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第13章 敵の名はチャイニーズ・アクシス。
第3話 目撃!謎の少女の銃撃。
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気持ちを入れ替える為に深呼吸をしてから、陸屋根で立ち上がり周りを見渡した。
風が少しきつかった。
6月早朝の北海道。
寒気が来る組合長だった。
「あぁ、ブルブルッ。あ~ゆるくないわぁ。上着来てこえば良かったべさ。さみぃ~。う~。寒っ。」
国道など、一台も車が走っていない。
風の音しかしない苫小牧の景色だった。
ずっと昨日の夕方から夜中まで鳴っていた避難サイレンも止んでいた。
日の出が始まるのだろう、灰色の空に薄っすらと水色の空が広がって来た。
組合長が、港湾や海を見ると大型の貨物船やLPガス船など港から遠く離れて浮かんでいる。
ほとんどの船が港から避難した様だった。
先程、海上保安庁から中央ふ頭にパナマ国籍の貨物船が避難せず居ると聞いていたので、すかさず望遠鏡を覗く組合長。
やはり中央北に3隻いる。国籍も、パソコンで確認したパナマ国籍の貨物船だった。
中央南にも4隻。そして、浜厚真。
手をかざして見てから、単眼鏡を覗いた。
東側の浜厚真の海岸から約500メートル程の近海に3隻の投錨している貨物船を確認出来た。波のない沿岸に浮かんでいたのだ。
組合長は腕を組んで渋い顔をした。
スマハンドで海上保安庁に連絡する組合長。
「あ、もしもし。お世話になります~、苫小牧港湾組合の八雲です~。小樽、第1管区さんですか。先程お電話頂いた八雲です~。確か、女性の課長さんでアズマさんかな。あ、そうです。そのアズマさんです。お願いいたしますぅ~。」
電話とつないだまま、電気が着いているフェリーターミナル1階の港湾管理事務所を再び望遠鏡で覗いた。高橋副組合長や女性事務員がいるハズなのだ。
「なんだ、電気ついてるし。高橋居るんじゃないか。なんでアイツ、電話に出ないんだ。あれっ。ん~、えっ。なんだ。なんだ!」
いきなり、単眼鏡を目から外した。
何か異変に気が付く組合長だった。
一旦、深呼吸してから、倍率を渋い顔をしながら上げる。倍率がどんどん上がる単眼鏡。
「ん?このボタンか?ん~……。えっ?」
再び驚いて、単眼鏡から目を外し、裸眼で遠くのフェリーターミナルを見る。
フェリーターミナル東側に向かって黄色い回転灯を回しながら組合の作業用トラックが確認出来た。
単眼鏡の持ち主の斎藤検査官が乗っているのだろう。
斎藤とベテランの山本検査官が、恐らく警告をしても係留し続ける外国の貨物船を調べに行ったのかも知れない。
彼らは責任感が強く、夜勤が終わった後でも活動したと思われた。
「山さんも、貴明も、まだ仕事してたのかぁ?まぁ、いい。」
しかし、先程事務室に何人か人が倒れている様に見えた組合長。
もう一度、恐る恐る事務室を倍率を上げて覗くと、手前に肩から血で真っ赤に染まったカーキ色の作業着を着て倒れる男性。
高橋と思われる。
そして、手前の高橋の奥には、白いカッターシャツの女性2人も床に倒れていた。
「うぎゃー!高橋っ高橋っ。うわー遅かった。うわー。どうしよう。うわー!」
その時、スマハンドが海保に繋がった。
( もしもし、海上保安庁の東です。八雲さん。八雲さん?どうされました。)
「うー!うっ、うっ。うー。」
( どうされましたか。聞こえてますか?八雲組合長。聞こえます? )
「高橋が、高橋が撃たれました。(えっ?誰が撃たれたんですか?)後、早乙女さん、川橋さんも倒れてる。(八雲さん、場所はどこですか。八雲さん。)うっ。早乙女さん達家に返せば良かった。ご両親も避難してるのに。涼子ちゃん(早乙女)来月結婚するはずなのに。うっ。大変な事をしてしまった。私も後片づけしますって、涼子ちゃんが、川ちゃんも、言ったの断れば良かった。うっ。うっ。」
