20 / 109
第二十話 愛する人と流れ星
しおりを挟む
我が国で一番星が綺麗に見られる村に来たわ。そして今日は流れ星が見られる日なんだって。ロマンチックじゃない? ここ異世界の言い伝えでは好きな人と一緒に流れ星を見ると永遠に結ばれるそうよ。
「綺麗な星空ねー」
あっ! 余計なのがいたわね。もし、この二人が四郎と流れ星を見たら大変なことになるじゃない。何とかしなきゃ。
「ねぇ、少し寒くない? もう宿に戻った方がいいんじゃなくて?」
「今は初夏よ。何言ってるの?」
うまくいかないわね。
「明日は早くから旅立つわよ。早く寝ましょ」
「別に早く出ることないじゃない。せっかくの星空をもっと楽しみましょう」
「ダメよ。早く寝なきゃ」
「どうして朝早く出る必要があるの?」
「それは・・・・」
やばい。考えてないわ。
「明日は宇宙祭だからよ」
「宇宙祭?」
「そう、綺麗な星に感謝して宇宙に行って星にお礼を言うの」
「今、旅立って言ってたよね」
小百合と芽依が疑いの眼差しで私を見ている。
「さあ、早く宿に行きなさい。私は四郎と少し遅れて行くから」
「何でよ?」
「別に何でもいいじゃない。早く行った行った」
「怪しいわね」
「どこが怪しいのよ!」
とりあえず切れて誤魔化してみた。
「宇宙に行くって、どうやって行くのよ」
「そんなのロケットに決まってるじゃない!」
「こんな田舎にロケットがあるわけないでしょう」
「各家にロケットがあって屋根が開いて飛び立つのよ!」
さすがに無理があるわね。でも勢いで突っ切るしかないわ。
「でも、宇宙に行くためには特殊な訓練が必要だって聞いたよ」
芽依ー! 余計なこと言うんじゃないわよ!
小百合がさらに私を睨む。
「な、何よ」
芽依までもが私を睨んでいる。これはまずいわね。
「ここは異世界よ。何だってありなんだからね!」
まずくなったら『異世界だから』と言えば全て解決よ。どうせ異世界のことなんか全く知らない連中なんだし。私の顔は思わずにやけてしまう。
「あ、流れ星だ」
突然、四郎が言った。
「え? 私は見なかったわ!」
「私は見ましたよ」
悪者から匿ってあげた美女が言う。
「また、お前かい!!!」
「この世界では好きな人と流れ星を見たら、一生添い遂げられると言う伝説があるの。助けてくれたお礼に四郎様の奥さんとして一生尽くしますわ」
「だからモブキャラは出てくるなって言ってるでしょ!」
私が杖をフルスイングするとモブキャラの美女は空高く消えていった。
「本当に油断も隙もあったもんじゃないわ」
私が四郎を見て言うと背中にひんやりとしたものを感じた。
「マリー、これはどういうこと? 説明していただけるかしら?」
「まさか、私達を先に行かせて、お兄ちゃんと流れ星を見ようとしたんじゃないよね」
「そ、それは・・・・ええっと」
こうして静かな星空の下、私達は死闘を繰り広げるのであった。
「綺麗な星空ねー」
あっ! 余計なのがいたわね。もし、この二人が四郎と流れ星を見たら大変なことになるじゃない。何とかしなきゃ。
「ねぇ、少し寒くない? もう宿に戻った方がいいんじゃなくて?」
「今は初夏よ。何言ってるの?」
うまくいかないわね。
「明日は早くから旅立つわよ。早く寝ましょ」
「別に早く出ることないじゃない。せっかくの星空をもっと楽しみましょう」
「ダメよ。早く寝なきゃ」
「どうして朝早く出る必要があるの?」
「それは・・・・」
やばい。考えてないわ。
「明日は宇宙祭だからよ」
「宇宙祭?」
「そう、綺麗な星に感謝して宇宙に行って星にお礼を言うの」
「今、旅立って言ってたよね」
小百合と芽依が疑いの眼差しで私を見ている。
「さあ、早く宿に行きなさい。私は四郎と少し遅れて行くから」
「何でよ?」
「別に何でもいいじゃない。早く行った行った」
「怪しいわね」
「どこが怪しいのよ!」
とりあえず切れて誤魔化してみた。
「宇宙に行くって、どうやって行くのよ」
「そんなのロケットに決まってるじゃない!」
「こんな田舎にロケットがあるわけないでしょう」
「各家にロケットがあって屋根が開いて飛び立つのよ!」
さすがに無理があるわね。でも勢いで突っ切るしかないわ。
「でも、宇宙に行くためには特殊な訓練が必要だって聞いたよ」
芽依ー! 余計なこと言うんじゃないわよ!
