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第九章 妹、芽依
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俺はベッドの下に潜ったままの三号を引きずり出そうと試みたが警戒してなかなか出てこない。マリーの呼びかけにも応じないところをみるとかなり警戒心が強いようだ。
部屋の中心では未だに二号が浮かんでいる。俺の横にはマリーがべったりくっついている。そしてベッドの下には一番の大物が潜んでいる。尻尾だらけじゃないか。なんてアブノーマルな空間なんだ。俺はつくづく自分の生活環境を嘆いていると、突然部屋のドアが開いた。
「お兄ちゃん、シャーペンの芯頂戴」
妹の芽依が部屋に飛び込んできたのだ。
「こ、こら、部屋に入るときはノックしろ」
俺は慌てて芽依に言ったが、もうすでに遅かった。
「お兄ちゃん、この浮かんでる黒いの何?」
「そ、それはだな。つまり何だ‥‥」
いい言葉が思いつかない俺にマリーがそっと助け舟を出す。
「手品ってことにしたら」
「そ、手品だよ」
「へえ、すご~い」
俺はいかにも手品っぽくハンドパワーのポーズをした。両手を顔の少し前に出し、十本の指先から何かが出ているような素振りをしたである。そして、椅子から立ち上がるとゆっくりと二号の近くへと歩いていった。
「糸で吊してるの?」
芽依は素朴な質問をする。
「お兄ちゃんの手品はそんな中途半端なものじゃない。糸なんてどこにもないぞ」
と俺は調子に乗り、二号の上や横に手で動かして見せた。
二号は片目を開けてじろりと俺を見たが、すぐに目を閉じる。
「だが、指のはさみで上の空間を切るとこの尻尾が落ちるんだ」
俺は人差し指と中指で糸を切る真似をした。が、二号はそのままだ。
「いいか、お兄ちゃんがはさみで切る真似をしたら、この黒い尻尾アクセサリーは床に落ちるんだ。いいな」
俺はもう一度指ではさみの真似をし、わざとらしく大きな声で、
「じょき」
と言うと、二号は床へと落ちた。そしてまた俺をちらりと見て目を閉じる。
「わあ、すごい。ね、ね、どういう仕掛けなの」
「それは教えられないな」
「どうして、教えてよ」
芽依は俺の腕を両手で揺すってかわいらしくおねだりをする。これに一早く反応したのはマリーであったが、動くに動けずイライラしている。
しかし、何も考えぬバカもいるものだ。ベッドの下にいた三号はそっと顔を出し、芽依を見るや否や芽依に飛びついた。
「きゃーっ。何これ、自分から首に巻きついてくるよ。これも手品なの」
「も、もちろんさ」
俺は苦笑いしながら答える。ははは。
「うわー、この毛とても気持ちいい。ふわふわだ」
「そ、そうだろ。いい手品というのは最高の品を使うものなんだ」
何わけのわからないことを言ってるんだろ俺。
その時である。三号が芽依の頬をペロペロと舐めた。
「お兄ちゃん。この尻尾ほっぺにキスしてくるよ」
俺が三号を叩こうとした瞬間、いきなり三号の様子が変わった。
「あれ? 何か苦しんでるみたい」
三号が雑巾を絞るような形になり苦しみ出したのである。ふと足元をみると二号が恐ろしい顔をして目を光らせている。若い女の子にデレデレするからだと思いながら、苦しむ三号をつまみ上げ、二号のもとへと放り投げた。
「お兄ちゃん、いつ手品なんか覚えたの? まるで自分の意志で動いてるみたいだった」
「ああ、学校に手品好きがいて」
と言いながら俺は白々しく笑った。
「ところでお兄ちゃん。最近お兄ちゃんの部屋から女の人の声が聞こえるんだけど」
「な、何を言い出すんだ。そ、そんなわけないだろう。はははは」
「でも、とっても綺麗な女性の声が聞こえるよ。小百合さんが来てるの?」
「来てないって」
「じゃあ、あの声は誰なの? 新しい彼女?」
「誰も来てないから」
「そんなことないよ。毎日聞こえるもん。教えてくれないのならお母さんに誰が来たか聞くからいいよ~だ」
俺は焦った。これ以上いろいろな人に詮索されたら大変だ。
「いや、その声は‥‥ええっと」
部屋中を見回し必死で考える。
「その声は何なの?」
「そう、その声はお兄ちゃんが出したんだ」
