57 / 91
第3章 仲良し3人組
第57話 ダメ元
しおりを挟む
ミーニャさんの噂が広まりすぎたため、今日も町や村には行けず野宿決定です。
「もう、こんな生活は嫌です。瞬間移動を使いましょう」
「う~ん。そうだなあ」
ミーニャさんが迷ってます。これはチャンスかも!
「キャンプ楽しいじゃん」
「そうだな!」
ナナカさん。なに余計なことを言ってるんですか!
「でも、食べるものと言えばナナカさんの作り出す料理ばかりじゃないですか。そろそろ飢え死にしそうです」
ナナカさんの作り出す料理はカロリーゼロですからね。
「じゃあ、そこら辺にいる野生モンスターでも捕らえて食べるか。ちょうどいいところにビッグドラゴンがいるぞ」
「あんな大きなドラゴンは肉が多すぎます。もっと手頃な小動物的なのにしましょう」
ミーニャさんの発想はいつも適当すぎます。
「なら、あそこに飛び兎が売るぞ」
「跳び兎じゃないのですか?」
「あいつは長い耳を高速回転させ空を飛ぶのだ」
異世界では私の知っている物理法則は通用しないようです。
で、捕まえてみました。
「じゃあ、早速こいつの息の根を止めて調理するか」
飛び兎が涙目で私を見つめてきます。
「やっぱりダメです! こんな可愛い兎を食べることはできません」
私は飛び兎を抱きしめ頬ずりしました。ペチペチ。長い耳でビンタをされてしまいました。痛いと言うよりは気持ちいいです。はて? 同じような経験を前にもしたような。
「キュピ」
クロシッポが何かを訴えています。
「リーサ、そんなことを言ってたら何も食えぬぞ」
「でもダメです!」
「仕方ないな。ダメ元でこの先にある村に行ってみるか。あいつら弱いくせに自警団とかを結成して逆らってくるからな。これ以上罪もない人間を殺すのは心苦しいのだが」
「とてもラスボスの言う言葉じゃないですね」
私たちが村に着くと少し空気が変わりました。
「おい、この3人。噂の人物じゃないか?」
「まさかラスボスなのか?」
徐々に村人の様子が変わっていくのがわかります。
やがて村人が遠巻きに集まってくると、その中の一人が一歩前に出て大きな声で話し出しました。
「ここはお前達の来るところじゃない。さっさと出て行け」
「何だと」
ミーニャさんが怖い顔で睨みます。
「この村は俺が守る。後悔したくなければ早急に立ち去るがいい」
この男の人はきっとこの村の英雄なのでしょう。とても凜々しいです。
「よほど実力と自信があるようだな?」
「勿論だ。聞いて驚くな。おれは戦士レベル25だぞ!」
英雄さん、それは弱すぎです。
「言いたいことはそれだけか? では攻撃させて貰うぞ」
ミーニャさんが右腕を挙げるととてつもないエネルギーが指先に溜まっていきます。
「ははー! 参りましたー」
英雄さん、格好悪すぎです。せめて1回くらい攻撃を受けてください。
「ふふふ、この村ごと消し去ってくれるわ!」
「わー!」
全村人が蜘蛛の子を散らすように逃げていきます。
シーン。あっという間に誰もいなくなってしまいました。
「腰のない奴らだな」
「あのエネルギーを見たらこうなるわよ」
ナナカさんがため息をつきながら言います。
「仕方ない。この村を去るとしよう」
「そうね」
「ちょっと、待ってくださいよ」
私は2人を止めます。
「この村って今は誰もいないんですよね?」
「それはそうだ」
「だったらベッドを借りて寝ることもできるってことですよね?」
私は両指を組んでキラキラと輝いた目でミーニャさんを見つめました。
「なんか犯罪っぽいのだが・・・・」
「誰もいないんだからいいです!」
本当はダメだと思います。でもでも野宿は嫌なんです!
