どうして、ただの女子高生が魔王と戦うことになるわけ!?

小松広和

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第一章 私は絶滅危惧種

第十六話 軽い盾を買え!

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 私はせっせとレベル上げに励んだ。バニーガールなんて職業早く変えたいもの。ジョブチェンジよジョブチェンジ。今レベル2だから後8よね。
「おりゃあああ!」
麗華の会心の一撃。黒めがね土竜を倒した。

「この頃凄いね。急にどうしたんだい?」
「ポチには言えないエネルギーが私を強くしてるのよ」
「何だいそれ? まあ、どうでもいいけど」

 私はポチに例の本を見せて貰った。なかなかレベルが上がらないよね? どうしてだろ?
「どうしてレベルが上がらないのかな?」
「それは弱いモンスターばかり倒してるからだよ」
「そっか。でも強いモンスターと戦って負けたら嫌だし」
「まあ、負けるだろうね」
「どうしてよ?」
私はちょっと不満顔で言った。わかってはいても面と向かって言われると腹が立つじゃない。

「負けるには理由があるんだ」
「え? そうなの?」
「ああ、君はここに来て以来、守りの最大防具であるシールドを持っていないからね」
「それがわかってたんなら、もっと早く言ってよ!」
道理でたくさんのダメージを受けると思ってたんだよね。

 私は早速この前行った大きな武器屋へと向かった。
「私って力が弱いけどシールドなんて持てるかな?」
「大丈夫だよ。軽い物も結構あるからね」 
「そうなんだ?」

 本当にここにはたくさんの武器が揃っている。選ぶのって大変。
「これなんかどうだい?」
ポチが進めてきたのは怖い鬼の顔が掘られている盾だった。
「怖いよ」
「この呪いの小盾はとても軽くて防御力も強い。おそらくスライムボスに攻撃されてもダメージは殆ど受けないと思うよ」
「凄ーい!」

「ただこれを持ってしまうと一生手から離れなくなるけどね」
「手から離れなくなる?」
「利き手に持つと食事の時に不便なんだ」
「そんな物を勧めてどうするのよ!」

「じゃあ、これはどうだい? ヘビーシールドだ。防御力はかなり高い」
「何か大きくない?」
「重さが20kgもあるからね」
「だ・か・ら、重いのは無理って言ってるでしょ!」
ダメだ。ポチの言うことを聞いてたら決まらないわ。

 私は自力で探すことにしたが何がいいのかさっぱりわからない。そうだ。店員さんに・・・・。何かデジャブが。

 私は凄いことに気がついた。
『そうよ男性店員に聞くからダメなのよ。女性店員を捜せばいいんだわ』
ええっと、女性店員は。いた!

「すみません。私シールドを買いに来たんですけど。何がいいのかわからなくて」
「どのような物をお探しですか?」
「できれば軽くて防御力が高くて可愛いのがいいです」
「だったらこちらのコーナーへどうぞ」

 私が連れて行かれたのは女性専用防具のコーナーだった。何だこんなのがあるんじゃない。
「ご職業は何ですか?」
「え? ・・・・・・バ、バニーガールです」
「バニーガールですとシールドを持たれる方は殆どいませんね。やはり見た目重視の方が多いので。防御力の高い服でカバーされるのが普通ですね」
「そうなんですか」
「こちらのシースルーの服はどうですか?」
「絶対に嫌よ!」

 私は周りを見回した。
「この盾、なんか可愛い!」
「これは宝石をちりばめたダイヤモンドの盾です。セレブの方に喜ばれている逸品になります」
「これいくらですか?」
「1000万マネになります」
「他のに盾します」

「切り替えが早いんだね」
「そんな大金、私が持ってるわけがないでしょ!」
私がポチにツッコミを入れていると店員さんがきれいな盾を持ってきた。
「こちらは宝石の代わりにガラスが使われていますので、見た目はあまり変わらず格安になります」
「おいくらですか?」
さっきのよりは劣るけど結構きれい。これで十分よね。
「800マネになります」
安い! これなら買えるわ。これにしよっと。

「これください」
「ありがとうございます」

 そしてレジに行くと私はとんでもない体験をすることになる。
「800マネになります」
財布とにらめっこをする私。320マネしかない!
「ほ、他の盾にします」
私は下を向いて小さな声で言った。

「どうしたんだい? もしかして800マネがないのかい?」
私は慌ててポチの口を押さえた。もう、恥ずかしいじゃない!
「この前、僕がバニーガールの服を買ったからね」
とんでもない悪夢を思い出した私はポチを掴むと三回転ほど振り回して店の外へと放り投げた。おそらく500mは飛んでいったわ。

 こうして次の日から弱いモンスター討伐限定のクエストを探し回る毎日が続くのであった。
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