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第19章 バトル・オブ・千歳。Tactical Impossible!(戦術的不可能)
第15章 そのトラップ、「スネーク・リボン」(敵視点Ver)
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常に動き回るデルタ小隊の3機。
( ギュィンガシャン!ガシャンガシャン )
( ギュィンガシャン!ガシャンガシャン )
( ギュィンガシャン!ガシャンガシャン )
煙幕の中から現れた動かない装甲車。
脚部をぶつける若いパイロット。
( ガシャーン! )
「なんだ?もう、邪魔だ!」
( ドカッ! )
煙の中で砲弾を撃ち尽くし、命令待ちで立ち止まっていた2連無反動砲搭載の自衛隊31式装甲車の群れが広がっていた。
「コイツも邪魔だ!」
( ドカッ! )
「コイツも!」
( ドカッ! )
「壊撃-3型V-2」のひと蹴りでひっくり返り、装甲の薄い車体底部を見せる。
そこにすかさず40ミリ砲弾を撃ち込んだ。
( ボンッ!ボンッ!ボンッ! )
( ドカンッ! )
( ドカンッ! )
( ドカンッ! )
「はーははは!ざま~!」
次の31式装甲車を撃とうとしたその時、デルタ小隊のリーダー機が、後ろから走ってきて、40ミリカノン砲の砲身を上に上げて砲撃を止めた。
「馬鹿者!何を無駄に撃ってるんだ!」
「嫌だなー上尉殿。息の根を止めてるだけじゃないですか、心外だなー。」
「馬鹿者、止まるな!装甲車はひっくり返すだけでよい!馬鹿者っ!無駄弾を使うな!」
即座にジェシカが撃ち込んできた。
( シュ!シュッ!シュッ! )
若いパイロットの機体の、至近距離をジェシカの撃った50ミリカノン砲弾がかすめた。
「わー!危なっ。あはは!わかりましたよ上尉。」
リーダー機が機体を左右に走らせながらすぐに走り始めた。
( ギュィン……ガシャン!ガシャンガシャン )
走りながら、若いパイロットに諭すように言った。
「いいか!軍士長っ補給がないんだ馬鹿者!我々のカノンは40ミリだ。小日本人は50ミリだ。補給しようにも鹵獲も何もサイズが合わない。撃ち切ったらそれで終わりだぞ!」
「へーい、了解でーす……ちぇっ!」
その時、ジェシカが放った3点バースト50ミリカノン砲弾が若いパイロットの機体を捉えた。
( ドカッドカッドンッ! )
「うわーっ!やられた!」
AIのダメージコントロールガイダンスが始まる。
( ビビビビ!ビビビビ!ダメージコントロール開始。 )
「くっそ!」
( 40ミリカノンに直撃、復旧不能。直ちに砲身アッセンブリーの交換をして下さい。左ショルダーアーマ、および左エルボーアーマーが破壊されました。 )
「何っ!当たったのは50ミリだぞ!」
( ビビビビ!ビビビビ! )
モニター画面を見ると左肩のアーマーが後ろにめくれ、肘のアーマーが無くなり関節ジョイントが剥き出しになっている。
「な、なんだ!戦艦のメインガンに撃たれたのか……」
その時、若いパイロットの意に反して突然反転して勝手に走り始める自機。
「な、なんだ。ちょっと待て!あ、あ。」
リーダーが見るにみかねて強制的にリモートコントロールで後退させたのだ。
目的は砲撃戦でなく、ジェシカのメティス機と、きよしのカワサキ34式をおびき寄せる陽動なのだ。
「あ、あ、あ、上尉!勝手に……。」
勝手にリモートされ、むくれる若いAXISパイロット。
しかし、全く構わず後退するデルタ小隊の3機だった。
後退しながら指示を出すデルタ・リーダー。
「こちらデルタ・リーダー、シータ・リーダー聞こえるか?ワンビー。」
( こちらシータ・リーダー、感度良好。シュウダオ。)
「スネーク(TNT地雷)点火の準備だ。敵の射撃が正確になって来た。200メートル以内に接近したと思われる。点火のタイミングは任せる、ワンビー。」
敵も敵で、ボールペンのようなセンサーをばら撒いていたのだ。
( センサーに反応あり。敵はスネークまで160メートルを切った、直ちに爆破領域から撤退せよ、ワンビー。 )
「こちらデルタ・リーダー、ショウダオ。あと10秒で抜ける。」
( デルタ・リーダー、こちらのセンサー観測では小日本人の機体は1機しか観測出来ていない。もう1機を呼び込むはずだが。ワンビー。 )
「デルタ・リーダー、ショウダオ。構わん。もしそうなら、確実に1機づつ仕留める。時間はたっぷりある。各個撃破しかない。ワンビー。」
( シータ・リーダー、ショウダオ。 )
敵は敵で、大きな間違いを犯したかも知れない。
1番引きつけたいカワサキ34式がいないのだ。
最終的には、彼らにも大きな悲劇が訪れるのだった。
◇ ◇
目に留まる、ひっくり返ったオートマをもとに戻して後退させるメティス機。
( ギュ、ドンガシャン。 )
( キュルキュルキィィーン……)
( ギュ、ドンガシャン。 )
( キィィーン……)
「メティス?残弾のある稼働可能オートマは?」
( はい、再リンクします。……エイジャックスが3輌、31式は2輌、30ミリCIWSは4輌タンクデッチで補給中。 )
オートマのコンディション・モニターが再表示され正確な残兵力が映し出された。
敵はオートマとジェシカの足止めをするために、TNT軟性プラスチック絨毯ロール地雷を路面200メートル四方に縦横に引いていた。
60トンを超える戦車を20~30メートル吹き飛ばす重機動兵器向けのかなり強力なプラスチック爆弾なのだ。
厚さも3センチ程度の麻布のロール。
軍事衛星からの監視の元では地形マッチングで、通常画像との違いで早期発見し対処可能だったが、ノーラ・システムダウンの現在、ダイレクトにリンクされた「すみれ」「さくら」はフリーズして宇宙空間を漂っているのだ。
――その上をメティスが通った時、一斉に爆発をさせるのだ。
( ギュィンガシャン!ガシャンガシャン )
( ギュィンガシャン!ガシャンガシャン )
( ギュィンガシャン!ガシャンガシャン )
煙幕の中から現れた動かない装甲車。
脚部をぶつける若いパイロット。
( ガシャーン! )
「なんだ?もう、邪魔だ!」
( ドカッ! )
煙の中で砲弾を撃ち尽くし、命令待ちで立ち止まっていた2連無反動砲搭載の自衛隊31式装甲車の群れが広がっていた。
「コイツも邪魔だ!」
( ドカッ! )
「コイツも!」
( ドカッ! )
「壊撃-3型V-2」のひと蹴りでひっくり返り、装甲の薄い車体底部を見せる。
そこにすかさず40ミリ砲弾を撃ち込んだ。
( ボンッ!ボンッ!ボンッ! )
( ドカンッ! )
( ドカンッ! )
( ドカンッ! )
「はーははは!ざま~!」
次の31式装甲車を撃とうとしたその時、デルタ小隊のリーダー機が、後ろから走ってきて、40ミリカノン砲の砲身を上に上げて砲撃を止めた。
「馬鹿者!何を無駄に撃ってるんだ!」
「嫌だなー上尉殿。息の根を止めてるだけじゃないですか、心外だなー。」
「馬鹿者、止まるな!装甲車はひっくり返すだけでよい!馬鹿者っ!無駄弾を使うな!」
即座にジェシカが撃ち込んできた。
( シュ!シュッ!シュッ! )
若いパイロットの機体の、至近距離をジェシカの撃った50ミリカノン砲弾がかすめた。
「わー!危なっ。あはは!わかりましたよ上尉。」
リーダー機が機体を左右に走らせながらすぐに走り始めた。
( ギュィン……ガシャン!ガシャンガシャン )
走りながら、若いパイロットに諭すように言った。
「いいか!軍士長っ補給がないんだ馬鹿者!我々のカノンは40ミリだ。小日本人は50ミリだ。補給しようにも鹵獲も何もサイズが合わない。撃ち切ったらそれで終わりだぞ!」
「へーい、了解でーす……ちぇっ!」
その時、ジェシカが放った3点バースト50ミリカノン砲弾が若いパイロットの機体を捉えた。
( ドカッドカッドンッ! )
「うわーっ!やられた!」
AIのダメージコントロールガイダンスが始まる。
( ビビビビ!ビビビビ!ダメージコントロール開始。 )
「くっそ!」
( 40ミリカノンに直撃、復旧不能。直ちに砲身アッセンブリーの交換をして下さい。左ショルダーアーマ、および左エルボーアーマーが破壊されました。 )
「何っ!当たったのは50ミリだぞ!」
( ビビビビ!ビビビビ! )
モニター画面を見ると左肩のアーマーが後ろにめくれ、肘のアーマーが無くなり関節ジョイントが剥き出しになっている。
「な、なんだ!戦艦のメインガンに撃たれたのか……」
その時、若いパイロットの意に反して突然反転して勝手に走り始める自機。
「な、なんだ。ちょっと待て!あ、あ。」
リーダーが見るにみかねて強制的にリモートコントロールで後退させたのだ。
目的は砲撃戦でなく、ジェシカのメティス機と、きよしのカワサキ34式をおびき寄せる陽動なのだ。
「あ、あ、あ、上尉!勝手に……。」
勝手にリモートされ、むくれる若いAXISパイロット。
しかし、全く構わず後退するデルタ小隊の3機だった。
後退しながら指示を出すデルタ・リーダー。
「こちらデルタ・リーダー、シータ・リーダー聞こえるか?ワンビー。」
( こちらシータ・リーダー、感度良好。シュウダオ。)
「スネーク(TNT地雷)点火の準備だ。敵の射撃が正確になって来た。200メートル以内に接近したと思われる。点火のタイミングは任せる、ワンビー。」
敵も敵で、ボールペンのようなセンサーをばら撒いていたのだ。
( センサーに反応あり。敵はスネークまで160メートルを切った、直ちに爆破領域から撤退せよ、ワンビー。 )
「こちらデルタ・リーダー、ショウダオ。あと10秒で抜ける。」
( デルタ・リーダー、こちらのセンサー観測では小日本人の機体は1機しか観測出来ていない。もう1機を呼び込むはずだが。ワンビー。 )
「デルタ・リーダー、ショウダオ。構わん。もしそうなら、確実に1機づつ仕留める。時間はたっぷりある。各個撃破しかない。ワンビー。」
( シータ・リーダー、ショウダオ。 )
敵は敵で、大きな間違いを犯したかも知れない。
1番引きつけたいカワサキ34式がいないのだ。
最終的には、彼らにも大きな悲劇が訪れるのだった。
◇ ◇
目に留まる、ひっくり返ったオートマをもとに戻して後退させるメティス機。
( ギュ、ドンガシャン。 )
( キュルキュルキィィーン……)
( ギュ、ドンガシャン。 )
( キィィーン……)
「メティス?残弾のある稼働可能オートマは?」
( はい、再リンクします。……エイジャックスが3輌、31式は2輌、30ミリCIWSは4輌タンクデッチで補給中。 )
オートマのコンディション・モニターが再表示され正確な残兵力が映し出された。
敵はオートマとジェシカの足止めをするために、TNT軟性プラスチック絨毯ロール地雷を路面200メートル四方に縦横に引いていた。
60トンを超える戦車を20~30メートル吹き飛ばす重機動兵器向けのかなり強力なプラスチック爆弾なのだ。
厚さも3センチ程度の麻布のロール。
軍事衛星からの監視の元では地形マッチングで、通常画像との違いで早期発見し対処可能だったが、ノーラ・システムダウンの現在、ダイレクトにリンクされた「すみれ」「さくら」はフリーズして宇宙空間を漂っているのだ。
――その上をメティスが通った時、一斉に爆発をさせるのだ。
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