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第3章 仲良し3人組
第45話 ナナカに聞け
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結構な時間をかけて軍事会議をやってきたが、今一歩革命軍の弱点が掴めん。どうしたものか?
「敵の弱点を見つけることに重点を置くべきではないでしょうか?」
バーン! 私は両手で机を勢いよく叩いて立ち上がった。
「申し訳ございません」
ナナカだ。ナナカなら敵の詳しい情報を知っているはずだ。こんな簡単なことになぜ気付かなかったのだ。よし善は急げだ早速聞いてみることにしよう。
「何てこと言うんだ! ラスボス様がお怒りだぞ」
「そんな俺は『敵の弱点を見つけることに重点を置くべきではないでしょうか?』て言っただけだぞ。これって普通なのでは?」
「普通だったらラスボス様があんなにお怒りになるはずなかろう。取り敢えずみんなで謝るんだ」
「どうかお許しください」
何かみんなが土下座を始めたぞ。わけのわからぬ奴らだ。だが今はこいつらに構っている暇などない。一刻も早くナナカの所に行かなくては。
バーン! 私は勢いよく扉を閉めて部屋を飛び出した。
「どうするんだ!?」
「これは大変なことになったぞ!」
ワーワーワー。
「ナナカ。ちょっと聞きたいことがある」
「何? お金なら作れないよ。そういうシステムになってるらしいの」
「私はラスボスだぞ! お金に困っているわけがなかろう!」
どうしてこいつはツッコミを入れたくなるようなことばかり言うんだ?
「それで? 聞きたいことって何よ?」
「お前は革命軍にいただろう」
「いたけど」
「だったら革命軍の弱点を知っているのではないか?」
「勿論知ってるわよ」
「何だと! じゃあ、教えてくれ!」
「嫌!」
「そうか。教えてくれるか。ええ! なぜ嫌なのだ」
「最近、ノリツッコミも憶えたのね」
ダメだこいつのペースに乗せられたら話が進まん。
「どうして嫌なのだ?」
「だって一応昔の仲間だし~、裏切れないって言うか~」
それもそうか。でもここで諦めてはダメだ!
「頼むから教えてくれ。教えてくれたら何でも与えよう」
「ふーん。何でもねえ」
「何が欲しいんだ? 言ってみろ」
「どうしよっかなぁ、世界の半分にしようかなぁ。それとも・・・・」
此奴私が下手に出ればつけ上がりよって! しかし、ここは我慢だ。
「そうだ! リーサの一番の親友は私だって認めるのはどう?」
「そんなことができるか!!!」
「あれ? 何でもいいんじゃないの?」
この女だけは許さん。いつかリーサを説得して消し去ってやるからな!
私が一大決心をしているとリーサが部屋に入ってきた。
「ミーニャさん、こんな所にいたんですか? お城の中が右往左往の大騒ぎになってますよ」
「何かあったのか?」
「何でも『ミーニャさんの怒りを沈める方法を見つけなくては』って言ってました」
よくわからんな。どうして私が怒っているのだ? まあいいか。
「ところでリーサ頼みがある」
「何でしょうか?」
「ナナカを消し去る許可をくれ」
「はい?」
「ミーニャが革命軍の弱点を教えろって言い出したのよ」
「なるほど」
「昔の仲間が倒されるとわかってて教えられるわけないわよね~」
「それはそうですね」
「どんな物でも与えると言ったんだぞ。するとこいつはリーサの一番の親友はナナカであることを認めろと、とんでもないことを言い出したのだ」
「そんなことで良いのですか?」
「そんなことって・・・・とんでもないことではないか」
「たとえ一番だと認めてもこれからの生活は大して変わらないと思います」
「それはそうだが・・・・何か嫌なのだ」
「ナナカさんももっと実益のある物を頼んだ方が良いですよ」
「実益のある物?」
「例えば自分専用の大浴場を造って貰うとか超豪華なカラオケルームを造って貰うとか」
「そうか! でも仲間を裏切るのは・・・・」
「ナナカさんが弱点を言わなくてもいずれ革命軍はミーニャさんにやられます。だったらこれを利用して超お得なプレゼントを貰った方がいいじゃないですか」
「でも、私のせいで仲間がやられるのは寝起きが悪くなりそうで」
「別に適当なことを言ってもわかりませんよ」
「それもそうね」
もしかしてリーサって結構したたかな女なのか? 複数の男に同じブランドのバッグを貢がせておいて、一つだけ手元に置いて残りは質屋に持って行くなんてことをするタイプなのか?
「ミーニャ、革命軍の弱点はニンニクだよ。ニンニクを見ると攻撃できなくなるの。あと日光と十字架にも弱いかな」
「吸血鬼か! 絶対に嘘だろ!」
こうして私は軽い人間不信に陥るのであった。
「敵の弱点を見つけることに重点を置くべきではないでしょうか?」
バーン! 私は両手で机を勢いよく叩いて立ち上がった。
「申し訳ございません」
ナナカだ。ナナカなら敵の詳しい情報を知っているはずだ。こんな簡単なことになぜ気付かなかったのだ。よし善は急げだ早速聞いてみることにしよう。
「何てこと言うんだ! ラスボス様がお怒りだぞ」
「そんな俺は『敵の弱点を見つけることに重点を置くべきではないでしょうか?』て言っただけだぞ。これって普通なのでは?」
「普通だったらラスボス様があんなにお怒りになるはずなかろう。取り敢えずみんなで謝るんだ」
「どうかお許しください」
何かみんなが土下座を始めたぞ。わけのわからぬ奴らだ。だが今はこいつらに構っている暇などない。一刻も早くナナカの所に行かなくては。
バーン! 私は勢いよく扉を閉めて部屋を飛び出した。
「どうするんだ!?」
「これは大変なことになったぞ!」
ワーワーワー。
「ナナカ。ちょっと聞きたいことがある」
「何? お金なら作れないよ。そういうシステムになってるらしいの」
「私はラスボスだぞ! お金に困っているわけがなかろう!」
どうしてこいつはツッコミを入れたくなるようなことばかり言うんだ?
「それで? 聞きたいことって何よ?」
「お前は革命軍にいただろう」
「いたけど」
「だったら革命軍の弱点を知っているのではないか?」
「勿論知ってるわよ」
「何だと! じゃあ、教えてくれ!」
「嫌!」
「そうか。教えてくれるか。ええ! なぜ嫌なのだ」
「最近、ノリツッコミも憶えたのね」
ダメだこいつのペースに乗せられたら話が進まん。
「どうして嫌なのだ?」
「だって一応昔の仲間だし~、裏切れないって言うか~」
それもそうか。でもここで諦めてはダメだ!
「頼むから教えてくれ。教えてくれたら何でも与えよう」
「ふーん。何でもねえ」
「何が欲しいんだ? 言ってみろ」
「どうしよっかなぁ、世界の半分にしようかなぁ。それとも・・・・」
此奴私が下手に出ればつけ上がりよって! しかし、ここは我慢だ。
「そうだ! リーサの一番の親友は私だって認めるのはどう?」
「そんなことができるか!!!」
「あれ? 何でもいいんじゃないの?」
この女だけは許さん。いつかリーサを説得して消し去ってやるからな!
私が一大決心をしているとリーサが部屋に入ってきた。
「ミーニャさん、こんな所にいたんですか? お城の中が右往左往の大騒ぎになってますよ」
「何かあったのか?」
「何でも『ミーニャさんの怒りを沈める方法を見つけなくては』って言ってました」
よくわからんな。どうして私が怒っているのだ? まあいいか。
「ところでリーサ頼みがある」
「何でしょうか?」
「ナナカを消し去る許可をくれ」
「はい?」
「ミーニャが革命軍の弱点を教えろって言い出したのよ」
「なるほど」
「昔の仲間が倒されるとわかってて教えられるわけないわよね~」
「それはそうですね」
「どんな物でも与えると言ったんだぞ。するとこいつはリーサの一番の親友はナナカであることを認めろと、とんでもないことを言い出したのだ」
「そんなことで良いのですか?」
「そんなことって・・・・とんでもないことではないか」
「たとえ一番だと認めてもこれからの生活は大して変わらないと思います」
「それはそうだが・・・・何か嫌なのだ」
「ナナカさんももっと実益のある物を頼んだ方が良いですよ」
「実益のある物?」
「例えば自分専用の大浴場を造って貰うとか超豪華なカラオケルームを造って貰うとか」
「そうか! でも仲間を裏切るのは・・・・」
「ナナカさんが弱点を言わなくてもいずれ革命軍はミーニャさんにやられます。だったらこれを利用して超お得なプレゼントを貰った方がいいじゃないですか」
「でも、私のせいで仲間がやられるのは寝起きが悪くなりそうで」
「別に適当なことを言ってもわかりませんよ」
「それもそうね」
もしかしてリーサって結構したたかな女なのか? 複数の男に同じブランドのバッグを貢がせておいて、一つだけ手元に置いて残りは質屋に持って行くなんてことをするタイプなのか?
「ミーニャ、革命軍の弱点はニンニクだよ。ニンニクを見ると攻撃できなくなるの。あと日光と十字架にも弱いかな」
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