( 八雲さん!八雲さんはいまどこにいますか? )
「ううっ。僕ぁ港湾組合ビルの陸屋根に登って見てます。」
( 八雲さん、八雲さんが見た、倒れているのを見たのは、何処ですか? )
「はいぃ。苫小牧フェリーターミナルビルで部下が倒れ……。うっ。うっ。」
( 聞いてたな田中……。苫小牧警察、苫小牧日本国海軍へ緊急出動要請。(はい。)八雲さんそのターミナルビル、どうなってますか?もし、八雲さんが無理ならけっこうですよ。大丈夫ですか?無理せず、八雲さん達も早く組合ビルから退避して下さい。 )
「いや、組合の責任があります。ここは湾岸から離れてますし。えー、……隣の役場の出張所も人が倒れてます。うーなんという。うっ、うっ。あと、3階ーっ。3階も電気ついてる、あそこはー、ビル管理の事務所か?電気は付いていますが人は見えません。戸が開いたままです。あ、ガラスが1枚、鉄砲に撃たれたように割れてます。あとー、」
海上保安庁第1管区本部がある小樽。
小樽もチャイニーズ・アクシスの侵攻候補だっため銭函から積丹半島に至る湾岸で1級の警備体制を取っていた。特に新稼働した核融合原発がある泊村はフランス海軍と協力して厳重な防護体制を取っていたのだ。
その中で、海上保安庁へシーラスが潜入員として東久子3等海上保安監を潜伏させたのだ。
東は、八雲組合長との電話を、チーム5人で聞いていた。
部下達は直ちに所定の警察、日本国軍、自衛隊、消防に連絡をしている。そこでリアルタイムの有事に対処していたのだ。
会議室テーブルに置かれたスピーカー。チームが集まって来て聞いているのだった。
そこで聞こえる八雲組合長のリアル音声。
( あとー、アズマさんパナマの貨物……あっ、女の子が!女の子っ!あっ、あっ!何、持ってる。何持ってる。コラッ、コラッー! )
「八雲さん、女の子がどうかしましたか?」
( あー!貴明(斎藤)っ!車から出るな、貴明ーッ!山ちゃんー!あっ、のけっ!のけろっ!危ない撃たれるっ!車さ、戻れっ!戻れー!貴明っー!のけろー!)
「もしもし、八雲さん!……どうしましたか。」
八雲組合長はビルから出て来たスカート姿の女の子を単眼鏡で見た。
初め、女の子が独りぼっちの様なので保護しなきゃならないと思った時、その女の子の奥の手に拳銃が見えたのだった。
直ぐに、斎藤達のトラックが女の子に気が付き近くで止まってしまったのだ。トラックから出て来る斎藤と山本のおやっさん。
斎藤達が少女と話をした後、その女の子が笑いながら拳銃を構えたのだ。それを目撃した八雲組合長が大慌てをして叫んだのだ。
女の子を暗い早朝で見つけて、心配してトラックから降りて来る作業着姿の2人の男性。
黄色い作業ヘルメットを被り、夜間反射板を胴体に縫い込んだ作業服を着た斎藤と山本だった。
ニコニコ顔で、人の良い中年男性の斎藤とドライバーの初老の山本だった。
背の高い斎藤が膝に手を付けてしゃがんだ。
優しく話かけた。
可愛らしい、目がクリっとした黒髪の美少女だった。
「お嬢ちゃん、お父さんお母さんは?こんな朝早くからどうした?避難しなかったの?ここはもうすぐ危なくなるから、叔父さんたちの事務所に一旦入って待とうか。そんな服だったら、まだ寒いだろう。電話とか連絡も出来るし。ネッ。はははっ。」
ニコニコしているスカート姿の少女。ドライバーの山本も斎藤の後ろに来た。その山本に背を向けて話す斎藤。
「山さん、副組合長とか涼子ちゃん達まだいますよね。お菓子かジュースとか飲んで、待ってもらいましょうか。もし時間が掛かるなら組合ビルに、」
出て来た初老のドライバーが、一瞬止まり男性の後ろを指差した。
「貴明っ!う、後ろ。」
「はい?」
振り向くと、拳銃を笑いながら向ける少女がいた。
(( パンッ! ))
銃声がとどろいた!
風が少しきつかった。
6月早朝の北海道。
寒気が来る組合長だった。
「あぁ、ブルブルッ。あ~ゆるくないわぁ。上着来てこえば良かったべさ。さみぃ~。う~。寒っ。」
国道など、一台も車が走っていない。
風の音しかしない苫小牧の景色だった。
ずっと昨日の夕方から夜中まで鳴っていた避難サイレンも止んでいた。
日の出が始まるのだろう、灰色の空に薄っすらと水色の空が広がって来た。
組合長が、港湾や海を見ると大型の貨物船やLPガス船など港から遠く離れて浮かんでいる。
ほとんどの船が港から避難した様だった。
先程、海上保安庁から中央ふ頭にパナマ国籍の貨物船が避難せず居ると聞いていたので、すかさず望遠鏡を覗く組合長。
やはり中央北に3隻いる。国籍も、パソコンで確認したパナマ国籍の貨物船だった。
中央南にも4隻。そして、浜厚真。
手をかざして見てから、単眼鏡を覗いた。
東側の浜厚真の海岸から約500メートル程の近海に3隻の投錨している貨物船を確認出来た。波のない沿岸に浮かんでいたのだ。
組合長は腕を組んで渋い顔をした。
スマハンドで海上保安庁に連絡する組合長。
「あ、もしもし。お世話になります~、苫小牧港湾組合の八雲です~。小樽、第1管区さんですか。先程お電話頂いた八雲です~。確か、女性の課長さんでアズマさんかな。あ、そうです。そのアズマさんです。お願いいたしますぅ~。」
電話とつないだまま、電気が着いているフェリーターミナル1階の港湾管理事務所を再び望遠鏡で覗いた。高橋副組合長や女性事務員がいるハズなのだ。
「なんだ、電気ついてるし。高橋居るんじゃないか。なんでアイツ、電話に出ないんだ。あれっ。ん~、えっ。なんだ。なんだ!」
いきなり、単眼鏡を目から外した。
何か異変に気が付く組合長だった。
一旦、深呼吸してから、倍率を渋い顔をしながら上げる。倍率がどんどん上がる単眼鏡。
「ん?このボタンか?ん~……。えっ?」
再び驚いて、単眼鏡から目を外し、裸眼で遠くのフェリーターミナルを見る。
フェリーターミナル東側に向かって黄色い回転灯を回しながら組合の作業用トラックが確認出来た。
単眼鏡の持ち主の斎藤検査官が乗っているのだろう。
斎藤とベテランの山本検査官が、恐らく警告をしても係留し続ける外国の貨物船を調べに行ったのかも知れない。
彼らは責任感が強く、夜勤が終わった後でも活動したと思われた。
「山さんも、貴明も、まだ仕事してたのかぁ?まぁ、いい。」
しかし、先程事務室に何人か人が倒れている様に見えた組合長。
もう一度、恐る恐る事務室を倍率を上げて覗くと、手前に肩から血で真っ赤に染まったカーキ色の作業着を着て倒れる男性。
高橋と思われる。
そして、手前の高橋の奥には、白いカッターシャツの女性2人も床に倒れていた。
「うぎゃー!高橋っ高橋っ。うわー遅かった。うわー。どうしよう。うわー!」
その時、スマハンドが海保に繋がった。
( もしもし、海上保安庁の東です。八雲さん。八雲さん?どうされました。)
「うー!うっ、うっ。うー。」
( どうされましたか。聞こえてますか?八雲組合長。聞こえます? )
「高橋が、高橋が撃たれました。(えっ?誰が撃たれたんですか?)後、早乙女さん、川橋さんも倒れてる。(八雲さん、場所はどこですか。八雲さん。)うっ。早乙女さん達家に返せば良かった。ご両親も避難してるのに。涼子ちゃん(早乙女)来月結婚するはずなのに。うっ。大変な事をしてしまった。私も後片づけしますって、涼子ちゃんが、川ちゃんも、言ったの断れば良かった。うっ。うっ。」
( 八雲さん!八雲さんはいまどこにいますか? )
「ううっ。僕ぁ港湾組合ビルの陸屋根に登って見てます。」
( 八雲さん、八雲さんが見た、倒れているのを見たのは、何処ですか? )
「はいぃ。苫小牧フェリーターミナルビルで部下が倒れ……。うっ。うっ。」
( 聞いてたな田中……。苫小牧警察、苫小牧日本国海軍へ緊急出動要請。(はい。)八雲さんそのターミナルビル、どうなってますか?もし、八雲さんが無理ならけっこうですよ。大丈夫ですか?無理せず、八雲さん達も早く組合ビルから退避して下さい。 )
「いや、組合の責任があります。ここは湾岸から離れてますし。えー、……隣の役場の出張所も人が倒れてます。うーなんという。うっ、うっ。あと、3階ーっ。3階も電気ついてる、あそこはー、ビル管理の事務所か?電気は付いていますが人は見えません。戸が開いたままです。あ、ガラスが1枚、鉄砲に撃たれたように割れてます。あとー、」
海上保安庁第1管区本部がある小樽。
小樽もチャイニーズ・アクシスの侵攻候補だっため銭函から積丹半島に至る湾岸で1級の警備体制を取っていた。特に新稼働した核融合原発がある泊村はフランス海軍と協力して厳重な防護体制を取っていたのだ。
その中で、海上保安庁へシーラスが潜入員として東久子3等海上保安監を潜伏させたのだ。
東は、八雲組合長との電話を、チーム5人で聞いていた。
部下達は直ちに所定の警察、日本国軍、自衛隊、消防に連絡をしている。そこでリアルタイムの有事に対処していたのだ。
会議室テーブルに置かれたスピーカー。チームが集まって来て聞いているのだった。
そこで聞こえる八雲組合長のリアル音声。
( あとー、アズマさんパナマの貨物……あっ、女の子が!女の子っ!あっ、あっ!何、持ってる。何持ってる。コラッ、コラッー! )
「八雲さん、女の子がどうかしましたか?」
( あー!貴明(斎藤)っ!車から出るな、貴明ーッ!山ちゃんー!あっ、のけっ!のけろっ!危ない撃たれるっ!車さ、戻れっ!戻れー!貴明っー!のけろー!)
「もしもし、八雲さん!……どうしましたか。」
八雲組合長はビルから出て来たスカート姿の女の子を単眼鏡で見た。
初め、女の子が独りぼっちの様なので保護しなきゃならないと思った時、その女の子の奥の手に拳銃が見えたのだった。
直ぐに、斎藤達のトラックが女の子に気が付き近くで止まってしまったのだ。トラックから出て来る斎藤と山本のおやっさん。
斎藤達が少女と話をした後、その女の子が笑いながら拳銃を構えたのだ。それを目撃した八雲組合長が大慌てをして叫んだのだ。
女の子を暗い早朝で見つけて、心配してトラックから降りて来る作業着姿の2人の男性。
黄色い作業ヘルメットを被り、夜間反射板を胴体に縫い込んだ作業服を着た斎藤と山本だった。
ニコニコ顔で、人の良い中年男性の斎藤とドライバーの初老の山本だった。
背の高い斎藤が膝に手を付けてしゃがんだ。
優しく話かけた。
可愛らしい、目がクリっとした黒髪の美少女だった。
「お嬢ちゃん、お父さんお母さんは?こんな朝早くからどうした?避難しなかったの?ここはもうすぐ危なくなるから、叔父さんたちの事務所に一旦入って待とうか。そんな服だったら、まだ寒いだろう。電話とか連絡も出来るし。ネッ。はははっ。」
ニコニコしているスカート姿の少女。ドライバーの山本も斎藤の後ろに来た。その山本に背を向けて話す斎藤。
「山さん、副組合長とか涼子ちゃん達まだいますよね。お菓子かジュースとか飲んで、待ってもらいましょうか。もし時間が掛かるなら組合ビルに、」
出て来た初老のドライバーが、一瞬止まり男性の後ろを指差した。
「貴明っ!う、後ろ。」
「はい?」
振り向くと、拳銃を笑いながら向ける少女がいた。
(( パンッ! ))
銃声がとどろいた!
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