「うっそう。滅茶苦茶かわいい声だったよ。その声出してみて~」
芽依はうれしそうにはしゃいだ。俺はとっさに机の上のマリーを持って、
「腹話術の練習をしてたんだ」
と苦しい言い訳をした。
「じゃ、じゃあやるぞ」
俺はマリーを持った右手を少し揺すって言った。
「はい、マリーちゃんこんばんは」
マリーはむすっとして返事をしない。
「マリーちゃん、ご機嫌はどうかな」
「最悪よ」
「マリーちゃんは最近何かいいことあったかな?」
「全くないわ。新しい発見ならあったけど」
「へ~、それはどんな発見かな?」
「本当の愛も知らないのに恋人気取りのバカ女と兄にいちゃつくバカ妹が実在するという発見よ」
「わ、話題を変えようか。大好きな食べ物は何かな?」
「毛よ」
「毛? 動物の毛かな」
「動物の毛もおいしいけど、一番のごちそうは人間の髪の毛よ」
俺はそれを聞くと慌てて自分の頭を触った。どうやら無事のようだ。
「ははは、マリーちゃんおもしろいね。では最後に一言どうぞ」
「死ね!」
「ありがとうございました~」
俺はマリーの頭を下げようとしたが、マリーは力一杯反り返り決して頭を下げなかった。
「内容はよくわからなかったけど、お兄ちゃんすごい。あんな綺麗な声出せるなんて思わなかったよ」
「そ、そうだろ。じゃあ、シャーペンの芯持って行って早く勉強しな」
「は~い」
と明るい返事をすると芽依は俺の部屋から出て行った。なんて素直な子なんだ。
部屋の戸が閉まった瞬間、二号とマリーの目が光る。今回はいつもの息苦しさに加えて電気が体中を流れた。
「何であなたの言いなりにならなけりゃいけないのよ」
「仕方‥‥なかった‥‥んだ‥‥た‥‥助け‥‥て‥‥」
俺の声があまりにも大きかったからか、芽依が慌てて部屋に入ってきた。
「お兄ちゃん、どうしたの?」
俺は体から煙を出しながらも根性で床に正座した。
「何でもない。大丈夫だ」
「でも、すごい声が」
「あれは演劇の練習をしてたんだ。将来役者にでもなろうかと思って。ははは‥‥」
そう話すと再び呼吸困難と電気が俺を襲う。あまりの苦しさにもがき苦しんでいると、
「すごい、お兄ちゃん。本当に苦しんでるみたい」
ようやく苦しみから解かれた俺は四つんばいになり右手を芽依に向けVサインを出した。もちろん芽依が出て行った後、俺が倒れたのは言うまでもない。
部屋の中心では未だに二号が浮かんでいる。俺の横にはマリーがべったりくっついている。そしてベッドの下には一番の大物が潜んでいる。尻尾だらけじゃないか。なんてアブノーマルな空間なんだ。俺はつくづく自分の生活環境を嘆いていると、突然部屋のドアが開いた。
「お兄ちゃん、シャーペンの芯頂戴」
妹の芽依が部屋に飛び込んできたのだ。
「こ、こら、部屋に入るときはノックしろ」
俺は慌てて芽依に言ったが、もうすでに遅かった。
「お兄ちゃん、この浮かんでる黒いの何?」
「そ、それはだな。つまり何だ‥‥」
いい言葉が思いつかない俺にマリーがそっと助け舟を出す。
「手品ってことにしたら」
「そ、手品だよ」
「へえ、すご~い」
俺はいかにも手品っぽくハンドパワーのポーズをした。両手を顔の少し前に出し、十本の指先から何かが出ているような素振りをしたである。そして、椅子から立ち上がるとゆっくりと二号の近くへと歩いていった。
「糸で吊してるの?」
芽依は素朴な質問をする。
「お兄ちゃんの手品はそんな中途半端なものじゃない。糸なんてどこにもないぞ」
と俺は調子に乗り、二号の上や横に手で動かして見せた。
二号は片目を開けてじろりと俺を見たが、すぐに目を閉じる。
「だが、指のはさみで上の空間を切るとこの尻尾が落ちるんだ」
俺は人差し指と中指で糸を切る真似をした。が、二号はそのままだ。
「いいか、お兄ちゃんがはさみで切る真似をしたら、この黒い尻尾アクセサリーは床に落ちるんだ。いいな」
俺はもう一度指ではさみの真似をし、わざとらしく大きな声で、
「じょき」
と言うと、二号は床へと落ちた。そしてまた俺をちらりと見て目を閉じる。
「わあ、すごい。ね、ね、どういう仕掛けなの」
「それは教えられないな」
「どうして、教えてよ」