私たちは宿屋と思われる建物に入りました。
「わー! ふかふかのベッド」
ナナカさんはベッドに飛び乗ります。
「気持ちいいです」
私もベッドに寝転んで幸せをかみしめます。こんなにベッドのありがたみを感じたのは初めてかも知れません。何しろ3日連続の野宿でしたので。
「台所に食材がいっぱいあるよ」
ナナカさんがとても魅力的な発見をしました。
「早速、夕ごはんを作ろうよ」
「やったー!」
これは確実に犯罪ですね。
「美味しかったです」
「確かに食べたって感じだな」
宿に泊まることがこんなに素晴らしいことだとは思いませんでした。
「あ! この服可愛い?」
ナナカさんがクローゼットをあさっています。
「貰っていいかなあ?」
普通にいいわけないですね?
「オー、この箪笥の中に回復草があったぞ」
「こっちの壺を割ったら魔法の種が出てきたわよ」
もうやりたい放題ですね。
こうして私たちは勇者気分を存分に味わうのでした。
「もう、こんな生活は嫌です。瞬間移動を使いましょう」
「う~ん。そうだなあ」
ミーニャさんが迷ってます。これはチャンスかも!
「キャンプ楽しいじゃん」
「そうだな!」
ナナカさん。なに余計なことを言ってるんですか!
「でも、食べるものと言えばナナカさんの作り出す料理ばかりじゃないですか。そろそろ飢え死にしそうです」
ナナカさんの作り出す料理はカロリーゼロですからね。
「じゃあ、そこら辺にいる野生モンスターでも捕らえて食べるか。ちょうどいいところにビッグドラゴンがいるぞ」
「あんな大きなドラゴンは肉が多すぎます。もっと手頃な小動物的なのにしましょう」
ミーニャさんの発想はいつも適当すぎます。
「なら、あそこに飛び兎が売るぞ」
「跳び兎じゃないのですか?」
「あいつは長い耳を高速回転させ空を飛ぶのだ」
異世界では私の知っている物理法則は通用しないようです。
で、捕まえてみました。
「じゃあ、早速こいつの息の根を止めて調理するか」
飛び兎が涙目で私を見つめてきます。
「やっぱりダメです! こんな可愛い兎を食べることはできません」
私は飛び兎を抱きしめ頬ずりしました。ペチペチ。長い耳でビンタをされてしまいました。痛いと言うよりは気持ちいいです。はて? 同じような経験を前にもしたような。
「キュピ」
クロシッポが何かを訴えています。
「リーサ、そんなことを言ってたら何も食えぬぞ」
「でもダメです!」
「仕方ないな。ダメ元でこの先にある村に行ってみるか。あいつら弱いくせに自警団とかを結成して逆らってくるからな。これ以上罪もない人間を殺すのは心苦しいのだが」
「とてもラスボスの言う言葉じゃないですね」
私たちが村に着くと少し空気が変わりました。
「おい、この3人。噂の人物じゃないか?」
「まさかラスボスなのか?」
徐々に村人の様子が変わっていくのがわかります。
やがて村人が遠巻きに集まってくると、その中の一人が一歩前に出て大きな声で話し出しました。
「ここはお前達の来るところじゃない。さっさと出て行け」
「何だと」
ミーニャさんが怖い顔で睨みます。
「この村は俺が守る。後悔したくなければ早急に立ち去るがいい」
この男の人はきっとこの村の英雄なのでしょう。とても凜々しいです。
「よほど実力と自信があるようだな?」
「勿論だ。聞いて驚くな。おれは戦士レベル25だぞ!」
英雄さん、それは弱すぎです。
「言いたいことはそれだけか? では攻撃させて貰うぞ」
ミーニャさんが右腕を挙げるととてつもないエネルギーが指先に溜まっていきます。
「ははー! 参りましたー」
英雄さん、格好悪すぎです。せめて1回くらい攻撃を受けてください。
「ふふふ、この村ごと消し去ってくれるわ!」
「わー!」
全村人が蜘蛛の子を散らすように逃げていきます。
シーン。あっという間に誰もいなくなってしまいました。
「腰のない奴らだな」
「あのエネルギーを見たらこうなるわよ」
ナナカさんがため息をつきながら言います。
「仕方ない。この村を去るとしよう」
「そうね」
「ちょっと、待ってくださいよ」
私は2人を止めます。
「この村って今は誰もいないんですよね?」
「それはそうだ」
「だったらベッドを借りて寝ることもできるってことですよね?」
私は両指を組んでキラキラと輝いた目でミーニャさんを見つめました。
「なんか犯罪っぽいのだが・・・・」
「誰もいないんだからいいです!」
本当はダメだと思います。でもでも野宿は嫌なんです!
私たちは宿屋と思われる建物に入りました。
「わー! ふかふかのベッド」
ナナカさんはベッドに飛び乗ります。
「気持ちいいです」
私もベッドに寝転んで幸せをかみしめます。こんなにベッドのありがたみを感じたのは初めてかも知れません。何しろ3日連続の野宿でしたので。
「台所に食材がいっぱいあるよ」
ナナカさんがとても魅力的な発見をしました。
「早速、夕ごはんを作ろうよ」
「やったー!」
これは確実に犯罪ですね。
「美味しかったです」
「確かに食べたって感じだな」
宿に泊まることがこんなに素晴らしいことだとは思いませんでした。
「あ! この服可愛い?」
ナナカさんがクローゼットをあさっています。
「貰っていいかなあ?」
普通にいいわけないですね?
「オー、この箪笥の中に回復草があったぞ」
「こっちの壺を割ったら魔法の種が出てきたわよ」
もうやりたい放題ですね。
こうして私たちは勇者気分を存分に味わうのでした。
2
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
「婚約破棄された転生令嬢ですが、王城のメイド五百人に慕われるメイド長になりました。なお元婚約者は私のメイドに土下座中です」
まさき
恋愛
社畜OLとして過労死した私は、異世界の令嬢・アリア・ヴェルナーに転生した。
目が覚めたら、婚約破棄されていた。
理由は「地味で面白みがない」から。
泣く暇もなかった。翌朝、王城のメイド採用面接に向かった。
最初は鼻で笑われた。雑用係からのスタートだった。
でも——前世で叩き込まれた仕事術と、一人ひとりの話を聞く姿勢で、少しずつメイドたちが集まってきた。
厨房が変わった。リネンが変わった。王城全体が変わっていった。
そして就任スピーチで宣言した。
「500人全員の名前を、覚えます」
冷酷と噂される王太子は、静かに見ていた。
悪役令嬢は妨害を仕掛けてきた。
元婚約者は——後悔し始めていた。
婚約破棄された令嬢が、500人に慕われるメイド長になるまでの物語。
なお元婚約者は、私のメイドたちの前で土下座中です。
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、すれ違いの末に離れ離れになった夫婦の物語。
再会したとき、二人が選ぶのは「離婚」か、それとも「再構築」か。
妻を一途に想い続ける夫と、
その想いを一ミリも知らない妻。
――攻防戦の幕が、いま上がる。
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
犬の散歩中に異世界召喚されました
おばあ
ファンタジー
そろそろ定年後とか終活とか考えなきゃいけないというくらいの歳になって飼い犬と一緒に異世界とやらへ飛ばされました。
何勝手なことをしてくれてんだいと腹が立ちましたので好き勝手やらせてもらいます。
カミサマの許可はもらいました。
人見知りと悪役令嬢がフェードアウトしたら
渡里あずま
恋愛
転生先は、乙女ゲーの「悪役」ポジション!?
このまま、謀殺とか絶対に嫌なので、絶望中のルームメイト(魂)連れて、修道院へ遁走!!
前世(現代)の智慧で、快適生活目指します♡
「この娘は、私が幸せにしなくちゃ!!」
※※※
現代の知識を持つ主人公と、異世界の幼女がルームシェア状態で生きていく話です。ざまぁなし。
今年、ダウンロード販売を考えているのでタイトル変更しました!(旧題:人見知りな私が、悪役令嬢? しかも気づかずフェードアウトしたら、今度は聖女と呼ばれています!)そして、第三章開始しました!
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる