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第61話 こうなったら手あたり次第作戦
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「え? 中園君もダメだったの?」
「見事な最期だったそうよ」
「柚衣ちゃんて、結構中園君が好きだと思ったんだけどな?」
「こうなりゃ手あたり次第、攻撃を仕掛けるしかないわね」
「夏上さん、あまり過激なことはしないでよね?」
朝昼休み、沙耶ちゃんと野乃葉ちゃんが私の教室に来て、私をどこかに呼び出そうとしている。
いやな予感がするんだけど。
「柚衣、一緒に来てよ」
「やだ」
「どうしてよ」
「なんとなく」
絶対に騙されないんだからね。
沙耶ちゃんのことだから、何か企んでいるに決まってるもん。
すると野乃葉ちゃんがゆっくりとした口調で言った。
「もしかしたら~草壁君が~呼んでるのかも~」
ガタン! 私は条件反射的に立ち上がる。
沙耶ちゃんに連れて行かれたのは以前壁ドンで使った空き教室だった。
草壁君は‥‥いた!!
私はこれまた条件反射的に草壁君に所に駆け寄る。
そして、もはや私のものとなりつつある草壁君の腕に抱き着いた。
「柚衣ちゃん、きつく抱き着きすぎだよ」
もう草壁君たら照れちゃって。かわいい~!
「夏上さん、早く何とかしてよ」
「夏上さん? 沙耶ちゃんだろ?」
「あれってまだ続いてるの?」
「当然」
ふう、草壁君がため息をついている。この頃ため息をつくこと多いよね?
「柚衣、草壁君がもっと抱き着いてほしいって」
「わかったよ。さ、沙耶ちゃん」
沙耶ちゃんが片手をあげると、野乃葉ちゃんが教室の戸を開ける。
「柚衣ちゃん、これはどういうことですか?」
ドアの向こうには、私のストーカー遥香ちゃんが立っていた。
「遥香ちゃん、あなたの恋人が男に奪われようとしてるよ。いいの?」
沙耶ちゃんが遥香ちゃんを煽る。
「ちょっと離れてください。柚衣ちゃんの恋人は私なんですから!」
遥香ちゃんが必死で私を草壁君から離そうとしてくる。
何とかしなくちゃ。
「遥香ちゃん、無理に離そうとするなら私はあなたと別れるよ」
「ガーン!」
遥香ちゃんの力が緩まった。
「嘘ですよね?」
「本当よ。別れたくなかったら今日は帰って」
「‥‥‥‥わかりました」
遥香ちゃんが泣きながら教室から出て行った。
ちょっとかわいそうだったかな?
でも一途な愛を貫くためには仕方ないよね?
「夏上さん‥‥」
「沙耶ちゃんでしょ」
「沙耶ちゃん、もしかして予定が狂ってる?」
「そうね。残念だけど失敗だわ」
草壁君がため息をついていた。このため息の原因って何なんだろう?
「う~ん。中園君もダメ、遥香もダメか。仕方ない最終兵器を投入するか」
「最終兵器? 何それ? いやな予感しかしないんだけど」
草壁君が焦ってるよ。
「ではお待たせしました。最終兵器の草壁裕哉親衛隊の皆様どうぞ」
沙耶ちゃんの声でスケバンにボクシングに剣士が入って来た。
「ちょっと夏上さん、何考えてるの?」
「皆さんいいんですか? あなたたちの大切な草壁君が奪われちゃいますよー」
「絶対に許さない! 草壁君から離れなさいよ!」
ひえええー怖いよー。
でも、私は草壁君の正式な彼女。絶対に離れるもんですか!
「みんな落ち着くんだ」
「いくら草壁様の言葉でも今日は聞けないわ」
ふん、そんな脅しで草壁君から離れるもんですか!
私は手に力を入れてさっきより強く抱き着いた。
「そんなに抱き着いたらダメだよ。リーダーの子がカッターを出したよ。剣道部の子に至っては竹刀を捨てて真剣に持ち替えたし」
「効果ないみたいだね」
沙耶ちゃんが右手を挙げて、
「野乃葉」
と言うと野乃葉ちゃんが生徒指導の伊藤先生を教室に連れてきた。
「お前ら何してる!」
「キャー」
という悲鳴を上げて親衛隊の人たちが蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
「ごめん、草壁君。万策尽きたわ」
「何とかしてよ。沙耶ちゃん」
草壁君が躊躇せずに沙耶ちゃんと言ったよ。
よっぽど困ってるんだね?
私には関係ないことだけど。
「ねえ草壁君。今日は私を守ってくれてありがとう」
「思いっきり守れてないんだけど」
「そんなことないよ。私が無事なのは草壁君のおかげだよ」
「どちらかと言うと沙耶ちゃんが原因を作って自ら彼女たちを追い払ったって言うか」
草壁君たら謙虚だよね?
ますます草壁君が好きになった私は熱い視線を向けて言った。
「ねえ、キスして」
「何でいきなりそうなるの?」
草壁君が慌ている。
「嫌なの?」
「嫌って言うか、ここは学校だし、野乃葉ちゃんも沙耶ちゃんも見てるし」
草壁君が必死で私を押してくる。
恥ずかしいのかな?
でも、愛し合ってる者同士がキスするのって恥ずかしくなんかないよね?
私は目を閉じて顔を草壁君に近づけていく。
「沙耶ちゃん、いや沙耶様。何とかしてください」
あと少し。私が唇を尖らせた時、
「わー!」
と叫んで草壁君が空き教室から飛び出していった。どうしてー?