芽依は俺の腕を両手で揺すってかわいらしくおねだりをする。これに一早く反応したのはマリーであったが、動くに動けずイライラしている。
しかし、何も考えぬバカもいるものだ。ベッドの下にいた三号はそっと顔を出し、芽依を見るや否や芽依に飛びついた。
「きゃーっ。何これ、自分から首に巻きついてくるよ。これも手品なの」
「も、もちろんさ」
俺は苦笑いしながら答える。ははは。
「うわー、この毛とても気持ちいい。ふわふわだ」
「そ、そうだろ。いい手品というのは最高の品を使うものなんだ」
何わけのわからないことを言ってるんだろ俺。
その時である。三号が芽依の頬をペロペロと舐めた。
「お兄ちゃん。この尻尾ほっぺにキスしてくるよ」
俺が三号を叩こうとした瞬間、いきなり三号の様子が変わった。
「あれ? 何か苦しんでるみたい」
三号が雑巾を絞るような形になり苦しみ出したのである。ふと足元をみると二号が恐ろしい顔をして目を光らせている。若い女の子にデレデレするからだと思いながら、苦しむ三号をつまみ上げ、二号のもとへと放り投げた。
「お兄ちゃん、いつ手品なんか覚えたの? まるで自分の意志で動いてるみたいだった」
「ああ、学校に手品好きがいて」
と言いながら俺は白々しく笑った。
「ところでお兄ちゃん。最近お兄ちゃんの部屋から女の人の声が聞こえるんだけど」
「な、何を言い出すんだ。そ、そんなわけないだろう。はははは」
「でも、とっても綺麗な女性の声が聞こえるよ。小百合さんが来てるの?」
「来てないって」
「じゃあ、あの声は誰なの? 新しい彼女?」
「誰も来てないから」
「そんなことないよ。毎日聞こえるもん。教えてくれないのならお母さんに誰が来たか聞くからいいよ~だ」
俺は焦った。これ以上いろいろな人に詮索されたら大変だ。
「いや、その声は‥‥ええっと」
部屋中を見回し必死で考える。
「その声は何なの?」
「そう、その声はお兄ちゃんが出したんだ」
「うっそう。滅茶苦茶かわいい声だったよ。その声出してみて~」
芽依はうれしそうにはしゃいだ。俺はとっさに机の上のマリーを持って、
「腹話術の練習をしてたんだ」
と苦しい言い訳をした。
「じゃ、じゃあやるぞ」
俺はマリーを持った右手を少し揺すって言った。
「はい、マリーちゃんこんばんは」
マリーはむすっとして返事をしない。
「マリーちゃん、ご機嫌はどうかな」
「最悪よ」
「マリーちゃんは最近何かいいことあったかな?」
「全くないわ。新しい発見ならあったけど」
「へ~、それはどんな発見かな?」
「本当の愛も知らないのに恋人気取りのバカ女と兄にいちゃつくバカ妹が実在するという発見よ」
「わ、話題を変えようか。大好きな食べ物は何かな?」
「毛よ」
「毛? 動物の毛かな」
「動物の毛もおいしいけど、一番のごちそうは人間の髪の毛よ」
俺はそれを聞くと慌てて自分の頭を触った。どうやら無事のようだ。
「ははは、マリーちゃんおもしろいね。では最後に一言どうぞ」
「死ね!」
「ありがとうございました~」
俺はマリーの頭を下げようとしたが、マリーは力一杯反り返り決して頭を下げなかった。
「内容はよくわからなかったけど、お兄ちゃんすごい。あんな綺麗な声出せるなんて思わなかったよ」
「そ、そうだろ。じゃあ、シャーペンの芯持って行って早く勉強しな」
「は~い」
と明るい返事をすると芽依は俺の部屋から出て行った。なんて素直な子なんだ。
部屋の戸が閉まった瞬間、二号とマリーの目が光る。今回はいつもの息苦しさに加えて電気が体中を流れた。
「何であなたの言いなりにならなけりゃいけないのよ」
「仕方‥‥なかった‥‥んだ‥‥た‥‥助け‥‥て‥‥」
俺の声があまりにも大きかったからか、芽依が慌てて部屋に入ってきた。
「お兄ちゃん、どうしたの?」
俺は体から煙を出しながらも根性で床に正座した。
「何でもない。大丈夫だ」
「でも、すごい声が」
「あれは演劇の練習をしてたんだ。将来役者にでもなろうかと思って。ははは‥‥」
そう話すと再び呼吸困難と電気が俺を襲う。あまりの苦しさにもがき苦しんでいると、
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