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第4章 出会い
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「もう大丈夫だから。目、開けれるか?」
体の震えも収まり、呼吸も落ち着いて表情も和らいできたので頭を支えていた手を離しながらそう声を掛ければ、ゆっくりと目を開け、何度か瞬きをして俺に焦点を合わせた。
その瞳はきちんとこの世界を捉えている。
「どうして、ここにいるの?」
俺のことはちゃんと知っているようで、不思議そうな表情をしている。
「偶々通りかかって、声が聞こえたから。さっきよりは意識がはっきりしてきたな。もう大丈夫だから。気分はどうだ?」
そいつを気遣う言葉が自然と出てきていた。
こんなところを通りかかるはずがないし、声が聞こえたからと言ってこんな木々の中には分け入っていかないだろう。
しかし、こんなことが情報として出回っているかもしれないという不安をこいつに与えてしまうのが嫌だった。
見え透いた嘘でも隠してあげたかった。
幸い、思考回路が鈍っている今、俺の嘘に気づきはしないだろうが。
「きもちわるい……頭が重たい……」
「そか、亮、そいつ吐いたか?」
向こうは締め終わったのか亮がこちらに来ていたので問いかける。
「おん。そんな劇薬ではなさそうやで。後頭部殴って、当たり所が良くて気絶したみたいやけど、その後睡眠薬を多めに飲ませたんやと。寝かせりゃそのうちすっきりするやろ。」
「むしろよく目覚めたな。」
「本能的な危機感やろ。安堵したら寝てしまうかもしれんな。」
視界と頭が揺れていたのは睡眠薬で無理やり脳が寝ようとしていたせいなのだろう。
気分が悪いのは用量を守らなかった副作用と考えるべきだろうが、きっと本人はとてもつらいはずだ。
「一応、智のとこ連れて行くか。」
「いやだっ、もうこれ以上はいやだっ、もうやめてっ、」
何の言葉がいけなかったのか亀城は突然取り乱してしまい、自分を守るように体を縮こまらせている。
俺はそいつを安心させようと、自然と手を伸ばしていた。
今にも泣きそうに顔を歪めているそいつの髪のそっと触れ、指を絡ませて梳いていく。
染めたことのない黒髪は柔らかく、とても指どおりがいい。
「大丈夫だから。もう終わった。怖がらなくていい。もう終わったから。」
宥めるように言葉を紡げばそいつは体の力を徐々に抜き、表情も落ち着きを取り戻す。
体の震えも収まり、呼吸も落ち着いて表情も和らいできたので頭を支えていた手を離しながらそう声を掛ければ、ゆっくりと目を開け、何度か瞬きをして俺に焦点を合わせた。
その瞳はきちんとこの世界を捉えている。
「どうして、ここにいるの?」
俺のことはちゃんと知っているようで、不思議そうな表情をしている。
「偶々通りかかって、声が聞こえたから。さっきよりは意識がはっきりしてきたな。もう大丈夫だから。気分はどうだ?」
そいつを気遣う言葉が自然と出てきていた。
こんなところを通りかかるはずがないし、声が聞こえたからと言ってこんな木々の中には分け入っていかないだろう。
しかし、こんなことが情報として出回っているかもしれないという不安をこいつに与えてしまうのが嫌だった。
見え透いた嘘でも隠してあげたかった。
幸い、思考回路が鈍っている今、俺の嘘に気づきはしないだろうが。
「きもちわるい……頭が重たい……」
「そか、亮、そいつ吐いたか?」
向こうは締め終わったのか亮がこちらに来ていたので問いかける。
「おん。そんな劇薬ではなさそうやで。後頭部殴って、当たり所が良くて気絶したみたいやけど、その後睡眠薬を多めに飲ませたんやと。寝かせりゃそのうちすっきりするやろ。」
「むしろよく目覚めたな。」
「本能的な危機感やろ。安堵したら寝てしまうかもしれんな。」
視界と頭が揺れていたのは睡眠薬で無理やり脳が寝ようとしていたせいなのだろう。
気分が悪いのは用量を守らなかった副作用と考えるべきだろうが、きっと本人はとてもつらいはずだ。
「一応、智のとこ連れて行くか。」
「いやだっ、もうこれ以上はいやだっ、もうやめてっ、」
何の言葉がいけなかったのか亀城は突然取り乱してしまい、自分を守るように体を縮こまらせている。
俺はそいつを安心させようと、自然と手を伸ばしていた。
今にも泣きそうに顔を歪めているそいつの髪のそっと触れ、指を絡ませて梳いていく。
染めたことのない黒髪は柔らかく、とても指どおりがいい。
「大丈夫だから。もう終わった。怖がらなくていい。もう終わったから。」
宥めるように言葉を紡げばそいつは体の力を徐々に抜き、表情も落ち着きを取り戻す。
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