小百合がさらに私を睨む。
「な、何よ」
芽依までもが私を睨んでいる。これはまずいわね。
「ここは異世界よ。何だってありなんだからね!」
まずくなったら『異世界だから』と言えば全て解決よ。どうせ異世界のことなんか全く知らない連中なんだし。私の顔は思わずにやけてしまう。
「あ、流れ星だ」
突然、四郎が言った。
「え? 私は見なかったわ!」
「私は見ましたよ」
悪者から匿ってあげた美女が言う。
「また、お前かい!!!」
「この世界では好きな人と流れ星を見たら、一生添い遂げられると言う伝説があるの。助けてくれたお礼に四郎様の奥さんとして一生尽くしますわ」
「だからモブキャラは出てくるなって言ってるでしょ!」
私が杖をフルスイングするとモブキャラの美女は空高く消えていった。
「本当に油断も隙もあったもんじゃないわ」
私が四郎を見て言うと背中にひんやりとしたものを感じた。
「マリー、これはどういうこと? 説明していただけるかしら?」
「まさか、私達を先に行かせて、お兄ちゃんと流れ星を見ようとしたんじゃないよね」
「そ、それは・・・・ええっと」
こうして静かな星空の下、私達は死闘を繰り広げるのであった。
2
あなたにおすすめの小説
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
十六歳の妹の誕生日、私はこの世を去る。
あいみ
恋愛
碌に手入れもされていない赤毛の伯爵令嬢、スカーレット。
宝石のように澄んだ青い髪をした伯爵令嬢、ルビア。
対極のような二人は姉妹。母親の違う。
お世辞にも美しいと言えない前妻の子供であるスカーレットは誰からも愛されない。
そばかすだらけで、笑顔が苦手な醜い姉。
天使のように愛らしく、誰からも好かれる可愛い妹。
生まれつき体の弱いルビアは長くは生きられないと宣告されていた。
両親の必死に看病や、“婚約者の献身的なサポート”のおかげで、日常生活が送れるようになるまで回復した。
だが……。運命とは残酷である。
ルビアの元に死神から知らせが届く。
十六歳の誕生日、ルビアの魂は天に還る、と。
美しい愛しているルビア。
失いたくない。殺されてなるものか。
それぞれのルビアを大切に思う想いが、一つの選択をさせた。
生まれてくる価値のなかった、醜いスカーレットを代わりに殺そう、と。
これは彼女が死ぬ前と死んだ後の、少しの物語。
覚悟は良いですか、お父様? ―虐げられた娘はお家乗っ取りを企んだ婿の父とその愛人の娘である異母妹をまとめて追い出す―
Erin
恋愛
【完結済・全3話】伯爵令嬢のカメリアは母が死んだ直後に、父が屋敷に連れ込んだ愛人とその子に虐げられていた。その挙句、カメリアが十六歳の成人後に継ぐ予定の伯爵家から追い出し、伯爵家の血を一滴も引かない異母妹に継がせると言い出す。後を継がないカメリアには嗜虐趣味のある男に嫁がられることになった。絶対に父たちの言いなりになりたくないカメリアは家を出て復讐することにした。7/6に最終話投稿予定。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる