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第百四話 もう道案内はいらないわよね
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小百合は七つ目の山を越えると両手を大きく挙げ万歳をした。
「やったわ! 遂に山を越えることができたのよ!」
目の前には国境と書かれた立て札が見える。
「やったわ、四郎さん。これで追っ手から逃げる旅も終わりになるのですね」
「ああ。カノン、この新たな国で幸せに暮らそう」
「嬉しいわ」
小百合は握り拳を近くの大木にぶつけると、大木は大きく揺れた。
「小百合さん。怒る気持ちはわかるけど怒り方が少女じゃないよ」
「それがどうかした? 芽依ちゃん」
「小百合さんが壊れちゃったよ」
小百合は激しいオーラを放ちながらカノンの前に進んでゆく。
「カノン。今まで道案内ご苦労さん。とても感謝してるわ。でも、四郎君の元祖恋人としてはあなたの存在が許せないの。わかるかしら?」
「小百合、落ち着いて」
菫が声を掛けるが最早焼け石に水っぽい。
「あら、許せなかったらどうするつもりかしら?」
「カノンさん、挑発したらダメだよ」
「あなたがいなくなれば四郎君は元通り私の元に帰ってくる。違うかしら?」
「四郎さんに愛される自信がないから私を消すってわけね」
「そんなこと言ったら小百合さんの怒りに油を注ぐだけだよ」
「黄色の国に着いたわけよね? もう道案内は必要ないわ」
「あなたも四郎さんの恋人を名乗るなら一回でも『好きだ』って言わせてみたら? 私はもう何回も言われているわ」
一番言ってはいけない言葉である。
小百合は無言で妖刀村正を取り出し上段に構えた。
「小百合さん。その日本刀っていつもどうやって出してるの?」
小百合は芽依の芯を突いた質問に答えることなく続けた。
「遺言だけは聞いてあげるわ。言いなさい」
「もし、私が倒されたとしても四郎さんの心は私に向いたままよ。あなたに向けられることは一生ないわ」
「お黙り! 私の大切な人を奪おうとしたことを後悔するといいわ」
四郎はあまりの展開に固まったまま全く動かない。
小百合が妖刀村正を振り下ろそうとし、カノンが防御の魔術を発動しようとしたまさにその時芽依がぼそっと言った。
「この国境の立て札に紫の国って書いてあるよ」
「え?」
「おかしいわね? 北に向かって進んでいたはずなのに、いつの間にか南に向かっていたみたいね」
「究極の方向音痴か!」
「紫の国って言ったら白の国と協力関係にある国だわ。ホワイティアもよく遊びに来るそうだけど」
「・・・・・・・・」
「あら? 私を殺すんじゃなかったの?」
「やだカノンちゃんたら。私がそんなことするわけないじゃない。私達はいいライバルでしょ? さあ、黄色の国に向かってレッツゴーよ」
カノンの方向音痴のおかげで殺人事件だけは避けることができたが、四郎に多大な精神障害を与えることになったのは言うまでもない。
「やったわ! 遂に山を越えることができたのよ!」
目の前には国境と書かれた立て札が見える。
「やったわ、四郎さん。これで追っ手から逃げる旅も終わりになるのですね」
「ああ。カノン、この新たな国で幸せに暮らそう」
「嬉しいわ」
小百合は握り拳を近くの大木にぶつけると、大木は大きく揺れた。
「小百合さん。怒る気持ちはわかるけど怒り方が少女じゃないよ」
「それがどうかした? 芽依ちゃん」
「小百合さんが壊れちゃったよ」
小百合は激しいオーラを放ちながらカノンの前に進んでゆく。
「カノン。今まで道案内ご苦労さん。とても感謝してるわ。でも、四郎君の元祖恋人としてはあなたの存在が許せないの。わかるかしら?」
「小百合、落ち着いて」
菫が声を掛けるが最早焼け石に水っぽい。
「あら、許せなかったらどうするつもりかしら?」
「カノンさん、挑発したらダメだよ」
「あなたがいなくなれば四郎君は元通り私の元に帰ってくる。違うかしら?」
「四郎さんに愛される自信がないから私を消すってわけね」
「そんなこと言ったら小百合さんの怒りに油を注ぐだけだよ」
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「あなたも四郎さんの恋人を名乗るなら一回でも『好きだ』って言わせてみたら? 私はもう何回も言われているわ」
一番言ってはいけない言葉である。
小百合は無言で妖刀村正を取り出し上段に構えた。
「小百合さん。その日本刀っていつもどうやって出してるの?」
小百合は芽依の芯を突いた質問に答えることなく続けた。
「遺言だけは聞いてあげるわ。言いなさい」
「もし、私が倒されたとしても四郎さんの心は私に向いたままよ。あなたに向けられることは一生ないわ」
「お黙り! 私の大切な人を奪おうとしたことを後悔するといいわ」
四郎はあまりの展開に固まったまま全く動かない。
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「この国境の立て札に紫の国って書いてあるよ」
「え?」
「おかしいわね? 北に向かって進んでいたはずなのに、いつの間にか南に向かっていたみたいね」
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「・・・・・・・・」
「あら? 私を殺すんじゃなかったの?」
「やだカノンちゃんたら。私がそんなことするわけないじゃない。私達はいいライバルでしょ? さあ、黄色の国に向かってレッツゴーよ」
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