「見事な最期だったそうよ」
「柚衣ちゃんて、結構中園君が好きだと思ったんだけどな?」
「こうなりゃ手あたり次第、攻撃を仕掛けるしかないわね」
「夏上さん、あまり過激なことはしないでよね?」
朝昼休み、沙耶ちゃんと野乃葉ちゃんが私の教室に来て、私をどこかに呼び出そうとしている。
いやな予感がするんだけど。
「柚衣、一緒に来てよ」
「やだ」
「どうしてよ」
「なんとなく」
絶対に騙されないんだからね。
沙耶ちゃんのことだから、何か企んでいるに決まってるもん。
すると野乃葉ちゃんがゆっくりとした口調で言った。
「もしかしたら~草壁君が~呼んでるのかも~」
ガタン! 私は条件反射的に立ち上がる。
沙耶ちゃんに連れて行かれたのは以前壁ドンで使った空き教室だった。
草壁君は‥‥いた!!
私はこれまた条件反射的に草壁君に所に駆け寄る。
そして、もはや私のものとなりつつある草壁君の腕に抱き着いた。
「柚衣ちゃん、きつく抱き着きすぎだよ」
もう草壁君たら照れちゃって。かわいい~!
「夏上さん、早く何とかしてよ」
「夏上さん? 沙耶ちゃんだろ?」
「あれってまだ続いてるの?」
「当然」
ふう、草壁君がため息をついている。この頃ため息をつくこと多いよね?
「柚衣、草壁君がもっと抱き着いてほしいって」
「わかったよ。さ、沙耶ちゃん」
沙耶ちゃんが片手をあげると、野乃葉ちゃんが教室の戸を開ける。
「柚衣ちゃん、これはどういうことですか?」
ドアの向こうには、私のストーカー遥香ちゃんが立っていた。
「遥香ちゃん、あなたの恋人が男に奪われようとしてるよ。いいの?」
沙耶ちゃんが遥香ちゃんを煽る。
「ちょっと離れてください。柚衣ちゃんの恋人は私なんですから!」
遥香ちゃんが必死で私を草壁君から離そうとしてくる。
何とかしなくちゃ。
「遥香ちゃん、無理に離そうとするなら私はあなたと別れるよ」
「ガーン!」
遥香ちゃんの力が緩まった。
「嘘ですよね?」
「本当よ。別れたくなかったら今日は帰って」
「‥‥‥‥わかりました」
遥香ちゃんが泣きながら教室から出て行った。
ちょっとかわいそうだったかな?
でも一途な愛を貫くためには仕方ないよね?
「夏上さん‥‥」
「沙耶ちゃんでしょ」
「沙耶ちゃん、もしかして予定が狂ってる?」
「そうね。残念だけど失敗だわ」
草壁君がため息をついていた。このため息の原因って何なんだろう?
「う~ん。中園君もダメ、遥香もダメか。仕方ない最終兵器を投入するか」
「最終兵器? 何それ? いやな予感しかしないんだけど」
草壁君が焦ってるよ。
「ではお待たせしました。最終兵器の草壁裕哉親衛隊の皆様どうぞ」
沙耶ちゃんの声でスケバンにボクシングに剣士が入って来た。
「ちょっと夏上さん、何考えてるの?」
「皆さんいいんですか? あなたたちの大切な草壁君が奪われちゃいますよー」
「絶対に許さない! 草壁君から離れなさいよ!」
ひえええー怖いよー。
でも、私は草壁君の正式な彼女。絶対に離れるもんですか!
「みんな落ち着くんだ」
「いくら草壁様の言葉でも今日は聞けないわ」
ふん、そんな脅しで草壁君から離れるもんですか!
私は手に力を入れてさっきより強く抱き着いた。
「そんなに抱き着いたらダメだよ。リーダーの子がカッターを出したよ。剣道部の子に至っては竹刀を捨てて真剣に持ち替えたし」
「効果ないみたいだね」
沙耶ちゃんが右手を挙げて、
「野乃葉」
と言うと野乃葉ちゃんが生徒指導の伊藤先生を教室に連れてきた。
「お前ら何してる!」
「キャー」
という悲鳴を上げて親衛隊の人たちが蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
「ごめん、草壁君。万策尽きたわ」
「何とかしてよ。沙耶ちゃん」
草壁君が躊躇せずに沙耶ちゃんと言ったよ。
よっぽど困ってるんだね?
私には関係ないことだけど。
「ねえ草壁君。今日は私を守ってくれてありがとう」
「思いっきり守れてないんだけど」
「そんなことないよ。私が無事なのは草壁君のおかげだよ」
「どちらかと言うと沙耶ちゃんが原因を作って自ら彼女たちを追い払ったって言うか」
草壁君たら謙虚だよね?
ますます草壁君が好きになった私は熱い視線を向けて言った。
「ねえ、キスして」
「何でいきなりそうなるの?」
草壁君が慌ている。
「嫌なの?」
「嫌って言うか、ここは学校だし、野乃葉ちゃんも沙耶ちゃんも見てるし」
草壁君が必死で私を押してくる。
恥ずかしいのかな?
でも、愛し合ってる者同士がキスするのって恥ずかしくなんかないよね?
私は目を閉じて顔を草壁君に近づけていく。
「沙耶ちゃん、いや沙耶様。何とかしてください」
あと少し。私が唇を尖らせた時、
「わー!」
と叫んで草壁君が空き教室から飛び出していった。どうしてー?
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