで、頭から血を流して机に倒れ込む女性署員。

 鮮血が机から滴り落ちる。-----

 
「えっ?はい。まぁ私達はまだ避難していません。と、言うより日本国軍と自衛隊さん信じてるので最後まで残りますよ。やっぱり戦争になるの?先週から、戦車とか兵隊さん乗った車や自衛隊の人達がウチの前のビルを通っていたからもう、イヤだったのよ。回覧板は回って来て、知ってたけどさ、えっ?はい?」
 
 恐らく、電話の人の話を聞かないで、一方的に話そうとしているんだろうなぁと思いながら、呆れて見る男性。
 
 得意になって話してんだろうなあ、と思い冷たい目で、調子の良い高齢の女性事務員を見ていた。

「えっ、何ですか?だから一杯戦車とか……。あーまぁ、もちろん危険を感じた時は直ぐ避難し……えっ、えっ?ちょっと!パナマの貨物船の数って。ちょっと待ってください。組合長に代わります。」
 
 調子よく話をするが、対応がメンドーだなぁと感じると、直ぐに助けの手を求める女性事務員。
 受話器を押さえて、窓の脇に立って外を見る男性を呼んだ。
 
「組合長。海保さんだって。それもそこの海上保安署でなく、小樽の本部だって。」
 
 窓際から身軽に動き出す男性。
 事務員が受話器を持って手を伸ばしている。
 
「あ~ハイハイ。ハイ代わりますよ。小樽の本部って。なんだろ?保安署の井上君はどうしたんだ。おっとっと。」
 
 受話器を受け取った男性は椅子を反対に座り、腕を椅子の背もたれに乗せた。
 
 何の話か予想が付いた女性事務員は同じく隣の椅子に座りノートパソコンを操作を始めた。

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